2003.9.30  

鈴鹿神社(田中町)の太鼓屋台完成
立ち枯れした神木のケヤキ使用、新たな命吹き込む

 田中町、鈴鹿神社(森本元家宮司)の太鼓屋台が完成、9月28日、同神社でしゅん工記念式典があり、この後、氏子ら約30人によって試し曳きが行われた。この屋台は、同神社境内にあった樹齢200年の神木のケヤキを使用して造られ、立ち枯れしたケヤキに新たな命を吹き込んだ。
 同神社の氏子(山本精市総代)らは、平成12年6月、ケヤキが立ち枯れしたことから、「朽ち果てさせるだけでは惜しい」と、活用法を相談。ちょうど太鼓屋台も老朽化していたため、このケヤキを使って屋台の新造を計画した。
 氏子の1人で、建設会社「大進工業」の田端三好社長が、屋台の設計と建造を担当。ケヤキを伐採した後、木の乾燥期間をおいて、千歳の大工、谷口貞幸さんと長男の勝一さんに建造を依頼した。また、屋台を装飾する彫刻は、滋賀県米原市の祭礼具などの彫りものを専門とする彫り師に依頼した。
 谷口さん親子は、昨年8月から建造に着手して1年がかりで完成させた。木組みだけで造られた屋台は、唐破風2層の1手組造りで、間口1.1メートル、奥行き1.98メートル、高さ2.7メートル、重さ1.5トン。また、屋台の横板などに太鼓の勇壮さを表す「龍と虎」や同神社のご神体の「鹿」などの彫刻が施されている。
 新しい太鼓屋台を境内に設置して、しゅん工を祝う神事と式典が営まれ後、氏子らが町内を試し曳きをして、お披露目した。同神社では、10月26日に祭礼が営まれ、太鼓屋台が町内を巡行する。

写真=完成した太鼓屋台を試し曳きする氏子ら


血液難病患者支援へ府民の集い
10月5日、舞鶴勤労者福祉センターで

 10月の「骨髄バンク推進月間」に併せて、骨髄、さい帯血など造血幹細胞移植の推進を狙いとした「血液難病患者を支える府民の集い」が、10月5日午後1時から浜の舞鶴勤労者福祉センター別館3階の大ホールで開催される。
 白血病など血液難病に有効な骨髄移植、さい帯移植について、市民の理解を深め、骨髄ドナーの登録や、さい帯血の提供を呼びかける。京都府主催、骨髄移植推進財団、京阪さい帯血バンク後援で、市民のボランティアグループ「きりんの会」(舞鶴骨髄バンクを推進する会)=荒井孝義代表=なども協力し、多くの市民の来場を呼びかけている。
 この集いでは、HLA研究所所長の佐治博夫さん、京阪さい帯血バンク理事の河敬世さんの基調講演があり、続いて、「いのちといのちをつなぐために」をテーマにパネルディスカッションが行われる。パネリストは、佐治さん、河さんのほか、骨髄ドナー経験者や骨髄移植経験者、ボランティアら6人。コーディネーターは、弁護士の高橋行雄さんが務める。
 「きりんの会」の会員でもあり、弁護士の職務として移植の最終意思確認にも立ち会っている高橋さんは「血液難病の患者さんたちに希望の光を与るため、市民の皆さんに参加していただき、造血幹細胞移植についての理解を深めてほしい」と話している。

写真=集いの打ち合わせをする高橋弁護士(左奥)ら


2003.9.26  

定置網、台風14号で急潮被害
田井漁協 1統が全壊、1統は半壊

 台風14号と15号の通過で、沿岸部の海流が急に早くなる急潮(きゅうちょう)が発生し、府内各地の大型定置網が破損する被害が出た。特に舞鶴市内では9月13日に接近した14号により、田井漁業協同組合(水上隆夫組合長、54人)の定置網2統が府内で最も大きな被害を受けた。1統は全壊、もう1統は半壊し、休漁を余儀なくされている。同組合は住民と隣の成生の漁業者の協力を得て、復旧作業を急いでいる。
 台風や低気圧の通過に伴って、海面の潮位が変化する高潮被害はこれまでにもあったが、今回の14号の西からの風などの影響で、市内の浜で同13日、最高75センチ潮位が高くなった。急潮は同14日にかけて発生し、府漁連によると伊根や栗田など8カ所の定置網で被害が出て一部で休漁している。続く15号でも蒲入などで被害があった。
 田井漁協は馬立島などの海面に3号と4号の大型定置網(長さ400メートル、幅80メートル)を設置。ふだんから網に付いた藻を取り除き、潮流の抵抗を減らす対策をしてきたが、今回はそれを上回る流れで網が破れ、同15日から約1カ月間休漁している。網の被害総額だけで約1億5000万円という。
 半壊の3号網の復旧に向け、組合員とその家族総出で網を固定するための碇(いかり)作りをした。袋に50キロのバラスを詰め込んだ6200個の碇を作り、網の入れ替えで被害を逃れた成生の漁業者たちも応援に駆けつけ、同24日から碇を船で漁場に運んでいる。その後、全壊の4号網の復旧にかかる。
 今回の急潮について、京大水産実験所の上野正博助手は「海水は風に対して平均して直角に流れる特性があり、今回の西からの風で沿岸部に向かって潮が流れた。さらに低気圧で海面が引っ張られ、西側から陸伝いに波が伝わる作用が重なったのが原因ではないか」と分析している。
 水上組合長は「こんな大被害は初めてだが、成生の漁業者の応援に励まされた。復旧を秋の漁期までに間に合わせたい。自然の力に対して謙虚になるとともに対策も考えねば」と話していた。

写真=網を固定するための碇を積み込む田井と成生の漁業者ら


フルート奏者・大嶋さんとチェンバロ奏者・辰巳さん迎え
9月28日に「バロック音楽と聖話の夕べ」

 ウィーンフィルなどと共演するフルート奏者の大嶋義実さんと、18世紀にヨーロッパで栄えたチェンバロの奏者、辰巳美納子さんが出演する「バロック音楽と聖話の夕べ」が、9月28日午後6時半から北吸の市政記念館で開かれる。日本基督教団東舞鶴教会(小堀康彦牧師)が、日本伝道会の協力を得て主催する。入場無料。
 大嶋さんはウィーン国立音楽大学を最優秀で卒業し、プラハ放送交響楽団首席フルート奏者を経て、現在は京都市立芸術大学助教授。日本人フルーティストとして、初めて「プラハの春国際音楽祭」から招待を受けた。毎年、ウィーンなどで公演を行っている。
 チェンバロはバロック期に栄えた鍵盤楽器で、弦を爪状の物で弾いて音を出す。辰巳さんは東京芸術大学チェンバロ科を卒業、第5回古楽コンクールで最高位を受けた。バッハ・コレギウム・ジャパンなどとも共演。NHK「名曲リサイタル」にも出演した。
 曲はバッハ「アヴェ・マリア」、本居長世・林光「七つの子 変奏曲」など。演奏終了後、同教団愛宕町教会の北紀吉牧師が聖話「あなたは完全になれる」と題して話す。
【問い合わせ】電話62・1874、東舞鶴教会(昼)。

写真=出演する大嶋義実さん(左)と辰巳美納子さん


京大水産実験所・益田玲爾さんの
若狭湾水中散歩18「ゴンズイ」

ダテではない彼らの口ひげ

市内長浜の水深1.2メートルで撮影されたゴンズイ。体長5センチ

内容は舞鶴市民新聞をお読み下さい。




2003.9.24  

骨董市などで購入、壊れた蓄音機を修理再生
造船マンの渡辺さん(公文名)SPレコード楽しむ

 会社員の渡辺智洋さん(55)=公文名=は、骨董市などで購入した壊れた蓄音機を自分で修理して再生し、SPレコードの音を楽しんでいる。蓄音機の箱の部分や音が出るラッパまで造船マンの特技を生かして手作りし、これまで購入したものも合わせると約20台、SPレコードは約200枚を所有。SPレコードが日本で最初に発売された1903(明治36)年から今年は100年となるが、渡辺さんは「自分で直して、あのジーという雑音が入った音が出た時に満足感を覚えます」と話していた。
 写真サークル「キャラット」代表の渡辺さんはカメラ好きが高じて、同じく機械ものの蓄音機にも関心が向き、約五年前から京都などの骨董市で蓄音機を見つけては買っていた。最初は動く蓄音機を購入していたが、自分で直してみようと次第に壊れたものを手に入れるようになった。
 多くはゼンマイが切れるなどの故障で動かず、切れた部分を銅の鋲を使って直す。造船マンの仕事がら馴染みのある船舶に使う配管のパイプを代用して、蓄音機の箱とラッパをつないでいる。また、その箱やラッパ、ゼンマイを回すハンドルもケヤキやベニヤ板で自作し、古びた感じを出すために仕上げに色を塗っている。SPレコードのほか、蓄音機の針の入ったブリキ製のケースも、デザインが面白くて収集していた。
 渡辺さんは「木製のラッパの方が音が柔らかい。これからも蓄音機さえあれば直していきたい」と話していた。

写真=箱やラッパを手作りした蓄音機と渡辺さん


「けやきの会」と舞鶴観光協会
これ1冊で舞鶴通!ガイドブック作製

 観光ガイドボランティア「けやきの会」(安久菊枝会長、34人)と舞鶴観光協会は、観光ガイドブック「観光ガイドボランティアがつくる“通なまいづる観光”」(A5判、32ページ)を、このほど作製した=写真。一般の観光パンフには載らないような、お勧めのモデルコースや食事処なども紹介し、地元に詳しい市民ならではの出来ばえとなっている。
 市民たちでつくるけやきの会は、市内を訪れる観光客のバスに添乗してガイドをしたり、市内周遊の観光バス「プリーズ号」でガイドを務めている。一般にはあまり知られていない観光の穴場の情報交換もしているが、そうして集めたスポットや民話などを1冊にまとめた。
 ガイドブックは、8人のボランティアが「通が選ぶまいづるめぐりBEST8」で、海が見えるスポットや桜の名所などを一堂に紹介。また、そのコースの近辺の食事処やみやげ物店も掲載した。さらに、加佐や西地区などエリア別に、買い物や食事のお勧め情報を盛り込んだ。1万部作製し、プリーズ号の利用客に配布する。
【問い合わせ】電話66・1024、同協会。

2003.9.19  

生協や地域の市民ら資源回収取り組みの輪
リサイクルや収益金寄付などに役立てる

 京都生協舞鶴支部や各地域の市民たちが、資源回収の取り組みの輪を広げている。回収できる物品をわかりやすく分類して書いたチラシを作成して市民への広報に努め、業者の協力を得て作業も楽にこなせるようになった。回収した衣類などは老人福祉施設でウエス作りにリサイクルしたり、収益金はまいづる共同作業所へ寄付するなど、多くの役立て方をしている。
 ごみとして捨てられる資源物の減量化とリサイクルを進めようと、同支部の環境の会が資源回収に取り組むようになった。その後、同会の呼びかけに応じて池内や引土、天台の修道院などの6カ所で、市民グループと個人が自治会の協力を得て、年に2回や2カ月に1回行っている。修道院ではいつでも持ち込むことができる。
 池内の市民らは地域に回覧板で協力を求め、新聞とチラシは一緒に出せることや、学校便りや封筒なども雑誌としてまとめることができるなど、わかりやすい分類の見本を示すボードも作った。資源回収業者の川端政衛商店が回収に協力。きれいな雑誌はブックハウス「ほのぼの屋」へ寄付、衣類は安寿苑でウエス作りにリサイクルする。
 古紙やアルミは以前に比べて需要があるため、取り引き金額も高くなっている。また、古紙やアルミ、繊維を対象とした市の報奨金制度を利用(1キロ当たり3円)。5カ所の市民はこの2年間で47トンを回収し、その収益金の約20万円を共同作業所へ寄付した。
 池内の資源を活かす会代表の玉井賀代子さんは「業者の協力も得て楽に資源回収ができるようになりました。ごみも減らせ、リサイクルでき、収益金を役立てるなど一石何鳥にもなります」と回収活動の輪がさらに広がればとしている。
【問い合わせ】電話76・0348、玉井さん。

写真=分類の見本作りも作成して回収を呼びかける池内の市民グループ


帆船「あこがれ」9月20日〜29日、舞鶴東港に寄港
セイル・ドリルや体験航海 の参加者募る

 大阪市所有の帆船「あこがれ」=写真=が、9月20日から同29日まで舞鶴東港に寄港する。同船を管理運営するセイル大阪では、寄港中に実施する青少年を対象とした「セイル・ドリル」や一般対象の1泊2日コースの体験航海の参加者を募集している。
 「あこがれ」は、3本マストの帆船で、全長52メートル、全幅8.6メートル、総トン数362トン。乗船者が協力して、帆の揚げ下げや向きを変える作業を繰り返して航海するセイル・トレーニングを実施するため、大阪市が建造した帆船で、1994年の就航以来、すでに1万4000人を超える人たちが乗船している。
 「セイル・ドリル」は、23日午後1時から同4時まで実施する。係留したまま帆を開く作業を手伝う参加者を募集している。募集人数は、10歳(小学4年生)以上の青少年と保護者合わせて40人で、参加費は無料。
 一般対象の1泊2日コースは、27日午前9時半に集合、翌28日午後4時解散の日程で行う。募集人数は、10歳(小学4年生)以上の青少年と保護者、教育関係者ら合わせて35人。参加費は10歳から18歳まで6000円、19歳以上は8500円。
 「あこがれ」は20日午後1時に入港、23日午前10時から正午まで、船内を一般公開する。参加申し込み、問い合わせは電話06・6615・5383、セイル大阪。

2003.9.16  

まいづる共同作業所・まいづる作業所「友の会」
10月5日にバザー、物品提供を呼びかけ

 まいづる共同作業所・まいづる作業所「友の会」は、100人以上の障害者が働く五つの施設の運営を支援するため、10月5日に上安のポリテクカレッジ京都体育館で、バザーを開催する。収益金は施設の運営費にあてる。開催1カ月前を切ったが、景気低迷などの影響で寄せられる物品が少なく、市民に日用雑貨や衣類などの物品提供を呼びかけている。
 無認可施設「共同作業所」や、まいづる福祉会が運営する知的障害者授産施設「まいづる作業所」、精神障害者授産施設「ワークショップほのぼの屋」など5施設で、障害者たちが働き、仲間づくりや機能回復訓練に励んでいる。
 しかし、施設の運営は厳しく年間1000万円以上の自己資金が必要となっており、それを支援するため、友の会が毎年市民から寄せられた物品でバザーを実施している。収益金を運営費の一部にと寄付しているが、長引く不況などで物品が集まりにくく、それに伴い昨年の売り上げは1昨年を下回った。昨年は281万円を5施設へ贈った。
 バザーでは石けんやタオル、電気製品、おもちゃ、本などを販売。ふれいあコーナーも設け、障害者たちが作った作品の販売や模擬店も出る。時間は午前10時〜午後3時。物品提供のほか、前日の準備や販売補助のボランティアも募っている。
【問い合わせ】電話68・0600、友の会事務局(まいづる作業所内)。

写真=市民らから寄せられた品物。例年に比べ少なくなっている


9月28日に「交通安全フェス」
子らに楽しくルールの大切さを

 秋の全国交通安全運動(9月21〜同30日)の一環として、子供たちに楽しみながら交通ルールの大切さを知ってもらうことを狙いとした「2003交通安全フェスティバルin舞鶴」が、28日午前9時半から上安の舞鶴自動車学校で開催される。
 舞鶴市交通対策協議会、財団法人舞鶴交通安全協会、舞鶴東、西交通安全協会主催。市内の小学校低学年児童や幼稚園児ら約400人が参加する。
 交通安全フェスティバルでは、開会セレモニーに続いて、午前9時45分から特設ステージで、爆竜戦隊アバレンジャーのショーが上演される。この後、遊戯用ゴーカートに子供たちが乗って教習コースを走行。コース内では横断歩道、信号機での交通ルールやマナーついて指導する「こども交通教室」が開かれる。また、午前10時45分から同11時45分まで、京都府警平安騎馬隊の馬に子供たちが乗るコーナーもある。
 会場内にはサービスコーナーを設けて、子供や保護者らに交通安全に関する広報資料を配付して、交通安全意識の高揚を図るほか、ジュースやお茶、軽食を提供する。
【問い合わせ】電話75・1613、舞鶴交通安全協会内のフェスティバル事務局。

2003.9.12  

9月20日、舞鶴労音創立40周年記念
新ブタペスト弦楽四重奏団コンサート


舞鶴出身でリスト音学院の桑原さん共演
 国際的な活躍を続ける新ブタペスト弦楽四重奏団のコンサートが、9月20日午後7時から浜の総合文化会館大ホールで開催される。舞鶴労音(関岡敏信委員長)創立40周年と、同館開館20周年を記念して、舞鶴労音と市文化事業団が主催。舞鶴労音は良質な音楽を提供しようと、第199回目のコンサートを迎える。今回は舞鶴出身で、ハンガリー国立リスト音学院に留学中の桑原怜子さん(24)が、ブラームスの曲で共演する。
 昭和38年、「よい音楽をみんなで安く聴こう」を合言葉に結成。当時は生で音楽を聴く機会が少なく、昭和43年に東公会堂での寺内タケシとバニーズでは、1200人が来場し入れなかった人が屋根によじ登った。クラシックや落語、演劇公演をし、そんな活動の中から大きな会館の建設の要望が生まれ、市民会館へとつながった。
 当初は会員制で毎月開催したが、公演の多様化で来場者は減少。文化運動の運営が難しくなり、最近は年1回の開催に。昨年からは地元演奏家の育成にも力を入れ、若手ピアニストを招いて共演の機会を提供している。同労音事務局長の安川謙二さんは「労音コンサートは聴きたいという人が来てくれると、出演者からも評価されてきた。今後も力を蓄え続けていきたい」と話していた。
 20日は新ブタペスト弦楽四重奏団がモーツァルト「弦楽四重奏曲第14番 春 ト長調 K387」などを演奏。桑原さんはブラームス「ピアノ五重奏曲ヘ短調 Op34」で共演する。指定席3500円、自由一般3000円、学生2000円。
【問い合わせ】電話75・4486、舞鶴労音。

写真=世界で活躍する「新ブタペスト弦楽四重奏団」


生徒1人が毎月1冊の読書で
岡田中学、年間800冊読破にチャレンジ


田主さんも読書スタンプ送り応援
 岡田由里の岡田中学校(水谷昭校長、68人)は、今年4月から来年3月までの1年間で800冊の本を読破する取り組みを続けている。生徒1人が毎月1冊は読む目標を立て、夏休みを終えて563冊まで伸ばした。舞鶴出身の版画家で、本紙に「ふるさとの風」を連載する田主誠さん=茨木市=が、読書スタンプを送り、その活動を応援。これまで本を読まなかった生徒が活字に触れるなど、着実に成果が広がっている。
 同校は昨年度から読書に親しもうと、1時間目の授業が始まる前に読書時間を設けた。今年度は、図書専門委員会が1人が毎月1冊を目標に全生徒合わせて計800冊を読破する目標を立てた。月ごとに各学年で読破数をグラフで表示、図書NEWSを発行し新刊の紹介もしている。
 昨年、社会人講師を務めた田主さんから読書の大切さを聞き、スタンプを依頼して制作してもらった。そうした成果が表れ、図書館に通う生徒も増えてきた。
 同会委員長の3年生、河崎久美子さん(14)=久田美=と副委員長の同、小島愛さん(同)=西方寺=は「これまでは好きな本の話をしても、近くに共感してくれる人がいませんでしたが、いまはたくさんの人が読んでくれるようになりました」と話していた。

写真=読破数を表示したグラフと読書スタンプを手にする生徒たち


2003.9.9  

田井漁協の定置網
8月では異例、カタクチイワシ豊漁

 田井の田井漁業協同組合(水上隆夫組合長)の定置網漁で、漁獲量が1年の内でも最も少ない夏枯れの8月に、カタクチイワシが昨年同時期の3倍以上の水揚げ量を記録した。それに伴ってカタクチイワシをエサとするハマチなどの漁獲量も増え、冬場のブリ漁が主体の同組合の8月の水揚げ高としては、冬の水揚げ高に並ぶ異例のものとなり、漁業者らも驚いている。府内全体でもカタクチイワシが増えているというが、専門家は例年に比べて低い海水温などの関係を指摘しており、冷夏の影響が海の中にも及んでいる。
 カタクチイワシは「海の米」とも呼ばれ、大きな魚のエサになり、ブリなどがカタクチイワシの大群を追って岸の定置網に入る。大きさは13センチまでで、煮干しなどの加工用などになる。漁獲シーズンは5月が中心で、8月になると少なくなる。それに伴って他の魚の漁獲も減り、定置網漁では8月は夏枯れの時期と言われてきた。
 秋から冬のブリ漁を主体とする田井の定置網では、カタクチイワシの漁獲量は今年7月が67トンで昨年同時期の43トンを上回り、8月は173トンと昨年同時期の51トンから大きく増え、夏場ではここ15年間にない盛漁だったという。同時に8月はハマチやイカなどの漁獲も増え、同月の全体の水揚げ高は4470万円で、過去5年間の1425万円〜2098万円を大きく超え、冬場に劣らない漁獲高だった。
 また、予想外のことはハマチにも見られた。例年なら南下しているハマチが定置網に入るが、今年は北上しているハマチが網に入っており、しかも型が大きいのが特徴となっている。水上組合長は「夏にこんなに漁があったのは記憶にない。予想外の豊漁で喜んでいる一方、魚の動きがこれまでと変わり、海の中も異変が起きているようで、秋の漁の予想がつかない」と話していた。
 8月のカタクチイワシの豊漁は府内だけでなく、瀬戸内海でも報告されている。水産海洋学が専門で日本海に詳しい京大水産実験所の上野正博助手は「今年の夏の海水温が例年より一度低いことのほか、カタクチイワシをエサとするミズクラゲが少ないこと、長雨で陸からの栄養分が海に供給されて植物プランクトンが多いことが関係しているかもしれない」と指摘している。

写真=定置網から水揚げされたカタクチイワシ


植山選手(城北中)が7位入賞
全国中学校卓球大会女子シングルスで

 城北中学卓球部の3年、植山実穂選手(14)=喜多=が、第34回全国中学校卓球大会の女子シングルスで七位に入賞した。過去に同大会で、舞鶴から男子選手2人がベスト8以上に入賞しているが、女子選手としは植山選手が初のベスト8入りを果たした。
 植山選手は、京都府大会で優勝、近畿大会で2位となり、8月22〜24日、北海道苫小牧市総合体育館で開催された全国大会に出場した。1、2年生では、京都府大会に進出をかけた両丹大会で敗退しており、3年生になって大きく飛躍した。
 植山選手は、3歳から一条卓球クラブ(小畑喜生代表)に入り、卓球を始めた。小学3、4年生で、同クラブのメンバーとして全国大会に出場したが、シングルスでの全国大会出場は、今回が初めて。「ベスト16を目標にしていましたが、その上まで勝ち進みました。全国の強豪と試合して、大きな刺激になりました」と話していた。
 植山選手を指導してきた小畑代表は「戦術面で優れた選手。高校生からは次の目標に向かって頑張ってほしい」と話している。

写真=ランキング証を手にする植山選手


2003.9.5  

人生の目標探しへ自転車で日本1周
9月8日、森さん(八反田南町)再び出発

 自転車で日本1周を続けている八反田南町のフリーター、森剛さん(22)は、舞鶴での1カ月間の充電期間を終え、再び9月8日に一周旅行に出発する。これから1年間かけて、中国、九州、四国地方を走破する予定で、「旅を通じて人とふれあい、人生の目標を探したい」という。
 森さんは、今年4月15日に舞鶴を出発。国道1号線で東京に向かい、さらに太平洋側の東北地方を北上。青森からフェリーで北海道に渡り、反時計回りに1周した。途中には、利尻、礼文島にも渡り、7月17日、小樽からフェリーで、いったん舞鶴に帰った。
 自転車での日本1周を思い立ったのは、昨年秋、近畿地方をヒッチハイクで旅している途中、自転車で日本1周している30代の男性と出会ったのがきっかけ。「歩くより行動範囲の広い自転車で、いろんな町を見てみたい。また、ヒッチハイクでいろんな人と出会って、人の優しさにふれた。もっと多くの人に出会いたい」と、自転車での日本1周の実行を決めたという。
 福来のバラ園「すとろべりぃあいす」(亀井毅志代表)で、アルバイトして旅行資金を貯め、9月8日にフェリーで小樽に向け出発。本州の日本海側を南下して九州に渡り、さらに沖縄を走る。波照間島にも立ち寄り、台湾にも向かう計画もあるという。この後、四国を1周、瀬戸内海側の中国地方を走り、来年夏に舞鶴に帰る予定。
 日本1周の前半では、自転車にテントと寝袋などを積んで走り、キャンプ場などで寝泊まり、食事はほぼ自炊した。北海道では、旅先で地元の人たちから親切にしてもらって感動を受け、また、キャンプ場では、同じ仲間と出会い、旅する魅力をより一層強く感じたという。後半は1年間という長丁場になるが、「日本1周して、将来の目標を見つけたい」と話している。

日星高卓球部女子、府高校選手権で初優勝
団体の部で4人の2年生部員力を合わせ

 日星高校卓球部女子が、このほど開かれた「第23回京都府高校卓球選手権大会」の団体の部で優勝した。長い休部から再開した同部が団体戦で優勝したのは初めて。4人の2年生部員らは力を合わせた勝利で、さらなる飛躍を誓った。
 福知山市の三段池体育館で開かれた同大会には、予選を勝ち抜いた府内11の高校のチームが出場。日星高卓球部は準決勝は強豪校の京都明徳に3―1、決勝は華頂女子に3―2で勝った。
 日星高は安野裕美選手、有本佳奈選手、木村優希選手、中江真美選手がシングスル、安野選手と有本選手がダブスルに出場した。同部監督の谷上宏樹教諭は「インターハイの前に全国の強豪校が集まった合同合宿に参加し、一人ひとりの選手の意識が京都で1番になりたいと変わってきた」と話していた。4人は「みんなの力が1つになった。次は近畿でベスト8入りを目指したい」と練習に取り組んでいる。

写真=優勝旗と表彰状を手にする選手たち


2003.9.2  

舞鶴リトルシニア惜しくも準優勝
本社後援・チーム創立5周年記念大会で

 中学生の硬式野球チーム、舞鶴リトルシニアの創立5周年記念大会(舞鶴リトルシニア野球協会主催、舞鶴市民新聞社後援)が、8月30、同31日、行永の舞鶴球場などで行われた。府内をはじめ兵庫、福井のリトルシニアの10チームで優勝を争い、地元舞鶴が準優勝した。
 舞鶴リトルシニアは、平成10年に創立。現在、高井清二監督の指導のもと、中学生33人が練習に励んでいる。昨年8月に兵庫県三田市で開催された第6回三田市長杯争奪戦で優勝するなど着実に実力を伸ばしている。
 記念大会は、三田市長杯争奪戦と同様に、各リトルシニアチームを招待して開催した。府内から綾部など5チーム、兵庫県から三田など3チームと福井県から若狭の計9チームを招待、舞鶴も加えて10チームで、トーナメントで優勝を争った。
 舞鶴は2回戦から登場、若狭を6―0、準決勝では姫路を2―0で破り決勝に進出。甲子園との対戦となった決勝は、序盤に大量点を奪われる苦しい展開となったが、最終回に一挙5点を返すなど粘りを発揮した。
 試合後、表彰式があり、舞鶴リトルシニア野球協会の村尾利博会長が、甲子園に優勝トロフィー、舞鶴に準優勝盾を贈り、選手たちの健闘をたたえた。村尾会長は、記念大会を契機に、来年も引き続いて招待試合を続ける方向で検討したいとしている。

大型TV観戦で阪神タイガース応援
新世界商店街、市民のつどい「優勝Mカウントダウン」

 新世界商店街振興組合(生橋勝矢理事長)が8月30日、円満寺の西市民プラザで、市民のつどい「阪神タイガース優勝マジックカウントダウン」を開催した。阪神対ヤクルト戦を100インチの大型テレビで観戦して応援する催しで、多くのファンと親子らが訪れ、阪神快勝のゲームに太鼓やメガホンによる声援も一際盛り上がり、六甲おろしを気持ちよく歌った。
 18年ぶりの優勝を目指すタイガースを市民と一緒に応援して、元気になろうと新世界商店街が初めて企画、舞鶴市民新聞社などが後援した。夏休み最後の土曜日とあって、多くの親子もメガホンを手に来場した。
 この日午後7時にテレビ中継が開始。阪神は2回までに3点、5回には5連続長短打で4点を奪い、応援にも熱が入った。7回裏にはジェット風船を飛ばして盛り上がった。試合は9対3で阪神が勝ちマジックを減らした。同商店街から招かれて観戦した、阪神の杉山直久投手の父親の明美さんは「地元でこうして応援してもらっていることを息子に報告します」と話していた。

写真=ジェット風船を飛ばして盛り上がるファンや親子ら