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NO.22 彫刻「朝」(浜)   

 おお、朝よ!なんと若々しく、さわやかなことであろう。ちょうど、朝日の出のように―。ポーズからは軽妙なリズムを奏で、完璧で非の打ちどころがない。このブロンズ像は、高さ2メートル、幅66センチ、奥行き50センチ。昭和17年第5回文展に入選した作品で、彫刻界まれに見る名作のひとつである。作者は、若くして戦場に散った不遇の天才彫刻家と呼ばれる大飯町出身の松木庄吉氏(大正3年〜昭和19年)。29歳の時の作品である。氏は昭和18年、太平洋戦争の招集のとき、敵の爆撃から作品を守るため、東京から舞鶴の知人にこの作品を送り預けたという。また、この彫刻は、昭和18年に建築された舞鶴公会堂(旧舞鶴海軍館)に献納されていたが、石膏像であったためブロンズ像にして現在、浜の総合文化会館に建立されている。「精進せよ、精進せよ。己がよしと信じたことを励め」と、氏の作品は語り続ける―(水上勉・絵本松木庄吉より)

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