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2005年2月25日

3月25〜27日、チャリティーバザール
新設の舞鶴養護学校支援に八島商店街組合
 八島商店街商業協同組合(伊庭八郎理事長)は、4月に開校する舞鶴養護学校の支援と高校生に就業体験をしてもらおうと、3月25日〜27日、浜のマイコムと八島アーケードで、チャリティーアウトレットバザール「アウトレットinまいづる」を計画している。舞鶴TMOや東舞鶴高校ウィンドアンサンブル部などが協賛し、一緒に準備に取り組んでいる。同組合は準備や当日手伝ってくれるボランティアを募っている。  同組合は人と人とのつながりを生み出す役割を果たそうと、堀に新設された舞鶴養護学校が4月から開校するのを受け、学校の存在を市民にアピールし、支援しようと企画。合わせて高校生やボランティアと企画から運営まで協同作業することで、社会の実体験をしてもらおうと開催する。収益金の一部を養護学校などの支援に役立てる。  バザールで販売するアウトレット商品とは、メーカーが企画段階で作った試作品や、昨シーズン以前の在庫品、生産過程や輸送の途中で若干傷が付いた商品などの総称。大阪南港にあるアウトレットモールが有名だが、新品で格安な点が人気を集めている。扱う商品は現在、メーカーと交渉を詰めている。マイコム・スペース1で行う。このほか八島アーケードで路上ライブの演奏や飲食の露店も並べ、にぎわいを作る。  協賛する東高ウィンドアンサンブル部の生徒たちが打ち合せの会議に参加し、チラシ作りなどを担当することを話し合った。また、当日の販売にもあたり就業体験をする。バザールは25日と26日は午前11時〜午後5時、27日は午後4時まで。同組合は3日間で延べ300人のボランティアを集めたいとし、「前日や当日、1時間でもいいので手伝ってください」と協力を呼びかけている。ボランティアの問い合わせは同組合(電話62・1423、午後1時〜同5時半)。

写真=東高ウィンドアンサンブル部の生徒たち(左側)も参加した打ち合わせ会議
大連市から小学の修学旅行生
江守市長を表敬訪問、市内の小学校で交流も
 舞鶴市の友好都市、中国・大連市の明星小学校の修学旅行生一行が来鶴、2月23日、北吸の市政記念館で江守光起市長を表敬訪問したほか、明倫、中筋小を訪れ、児童らと交流した。舞鶴への国外からの修学旅行生の受け入れは初めて。  一行は、宋蘭春校長を団長に、同校4、5、6年生の児童25人と保護者ら総勢36人。宋校長は、昨年まで舞鶴市少年使節団が過去3度訪問した大連市の桃源小の校長を務め、新設の明星小に転任した。舞鶴との交流を積極的に進めており、今回修学旅行先に舞鶴を選んだ。  表敬訪問を受けた江守市長は「日本と中国の間には、一時不幸な時期がありましたが、皆さんが日本、舞鶴に来られて、大事な幸せの種をまいてくれたと思います。楽しい修学旅行になることを祈念します」とあいさつ。宋校長は「歓迎を受け感謝します。今度は大連で会いましょう」と答え、児童代表も歓迎に感謝の気持ちを述べた。  この後、一行は明倫小を訪問。同校児童のマーチングバンドの演奏・演技で歓迎を受け、これに答えてピアノ独奏や合唱を披露した。また、こまや紙飛行機遊びを楽しんだ。この日、児童たちは、中筋小支援ネットワークの会員宅でホームステイして交流、2月24日に東京に向かった。同27日に帰国する。

写真=江守市長と握手する修学旅行生
2005年2月22日

舞鶴出身の版画家・田主さん(茨木市)
版画文集『心の旅 西国三十三所』出版
 舞鶴出身で本紙に「ふるさとの風」を連載する版画家、田主誠さん(62)=茨木市=が、このほど版画文集『心の旅 西国三十三所』を出版した。1昨年にNHKテレビ「4時です 上方倶楽部―歩数計で巡る心の旅 西国三十三所」にレギュラー出演し、発表した作品を掲載している。巡礼先で出会った人々や自然から受けた多くの思いやりなどの気持ちを、カラーと白黒の作品に込めた。札所巡りの風景の1コマと田主さんの心の軌跡が記されている。  東舞鶴高校卒業後、国家公務員をしながら独学で版画制作を重ね、ノルウェーなど多くの国際版画展で入選。1977年から国立民族学博物館に勤務し、世界の民族博物誌シリーズの版画を担当した。その後、創作活動に専念、海外を取材し新聞などに連載する活動も加わった。  「4時です 上方倶楽部」には2003年4月から翌年3月までの1年間出演し、西国三十三所の第一番・青岸渡寺(和歌山県)から三十三番の華厳寺(岐阜県)まで巡り、版画作品を制作して毎週1回番組中で発表するコーナーを担当した。スケッチのために同じ札所を2、3度訪れもし、毎週放送の前日から当日にかけて一気に制作し、スタジオに持ち込んだ。番組終了後の昨年3月、大阪放送局で作品展を開き約1万人が来場した。  画文集はA4判変形(縦・横とも20センチ)で96ページ。58点の版画を収めた。表紙にふるさとの二十九番・松尾寺の馬頭観音の作品を載せた。墨で刷り和紙の裏から色を重ねたカラー木版画に、シルクスクリーンの白黒作品も交え、各札所ごとに文章を添えている。1500部作成した。  寺院前で女性たちが談笑したり、おみくじを読む親子の様子などを描いた。巡礼中、畦道に咲いていたアジサイを通りすがりの村人が、一輪くれたりする素朴な思いやりを体験した。実際に歩くことから生まれた数々の田主さんの思いが伝わってくる。  出版に合わせて、京都市の高島屋京都店で2月16〜同22日、版画展を開催した。また、出版と個展を祝って、国立民族学博物館名誉教授の石毛直道さんらが発起人となり、同17日夜、大阪市のホテルで記念パーティーも開かれた。関西で活躍する文化人はじめ、舞鶴からも友人らが駆けつけ、約200人の参加者が田主さんを囲んだ。  田主さんは「末期がんで余命少ないという人が番組を見て癒されたという声を聞きました。西国詣でがそれぞれの人生にいかに潤いをもたらしているかを思い知りました」と話していた。画文集は1冊2000円。市内の書店でも近く販売する予定。問い合わせは編集工房is(電話・FAX072・757・8212)。

写真左=画文集に収めた作品を展示した個展を開く田主さん
写真右=出版した画文集『心の旅 西国三十三所』
卒業を間近に控えた西高3年生
通学路やJR西駅構内を清掃ボランティア
 卒業を間近に控えた引土の西舞鶴高校の3年生たちが2月18日、学校周辺の通学路やJR西舞鶴駅構内などで、初めて清掃ボランティアに取り組んだ。  卒業式を3月1日に迎える3年生335人が、三年間利用した通学路や駅を清掃しようと、最後のボランティア活動を実施した。  1組から9組までのクラスに分かれて、西駅構内と東・西口、学校周辺、高野川堤防などの九カ所で、火ばしやごみ袋を手に取り組んだ。通学路やクラブ活動でランニングコースにもしていた高野川堤防では、7組の生徒たちが川原に下りて、空き缶やビニール袋などを拾い集めた。

写真=高野川の川原でごみをを拾い集める3年生
2005年2月18日

台風23号水害で「歴史資料ネットワーク」
三日市の土地台帳など修復ボランティア
 災害被災地の歴史資料の救済・修復のボランティア活動を続けている「歴史資料ネットワーク」(代表・奥村弘神戸大学文学部助教授)のメンバーが2月17日、三日市の前区長、佐藤富太郎さん(67)方で、台風23号の水害で被害を受けた区所有の土地台帳などの資料の救済に取り組んだ。  歴史資料ネットワークは、1995年2月に阪神大震災で被災した歴史資料保全をするため、関西に拠点を置く大阪歴史学会、日本史研究会、神戸大学史学研究などを中心に開設された。昨年の新潟・福井水害でも、現地を回って歴史資料の救済に取り組んでいる。  台風23号の由良川の氾濫で、多くの家屋が床上浸水の被害を受けたことから、同川流域の民家に保存されている歴史資料を調査。床上浸水した佐藤さん方に、和だんすに保管されていた区所有の明治、大正、昭和の土地台帳などの行政資料約60点が被害を受けたことを知り、舞鶴市教委、舞鶴地方史研究会、府立丹後郷土資料館と協力して救済に当たった。  この日、同ネットワークの松下正和事務局長ら4人が訪問した。昨年12月に応急処置として、墨書された和紙綴じの資料などにエタノールを噴霧して以来、2回目の訪問で、明治15年の土地台帳などをピンセットで一枚一枚はがして、キッチンペーパーを挟んで吸水作業を行った。  作業を見守った佐藤さんは「区民の皆さんに申し訳なく思っていたが、これで後世に資料が引き継がれます」と喜んでいた。  松下事務局長は「水害に遭った古文書などは、市販のエタノールとキッチンペーパーで、誰でも救済できるということを知ってほしい」と話していた。

写真=歴史資料の救済に当たるメンバー
京都議定書発効に合わせ「林ベニヤ」
二酸化炭素削減、府認証の木材製品を初出荷
 京都府が設けた府産木材認証制度で認証を受けた林ベニヤ産業の木材製品が2月16日、平の同社舞鶴工場から初めて出荷された。地元の木材を使うことで輸送過程における二酸化炭素の排出量を削減するのが狙い。地球温暖化防止の取り組みを定めた京都議定書が発効するこの日に合わせ、出荷式が開かれ、認証機関から証明書が同社に交付された。  地元産木材の利用の普及と温暖化防止対策を図ろうと、府が同制度を開設した。木材の生産地から消費地までの輸送過程で、トラックや鉄道などの輸送手段ごとの距離に応じて排出される二酸化炭素の量を数値化する。NPO法人の京都地球温暖化防止府民会議が、認証機関として証明書を交付する。  同社舞鶴工場ではハイブリッド合板が認証を受けた。府内産の杉50%とロシア産のカラマツ50%から作った合板で、その輸送過程から排出されるCO2は全国平均に比べ24%削減できるという。  この日、合板5100枚がトラック15台に積み込まれ、京都市内などの木材問屋に出荷された。同会議の栗山裕子運営委員が、同社の内藤和行社長に証明書を手渡した。府の担当者は「今後は住宅用の建材にも認証を広げていきたい」としている。

写真=認証機関の委員から証明書を受ける林ベニヤ産業の内藤社長(右)
2005年2月15日

大蛇退治の伝説から450年、夏の夜の奇祭
2月23日まで「城屋の揚松明」写真展
 城屋の揚松明(あげたいまつ)をテーマとした写真展が、女布の城南会館ロビーで開かれている。夏の夜の奇祭とされる揚松明に結びついたとされる大蛇退治の伝説から、今年はちょうど450年を迎えるという。地元の人らによる揚松明づくりや櫓太鼓の巡回風景などの写真21点が展示されている。2月23日まで。  弘治2年(1556)のこと。女布に住んでいた一色氏の家臣森脇宗坡(そうは)の娘が、隣村の志賀郷に嫁いでいたが、登尾峠を越えて里帰りの途中、蛇ケ池に棲むといわれる大蛇に日浦ケ谷で襲われ、命を落とした。宗坡は娘の仇を討とうと刀で大蛇を退治、その大蛇の頭部を城屋の雨引神社に、腹部を野村寺の中の森神社などに祀ったとされる。こうした伝説が地元に語り継がれてきた。  雨引神社の祭礼として毎年8月14日に奉納される揚松明は、長さ約18メートルの杉の大木の先端に、麻のお殻で組んだ大松明を設け、氏子たちが火を付けた小松明を大松明に向かって投げて点火を競うもの。元来は農作物の豊凶を占う雨乞い行事の祭りであったとされ、この行事に大蛇伝説の話が結びついたという。舞鶴市と京都府の無形文化財に指定されている。  地元の人たちでつくる「城屋太鼓愛好会」(水野友晴会長)が、写真展を主催した。今年が大蛇伝説から450年になり、城南会館主催の歴史講座で、地元の堀田文彌さん(80)が、雨引神社と揚松明をテーマに12日に講演したのに合わせ、企画した。城屋のアマチュア写真家の坂根正喜さんが撮影した大松明づくり、城屋と志賀郷の人たちで登尾峠を越えた交流の様子などの写真を並べている。

写真=揚松明づくりなどを撮影した写真が並ぶ
ニュースポーツ「スカイクロス」
老人会「吉原静渓会」が子らに講習会
 ニュースポーツ「スカイクロス」を普及して、世代間交流を図ろうと、吉原地区の老人会「吉原静渓会」(増山寛一会長)は2月11日、東吉原の吉原小学校体育館で、子供たちを対象に講習会を開いた。  スカイクロスは、1997年に京都市で生まれたスポーツ。輪投げとゴルフをミックスしたレクリエーション的な競技で、距離を設定して設置した道路標識のコーンをめがけて、真ん中に穴の開いたリングを投げ、コーンの上からリングに被せるまでの回数を競う。個人や団体で競技できるほか、コース設定や得点法にも工夫を凝らせるなど、お年寄りから子供まで手軽に楽しめる。  市老人クラブ連合会長でもある増山会長は、昨年11月に京都SKYセンターが、市内で開催した高齢者ニュースポーツリーダー育成・普及事業に参加して、スカイクロスのルールや指導法などを学んだ。子供たちとの世代間交流に活用しようと、この日、地元の吉原小で、子供たちに指導した。  参加した20人の子供たちは、3グループに分かれ、それぞれのコーンをめがけてリング投げを競った。リングを回転させて遠くまで投げる子供や、すぐにリングが落下してしまう子供など様々だったが、初めての競技を楽しんでいた。  増山会長は「市老連でもスカイクロスを取り入れ普及させたい」と話していた。

写真=コーンめがけてリングを投げる子供たち
2005年2月12日

福井小児童が育てたヒヤシンスにメッセージ添え
一人暮らしのお年寄りにプレゼント
 下福井、福井小学校(水嶋純作校長、173人)の児童たちが2月10日、丹精込めて育てたヒヤシンスの花を、校区内の一人暮らしのお年寄りにプレゼントした。「いつまでもお元気で長生きしてください」とのメッセージを添えた花を受け取ったお年寄りから笑顔がこぼれた。  同校では、平成12年度から3カ年、府社会福祉協議会の福祉協力校の指定を受けたことを契機に、福祉教育に力を注いでいる。また、同15年度からは、舞鶴市福祉協議会の指定を受け、この一環として、3年前から一人暮らしのお年寄りに自分たちが育てたヒヤシンスを贈っている。  ヒヤシンスは、昨年11月に市社会福祉協議会の補助金で球根を購入。児童たちが持ち寄ったペットボトルを鉢代わりに使って、全校児童が1鉢ずつ水栽培した。初めは全校児童の鉢を暗室に置いて、ヒヤシンスの根をしっかり張らせ、この後、各教室で児童たちが育てた。  一人暮らしのお年寄りには、総合学習で福祉をテーマに学ぶ5年生児童が、地元の民生委員と一緒に届けた。鉢には「いつまでもお元気で」などと書いたメッセージが張られ、白や赤、黄色の花を付けたヒヤシンスを各家を訪問して届けた。お年寄りは、「ありがとう」と笑顔で答えていた。  ヒヤシンスは、このほかお世話になった地域の人たちにも贈られた。

写真=児童たちが丹精込めて育てたヒヤシンスが花をつける
「がんばろう舞鶴!消費税完納推進の店」
舞鶴納貯連がステッカー
 八島、マナイ、中央、平野屋商店街や東舞鶴商店街連盟で、「消費税完納推進の街」宣言式を実施するなど、積極的に消費税完納運動を展開している舞鶴納税貯蓄組合連合会(松本昭司会長)が、消費税法改正による課税事業者の増加を見込んで、新たな消費税申告・完納運動を展開して、納税意識の向上に取り組んでいる。  同連合会では、昨年11月、消費税完納運動の一環として、社団法人舞鶴納税協会、舞鶴商工会議所、近畿税理士会舞鶴支部の協力を得て、「がんばろう舞鶴!消費税完納推進の店」のステッカーを作成・配布した。台風23号による被災直後でもあり好評で、追加配布を希望する事業者も多かったことから、新たに2700枚を追加作成。舞鶴税務署などが実施している確定申告相談会場などで配布している。  ステッカーは、直径約10センチの円形で、防水加工を施している。「がんばろう舞鶴!」を前面に押し出し、「消費税完納の店」を控えめに表現している。店頭に貼付した商店主からは「厳しい経済状況が続く中、台風による被災も重なった舞鶴市民に元気を与えるとともに、消費税の申告納税道義の向上にもつながる」との声が寄せられている。  同連合会では、1月下旬以降、市内各地で開催されている確定申告相談会をはじめ、社団法人舞鶴納税協会で希望者に無料で配布している。

写真=舞鶴納貯連が作成したステッカー
2005年2月8日

幼児から社会人が河川敷で「寒げいこ」
日本空手協会西舞鶴支部
 社団法人日本空手協会西舞鶴支部(福長治支部長)の寒げいこが2月6日、伊佐津の伊佐津川河川敷で行われた。屋外では11年ぶりの寒げいこで、参加した幼児から社会人の約50人が、川に入って気合を込めたけいこを繰り広げた。  同支部では、加盟する4つの道場が合同で、毎年この時期に上安久の文化公園体育館で寒げいこを行っている。かつて屋外でけいこをした経験者から、思い出に残る寒げいこをと、伊佐津川河川敷のけいこを復活した。  道着を身につけ裸足の参加者たちは、雪の残る河川敷で、まず突きや蹴りの基本や形のけいこを繰り返した。足の冷たさを耐えて、子どもたちは歯を食いしばって、元気な掛け声とともにけいこに打ち込んだ。この後、川に入り突きのけいこも行った。  初めて屋外での寒げいこをした福岡優人君(11)=高野小5年=は「始めは冷たかったけど、気合を入れて慣れた。段々と温かくなった」と話していた。福長支部長は「子供たちの健康を考え、屋外での寒げいこは途絶えていたが、来年からも続けたい」と話していた。

写真=川に入って寒げいこをする子ら
「ふるさと大浦21」が竹炭の窯出し
硬くしまってまずまずの出来具合
 「ふるさと大浦21」(岸英一会長)は2月3日、多祢寺の舞鶴自然文化園内に築いた竹炭窯で、竹炭の窯出し作業をした。昨年12月に初火入れをした。窯から取り出された竹炭は硬くしまっており、まずまずの出来具合と会員たちは喜んでいる。  大浦地区のむらづくりに取り組む同グループは、平成9年に観音寺に竹炭窯を作り、炭と竹酢の製品化に成功した。竹炭は燃料や水の浄化に効果を発揮するとして、JA東支店やとれとれンター道の駅などで販売している。  昨年7月から築いた今回の窯はこれまでの窯よりも大きく、竹炭は約2.5倍の生産量が見込まれる。孟宗竹を1メートルの長さに切り、ぎっしりと窯に詰めて昨年12月14日に火を入れた。空気を取り入れて一気に窯内の温度を上げる精錬をし、その後は火を消して熱が冷めるのを待った。排煙温度を通常の360度よりも高い約400度にし、硬い竹炭を作るように工夫した。竹酢はこれまでの30リットルから今回は100リットル出来上がった。  この日は50センチの積雪の中、6人が雪かきをした後に窯の中に入り、竹炭を次々と外に出し、炭を叩いて甲高い音がするのを確かめた。同グループ特産部会会長の永田武さんは「温度を高くしたため一部は灰になったが、硬くていい炭が出来た」と話していた。

写真=窯から取り出された竹炭
2005年2月4日

岡田中学全生徒と教師が文集
台風23号の災害体験綴る『大水害』
 岡田由里の岡田中学校(永野八十二校長)は、全生徒68人が昨年10月20日の台風23号の体験を綴った文集『大水害』を作成した。自宅が浸水し2階からボートで救助された体験や、近くの高齢者夫婦が土砂に埋まって亡くなったこと、一方でボランティアや友達と助け合えたことなどを克明に記録。自然災害の恐ろしさと人の絆の強さを文集で伝えていきたいとしている。  岡田中学校の生徒たちは、今回の台風で1番被害の大きかった地区から通っている。15人が床上浸水の被害を受けるなどし、10月20日から再び全員が登校できたのは11月1日だった。多くの学校から励ましのメッセージを受ける一方、岡田橋の清掃ボランティア活動もした。いまも自宅から通えない生徒がいる。  生徒全員と教師九人の作文を収録した文集はA4判、88ページ。120部作成した。自宅そばの杉の木が倒れ屋根が壊れたり、避難の体験を具体的に記した。土砂に埋まり亡くなった下見谷のお年寄り夫婦の近くに住む3年生の城屋歩美さん(15)は、夫婦が飼っていた犬が、崩れた家のそばでじっとしている様子を書いた。  城屋さんは「作文を書いている時に2人は亡くなったんだと実感した。村の人たちは悲しむばかりでなく、地域をよくしていこうと協力して作業をする姿も印象に残った」と振り返った。2年生の和気祐希枝さん(14)=下漆原=は「いま文章を読むといろんな体験があり、自然災害は怖いと思った」、2年生の永野希美子さん(14)=志高=は「被害にあわなかった人にも読んでほしい」と話している。  2月1日に生徒たちに手渡したほか、加佐地区の小中学校や図書館などに配布した。

写真=台風23号の体験を綴った文集を読む生徒たち
ハーブの効果を普及させたい!
植物療法士・兼田さんが養成学校開校へ
 フィトテラピーサロン「ラバンダ」を経営する兼田ひとえさん(45)=矢之助町=が、フィトテラピスト(植物療法士)を養成する学校を2月6日から開校する。ハーブなどの植物を利用し人の持つ自然治癒力を高め、心身のケアに役立てる自然療法の1つ。ハーブの効果を知ってほしいと普及に取り組む。  植物を病気の予防に利用する歴史は古く、古代エジプトでも使われてきた。中国ではハーブを漢方の素材としたり、現在はフランスなどで医師らも植物療法の専門コースで学び、国家資格が設けられるほど一般化している。  ハーブに関心を持った兼田さんは、「国際植物療法協会(IPA)」(会長・西村民男北里大学名誉教授)の講座で学び、植物療法士1級を取得。2002年からラバンダを開き、ハーブやオイルなどを使って、アトピーや体調不良の人にマッサージなどを施している。  こうした体験を活かしてIPAの京都舞鶴校を矢之助町のラバンダで開校する。最初は初歩を学べる入門コースを2月6、同20日に開く。4月からは本科(同協会の会員のみ受講可)も開く。
【問い合わせ】電話63・3980、ラバンダ。

写真=「植物のもつ力を広めたい」と話す兼田さん
2005年2月1日

市内の農家で章姫いちごの収穫始まる
台風被害で生産者は約半数に
 市内の農家が栽培に力を入れているイチゴ「章姫(あきひめ)」の収穫が始まっている。新規就農者が章姫づくりを始めたり、規模が少しずつ広がるなどしていたが、昨年10月の台風23号でビニールハウスが壊れるなどしたため栽培を止める人もおり、生産者は約半数に減った。残った農家たちは力を合わせてハウスを補修し、おいしい章姫づくりに工夫を凝らしながら取り組んでいる。本格的な出荷シーズンを迎える。  章姫は静岡県で生産が始まり、大粒で甘味があるのが特徴。舞鶴では岡田地区を中心にして栽培がスタート、特産化を目指して「舞鶴いちご部会」を結成、栽培方法などを研究している。昨年は15人が生産した。消費者の間でも人気が高まっている。舞鶴TMOでもこの章姫に注目し、昨年は生産者と洋菓子などの店舗と連携し、章姫を使った商品の試験販売をした。  栽培するビニールハウスを台風23号が襲い、ハウスが倒壊するなどの被害を受けた。高齢の生産者は倒壊したハウスを再建し、壊れた機械を買い換えるには負担が大きいため、約半数の人が栽培を断念せざるをえなかった。残った人たちで何とか今シーズンも収穫できるようにと、助け合いながらハウスの補修をした。  昨年12月中旬から出荷が始まっているが、ビニールをハウスに被せて温度を保つ時期に、台風によってビニールが破れたため、生育が従来より約1カ月遅れた。生産者が減ったため出荷量も少なく、いまは公設市場で高値で取り引きされている。西駅交流センターの夕市などで直接販売している人もいる。3月の出荷のピークを迎えれば、値段は下がってくる。5月まで出荷は続く。  同部会の部会長を務めているのが佐藤正之さん(41)=佐波賀。8年前に脱サラして実家の農業を継ぎ、章姫づくりを始めて今年で3年目になる。約4300本の苗を植え、ハウス(1.8アール)4棟で栽培する。台風の影響で生育が遅れたが味はよく、収穫量も昨シーズンよりも多そうという。最近の消費者の安全な農産物の志向に応え、イチゴに付くハダニを防除する天敵の虫を導入するなど、農薬を使わない農法も試みる。  佐藤さんは「台風で止める人がいるのは残念ですが、今年から取り組む新規就農者もいます。今後はハウスを増設し生産量を増やしたい」と話していた。

写真=「生産量を増やしたい」と言う舞鶴いちご部会長の佐藤さん(佐波賀のハウスで )
地元の住民らでNPO「KYO・ふるさと加佐」
地域産業の掘り起こしへ設立総会
 NPO法人KYO・ふるさと加佐の設立総会が1月30日、志高の加佐公民館で開かれた。加佐地区の自然や歴史などを活用して、農村と都市との交流や地域産業の掘り起こしなどを目指し、地元の住民たちで結成した。今後府の認証の手続きを経て、市が上野家民家で整備を進める加佐地域拠点施設を中心に、特産品の製造・販売や農作業体験、伝統行事の復活などの事業に取り組む。  加佐地区は米作りや茶などの農業が盛んな地域で、豊かな自然も特色となっている。また、江戸時代後期から大庄屋を務めた西方寺の上野家民家が残る。その一方で急激な過疎化と高齢化が進み、こうした自然や歴史・文化を伝える地域づくりを課題とし、住民たちで取り組んできた。  設立総会には約50人が出席。これまで準備をしてきた設立発起人会代表の弓削寿さんが、上野家民家の保存活動やお米パンの販売、ワークショップの開催などの経過を説明した。続いて、役員の選任や初年度の事業計画、予算などの議案が審議され承認された。理事長には弓削さんが選ばれた。法人名のKYOは加佐の3つの地区、神崎、八雲、岡田の頭文字から取った。  上野家民家を改修して整備を進める拠点施設は3月に完成の予定。この施設を中心にして、お米パンや地酒の製造・販売、地元の食材を使った料理の提供、紙漉き体験などの事業を展開する。現在、同法人の会員は93人。会員を募っている。
【問い合わせ】電話82・1088、弓削さん。

写真=神崎・八雲・岡田地区の住民ら約50人が出席して開かれた設立総会
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