夏祭りのシーズン到来! 何処かで夜祭りが行われている…。
太鼓の音に引かれて「並木稲荷神社」へ。俗に島崎稲荷の名で知られ、ここの地番は字松陰小字島崎五番地の弐。島崎にあるが竹屋町の氏神様として祀られ、城下町随一のお稲荷さんでもある。
しかし、何故、竹屋町から離れたこの“飛び地”にあるのか。その由来は―竹屋町古文書を要約すると、「文化8年(1812年)2月高野川にたびたび大水有り。竹屋町裏や川尻の神社地の水はけが悪く、この地面の代わりに西側の海中を埋め立てる旨の申し出が。翌年ご沙汰あり。両3年程かかるならば竹屋町が埋めたい、と有志の寄進を申し出て、寄進方勧誘あり」。同年3月大松五本を新地へ移し、稲荷新地が広くなる様との思召しにより、文化4年(1807年)千坪を超える広大な社地を頂き、移転して来たと言う。
社地の右側には由緒ある芸屋台倉庫があり、正面壱の鳥居から稲荷鳥居を9つ潜り本殿へ。創建は寛保3年(1743年)、左右に使者の狐が出迎え、民話「我は島崎に住む太郎三郎と言う老狐なり」の由来に真実味が湧く。田辺藩の商業の中心地として繁盛を極めた竹屋町。この神社には、先人たちの努力と栄光の歴史があり、今も地域の誇りとして、しっかりと語り継いでいる。夜祭りは7月15日、太鼓、みこし、夜店も出て賑わう伝統行事。
「ふるさとの祭りは地域の宝もの」に拍手!
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