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NO.90 「アンジャ島」(三浜・小橋)   

 暑い夏。峠を越えて三浜・小橋の海へ! 三浜峠からは眼下に広がる緑の田園と青い海。洋上に浮かぶ島々と遙か彼方に水平線が…。構図は最高。風景ポイントの1つ。  昭和31年、この峠を越える野原漁港線が開通。当時、わら葺きの屋根は瓦に、農地は55年に基盤整備された。やがて白砂の海“竜宮浜”へ。その先端からアンジャ島、磯葛島、沖葛島の3つの島が並び、右手遠方が冠島、沓島である―が、何故か「アンジャ島」だけがカタカナ名で陸続きとなっている。  名の由来は、小橋の六神社から当て字で安社(アンジャ)?かと、いや、その昔、三浜に仲の良い兄弟がいて、2人はいつも一緒。ある年、兄が流行(はやり)病にかかり、隔離したのがこの島。弟は舟で朝な夕なに食事を届けるも甲斐なく死んでいった…。弟は浜から「兄じゃ、兄じゃ」と呼び続け、村人も同情してアンジャと呼ぶようになった、と。  島は高さ約40メートル、周囲は約1キロで漁港工事の時に埋め立てて陸続きに。以前は桟橋から70メートル程離れており、この間は丸い石の浅瀬を形成し潮干狩りに最適。アサリやタコがたくさんとれた場所であった。瀬は更に、磯葛島から沖葛島へとつながっており、演歌の「珍島(チンド)物語」の歌詞を連想。また、地区からの古代遺跡や昭和57年に磨製石斧が出土して、丸木舟造りの話題にも拍車がかかる…。  島は、波が寄せてはつくる漁場の宝庫。まさに海からの“授かり物”なのである。62世帯の小橋に、夏の人口が一気に上昇していく―。

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