2003.8.29  

現代美術作家の上前智祐展でモダンアート並ぶ
9月8日までギャラリー・サンムーン

 少年時代を舞鶴で過ごした国際的な現代美術作家の上前智祐(ちゆう)さん(83)=神戸市垂水区=の作品展が、浜のギャラリー・サンムーンで開かれている。上前さんのモダンアートは海外で高く評価される一方、国内の公立美術館でも収蔵されている。今回は新作の油絵と身近な素材から生み出した斬新な色彩とデザインの版画31点を並べ、世界で活躍する美のセンスを紹介した。9月8日まで。入場無料。
 上前さんは丹後半島の大野村出身。幼少のころに舞鶴に移り、12歳から京染洗張り店に務め、18歳で画家を志して舞鶴を離れた。その後、一時舞鶴に戻り1951年に西図書館で初個展を開催。再び神戸に移住して54年に「具体美術協会」の結成に参加した。
 上前さんは緻密な点と線の集合や布の縫いの非具象と抽象的な油絵を発表し、一躍世界で評価を受けた。舞鶴では99年に市政記念館で個展を開いたのに続き、サンムーン代表の佐藤保明さんが、99年と2001年、そして今回と作品の紹介に務めている。
 新作の油絵(縦横65センチ)は木を格子状に組んで凹凸感を出し、その上におが屑とエメラルドグリーンの油絵を塗った。また、版画作品では、網戸の模様を取り入れたり、紙をまるめて墨を塗って広げたものなど、生活の中にある身近な素材を生かした。
 上前さんは「舞鶴は私の画家としての出発点の地。いまも未発表の原画1000点以上があり、今後も制作を続けたい」と話していた。作品は公立美術館などによって買い上げられているため、散逸する恐れがあり、上前さんは思い出の地の舞鶴で作品を一括収蔵してほしいと願っている。上前さんは8月31日、9月8日に在廊。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン。

写真=展示されている凹凸感のある油絵と上前さん


装飾はり絵で物作り体験
「夏休み工作教室」小学生たち最後の仕上げ

 装飾はり絵(デコパージュ)の技法による夏休み工作教室が8月27日、浜のナオミカメラで開かれ、小学生たちが最後の仕上げに取り組んだ=写真
 三笠校区子育て支援協議会の役員で主任児童委員も務める奥雲由美子さんが、夏休み中の子供たちに物作りを体験してもらうと、ボランティアで実施した。
 小学生4人がそうめんなどの空き箱を使って、装飾はり絵の技法で小物入れを製作。8月11日と同18日にも取り組み、この日は最後の仕上げをした。箱をきれいに絵の具で塗り、クマなどの絵を描いた紙の下に紙粘土で立体感を出し、箱のふたに取り付けた。さらにリボンや包装紙などで飾りつけた。
 参加した三笠小6年生の森下さやかさん(11)=北吸=は「粘土がはみ出ないように作るのが難しかった。夏休みの宿題として学校に提出します」と話していた。

写真=上位入賞を果たした小学生たち


京大水産実験所・益田玲爾さんの
若狭湾水中散歩17「クロダイ」

我々は彼らにとっては敵か餌

写真は体長45センチのクロダイ=撮影地は伊根町カルビ浜、水深2メートル

内容は舞鶴市民新聞をお読み下さい。




2003.8.26  

本社など後援・市長旗全舞鶴少年野球
少年の部で鶴友クAが2連覇
学童下級の部は高野、福井の両チーム優勝

 第14回市長旗全舞鶴少年野球選手権大会(舞鶴野球連盟主催、舞鶴市民新聞社など後援)は8月24日、行永の舞鶴球場で、少年の部の決勝戦があり、鶴友クラブAが2年連続6回目の優勝を決めた。また、予定されていた学童下級の部の決勝は、雷雨のため中止となり、高野少年野球クラブと福井少年野球クラブの両チーム優勝となった。高野は2年連続3回目、福井は初優勝。
 少年の部の決勝は、準決勝で池内少年野球クを破った鶴友クAと、同じく中筋少年野球クを破った舞星野球クの顔合わせとなった。8月17日に開催された大谷杯少年野球大会で優勝した鶴友クAは、この日も打線が好調で、序盤から着実に加点。舞星の反撃を抑えて5―1で勝ち、優勝を決めた。
 続く学童下級の部の決勝は、試合開始早々に突然の雷雨となり、試合を中断。雨は小降りとなり、大会役員や少年の部の選手らがグラウンド整備を続けたが、その後も雨が降り試合は中止、大会規定により高野少年野球クと福井少年野球クの両チーム優勝となった。
 試合後、表彰式と閉会式があり、舞鶴野球連盟の林潔会長が優勝チームに市長旗と舞鶴市民新聞社杯、準優勝チームに盾を贈り、「各チームとも試合を最後まであきらめずに立派に戦ってくれました」と選手たちの健闘をたたえた。
 少年の部と学童下級の部の結果は次の通り。
 【少年の部】準決勝=舞星野球ク1―0中筋少年野球ク、鶴友クA2―1池内少年野球ク▽決勝=鶴友クA5―1舞星野球ク
 【学童下級の部】1回戦=明倫ヘッピリーズ16―1池内少年野球ク、余内少年野球ク10―7志楽ドリームズ、福井少年野球ク13―5舞鶴東スポ少、中筋少年野球ク9―2志楽少年野球ク,共楽少年野球ク8―7中舞鶴少年野球ク、与保呂スポ少17―3三笠少年野球ク▽2回戦=南舞鶴スポ少12―4明倫ヘッピリーズ、福井少年野球ク8―4共楽少年野球ク、高野少年野球ク7―5余内少年野球ク、中筋少年野球ク8―3与保呂スポ少▽準決勝=福井少年野球ク7―3南舞鶴スポ少、高野少年野球ク3―2中筋少年野球ク

写真上=少年の部で優勝した鶴友クA
写真下=学童下級の部で優勝を分け合った高野少年野球クと福井少年野球ク



府板金工業組合舞鶴支部が銅板製の千羽鶴
10月、舞鶴引揚記念館に寄贈で製作始める

 舞鶴引揚記念館に千羽鶴を贈ろうと、京都府板金工業組合舞鶴支部(井上博志支部長、22人)は8月24日、下福井の井上支部長の工場で、銅板を使って折り鶴の製作を始めた。
 銅板製の折り鶴は、1昨年に広島市の平和記念館の紙の折り鶴が放火された事件を受け、同組合青年部が燃えないものをと製作、同記念館に寄贈した。昨年には、長崎原爆資料館にも寄贈、西舞鶴支部でも寄贈分のうち60羽の製作を担当した。
 西舞鶴支部の支部員から「地元の舞鶴引揚記念館にこそ千羽鶴を贈るべきではないのか」との話が持ち上がり、同支部で寄贈することを決め、この日から製作を始めた。10月7日の引揚第1船の入港日までに、千羽のうちある程度の数をそろえて寄贈する。
 井上支部長の工場には、支部員10数人が集まり、一辺9センチ、厚さ0.15ミリの銅板を使って折り鶴を製作。作業工程は、銅板に差し金と差し針で折り線を引き、カゲタガネで折り線に沿って折り付ける。さらにツカミバシで折り曲げて完成する。1羽の完成までに30分かかるという。銅板は松井金属工業(下福井)、舞鶴鉄板商事(福来問屋)から提供を受けた。
 支部員たちは、これからも仕事の合間を縫って、折り鶴を製作する。井上支部長は「10月までには間に合わないが、千羽鶴にしたい」と話している。

写真=銅板で折り鶴を作る支部員ら


2003.8.22  

高井陽子さん(倉谷)が4度目の挑戦で
プロテストに合格し女子プロゴルファーに

 倉谷の高井陽子さん(27)が、このほど日本女子プロゴルフ協会のプロテストに合格し、女子プロゴルファーとなった。過去3度とも最終テストに残ったが惜しくも合格できなかった。4度目の今回はプレッシャーのかかる中、3日間のラウンドで通算1オーバー7位タイで見事に夢をかなえた。次は来年のプロツアーの参戦を目指して、9月末から始まる出場権をかけた大会に向け練習に励んでいる。
 城北中学校でソフトボール部に所属した高井さんは、ゴルフを趣味とする父の邦夫さんに勧められ、津島女子高校(愛知県津島市)に進学しゴルフ部に入部。それまでは父に連れられ練習場で打つ程度だった。高校時代は団体戦で全国大会に出場、個人戦では中部大会で8位。進学した近畿大学ゴルフ部では全国大会の団体と個人戦に出場した。
 転機となったのは、卒業後に1年間留学したオーストラリアのゴルフ専門学校だった。学生はほとんどがプロを目指す日本人で、のびのびと楽しくプレーする姿に接し、プロを意識するようになった。メンタル面で強くなり、オーストラリアの女子プロレベルに並ぶ実力を身につけた。
 帰国後、日吉町のクラウンヒルズ京都ゴルフクラブの研修生になり、毎年プロテストに挑戦。テストは1次から3次テストまであり、最終の3日間3ラウンドで上位20位までが合格となる。7月末に千葉県で行われた今回の最終テストは73、74、70のスコアをマーク。「プレッシャーでパターの手が動きませんでしたが、キャディーさんに励まされました。合格を一番喜んでくれたのは父でした」
 プロツアーに参戦するには、出場権を獲得する大会の1次から3次予選を経て、本戦で30位以内に入らなけれならず、プロでもトーナメントに出場できるのは一握りと厳しい世界。いまクラブに所属せずフリーの高井さんは、スポンサーを探しながら練習に取り組みツアー出場を目指す。「トーナメントに出る力をつけ、長い間活躍できる選手になりたい」と新たな目標に向けてボールを打っている。

写真=ショットの練習に励む高井さん


海洋冒険家でヨットマン・堀江謙一さん
9月7日、総合文化会館で「海と魚のお話講演会」

 財団法人・京都府水産振興事業団主催の「海と魚のお話講演会」が、9月7日午前10時半〜正午、浜の総合文化会館大ホールで開かれる。海洋冒険家でヨットマンの堀江謙一さんが「海はいつも友達だった〜ヨットと風と太陽と〜」と題して話す。入場無料。
 堀江さんは1938年大阪生まれ。世界で初めてヨットによる単独太平洋横断航海、世界初の太陽電池によるソーラーボートでの単独太平洋横断などを成し遂げた。来年10月には東回り単独世界一周の航海に出発する。

2003.8.19  

オルス能楽団などが韓国伝統芸能披露
8月23日、総合文化会館で無料公演

旅費などの経費が不足、当日カンパに協力を
 韓国・光州市の伝統文化研究会「オルス能楽団」と光州女子大学舞踊団が8月23日、浜の総合文化会館大ホールで、無料公演「韓国宮廷舞踊と伝統芸能のつどい」を開催する。プロ集団のオルスらが無料で公演を申し入れ、浮島丸殉難者を追悼する会(野田幹夫会長)が主催。同15日には会場に飾るオルスの横断幕も届き準備を進めているが、旅費などの経費が不足しており、同会は当日会場でカンパを募ることにした。市民に協力を呼びかけている。
 朝鮮人労働者らを乗せ、釜山港に向けて青森県大湊港を出港した輸送船「浮島丸」が、1945年8月24日に寄港した舞鶴港で謎の爆沈をし、549人が亡くなった。その後、舞鶴市民が殉難の碑を建立し、追悼集会を続けている。
 この事件を題材とした映画「エイジアン・ブルー」で、事件を知った光州市民らが昨年と今年、集会を主催する同会を韓国に招待。一方、オスルの団員らは昨年の集会に参加し、初めて事件と舞鶴市民の追悼への思いを知り感激し、今年は自分たちのできる芸能の披露で、感謝の気持ちを表したいと思った。
 出演するのはオルスの9人と同女子大学舞踊団の4人。オルスは収穫の喜びなどを表現する伝統芸能の能楽を踊るプロ集団。午後1時半から開演し、同四時から同会館小ホールで光州市民約20人も参加し交流会をする。また、韓国の食文化で交流しようと、開演前には会場の外で、キムチの作り方の紹介と漬物やノリ、みそなどの販売もする予定。
 15日には光州市で映画の上映運動をする金恩淑(キム・オンスク)さん(48)が来鶴し、当日会場で展示するオルスの演奏を描いた横断幕(縦横4メートル)を披露した。また、金さんとオルスで公演費用を準備しているが、それでも約30万円が不足しているという。同会は不足分を市民にカンパで協力を呼びかけたいとしている。同会は「ぜひ公演を成功させ、韓国の皆さんと舞鶴市民との交流を深めたい」と話していた。
【問い合わせ】電話62・2374、須永さん。

写真=会場に飾るオルスの横断幕を届けた光州市の金さん(左)


8月31日、箏アンサンブル斗為巾コンサート
胡弓の名手・楊さんゲストに迎え

 箏アンサンブル斗為巾(といきん)(立道明美代表)主催の13回目のコンサートが、8月31日午後1時半から北田辺の市民会館で開催される。今回は中国・胡弓の名演奏家として知られる楊興新(ヤン・シンシン)さん(47)をゲストに迎える。楊さんの美しい音色の独奏のほか、斗為巾メンバーとの共演もある。
 楊さんは中国遼寧省の生まれ。11歳でソリストとして頭角を現すも、父が反革命分子のレッテルをはられたため、その活動は制限された。体制が変わって中国国家大賞を受賞するなど活躍した。
 しかし、伝統的な胡弓が忘れ去られる時代の流れに直面。失意の中、来日して日本人と結婚し永住を決意した。ある時、全日本ソリストコンテストに出場し、一度は捨てた胡弓の演奏で国際親善賞を受賞。その後、介護の必要な妻を励まそうと演奏活動を始めた。平成7年には皇后陛下誕生祝賀会で演奏したり、国内や世界でコンサートを開いている。
 楊さんの演奏に感動した立道さんが、斗為巾コンサートへの出演を熱心に依頼して実現した。立道さんと箏教室の生徒の出演のほか、倉梯小学校ことクラブも特別出演する。入場料は1000円。
【問い合わせ】電話62・2496、立道さん。

写真=胡弓を演奏する楊さん


2003.8.12  

本社など後援・市長旗全舞鶴少年野球
中筋少年野球ク(学童上級)が2年連続V

 第14回市長旗全舞鶴少年野球選手権大会(舞鶴野球連盟主催、舞鶴市民新聞社など後援)は8月10日、行永の舞鶴球場などで、学童上級の部の準決勝、決勝が行われ、中筋少年野球クラブが2年連続2回目の優勝を決めた。
 決勝は中筋少年野球クと東舞鶴スポーツ少年団の対戦となった。中筋は序盤から着実に得点を重ね、3回までに8―1と大量リードを奪い、舞鶴東の終盤の追い上げを振り切って8―7で辛勝した。舞鶴東スポ少は、終盤に粘りを発揮、5回に一挙6点を返して1点差まで詰め寄ったが及ばなかった。
 8月9日に予定されていた少年の部の1、2回戦は、台風10号の影響で、この日に順延。中筋少年野球ク、鶴友クA、舞星野球ク、池内少年野球クがベスト4に進出した。また、同9日の学童下級の部の1、2回戦は同23日に順延、同24日に少年の部とともに舞鶴球場などで、準決勝、決勝を行う。
 優勝した中筋少年野球クの表彰式は、少年の部、学童下級の部とともに、8月24日、舞鶴球場で行う。
 結果は次の通り。
 【学童上級の部】準決勝=中筋少年野球ク5―2高野少年野球ク、舞鶴東スポ少11―7中舞鶴少年野球ク▽決勝=中筋少年野球ク8―7舞鶴東スポ少
 【少年の部】1回戦=舞星野球ク4―3鶴友クC、池内少年野球ク10―0舞鶴東スポ少▽2回戦=中筋少年野球ク10―0鶴友クB、鶴友クA8―3高野ドジャース、舞星野球ク11―2与保呂スポ少B、池内少年野球ク2―0与保呂スポ少A

写真=学童上級の部で優勝した中筋少年野球ク


舞鶴共済病院が「モービルCCU」運用開始
現場の車内で専門医が心臓病治療

 舞鶴共済病院(石瀬昌三院長)は、府下で初めての移動車型心臓病集中治療室(モービルCCU)を、8月4日から運用を開始した。心臓病治療に必要な医療機器を備え、専門の医師が同乗して現場に到着と同時に車内で治療ができる。動く治療室の導入で心臓病の救急体制の充実を目指す。
 循環器科と心臓血管外科などを開設する同病院は、府北部で心臓病と血管系の疾患治療の実績をもっている。緊急を要する心臓病患者に対応するため、スタッフを増やし当直体制を強化し、モービルCCUの導入に踏み切った。
 同CCUは救急車を改造し、心臓の血流を促す大動脈バルーンパンピングなどを装備。専門医と看護師、必要があれば臨床工学技師が同乗する。1時間以内で到着できる半径40〜50キロの福井や中丹地区を対象エリアにし、診療所や病院からの要請に応じて24時間体制で出動する。導入費は2500万円。
 循環器科部長の多々見良三医師は「年間100回から150回の利用を見込んでいる」と話していた。

写真=心臓病治療に必要な医療機器を備えたモービルCCU


2003.8.8  

市消防本部、北村さんら3人に感謝状
火災現場に駆けつけ消火、勇気ある行動

 舞鶴市消防本部(麻生肇消防長)は8月6日、民家火災の初期消火活動を行い、被害の拡大を防いだ3人に感謝状を贈った。消火器を持って、煙や熱気の充満した火災現場に駆けつけ、火を消し止めるという3人の勇気ある行動をたたえた。
 3人は行永東町の無職、北村實さん(68)▽同所の会社員、渋谷一郎さん(68)▽同所の主婦、松村直美さん(47)。
 火災は7月12日午後7時43分ごろ、行永東町の民家で発生、家人はすぐに逃げだして火災の発生を近所に知らせた。これを聞いた北村さんは、自宅の消火器を持って駆けつけて消火。
 また、渋谷さんは煙が充満していて、よく見えないため、機転をきかして懐中電灯で照らし、北村さんの消火に協力。さらに、民家の玄関前の散水栓からホースで放水した。松村さんも自宅の消火器で消火にあたった。
 火災は、ガスコンロにかけた天ぷら油から出火、3人の初期消火で、台所の壁や棚などを消失しただけで消し止めた。現場は住宅街で、火災が拡大すれば被害はもっと大きくなったという。
 感謝状は、浜の舞鶴東消防署で、森脇利之署長から伝達された。北村さんと渋谷さんは、元海上自衛官で、現役時代の消火訓練の経験が生かされた。北村さんは「当然のことをしたまでです。感謝状をいただいて、恐縮しています」と話していた。

写真=感謝状を受ける北村さん、渋谷さん、松村さん(左から)


日星高の向山さん、全国高校生手話スピーチコンテストへ
人と人との心のつながりの大切さを伝える

 上安久の日星高校衛生看護科三年生の向山智子さん(17)=矢之助町=が、8月30日に東京都内の有楽町朝日ホールで開かれる「第20回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」(全日本ろうあ連盟、朝日新聞社厚生文化事業団主催)に出場することが決まった。手話クラブの部長も務める向山さんは、様々なボランティア活動を通して、人と人との心のつながりの大切さを感じ取り、その思いを手話で伝えることにしている。
 向山さんは白糸中時代に選択授業で手話を学び、文化祭で手話歌を発表する体験をした。中学2年生の時に父を病気で亡くしたが、何もできなくて悔しかった思いをしたことから、看護師を志望して日星高に入学。将来は仕事の中で手話を役立てようと手話クラブに入った。
 同コンテストには全国から78人が応募。6月に作文提出の1次予選があり、「ボランティアで感じる喜び」のタイトルで作文を書いた。2次予選は事前の課題の文章を手話で表現し、撮影したビデオで審査が行われた。本戦出場の15人の中に選ばれた。  高齢者や障害者へのボランティア活動を重ねる中で、最初は見向きもしてくれなかった子供に、粘り強く向き合う内に心を開いてくれ、心のつながりが生まれたと感じた。この体験を1次予選の作文に書き、本戦では手話で表現する。クラブで指導するろうあ者から特訓を受けている。
 向山さんは「全国大会に選ばれるとは思ってもみませんでした。ろうあ者と出場者との交流も楽しみです」と話していた。

写真=手話の練習をする向山さん


2003.8.5  

本社など後援「全舞鶴少年野球選手権大会」開幕
市長旗、本社杯めざし500人の球児たち熱戦

 市長旗、舞鶴市民新聞社杯をめざして、球児たちが真夏の太陽の下で熱戦を繰り広げる第14回全舞鶴少年野球選手権大会(舞鶴野球連盟主催、舞鶴市民新聞社など後援)が8月3日、行永の舞鶴球場で開幕。大会第1日は、学童上級の部1、2回戦が行われ、ベスト4が決まった。準決勝、決勝は同10日、同球場で行われる。
 開会式では、学童上級、同下級の部各14、少年の部10の計38チーム、総勢約500人の球児たちが堂々の入場行進。カラフルなユニフォームの選手たちが、国旗、市旗、舞鶴野球連盟旗に続いて、力強い足取りでグラウンドを一周した。
 全選手が内野に整列。国旗掲揚の後、舞鶴野球連盟少年部の橋本和男部長が開会を宣言。前年度優勝チームから市長旗、舞鶴市民新聞社杯が返還され、レプリカが授与された。舞鶴野球連盟の林潔会長が「生涯の思い出になるよう、元気良く最後まで一生懸命プレーしてほしい」とあいさつ。来賓の江守光起市長が「最後の最後まで頑張ってほしい」と激励した。
 余内少年野球クラブの有本将也主将が「練習の成果を発揮して、正々堂々と戦うことを誓います」と選手宣誓。江守市長の始球式で、学童上級の部1回戦、南舞鶴スポ少―福井少年野球クの試合で熱戦の幕を開けた。
 開会式では、公認2級審判員に認定され、新たに舞鶴野球連盟の審判員に加わった5人が紹介された。審判員になったのは次の皆さん。
 片桐健一(白浜台)桝本昭一(下安久)岩崎幹雄(女布)山口浜夫(万願寺)山下智弘(倉梯町)
 大会第1日の結果は次の通り。
 ▽1回戦=福井少年野球ク12―1南舞鶴スポ少、中筋少年野球ク4―3明倫ヘッピリーズ、共楽少年野球ク23―0三笠少年野球ク、舞鶴東スポ少9―8志楽少年野球ク、志楽ドリームズ11―1与保呂スポ少、中舞鶴少年野球ク3―1池内少年野球ク▽2回戦=高野少年野球ク8―5福井少年野球ク、中筋少年野球ク14―12共楽少年野球ク、舞鶴東スポ少8―5余内少年野球ク、中舞鶴少年野球ク10―4志楽ドリームズ

少年の部の試合日程を変更
 舞鶴野球連盟は、8月3日に予定していた少年の部の試合日程を変更した。少年の部は同10日に舞鶴球場などで1、2回戦を行い、準決勝、決勝は同24日、同球場で行う。学童下級の部は、日程通り同9日に伊佐津の西運動広場で1、2回戦、同24日に舞鶴球場などで準決勝、決勝戦を行う。

写真上=選手宣誓する余内少年野球クの有本主将
写真下=舞鶴東スポ少―余内少年野球クの熱戦



舞鶴子ども育成支援協会が「少年の主張」大会
中学生8人が「共生社会や命の大切さ」など意見発表

 舞鶴子ども育成支援協会(新谷喜久雄会長)主催の第21回「少年の主張」大会が8月2日、浜の東公民館で開かれた。市内の中学生8人が出場し、老人介護をする母の話や心臓の手術を受けた体験、クラブ活動などを通して、共生社会の実現や命の大切さなどを訴えた。
 中学生に日常生活の中で感じたことを発表してもらい、青少年の健全育成に対する市民の理解を深めてもらおうと開催している。市内の8つの中学校の中で予選会から選ばれた代表8人が集まり、新谷会長ら8人が審査員を務めた。
 和田中3年の藤岡かおりさんは「共に助け合って生きよう」をテーマにし、老人養護施設で働く母親との会話を通して、お年寄りや障害者のためにできることを考え、バリアフリーの社会の実現を願った。青葉中2年の新井千尋さんは「私の生き方」と題して、4回の心臓の手術で生死をさまよった体験から、家族や友人の支えに感謝し、自分ばかりでなく周囲の人の命も大切にしたいと話した。
 審査の結果は次の通り。
 市教委教育長賞=品田裕美(城北中3年)▽舞鶴子ども育成支援協会会長賞=赤野絵里(若浦中2年)▽市立中学校長会会長賞=石間昭裕(城南中3年)▽市社会福祉協議会会長賞=藤岡かおり(和田中3年)▽市民生児童委員連盟会長賞=新井千尋(青葉中2年)▽舞鶴保護司会会長賞=八木援(由良川中3年)▽市PTA連絡協議会会長賞=佐藤祐(岡田中3年)▽国際ソロプチミスト舞鶴会長賞=岩崎圭衣子(白糸中3年)

写真=発表する和田中3年の藤岡さん


2003.8.1  

城北中3年の宮下さん、審査員が絶賛
全国小・中学生箏曲コンクールで最優秀賞

 城北中学校三年生の宮下早知(さち)さん(15)=喜多=が、7月25日に福山市で開かれた「第21回全国小・中学生箏曲コンクール」の中学生個人の部で、最優秀賞を受賞した。各流派を越えて新しい才能を育てる全国大会として、最もレベルが高いコンクールで知られる。プロを目指す出場者が多い中、音楽への純粋な思いを込めた宮下さんの演奏は、邦楽界を代表する音楽家の審査員から「素直で自然な演奏」と高い評価を受けた。受賞者の中から最高の演奏をした人に与えられる牧本賞もダブル受賞した。
 宮下さんは幼稚園のころから、生田流の沢井箏曲院教師で、箏アンサンブル斗為巾を主宰する立道明美さん=矢之助町=の教室に通いはじめた。箏を続ける一方、城北中で吹奏楽部に入部してサックスを演奏している。
 同コンクールには、中学1年生から2年連続出場し、予選突破はできたが本選入賞の壁を破ることはできなかった。今回は中学生個人の部に全国から23人が出場。宮下さんは予選と本選で、「鳥のように」を演奏し最優秀賞を受けた。審査員は文化庁芸術祭賞を受けた箏演奏家の砂崎知子さんや米川裕枝さんらが務め、「清らかでやさしく、肩に力が入らない演奏だった」と絶賛した。牧本賞を受けたことで、来年の同コンクールで模範演奏を披露する。
 指導をする立道さんは「英才教育を受けた出場者ばかりの中で、特別なことは教えていません。さっちゃんはリズム感がよく、音を聴いて表現する感性がすぐれているだけでなく、欲のない人柄がそのまま音楽に表れています。急がずに育っていってほしい」と喜んでいた。
 宮下さんは「予選突破を目標にしていたので最優秀賞は信じられなかった。来年の演奏にプレッシャーを感じますが、これからも箏を続けたい」と控え目に話していた。

写真=最優秀賞の賞状を手にする宮下さん


三角おにぎり作りに小学3・4年生挑む
森民協が「夏休み料理教室」

 森民生児童委員協議会(牧孝雄会長)主催の「夏休み料理教室」が、7月29日、森の南公民館であり、子供たちが三角おにぎり作りなどに挑んだ=写真
 夏休み中の子供たちに、食事の準備や後片付けなどの手伝いを出来るようにと、同民協が子育て支援の一環として初めて開催した。森地区の小学3、4年生37人が参加、カボチャとワカメのみそ汁、デザートのミルクゼリー、シバエビや枝豆を炊き込んだご飯でおにぎりを作った。
 エプロンを付け、三角布を頭に被った子供たちは、慣れない手つきで包丁を使って材料を刻んだほか、ご飯をラップに包んでおにぎりを作った後、一緒に賞味した。倉梯小3年の北浦奈央子さん(8)は「みんなと一緒におにぎりを作って、楽しかった」と話していた。