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NO.47 銅像「飯野寅吉翁」(余部下)   

 中舞鶴交差点の児童公園に「飯野寅吉翁」の銅像が建っている。飯野翁は慶応元年(1865)福岡県に生まれ、若くから実業家を志して明治32年、中舞鶴に飯野商会を設立。創業当初は石炭販売と港運業を、舞鶴鎮守府開庁後は港湾荷役業、石油の海上輸送に重点を置いた。昭和20年の終戦で海軍のまち舞鶴も大きな打撃を受けたが、このとき翁は荒廃した海軍工廠跡を民間工場として引き受け、造船業を通して舞鶴の復興に尽力し、中舞鶴町役場の新築、学校や公共施設に多額の寄付をした。そこで元中舞鶴町では翁の功績を讃えて、銅像を昭和27年に再建した。当時は「銅像まつり」も行われていたという。戦時中にも作られたが、金属回収で不在となっていたのだ。思えば、石炭商から身を起こし、厚い人情と誠実な人柄によって19社からなる関連企業を確立した翁は、昭和24年舞鶴で85年の輝かしい生涯を閉じた―。翁は港湾都市「舞鶴」に「もっと元気を出せ!」と喝しておられるようでもある。

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