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NO.60 大森神社の「八代荒神」(森)   

 大森神社の大鳥居を少し入ると、右斜め奥に「八代神社」があり、地元では「八代荒神(はったいこうじん)」とも呼んでいる。荒神は火を使うかまどの守り神。屋外では、森の大木の所に祀る一族荒神や祖霊の地神(じがみ)などがある。さて、この八代神社とは―。須佐之男命(すさのおのみこと)と天照大御神(あまてらすおおみかみ)との誓約(うけい)の時に生まれた5男神と3女神の八代(人)の神々が祀られており、いずれも激しい性格と祟りやすい神様なので、神殿は「荒神の聖地」。本殿は彫刻入りの間口1間半、奥行2間もある見事な権現造りである。祭礼は毎年9月13日、参道に50枚もの灯明皿を並べて点灯、多くの集団講の人々が朝まで語り明かした…。その後「講」も次第に消滅。今日ではくじ当たり宿で営まれる荒神講の風習が、旧元字の6戸によって唯ひとつ継承されているだけ。しかも、祭りに掲げる軸箱の蓋には、宝永4年(1707)徳川綱吉(5代将軍)、113代東山天皇と墨書きがあり、歴史を語る貴重な存在である。また、仏典に由来する庚申(こうしん)とも縁あって、睡眠中に三尸(さんし)の虫が身中を飛び出し、その人の罪を天に告げられると罰せられる。それで一晩中眠らずに慎むという。さらに、申(さる)は猿と結んで「見ざる、言わざる、聞かざる」とは、他人の欠点を指摘したり、言いふらすな!との戒めである。この説法が身に染みた。

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