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■ NO.11 稚児の滝(真倉) |
国道27号を京都へ向かうと、真倉鉄橋下の右手に不動さんの参道がある。伊佐津川にかかる一ノ瀬橋のたもとから300メートルほどの山道を進むと、短い橋が見えてくる。これが滝の清流をまたぐ稚児橋で、この上流約50メートルの所に「稚児ケ滝」がある。真倉の不動さんは滝の川沿いにあり、正式には紫竹山(しちくざん)稚児ケ滝不動明王。安倍宗任(あべむねとう)の子、千世童子を祀る、とある。そのかたわらの懸崖からたばしる滝は高さ8メートルもあり、2段に折れた清流は、音をたててほとばしり、力強く落ちている―。戦いに敗れ、この地に逃れた平安時代の豪族の子供が祀られたことに由来する稚児の滝は、今も緑が深く、夏でもヒンヤリとして暑さを忘れる別天地。小説「白蛇抄」は、ここをヒントとして生まれ、文章中、白蛇の滝不動として登場することで有名である。近隣で稀に見る「清流の里」であり、ちょっとした「涼」を求める名勝の地。 |
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