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歴史民俗研究会の伝統文化を訪ねて

−「蒲江地区の振物、踊り太鼓 〜その1 振物〜」−
(平成22年11月12日、本紙掲載)


「関棒」  蒲江(かまや)地区は、由良川下流の右岸に位置します。「丹後国加佐郡旧語集」には「当村ノ池ニ蒲多ク生タル故名有」と記されています。氏神は山王神社で、開拓・酒造りの神「大山咋神(おおやまくいのかみ)」が祭神です。  山王神社の祭礼に、舞堂で「振物(ふりもん)」と「踊り太鼓」が奉納されます。今年の祭礼は、10月17日(日)でした。  午後1時から大川神社の神主により神事が行われ、午後2時に鳥居前で練り込み、本殿へ参拝後、時計回りで本殿を回り、舞堂へ向かいます。  始めに山王神社へ、次に愛宕権現へ奉納されます。振物は、どちらも同演目ですが、踊り太鼓は、山王神社へは4曲ですが、愛宕権現のときは2曲になります。  まず、大太鼓が打たれ、シンポチ(新発意)の呼び出しにより振物が奉納されます。シンポチは、かつて青年の役とされていましたが、少子化、高齢化のため50代が担当していました。派手な軽袗(かるさん)をはき、右に団扇、左手にきれいな紙片で飾られた笹(枝付きの青竹)を持ちます。  振物は、2人が1組となり、刀・長刀・棒を打ち合う組太刀型の太刀振で、5つの曲目から構成されています。@「露払」:小学生2人が色紙の房飾りを付けた約1メートルほどの棒を打ち合います。衣装は着流しで襷・鉢巻をします。 A「小太刀」:小学3、4年生が柄先に房飾りを付けた脇差により斬り組みます。着物に軽袗、襷、鉢巻をします。 B「長刀」:成人(30代、50代)が長刀により激しく斬り結びます。衣装は小太刀と同。 C「太刀棒」:成人(30代、40代)により演じられ、1人は太刀、1人は樫の棍棒を持ち、斬り・打ち合う。太刀は真剣を使用するため棍棒が破損しました。毎年新調されているとのことです。衣装は小太刀と同。 D「関棒」:30代2人が樫の棍棒を持って激しく打ち合います。衣装は小太刀と同。 いずれの曲も左右に分かれて演じるものです。 続く (春よ来い筆)

写真上=「関棒」
写真下左から=奉納者の練り込み、シンポチ


奉納者の練り込み シンポチ
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