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■ NO.39 平の桃園(平) |
「花だより」は駆け足。梅から桜、そして桃の花へ…。大浦小から300メートルほど赤野方面へ進むと一面の田園地帯が広がり、農業構造改善事業の記念碑が建っている。その手前の桃園では、今が盛りと燃え立つような桃の花が満開。桃染のピンクと白いブリッジ。海との色調が美しい。広さは15アール。7本の畝に立ち並ぶ桃の木は約180本。早生(わせ)の勘助や一番遅い黄金桃など収穫期を調整した4種類。7月中旬から8月下旬が正念場。今年で20年目を迎えた。つまり昭和56年、平、赤野地区ほ場整備を機に「桃園」が誕生したのである。桃は排水と深さが肝心。土壌の水分を除くほど甘い実を結ぶ。このため、畝の底には竹の筒を埋め込み、盛土して高畝に。五弁の花から着果へ、間引きをして梅ぐらいの大きさで袋掛けしていく…。あとは虫から実を守り、収穫期に雨が降らないように祈るのみ―。桃は中国が原産。1本から150個の実をつけ、50年は収穫できるという。「桃栗三年柿八年」。水田からの土壌づくり、3歳児の感動、20歳になっても育て親の心の心配は拭えない。華やかな春が秘める「親ごころ」。 |
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