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2005年5月31日

枚方・船橋小PTAから岡田下小に
遊具「ターゲットマット」プレゼント
 昨年10月の台風23号の被害を受けた久田美の岡田下小学校(木下きく枝校長)の児童たちのもとに、枚方市立船橋小学校PTAから、ターゲットマットの遊具がこのほど贈られてきた。学校グラウンドが災害ごみの仮設置場となり、約半年間使えなかったことから、児童たちはグラウンドのサッカーゴールにターゲットマットをさっそく掛け、的を狙って元気にサッカーボールを蹴って遊んでいる。  全校児童の内、約30人が台風で自宅が床上浸水するなどの被害を受けた。また、学校グラウンドは水害で廃棄されたごみの仮置場となり、ごみ片を取り除き真砂土を入れた四月中旬まで使えず、不自由な生活が続いていた。  船橋小学校PTAの前会長・橋場昇さんらが、舞鶴などの台風被害をニュースで知り、被災地の子供たちに何かできることをしようと、京都府教育委員会に問い合わせたところ、岡田下小の紹介を受けた。同PTAからベルマーク2万点分の品物を贈りたいとの申し出があり、岡田下小はグラウンドが使えるようになったら、サッカー好きの児童たちが外で元気に遊べるようにとターゲットマットを依頼した。  届いたターゲットマットは縦170センチ、横250センチ(約2万円相当)。1点から5点までの点数が記された的が入っている。全校集会で児童に紹介し、サッカゴールに取り付けた。児童たちが休み時間に列を作って順番を待ち、ボールを蹴ったり投げたりして、すっかりお気に入りの遊び道具になった。  児童会長の6年、小谷諒君(11)は「みんなで点数を競って遊べるのでとても面白い」と喜んでいた。木下校長は「外で遊んでいる時の子供たちの表情はやっぱりいい」と感謝していた。児童たちは近くお礼の手紙を同PTAに送ることにしている。

写真=ターゲットマットを狙ってボールを蹴る児童
倭文神社の男神坐像など5体の神像群
6月15日まで市郷土資料館で展示
 今田の倭文(しどり)神社に伝わる男神坐像など5体の神像群(市指定文化財)が、北田辺の市郷土資料館で展示されている。「源義経と静御前に逢える」をテーマにした展示会の中で、義経と同時代の舞鶴の文化財として同館で初めて公開した。時代を経た神像から地域の信仰のありようを見ることができる。6月15日まで。  源義経は平安後期から鎌倉時代に活躍した武将。市指定文化財となっている糸井文庫は、丹後地方に関連のある江戸から昭和初期にかけての錦絵や書籍などを含んでいるが、その中から義経と静御前に関する錦絵と読本などの展示会を、4月から7月までを前期、来年1月から2月までを後期にして開催している。  そうした資料に合わせて、同時代の舞鶴の文化財も紹介しようと展示を入れ替えながら出品。今回は1994年に市指定文化財となった倭文神社の神像群を展示した。男神坐像(鎌倉時代、高さ32センチ)と男神立像(室町時代、同73センチ)、狛犬(同、同38センチ)、2体の随神倚坐像(同、同63センチ、同67センチ)の計5体。97年から翌年にかけて修理され、その後は5体とも同館で保管していた。  水田に囲まれた森の中にある倭文神社は、「延喜式」神名帳にも記される古社。山陰系の織物の神様とされる。かつて氏子は池内地区10カ村のほか、七日市や倉谷、福来などにもおり、広い地域の村人の信仰を集めてきた。  神像群は1本の木から彫り出し、専門の仏師の手によるものと見られる。また、胸元に彩色したものも。男神立像は顔の前面にかけて切り落としたような剥離がある。中でも男神坐像は冠や衣、目鼻立ちの表現が巧みで、すぐれた作品との評価も高く、昨年8月に京都国立博物館の「神々の美の世界」展に出品された。  開館は午前9時〜午後5時。入館は無料。月曜休み。
【問い合わせ】電話75・8836、同館。

写真=展示されている男神坐像などの5体の神像群
2005年5月27日

使用済み天ぷら油をバイオ軽油に再生
NPO法人・市女性センターネットワークの会
 使用済みの植物性天ぷら油などの廃食油を、クリーンなバイオディーゼル燃料(バイオ軽油)にリサイクルしようと、NPO法人・舞鶴市女性センターネットワークの会(伊庭節子理事長)が、市内16カ所で廃食油の回収に乗り出した。府北部などですでに取り組みが始まっており、バイオ軽油でごみ収集車などが動いている。回収用のポリタンクを置いた場所を示した地図を近く作成し、市民に配布する予定。タンクの設置と回収への協力を呼びかけている。  家庭などから出る天ぷら油はこれまで固めて捨てるなどしてきたが、精製することで従来の軽油に比べて、酸性雨の原因となる硫黄酸化物をほとんど含まない燃料に生まれ変わり、二酸化炭素も約10%削減できる。200リットルからバイオ軽油180リットルが出来る。  岩滝町のNPO法人・丹後の自然を守る会(蒲田充弘理事長)が、2001年に回収を始め、岩滝町が回収用ポリ容器の購入費を予算化し、町内50カ所に設置。集まった廃食油は精製業者が再生し、京都市や京丹後市のゴミ収集車で燃料として利用している。回収の動きは府北部の4市4町に広がり、宮津市のグンゼ宮津工場でも、今月から輸送トラックの燃料に使い始めた。  同ネットワークの会は蒲田さんから話を聞き、会のネットワークを活用し、家庭からできる環境保全の活動として、4月に回収を決めた。市民の自宅や飲食店などに、「使用済みてんぷら油」と表示したポリタンク(20リットル)を置き、誰でも廃食油を入れることができ、一杯になれば担当者が倉梯町の伊庭さん所有の倉
庫に置くドラム缶(200リットル)に移し変える。京都市内の精製業者が回収に来る。  協力を得た市役所本庁内の飲食店、溝尻の民家、余部上のピックス、引土のふれあい工房、伊佐津の民家、地頭のあけぼのフェニックスなど、16カ所にすでにタンクを置いた。入れる天ぷら油には天かすが混ざっていてもよい。こうした場所を掲載した地図を作成し、6月から市民に回収への協力を広く呼びかけることにしている。  自身の店舗にもタンクを置く伊庭さんは「だれもが手軽にできる地球温暖化防止の取り組みです。多くの市民に参加してもらい、将来は各町内に1つのポリタンクを設置できれば」と話していた。ポリタンクを置いてくれる協力者を募っている。
【問い合わせ】電話63・3305、同会。

写真=使用済み天ぷら油を入れる回収用のポリタンク
6月18日、「元気出そう」とブルースライブ
岡田中地区の移住者と農業青年たち
 岡田中地区の移住者と農業青年たちでつくるグループが、6月18日午後5時半から北吸の市政記念館で、「舞鶴BLUES MEETING 2005」を開催する。日本のブルースシーンの先頭に立つ塩次伸二さんや妹尾隆一郎さんらが出演する。主催メンバーの中には昨年の台風23号で被害を受けたこともあり、元気を出そうとのメッセージも込めた。  市の空き屋バンクを利用して上漆原に移住したブルースマンの稲葉浩幸さんと、同地区の新規就農者たちで、「おかだんなか風知空知人」を結成。舞鶴にブルースを根付かせようと、2年前から取り組み始めた。  稲葉さん経営のブルースバーに集まる音楽好きの仲間たちも、資金の協賛やチケット販売などで協力する。こうした仲間の中には昨年の台風で、農地が土砂で埋まるなどの被害を受けた。今回は台風の災害を乗り越え、来場者とともに元気になる場にしたいという。  日本にブルースブームを巻き起こした塩次さんは、元南アフリカ共和国大統領のネルソン・マンデラ氏の来日歓迎コンサートで音楽制作を監督した。妹尾さんはブルースハープの第1人者で、サザン・オーススターズなどと共演するなど多彩な活動をしている。  妹尾さんのユニットと稲葉さん率いるBLUES800に続き、塩次さんのバンドが出演する。小学校5年生のブルースギター少女、井澤レイさんも特別出演する。野菜の抽選会もある。前売りは2500円(当日は300円増し)。飲食の持ち込みは自由。チケットはJEUGIA東西店、総合文化会館などで発売中。
【問い合わせ】電話090・6735・6053、稲葉さん。

写真=ブルースライブをPRするポスター
2005年5月24日

舞鶴出身の福本さん、画家として再起
5月25〜30日に初のふるさと展
 舞鶴出身の画家、福本良一さん(64)=高島市今津町=が、初めてのふるさと展「福本我們・水彩画展」を、5月25日から浜のギャラリー・サンムーンで開く。京都で長年、着物の人気テキスタルデザイナーとして活躍したが、脳血栓で倒れるなどして仕事を断念。麻痺した利き腕のリハビリを兼ねてスケッチを続け、画家として再起した。いまも人工透析を続けながらスケッチに出掛け、懐かしさを感じる風景画を描いている。  福本さんは1956年に白糸中学校を卒業し、京都市内の織物デザイナーの内弟子となり、友禅の図案描きの仕事を経験。66年にデザイナーとして独立し、リチャード・クレイダーマンの着物を発表したり、東京での着物ショーの開催、自分のデザインを収録した画集が全国発売されるなど活躍した。  そんな多忙の44歳の時、脳血栓で倒れて右半身麻痺に。右手に鉛筆を持ち、花をスケッチすることを始め、一年間続けて少しずつ動くようになり、2年後には絵が描けるまで回復した。一時仕事に復帰したが、その後に脳梗塞と腎臓を悪くし、繊維業界の不況も重なって、98年にデザイナーを廃業した。  これまでの図案描きの経験を活かし、翌年から自己流の絵画を描き始めたが、各地で個展を開いたり絵画教室で指導するようになった。野外に出てスケッチをするが、現場で一番描きやすい水彩で、のどかな琵琶湖近辺の風景や、茅葺きの集落として有名なマキノ町の在原に3年間通って描いてきた。  昨年9月に白糸中の同窓会で同級生からサンムーンを紹介され、ふるさと展の開催を勧められた。その後に舞鶴に通ってスケッチを重ね、子供のころに遊んだ風景はなくなっていたが、懐かしさを込めて作品に仕上げた。湖西の風景なども合わせ約30点を出品する。福本さんは「芸が身を助けてくれました。絵を見てもらいながら旧交を温めたい」と話していた。26、28、29日に会場に滞在する。  展示は同30日まで。午前10時〜午後7時。入場無料。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン。

写真=人工透析を受けながら絵を描き続ける福本さんと作品
「八島おかみさん会」が日替わりシェフの店
7月1日オープン、シェフを募る
 八島商店街の女性たちでつくる「八島おかみさん会」(伊庭節子会長、会員17人)は、浜の同商店街内の空き店舗に、日替わりシェフの店「八島いっぷく亭」を7月1日から開店する。料理が好きな市民が交代でシェフとなり、昼食をつくってもらう。和洋や自然食、民族料理など制限はなく、地域のコミュニティーレストランとして、市民同士や商業者との交流につながればとしている。シェフを募集している。  同会は、三重県四日市の商店街内で、NPO法人が運営する一般市民による日替わりシェフのレストランを見学。シェフの市民の友人らが食事に来るなど、これまでにない人の流れが生まれた成果を知った。八島商店街の来店者からも、昼食を食べながら寛げる場があればとの声があり、料理好きな市民がお客に食べてもらう場の提供と空き店舗の活用を図ろうと企画した。  場所は京昆布「ありとめ」の西隣の店舗で、カウンター九席、座敷には机が三つ、厨房器具を備えている。1日に最低20食作ってもらい、余れば自分で処分する。調理を担当するのは最高で2週間に1回まで。1年に1度も可。昼食の値段は一律800円。時間は午前11時半〜午後2時ごろ。同1時半〜同5時は同会でコーヒーを出す。火曜は休み。  シェフの条件は高校生以上の男女で約20人。調理の資格は不要。調理補佐を1人つけること。登録料は初年度1000円。売り上げの30%は運営費として同会に納付。食器は同会で揃えるが、こだわりの食器を使いたい場合は持ち込みもできる。  将来は夜間貸し切って、指名を受けたシェフの料理の提供もしたいという。伊庭会長は「市内在住の外国人の方にもお国の料理を作ってもらい、交流の場にもなれば」と話していた。毎月29日には伊庭さんもシェフとして肉じゃが料理を作る。応募の第1次締め切りは6月12日。
【問い合わせ】電話62・5533、伊庭さん。

写真=7月1日から開店する日替わりシェフの店「八島いっぷく亭」
2005年5月20日

インターネットラジオ「Mチャンネル」開局
市民たちがボランティアで番組づくり
 NPO法人や市民たちが支援してつくった「Mチャンネルプロジェクト」が、インターネットによるラジオ「Mch(Mチャンネル)」を開局し、5月17日から放送を開始した。インターネットラジオの経験のある市民や録音機材に強い市民たちがボランティアで関わり、府北部などの情報を世界に発信する。毎週月曜に収録し更新をしていく予定で、多彩なゲストを迎えながら地方にこだわった番組づくりをしていく。  まちづくり事業に取り組むNPO法人・プラットフォームまいづる(土田幸正理事長)や、約3年前に米国ニューヨークでインターネットラジオを開設した藤田尚弘さん(36)=森町=らが支援し、市民たちが同プロジェクトを立ち上げた。地方都市から情報の発信と地域を再発見しようと、ネットによるラジオを軸にしたウェブサイト(http://mch.maizuru.info/)を開設した。  1時間番組のラジオは藤田さんや30代の主婦、僧侶らの4人がパーソナリティーを務め、ゲストを交えながらのおしゃべりのほか、府北部と近隣の情報や音楽などを紹介する。同16日午後8時から1時間、市内の音楽機材店で第1回目の収録をし、田辺城まつりで上演するミュージカルの制作者の岩本唱道さんをゲストに招いた。その数時間後の17日深夜に更新し公開している。  当面は舞鶴商工会議所や商店街の空き店舗で収録する予定だが、将来的には常設のサテライトスタジオも計画。番組のプロデュースを担当する藤田さんは「ローカルな情報の発信が各地に飛び火したり、ラジオの拠点に若者が集まり、そこからイベントなども生まれれば」と期待している。  ウェブサイトでは地元のニュースや写真、イベント会場などを撮影した動画なども掲載し、マルチメディアとしての機能も備えている。パーソナリティーやサイト運営に関わるボランティアスタッフを募集中。
【問い合わせ】電話62・0708、土田さん。

写真=第1回目の収録をするパーソナリティーの市民たち
藩校「明倫館」で使用した中国歴史書
寄贈受け、5月22日から田辺城資料館で展示
 江戸時代に田辺藩の藩校「明倫館」で、教科書として使われたと見られる中国・明時代(15世紀)に刊行された歴史書『資治通鑑綱目』(全59巻)が5月19日、舞鶴市教委に寄贈された。朱子学を基本とした当時の教育や政治思想を知る上で貴重な資料になりそう。同22日から南田辺の田辺城資料館に展示する。  寄贈したのは、綾部市中筋町の元中学校長、渡辺忠夫さん(83)。渡辺さんの祖父で、神崎小学校長を務めた秀夫さんが、青年期に師事した田辺藩の儒学者から譲り受けたものという。渡辺さんは、「『家の宝』として大切に保存してきたが、縁のある舞鶴で保存してもらうのが一番よい」と寄贈を申し入れた。  寄贈された『資治通鑑綱目』は、和綴じされた表紙に「小納戸藩書記」の朱印が押されており、田辺藩の書庫に納められていたと見られる。市教委によると、『資治通鑑綱目』は、中国北宋時代(11世紀)の漢文の歴史書『資治通鑑』を、朱子学の祖の朱子が注をつけてまとめたもので、明時代に宮廷内で刊行されたものという。

写真=中国の歴史書『資治通鑑綱目』を坂根章教育長に手渡す渡辺さん(右)
2005年5月17日

2個人1団体に舞鶴ユネスコ協会賞
東高ウィンドアンサンブル部、高岡さん、藤原さん
 舞鶴ユネスコ協会(福嶋正美会長)は5月14日、南田辺の西総合会館で、第20回舞鶴ユネスコ協会賞の表彰式を行った。教育賞には京月町の高岡伍郎さん(63)と東舞鶴高校ウィンドアンサンブル部、文化賞には浜の藤原美代子さん(80)が選ばれた。  同協会賞は、教育や文化、体育の振興に務め、すぐれた業績をあげた市内の個人・団体を対象に顕彰する制度。1985年から続け、今年で20回を迎えた。  高岡さんは与保呂スポーツ少年団が83年に発足した当初から責任者として、子供たちの健全育成に務めてきた。毎週放課後2回の練習と交流試合、夏休み中のレクリエーションや奉仕活動などに積極的に取り組んでいる。  東高ウィンドアンサンブル部は昨年、京都府吹奏楽コンクールで初めて金賞を受賞し府代表に選ばれ、全日本高等学校吹奏楽大会では審査委員長賞を受賞。また、地域の学校や幼稚園を訪問しボランティア演奏も続けている。  藤原さんは53年にクラシック音楽鑑賞会と貝谷バレエ団公演会を開き、市民に洋楽などを紹介。また、市内に初めてバレエ教室を開設、多くの子供たちに指導してきた。さらに、公民館講座で茶道と華道の指導を担当し、文化振興に務めている。

写真=左から教育賞の東高ウィンドアンサンブル部と高岡さん、文化賞の藤原さん
ミュージカル「ガラシャ夫人」リハーサルに熱
5月22日、まいづる田辺城まつりで上演
 第14回まいづる田辺城まつり(同実行委員会主催)で上演されるミュージカル「ガラシャ夫人」のリハーサルが5月15日、円満寺の西市民プラザであり、出演する市民らが、同22日の本番に向けて熱のこもったけいこに取り組んだ=写真。  「ガラシャ夫人」は、同実行委員会が、祭りの呼び物の一つとして企画。音楽家の岩本唱道さん(66)=奈良県葛城市=に脚本や作曲を依頼して、太鼓や舞踊のミュージカル劇として上演する。子供から大人までの市民約200人が出演する。  リハーサルでは、トランペット演奏のファンファーレの幕開けから、詩吟の朗詠、子供たちの合唱や踊りなど、全七場面を通して、岩本さんの指導でけいこが行われた。出演者が勢ぞろいするのは初めてで、各場面ごとのけいこに、出演者はこれまでのけいこの成果を発揮して演じたほか、自分の出番のない場面の出演者も熱心にけいこを見学していた。  祭り前日の21日に最終リハーサルを行い、22日に舞鶴公園の特設ステージで上演する。

 
2005年5月13日

1846年、海上安全など祈願し奉納
松尾寺・本堂の船絵馬修復が完了
 西国二十九番札所の松尾寺(松尾心空住職)の本堂に掛かっていた船絵馬の修復が完了し、このほど同寺に戻された。海上安全などを祈願して奉納された船絵馬だが、同寺のものは北前船11隻が描かれた大絵馬で、丹後では類例が少なく貴重。1846年(弘化3)に奉納され傷みがひどかったため、初めて修復に取り組んだ。近世の海に生きた人々の信仰の厚さを伝える歴史資料として、同寺は大切に保存していきたいとしている。  同寺の船絵馬は、小浜の廻船問屋で船の所有者の清水源兵衛や、船頭の吉次郎らが奉納した。風をはらんで帆をはった長福丸など11隻の船と船上で働く船頭の姿を見ることができる。大阪の船絵馬師の杉本春乗清舟が描いた。大きさは縦82センチ、横183センチ。1、2隻の船を描いた船絵馬が一般的とされる。  長年本堂内に掛けられていたが、護摩焚きの煤で船絵馬の紙の表面が黒ずんだり、一部はやにの艶も見られた。また、湿気と熱で紙がめくれ上がるなどして傷みが激しかった。そのため同寺の依頼を受けた京都市内の文化財修復の専門業者が、昨年6月から黒ずみを取り除くなど作業にあたっていた。11隻の船がはっきりと分かるようになった。  その一方、この絵馬を調査した府立丹後郷土資料館(宮津市)は実物大の複製を作成。京都市の絵師らが昨年秋に完成させ、同館で展示している。  北前船は近世中期から明治中期にかけて、大阪から瀬戸内を抜け、日本海を渡り北海道までの西回り航路に就航した。この付近では宮津や小浜などが寄港地。船頭が寄港地の神仏に海上安全を祈願したり、無事の帰港を感謝して奉納した。紙に絵を描いて杉板に糊付けし、幕末などに多く製作された。  青葉山中腹にある松尾寺の本尊は馬頭観音。この観音の加護で海難を逃れた漁師春日為光が、馬頭観音の像を作ったとの伝承が伝わる。また、山頂で護摩の火を焚く青葉山は若狭の海を行き交う海の民の目印だったとされ、海上安全と山岳宗教が合体した同寺は、古くから海に生きる人たちの信仰を集めてきた。  松尾住職は「寺の歩みを確認する資料として貴重なものです。戻ってきた船絵馬を見て改めて寺の歴史をひもとく思いがしました」と話していた。船絵馬は元の本堂に掛けず、宝物庫で保管する。

写真=黒ずみなどを取り除く修復を終えた船絵馬
土・日曜だけのアートギャラリー「カサマン」
今月中、亀井さん(福来)が「懐旧展」
 福来の亀井清志さん(72)が、100号などの油絵を展示した作品展「懐旧展」を、浜の土・日曜だけのアートギャラリー「カサマン」で開いている。10年から30年前に旅した国内外の風景を描いたもので、風景の思い出を絵でたどった。5月29日まで。  亀井さんは学生時代から50年以上にわたって絵を描く。日本の四季のよさを再認識したり、石の文化のヨーロッパを描こうと、国内外を歩いてスケッチしたり写真に撮影して絵に仕上げている。現地の人と話すことでまちの雰囲気を吸収して描くことも大切にしている。  今回は会場の広さを生かして大作を中心にして20点を展示した。美山の茅葺き民家や札幌の大通り、中央アルプスの山々のほか、プラハの赤い屋根の家々、スペインのトレド、ポルトガルの石畳の家などの絵を並べた。亀井さんは「まちの文化やそこに住む人たちの人生など、そこに積み重ねられた長い時間を感じて絵にしました」と話していた。入場無料。正午〜午後6時。5月の土・日曜に開業。
【問い合わせ】電話62・1110、カサマン。

写真=出品している大作と亀井さん
2005年5月10日

西市民プラザ「まちづくりサポートクラブ」
子育て支援でヨーガ講座や交流広場
 西市民プラザを拠点に地域の活性化に取り組むNPO法人・まちづくりサポートクラブ(増山寛一代表理事)は、妊婦と未就園児を持つ母親たちの交流の機会を設けようと、西市民プラザ発の子育て支援ネットワーク事業「子育て講座」を6月から開催する。独立行政法人福祉医療機構の助成を受け、ヨーガ講座や交流広場を計画。同クラブ親子部会と市民グループの子育て中の母親たちが協力して取り組む。  親子部会(谷口英子部会長)では、市民参加による子育て支援を目指して活動。昨年11月から12月にかけて子育て支援ネットワーク名刺交換会を開き、子育て支援団体と子育て中の母親のサークルの交流や意見交換の場を設け、ネットワークづくりを呼びかけた。  その中から子育て支援事業を子育て中の親たちが中心になって展開しようと、参加者たちによる有志の会が発足し、今年1月と3月には親と子の広場の開催につながった。その後、有志の会は「舞鶴親子ネットワーク『スリーピース』」の名称で活動している。6月からの子育て講座も親子部会とスリーピースが連携して進める。  子育て講座はママヨーガとカンガルーママ広場の2講座。両講座とも妊娠中の女性と乳幼児を持つ女性が知り合う機会になるとともに、ヨーガでは軽い運動で心身のリフレッシュを図る。同ママ広場はお茶を飲みながらおしゃべりを楽しむ時間で、助産師が離乳食などについてアドバイスもする。スリーピースのメンバー、山田未来さんは「産前産後の女性を支援する事業はこれまであまりなかった。転勤で舞鶴に来た人たちの交流にもなれば」と話していた。  ヨーガは6月〜11月の第1・3水曜日の計12回。初回は6月1日。午後1時半〜同3時。対象は妊婦(妊娠五カ月以上で医師の許可を得た人)、出産後3カ月から未就園児の母親。定員15人程度。託児20人まで(定員になり次第締め切る)。受講は無料。託児は1人につき300円。ママ広場は6月から来年2月の第2木曜日の計8回。初回は6月9日。午前10時〜同11時半。対象は妊婦、0歳・1歳の乳児の母。定員12人程度。費用は1回につき150円。  両講座とも会場は円満寺の西市民プラザ。申し込みは同プラザにある申込用紙で。申し込みは5月10日〜21日。 【問い合わせ】電話77・0086、同プラザ内親子部会。

写真=新事業について話し合うクラブと市民グループの母親ら
5月22日、まいづる田辺城まつり
ミュージカル「ガラシャ夫人」上演など盛大に
 第14回まいづる田辺城まつり(同実行委員会主催)が5月22日、南田辺の舞鶴公園一帯で盛大に催される。城下町の西地区の伝統・文化の継承と活性化を目的としたイベントで、今年は田辺城主・細川忠興の妻で、悲運の最期を遂げた「ガラシャ夫人」の物語がミュージカルで上演される。  ミュージカル「ガラシャ夫人」は、11時10分から上演される。劇の上演に参加した子供からお年寄りまで、市民有志約150人が、劇の各場面で合唱や踊り、太鼓演奏を繰り広げる。フィナーレは会場の市民も巻き込んで「ガラシャ音頭」の踊りの輪をつくる。  また、キャラクターショー「魔法戦隊マジレンジャー」(午後0時10分、同2時の2回公演)など多彩な催しが繰り広げられる。恒例の武者行列と町内太鼓、子供神輿が午後午後1時に田辺城門前を出発、西市街地を巡る。  同実行委員会では、祭りの当日、JR西舞鶴駅前〜本町〜とれとれセンター〜公設市場を結ぶシャトルバスを30分間隔で運行する。

写真=田辺城まつりをPRするポスター
2005年5月6日

金井さん、アジアからイギリス陸路の撮影旅
「夢屋」「ホテルマーレたかた」で写真展
 アジアやヨーロッパを旅しながら撮影した行永東町の金井仁さん(29)が、写真展「むこうがわのにちじょう」を昭和台の画廊喫茶「夢屋」で開いている。イギリスのロンドンを目指し2年3カ月かけて陸路でチベットや中近東など約30カ国を巡り、人々の日常の暮らしにカメラを向けた。中国奥地の宿の厨房で朝食を作る女性、東西の文化が融合するイスタンブールのまちの様子など、静けさとざわめきが印象的に捉えられている。  金井さんは高校卒業後、地元の会社に就職したが毎日の暮らしが単調になったころ、海外の国を見てみたいと思った。作家の沢木耕太郎の著書『深夜特急』で旅のスタイルに衝撃を受け、陸路でイギリスに向け1999年7月に台湾から出発した。  元々写真に興味があったわけではない。その旅の途中、中国・北京で日本人の商業カメラマンが撮影したモスクワの街角の写真を見て、路上のにぎわいが聞こえてきそうなリアリティーに驚き、自分でも撮影しようとカメラを購入し撮影をするように。東アジアを回った所で資金が尽き、翌年11月に帰国した。  次回は撮影をしながら目的地まで到着しようと、働いて約170万円の資金を貯め、カメラの機材を買って技術を独学して準備をした。2002年6月に再出発し、ロンドンに翌年11月に着いた。インドで強盗に襲われ頭を棒で叩かれ縫うけがをしても、カメラを離さず旅を続け、トルコで安宿の管理人も体験。生活感ある写真をテーマに、リバーサルフィルム150本に撮りきった。昨年9月に帰国した。  写真展には主に2度目の旅で撮影した作品30点(四つ切りワイド判)を展示。タイ・バンコクの渡し船でタバコを吸って一服するおじさん、残骸となった高射砲で遊ぶアフガニスタンの子供、列車の中から顔を出す子供を逆光で捉えたインド・ダージリンの駅の1こま、チベット・サチャの村で刈り入れられた麦の埃が舞う風景などがある。5月30日まで。  金井さんは「国や文化が違っても、人のすることは世界中どこに行っても変わらない。退屈の代名詞のように思っていた日常生活が、撮影旅行を通してとても尊いものだと感じました」と話していた。いまは市内のスタジオでブライダル撮影の仕事をする。また、浜のホテルマーレたかたでも、同じく旅の写真を展示している。今月末まで。

写真=チベットや中近東など約30カ国を巡り、人々の日常の暮らしを撮った作品と金井さん
6月2日にナイター観戦ツアー、50人を募集!
甲子園球場「阪神×ソフトバンク」戦
 舞鶴市民新聞社は、6月2日(木曜日)に甲子園球場で開催されるプロ野球「阪神vsソフトバンク」(午後6時プレーボール)のナイター観戦ツアー(日交トラベル福知山営業所主催)の参加者を募集します。今シーズンから始まったセ・パ交流戦で、阪神が2003年日本シリーズで対戦したダイエー(現ソフトバンク)との1戦を1塁アルプス指定席から応援します。家族やグループでプロ野球をお楽しみください。  観戦ツアーの日程は、当日午後1時30分、JR東舞鶴駅前(北口)▽同1時45分、中舞鶴バス停留所(中総合会館前)▽同2時、JR西舞鶴駅前(舞鶴グランドホテル前)を大型バスで出発。甲子園球場で試合を観戦、再び大型バスで舞鶴に帰ります。  募集人数は50人(先着順)で、小学生は保護者、または引率者同伴。参加費は1人8000円(小人も同額、飲み物・お菓子付き)。食事は各自ご用意ください。  申し込みは、はがきに住所、氏名、年齢、電話番号(参加者が複数の場合は全員)を記入して、〒624―0905 福来912―1、舞鶴市民新聞社「プロ野球観戦ツアー」係まで。FAX77・1750、Eメール(maipress@topaz.ocn.ne.jp)でも受け付けます。定員になり次第締め切ります。また、参加者には、観戦ツアーの詳細を後日お知らせします。
【問い合わせ】電話78・2055、舞鶴市民新聞社。

写真=甲子園球場
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