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2005年7月29日

『住民の目線で記録した旧日本海軍第三火薬廠』
関本さん(大波上)が自費出版、市内の書店に
 大波上の農業、関本長三郎さん(61)が、1941年から終戦まで、旧海軍の重要な爆薬製造施設だった朝来地区の第3火薬廠(しょう)の実態を本にまとめ、出版センター「まひつる」から『住民の目線で記録した旧日本海軍第三火薬廠』のタイトルで自費出版した。2年がかりで元勤務者の123人から聞き取り、動員学徒が書いた日誌や海軍技師が所持していた工場の詳細な施設図の復刻版も収録。戦後60年のいま、第三火薬廠の全貌を初めて明らかにした労作となっている。7月29日から市内の書店で販売している。  旧海軍は1929年、火薬廠爆薬部を移転した長浜工場が手狭となったため、39年から朝来、大波、白屋など旧朝来村の約46%を買収、住民の60戸を立ち退かせ、約615ヘクタールの敷地に製薬・成形工場などを41年に完成させた。全国に3カ所の火薬廠が設けられ、第三火薬廠の朝来工場は年間3000トン以上の爆薬を製造、海軍が使用した半分を担ったとの指摘もある。最大で職員164人、動員学徒1209人などの5000人が働いていた。  工場の廃墟を見て育った関本さんは、地域の生活を一変させた第三火薬廠の全体像をまとめた記録がないことから、少しずつ関係資料を集め、1昨年から本格的に調査を開始。元勤務員でつくる「爆友会」の世話人、谷口篤稔さんから413人の名簿を入手し、市内や、東京などの75歳以上の123人から聞き取った。その調査の中で、60年だれにも言えなかった話を聞かせてもらい、「ぜひ記録を残してほしい」と励ましを受けた。  本はA4判で222ページ。動員学徒や工員らの座談会の話▽工員宿舎の火事、人間魚雷の爆薬実験、かぶれの酷さなどの証言▽学徒動員の舞鶴第2中学校の級長が45年4月から8月まで書き綴った学級日誌などを掲載した。また、元海軍技師の三浦海洋さんから提供を受け、関本さんが手を入れて復刻した詳細な施設図、神戸商船大学図書館所蔵の資料「第三火薬廠に於ける爆薬生産作業の実施経過」などの貴重な資料も盛り込んだ。800部印刷した。  関本さんは「火薬廠に勤めていた人たちの気持ちは、重く深いものがありました。後世の人への平和のメッセージになれば」と話し、いまは藪の中に残る火薬庫などの戦争遺跡の活用を訴えている。本は1冊1200円。市内の舞鶴堂書店、ASUKA、浪江書店で販売中。
【問い合わせ】電話62・5736(FAX兼用)、関本さん。

写真=労作の『住民の目線で記録した旧日本海軍第三火薬廠』を手にする関本さん
入館者が10万人突破
関電のPR館「エル・マールまいづる」
 千歳の関西電力舞鶴発電所PR館「エル・マールまいづる」(廣畑勇五郎館長)の累計入館者が7月26日、10万人を突破した。昨年8月3日にオープン以来、家族連れのほか、大型バスで団体観光客も訪れているという。  10万人目の来館者になったのは、京都市右京区の会社員、久世勝幸さん(39)一家。廣畑館長から記念品のIHクッキングヒーターや花束を贈られ、「驚きました。ラッキーです」と喜んでいた。  久世さんは、妻の裕子さん(36)、長女の千瑛ちゃん(7)、長男の道大君(3)の4人で、海水浴の帰りに立ち寄った。宿泊した旅館に備えてあったパンフレットを見て訪れたという。  「エル・マールまいづる」は、舞鶴市が関西電力舞鶴発電所の建設に伴う地域振興策として整備した親海公園に係留されている船型アミューズメント施設で、日本初の海上プラネタリウムや船の魅力などを体験でき、若いカップルらに人気を得ている。  入館者10万人の達成を記念して、8月13日から30日まで、鑑賞料(200円)の必要なプラネタリウムを無料にする記念キャンペーンを実施する。期間中のプラネタリウム上映時間は、午前10時から1時間ごとに午後5時までの計8回。
【問い合わせ】電話68・1090、エル・マールまいづる。

写真=入館10万人目の京都市・久世さん一家に記念品
2005年7月26日
















海洋センターの岩ガキ試験養殖順調
田井沖に鋼製魚礁、実用化にめど
 府立海洋センター(宮津市)は、田井の田井漁港沖の若狭湾に設置する鋼製魚礁で養殖試験をしている岩ガキが、出荷サイズにまで順調に成長していることを確認し、7月21日、その一部を初めて収穫した。魚礁を用いた浮体方式による岩ガキの養殖は、全国でも初の取り組み。同センターはこの方式での養殖の実用化にめどがついたとする。田井漁業協同組合では養殖とともに、この魚礁の集魚効果の高さも合わせ、魚礁の活用を本格化させたいとしている。  夏の海の味覚として知られる岩ガキは、磯の海底の岩場に生息。天然ものは府沿岸では減少傾向にあり、ピーク時に200トン、1億円あった水揚げ高が2003年には約5000万円に半減した。同センターは、筏から吊るした方式の養殖を穏やかな舞鶴湾など3カ所で普及に取り組む。養殖岩ガキは天然ものと比べ、殻が薄い割に身が大きいのが特徴。  さらに、波の高い外海でも養殖ができる方法を大阪市の民間会社と開発を進め、同センターが2003年2月から同組合の協力で養殖試験を始めた。漁港から沖合2キロの水深12メートルの地点に4基の魚礁を設置。下部が鋼製魚礁(縦4.8メートル、横2.4メートル、高さ2.4メートル)、上部に耐圧ブイにつないだロープをフックで魚礁に結ぶ。  1本のロープには、岩ガキの種苗を付けたホタテ貝の殻五、6枚が吊り下げられている。1基の魚礁に28本のロープがつながれる。ブイは重さ11キロに耐えられる浮力を備え、海面から約5メートル付近にあるので、船の航行に支障はない。岩ガキの位置が水深5〜10メートルと深く、海面上に構造物もないため、ムラサキイガイの付着が少なく、養殖期間中に行う作業はない。  外海での養殖では出荷まで3、4年かかるが、今回は2年半で殻の大きさ10〜13センチ、重さ180〜321グラムの出荷サイズにまで成長し、21日には約500個、150キロを初めて収穫した。また、魚礁部にはメバルなどの底魚類、上部の岩ガキにはマアジなどの浮魚類が多く集まっており、集魚効果が高いことも分かった。  同センター主任研究員の和田洋蔵さんは「鋼製魚礁に天然岩ガキが付着していたが、これは養殖岩ガキを母貝にしたものと考えられ、天然ものの資源回復にもつながる。収益性を高めるため、たくさんのロープを結んだ改良基の魚礁を年内に投入したい」としている。同組合の水上隆夫組合長は「2年半でこの大きさならまずまず。魚礁のそばに網を入れるなどの利用法も考えられ、本格的に取り組みたい。従来の定置網と育てる磯資源の複合経営を目指していきたい」と話していた。

写真左=ブイにつないだロープにびっしり付く岩ガキ
写真右=岩ガキの養殖機能を備えた鋼製魚礁の図
舞鶴空襲から今年で60年
7月29〜31日、戦争展
 「2005平和のための舞鶴の戦争展」(同実行委員会主催)が、7月29日から同31日、北吸の市政記念館で開かれる。終戦直前の舞鶴空襲から今年で60年になることから、この空襲に使われた原爆模擬弾の実物大模型や、空襲体験の話のコーナーなどを設ける。入場無料。  舞鶴空襲は1945年7月29、30日、1万人以上が働き、軍艦などを生産していた海軍工廠が標的とされた。29日、数機の米軍機が飛来し爆弾を投下、工員や学徒動員の女子学生、師範学校の生徒など97人が死亡した。最近になって広島・長崎の原爆投下の演習だったことがわかり、原爆と同型の大型爆弾が落とされた。  展示コーナーでは実物大の模擬弾模型、舞鶴空襲の記録、現在のアメリカの戦争戦略の紹介、名作映画やアニメのミニシアター、戦時食の試食コーナー、空襲体験の話などもある。  また、浜の東山防空指揮所の地下壕跡を、1984年に週刊新潮の取材で同行した市民が撮影した地下壕のスナップ写真も展示される。極秘に建設された施設で、戦後は占領軍が爆破したが施設の大半は壊れずに残っていた。現在は崩落の危険があるため立ち入りが禁止されている。  時間は午前9時半〜午後8時、31日は午後6時まで。入場無料。
【問い合わせ】電話76・8304、事務局。

写真=東山防空指揮所の地下壕への抜け穴。いまは埋められている
2005年7月22日

杉山の住民と市民農園利用者がパン焼き石窯
7月31日、グリーンツーリズムや音楽祭
 青葉山山腹の杉山地区の住民と市民農園の利用者たちが、協力して製作していたパン焼きの石窯がほぼ完成した。また、湧き出る名水などを活用した地域づくりをするため、両者がメンバーとなったNPO法人・名水の里杉山を設立した。パン焼き体験や地酒の製造などの事業を始める。7月31日には石窯の完成を記念して、同地区でパンづくりなどのグリーンツーリズムや農園音楽祭を開催する。  杉山地区は14世帯。大杉神社近くから湧く名水「大杉の清水」が有名で、昔はこの水でわさびを栽培していた。棚田の風景も残っている。が、近年は高齢化で耕作できない田畑が増え、2001年に市民農園を開設。野菜づくりの指導や名水を利用したイベントなど、都市住民との交流を進め、84アールの農園に市内や高槻市などの30組が通う。両者は3月、名水の活用やNPO法人化を盛り込んだ地域構想図を作成した。  耐火レンガ700個を使った石窯は5月に製作にかかった。設計は農園利用者の世良孝さんが担当。石窯は幅1.8メートル、奥行き2.1メートル、高さ1.6メートル。下が薪を燃やす燃焼室、上部にパンを置く調理室を設けた。先日、試し焼きも行った。  名水の里杉山の設立総会では、▽パン焼き体験、そば打ち体験▽地区の酒米と名水を使った地酒の開発・販売などの事業計画を話し合った。杉山産の農産物を使った飲食事業も研究する。19人の会員で発足し、法人認可は11月ごろの予定。同法人理事長の潮見清重さん(66)=杉山=は「一つでも事業を軌道に乗せ、多くの市民と交流していきたい」と話していた。  31日のグリーンツーリズムは午前10時から、杉山を散策する。無料。石窯によるパンとピザづくり(先着順50人)、そば打ち(同20人)は同11時から。各500円。申し込みは市農林課(電話66・1023)。音楽祭は午後五時から。舞鶴ギター合奏団などが出演する。無料。

写真=ほぼ完成したパン焼きの石窯
東高浮島分校夏祭りで演奏披露
軽音楽部、8月7日に市民プラザでライブ
 溝尻の東舞鶴高校浮島分校で19日夜、夏祭りが開かれ、生徒たちでつくる軽音楽部が演奏を披露した。3月に本校の東高ウィンドアンサンブル部の定期演奏会に出演してから、発表の場を探していた。8月7日には円満寺の市民プラザでライブを企画し、同じ高校生ばかりのバンドとともに出演する。  毎年この時期に映画鑑賞会を開いていたが、今年は初めて夏祭りを企画し、ビンゴ大会などをした。また、軽音楽部が同アンサンブル部と共演、多くの人の心に届く演奏をし、その後も毎晩遅くまで練習を続けていることから、生徒会がこの日に発表の場を作った。部員5人と教諭、生徒たちで2バンドを組み、「花」「永遠にともに」など7曲を演奏した。  学校外での演奏の場を持ちたいと、同部部長の2年、亥角元貴君と東高生徒が協力し、8月7日午後1時15分から市民プラザで、「チュッ・サマーパーティー」を開く。軽音楽部や近隣の高校生らの7バンド、ダンスグループが出演する。  亥角君は「3月の共演後も本校生徒との交流を続けている。友達の応援があったので今回ライブが企画できた」と話していた。入場料は300円。
【問い合わせ】電話090・8215・3670、亥角君。

写真=浮島分校夏祭りで生徒の前で演奏する軽音楽部
2005年7月19日

西高放送部が15年連続出場
NHK杯全国高校放送コンテスト
 引土の西舞鶴高校放送部が、7月22日から東京都内で開かれる「第52回NHK杯全国高等学校放送コンテスト」のアナウンス部門とラジオドキュメント部門に、府代表として出場する。これで15年連続の出場をなし遂げた。全国大会の舞台に立てる喜びを表す一方で、新入部員が今年はいないため、部員勧誘の弾みにもしたいとしている。  府コンテストは6月11、12日に宇治市の文教大学で開かれ、同高放送部の2年生、石間昭裕君(17)=引土=がアナウンス部門で4位、同部の3年生、永野敬子さん(17)=引土=と2年生、太田瞳さん(16)=上安久=、同、品田裕美さん(16)=下福井=が製作した番組「灯台下暗し」がラジオドキュメント部門で三位に入った。  石間君は同級生の水泳部員の水泳に取り組む姿を、1分半の放送原稿にまとめ、アナウンスした。同級生が1歳で水泳を始めたころや、その後中断をして小学生で再開し、前向きな姿勢で練習に励む様子をポイントに原稿を作った。マイクを使って原稿を読み、本番さながらの練習を繰り返した。石間君は「全国大会では悔いのないように臨みたい」と話している。  ラジオドキュメント部門の3人は西舞鶴地区のえびす市を題材にし、身の回りにある文化や行事などに関心を向け、大切に守ってほしいとのメッセージを込めた番組を製作した。えびす神社に詳しい地元の人からえびす市の由来、歴史などを聞いたほか、昨年11月のえびす市を取材し、市民から世代別に質問した。約半年の時間をかけてじっくりを作ったが、構成を考えるのが一番苦労した。2年生の2人がナレーションを務め、約7分の作品に仕上げた。  前部長の永野さんは「連続出場はプレッシャーとなりましたが、苦労した分いい結果を出すことができうれしい。1年生の部員がいないので、ぜひ入部してほしい」と話していた。

写真=全国大会出場を決めた放送部の部員たち
新シェフに糸井さん、就任披露で食事会
大波下のカフェレストラン「ほのぼの屋」
 社会福祉法人・まいづる福祉会が運営する大波下のカフェレストラン「ほのぼの屋」に、新シェフの糸井和夫さん(58)=浜=が就任し、7月14日と同15日、関係者を招いての就任披露の食事会が開かれた。来店した市民たちは、糸井さんが腕を奮ったフランス料理に、大満足の様子だった。  同福祉会が精神障害者の授産施設として、2002年にワークショップ「ほのぼの屋」を開設した。同施設の事業であるカフェレストラン「ほのぼの屋」もほぼ同時に開店し、障害者たちが接客サービスや調理補助などの仕事を分担し、賃金を得ている。シェフはオープンから塩原勝さんが3年間務めて退任した。  新シェフの糸井さんは南フランスのカンヌで勉強し、三重県の志摩観光ホテル副料理長を務めた。1985年に京都市北区にフランス料理店「ミレイユ」を開店し独立、多くの人に親しまれる店に育てた。ほのぼの屋がシェフを探している話を聞き、20年間続けた店を閉めて、家族で舞鶴に引っ越してきた。  2日間に150人の関係者が招待され、新しい味を堪能した。糸井さんは「私には京都市内の作業所に通う知的障害の姉がおり、これまでお世話になった恩返しを料理を通してやりたいと思ってきた。今回、偶然舞鶴に来る機会に巡りあい、家族も賛成してくれた」と話していた。  ランチは午前11時半から、午後6時からのディナーは予約制。ティータイムもある。定休日は水曜日、第1、3、5の火曜日。
【問い合わせ】電話66・7711、ほのぼの屋。

写真=来店客にあいさつするシェフに就任した糸井さん
2005年7月15日

東高PTAが最優秀賞
近畿地区の広報誌コンクールで
 東舞鶴高校PTA(三上清子会長)の広報誌が、平成16年度の第3回近畿地区高校PTA連合会主催の広報誌コンクールで最優秀賞を受賞した。大阪市内でこのほど開かれた表彰式に出席したPTA役員らは、「さらに読まれる広報誌づくりに励みたい」と喜んでいる。  広報誌コンクールは、近畿2府4県の各高校PTAが発行する広報誌を対象に、紙面づくりのレベルアップなどを目的に開催されている。今回は各府県の推薦を受けた34校の広報誌の中から、各府県のPTA役員らが、それぞれ優秀広報誌に1票を投じて、得点順に最優秀賞、優秀賞などを決定した。  東舞鶴高PTAは、「東舞高PTA」のタイトルで、各学期末に年3回、A4判サイズの6〜8ページの紙面で、毎回約1000部発行している。最優秀賞を受賞したのは、平成16年3月1日発行の第79号。卒業記念号として、卒業生から父母へのメッセージと親から子供へのメッセージを掲載した。  卒業生の「18年間、大切に育ててくれてありごとう」「お母さん、いつも一言多すぎ。ずっと健康でいてね」「いろいろ言いあったけど、なにげなく感謝していますから」など、本音の言葉が掲載された。これが共感を得て評価され、最優秀賞を受賞した。  表彰式に出席した三上会長や広報誌編集に携わった山下由美子さん、笹原朝子さんは「初めての応募で、最優秀賞に輝き光栄です。これからも親しまれ、読まれる紙面づくりをしたい」と話している。

写真=最優秀賞の受賞を喜ぶ東高PTA会長の三上さん(左端)ら
8月4日に映画「誰も知らない」
人権啓発研修会で上映会
 市とまいづる人権啓発市民会議主催の第3回人権啓発研修会が、8月4日午後6時半から、浜の総合文化会館で開かれる。今回は、2004年のカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した作品「誰も知らない」(是枝裕和監督)を上映する。母親の育児放棄によって、残された4人の子供たちの言葉にできない心の叫びや、精一杯生きていく姿が深い共感を生んでいる。入場無料。  映画は、1988年の西巣鴨子供4人置き去り事件をモチーフにした。是枝監督は子供たちを捨てた母親への批判に疑問を持ち、「アパートの外から『地獄』を語るのではなく、彼らがそれでも体験したはずの『豊かさ』こそを僕らは想像する必要があるのではないか」と問いかけた。着想から15年をかけて完成させた。  東京都内のアパートで暮らす母親と4人兄妹。彼らの父親はみんな違い、学校にも通ったことがなく、3人の妹弟の存在は大家にも知らされていない。ある日、母親はわずかな現金と短いメモを残し、兄に3人の世話を託して家を出た。1年間の撮影とともに成長していく子供たちの姿が物語に重なり、活き活きとした奥行きのある作品にしている。主演の柳楽優弥君はカンヌで日本人初、最年少の最優秀男優賞を受賞した。  上映会は託児(無料、7月27日までに市に申し込みを)もある。
【問い合わせ】電話66・1022、市人権啓発推進室啓発推進課。

写真=アパート内での1シーン(パンフレットより)
2005年7月12日

本社など後援「全舞鶴少年野球」
8月7日開幕、組み合わせ抽選会
 舞鶴市長旗をめざして小、中学生の球児たちが熱戦を繰り広げる第16回全舞鶴少年野球選手権大会(舞鶴野球連盟主催、舞鶴市民新聞社など後援)の組み合わせ抽選会が7月10日、南田辺の西総合会館で行われ、学童上級、同下級、少年の部の1回戦から決勝戦までの対戦相手が決まった。8月7日に行永の舞鶴球場で開幕する大会に向け、球児たちは日焼けした顔に闘志をみなぎらせていた。  青少年の健全育成と野球のレベルアップを図るため、市内の小中学校のクラブチームが参加して平成2年から始まった。今では舞鶴の頂点をめざす球児たちの最高の大会として定着した。今回は学童上級14チーム、同下級13チーム、少年13チームが参加する。  組み合わせ抽選会には、各チームの代表者や監督、主将ら約60人が出席。舞鶴野球連盟少年部の担当者から抽選方法の説明があり、各チームの主将が、予備抽選でくじ順を決めた後、少年、学童上級、同下級の順に本抽選のくじを引いて対戦相手が決まった。また、開会式での選手宣誓は、学童上級の部の本抽選で1番を引いた余内少年野球クの嵯峨佑哉主将に決まった。  大会は8月7日午前8時から舞鶴球場で開会式があり、全チームの選手たちが入場行進。式典の後、少年の部の舞鶴東スポ少B\鶴友クCの熱戦で幕を開ける。  日程は、少年と学童上級の部は、8月7日に1、2回戦、同13日に準決勝、決勝戦を行う。学童下級の部は同20日に1、2回戦、同28日に準決勝、決勝戦を行う。
 出場チームは次の通り(組み合わせ抽選順)。  【少年の部】与保呂スポ少B▽舞鶴東スポ少B▽鶴友クC▽鶴友クB▽池内少年野球ク▽高野ドジャース▽舞星野球ク▽志楽少年野球ク▽鶴友クA▽南舞鶴スポ少▽与保呂スポ少A▽舞鶴東スポ少A▽中筋少年野球ク  【学童上級の部】余内少年野球ク▽志楽少年野球ク▽中舞鶴少年野球ク▽福井少年野球ク▽与保呂スポ少▽南舞鶴スポ少▽共楽少年野球ク▽高野少年野球ク▽明倫ヘッピリーズ▽三笠少年野球ク▽舞鶴東スポ少▽池内少年野球ク▽志楽ドリームズ▽中筋少年野球ク  【学童下級の部】三笠少年野球ク▽池内少年野球ク▽志楽少年野球ク▽与保呂スポ少▽福井少年野球ク▽余内少年野球ク▽明倫ヘッピリーズ▽中筋少年野球ク▽舞鶴東スポ少▽中舞鶴少年野球ク▽高野少年野球ク▽南舞鶴スポ少▽志楽ドリームズ

写真=本抽選のくじを引く球児たち
市が農業公園(仮称)整備計画発表
瀬崎、平成18年夏にオープン予定
 市はこのほど、瀬崎に建設予定の「農業公園(仮称)」の整備事業の計画を発表した。地域の農産物を使った加工体験ができる工房、イチゴ摘みが楽しめる交流イチゴ園、日帰り農園などの施設を建設する。地域の活性化や都市住民の農業体験の場づくりを進める。平成18年夏にオープンの予定。  舞鶴発電所の建設に伴う地元振興策として整備をする。2007年から定年を迎える団塊世代の帰農志向を背景として、楽農の郷「交流交歓工房」のコンセプトのもと、計画を立てた。  交流体験センターゾーン(0.6ヘクタール)では、地元農産物のミカン、ビワなどを使った軽食コーナー、加工品の販売をする交流棟、加工品づくりを体験したり食農教育ができる加工体験工房棟、農産物を販売する管理棟を設ける。  農場ゾーン(同)では水耕栽培で育てたイチゴの摘み取りや加工体験ができる交流イチゴ園、ブルーベリーの摘み取りができるブルーベリー園、市民農園ゾーン(1ヘクタール)では年間契約で貸し出す専用農園を併設した滞在施設を持つ滞在型市民農園(17区画)、年間契約で貸し出す日帰り貸し農園(21区画)を整備する。  施設の管理運営は指定管理者による管理とする。今年度に着工を始める。総事業費は約7億円。

写真=農業公園(仮称)の完成予想図
2005年7月8日

若狭湾で底曳網にトゲノコギリガザミ
吉原小の児童らが水槽で大切に育てる
 ガザミ類では最大で東南アジアなど熱帯の海域に分布するトゲノコギリガザミが、冠島近くの若狭湾で操業中だった漁船「長光丸」の底曳網に入り、吉原小学校の水槽で飼育が続けられている。熱帯の河口付近に広がるマングローブ林に生息するのが一般的で、日本海側で見つかのは極めて珍しいという。南の島から暖流に乗ってやってきたのか、児童たちも大切に育てている。  「長光丸」船長の長崎忠雄さん(76)=東吉原=が、5月下旬にカレイ漁のため、水深120メートルで底曳網を曳いていたところ、見たことのないカニが入っていたので持ち帰り、港に到着しても生きていたことから吉原小に送った。  名前が分からなかったため、長崎さんはカニに詳しい研究者で、京都府栽培漁業センターに勤務していた日本海甲殻類研究会代表の本尾洋さん=石川県白山市=に問い合わせた。学校側でもカニの写真を本尾さんに送ったところ、トゲノコギリガザミに間違いないのではと返答があった。  ワタリガニ科のトゲノコギリガザミは甲幅約20センチ。インド洋などに分布し、日本では太平洋側の房総半島以南に記録がある。東南アジアでは重要な食用ガニとされ、沖縄西表島でもマングローブ林に籠を仕掛けて捕獲している。若狭湾では今回初めて確認されたという。  捕獲時に体内に持っていた卵は、水槽で他の魚に食べられたが、児童たちが魚の切り身を与えると次第に元気を取り戻した。同校は「本尾さんからは貴重なもので、もし死んだら標本にしたいので、譲ってと言われています」と話していた。

写真=吉原小の水槽で飼われているトゲノコギリガザミ
浮島丸事件から60周年
8月24日、東アジア国際平和シンポ
 浮島丸事件から60周年を迎えるのを受け、浮島丸殉難者を追悼する会(野田幹夫会長)が8月24日、東アジア国際平和シンポジウムを開催する。事件を通して歴史から学び、未来の平和を展望する。同会はシンポのPRのためのリーフレットを作成し、協力を呼びかけている。  浮島事件は終戦直後の1945年8月24日、朝鮮半島の釜山に向かう「浮島丸」が寄港した舞鶴湾で爆沈、朝鮮人労働者ら549人が死亡した。市民らが毎年8月24日に追悼集会を続ける。10年前には事件を題材とした映画「エイジアン・ブルー」が完成し、韓国と中国でも上映が実現。それがきっかけで、韓国と舞鶴市民との交流も生まれた。  シンポでは上映運動に関わる韓国・延世大学教授の趙載國さん、中国・北京大学副教授の金勲さん、同映画製作者の伊藤正昭さんらがパネリストとして出席。コーディネーターは広島市立大学広島平和研究所所長の浅井基文さん。午後2時から浜の市商工観光センターで開く。  リーフレットはA4判で8ページ。浅井さんの「東北アジアの平和を展望する上で何が一番求められているか、率直な意見を期待したい」のメッセージなどを掲載している。2000部作成した。同会ではシンポに300万円の経費を見込んでおり、カンパを呼びかけている。郵便振替01030―7―59465 浮島丸殉難者を追悼する会。
【問い合わせ】電話62・2374、須永さん。

写真=パネラーらのメッセージを載せたリーフレットで協力を呼びかける
2005年7月5日

まいづる共同作業所・まいづる作業所友の会
障害者福祉の充実、支援の輪広げたい
 まいづる共同作業所・まいづる作業所友の会の2005年度総会が7月1日、余部下の中総合会館で開かれた。まいづる福祉会から無認可のまいづる共同作業所の法人化に取り組むことや、国会で審議されている障害者自立支援法案の問題点などの報告を受け、今後とも作業所を支援する輪を広げるための活動を決めた。  同友の会は、社会福祉法人・まいづる福祉会が運営する障害者授産施設「まいづる作業所」「ワークショップほのぼの屋」などの4施設、無認可のまいづる共同作業所を支援する市民団体。これらの施設の運営を支援するため、市民から会員を募ったり毎年バザーなどを開き、収益金を寄付している。  総会では同友の会会長の蒲田忠夫さんが「今後もますます障害者福祉の充実のため、私たちの取り組みが大切となってきます」とあいさつした。続いて、同福祉会理事でワークショップ施設長の西澤心さんが、作業所に通うメンバーたちが、仕事を通して成長している姿を映像を使って報告、今後は障害者が地域で生活していくために経済的基盤の確立が必要と話した。  また、今国会で審議中の障害者自立支援法案の課題を紹介。福祉サービスの利用量に応じて障害者が自己負担する「応益負担」とする内容で、日本の障害者施策を大転換する法案だが、郵政民営化法案に隠れてあまり関心が向けられていない現状にある。作業所に通うだけで障害者は利用料がかかるといったケースもでき、西澤さんは「重い障害の人ほど負担が増えることになり、施設利用や通院を控える人もできると考えられ、とても自立を支援する内容ではない」と語った。  友の会では来年度もバザーや会員拡大などに務める活動方針を決めた。入会は年会費で一口1000円。
【問い合わせ】電話68・0600、事務局。

写真=総会であいさつする蒲田会長
感動アニメ映画「ガラスのうさぎ」上映会
7月30日、総合文化会館小ホールで
 舞鶴よい映画を観る会(橋本みはる代表)は7月30日、浜の総合文化会館小ホールで、アニメ映画「ガラスのうさぎ」の上映会を開催する。12歳の少女が、東京大空襲の体験を通して、戦争の恐ろしさを知り、平和への願いを渇望する感動の作品で、同会は「戦争を知らない世代の人たちに観賞してほしい」と呼びかけている。  物語は、太平洋戦争末期の昭和20年3月10日の東京大空襲で、下町に住む12歳の少女、敏子は2人の妹を亡くしてしまう。焼け跡から空襲の猛火で形の変わったガラスのうさぎを掘り出した敏子は、戦争の恐ろしさを目の当たりにする。さらに、疎開の途中、駅で米軍機の機銃掃射を受け、父まで亡くしてしまう。たった1人になった敏子は、孤独と悲しみの中で、「私が死んだら、お父さん、お母さん、妹たちの墓参りは誰がするの」と、生きる心を奮い立たせる。  原作は、児童文学作家の高木敏子さんの同名作品で、出版以来ロングセラーを続け、これまでに120万部を超えるベストセラーになっている。主人公の敏子は、高木さん自身で、実話に基づく物語。声の出演は、敏子役にオーディションで選ばれた最上莉奈さん、母親役は竹下景子さん。  上映時間は午前10時半、午後1時、同3時、同7時の4回。上映協力券(前売り)は大人1000円、小中高校生700円で、当日はそれぞれ200円増し。総合文化会館、市民会館などで扱っている。
【問い合わせ】電話76・5632、同会事務局。

写真=アニメ映画「ガラスのうさぎ」のちらし
2005年7月1日

「八島おかみさん会」が空き店舗に
日替わりシェフの店オープン
 「八島おかみさん会」(伊庭節子会長、会員17人)は、浜の八島商店街の空き店舗に、日替わりシェフの店「八島いっぷく亭」を、7月1日から開店した。料理を作って食べてもらいたいという主婦や中国からの留学生、女子高校生、男性ら15組がシェフを務め、野菜料理やお国の自慢料理を提供する。6月29日にプレオープンし、来店した市民たちが肉じゃが料理を味わった。多彩なメニューのもと、交流の場にと期待が膨らむ。  空き店舗を活用して料理好きな市民に腕を奮ってもらう場をつくろうと、同会が市民からシェフを募集し、京昆布「ありとめ」西隣の店舗で、ランチを提供するコミュニティーレストランをオープン。シェフには主婦、福知山市の創成大学に留学中の中国人学生、フィリピン出身の舞鶴在住者、野菜を生産する男性、英会話教室を開く女性、京都市の男性らが応募した。同会もシェフを務める。  シェフたちは「丹々亭」や「留学生の中華亭」などの屋号を決め、7月2日は自作の無農薬野菜を食材にした料理、同4日は中華料理、同7日はオリーブを使った料理、同11日は海の幸を使った魚料理などそれぞれ得意なメニューを準備。交代でシェフを務め、知人や家族が助手として手伝う。  プレオープンは29日にちなみ、伊庭さんが「元祖肉じゃが屋」の屋号で店を担当、舞鶴が発祥の地とされる肉じゃがを海軍のレシピ通りの手順で作った。他の日にシェフを務める人たちも応援に駆けつけ厨房に入り、来店者は元祖肉じゃがの作り方を聞きながら、盛り沢山の八品に満足していた。  伊庭さんは「多くの市民から厨房器具や食器の提供を受ける協力をいただきました。シェフ同士やお客さんとの交流の場になれば」と話し、毎月29日は肉じゃがを作る。開店時間はランチが午前11時半〜午後2時、コーヒータイムは午後2時〜同5時。ランチは800円。火曜休み。希望者には2週間分のメニューをFAXで知らせるサービスもする。引き続きシェフも募集している。
【問い合わせ】電話62・9139、八島いっぷく亭。

写真=プレオープンで肉じゃがを提供するシェフと来店者たち
勤労者福祉会館「トレーニング教室」が人気
女性が大半、エアロビクスで汗流す
 南田辺の府立舞鶴勤労者福祉会館で毎週火曜日に開かれているトレーニング教室が、60人を超える参加者でにぎわい、隠れた人気となっている。30歳台以上の女性が多く、初歩のエアロビクスの運動で汗を流す。連続講座ではなく1回形式の教室で、参加料も会費制をとらず低料金となっており、気軽に参加できるのが魅力という。運動を兼ねた社交場となっている。  トレーニング教室は同会館の主催。健康づくりやシェイプアップを目的に、ストレッチ、ダンベルを使った筋力運動などを取り入れたエアロビクスを内容とする。毎週火曜日の午前10時から1時間、同会館四階の多目的ホールを会場とする。講師は元中学校の体育教諭の阿部早百合さん。  18年前から講師をする阿部さんによると、教室をスタートして1、2年目は参加者が5、6人、それから20人ほどに増え、最近は40〜50人、6月に入ってからは60人台が続いた。参加者の多くは30歳台〜70歳台の女性。6月最後の28日は69人が参加し、この内男性は1人、20歳台の女性は12人いた。  宣伝は特にしておらず、口コミで増えてきたらしい。都合のつく日に受講できるスタイルで、参加料は1回250円(45歳以上は180円)と低料金に設定。事前の申し込みも不要。こうした手軽さが受け、参加者たちが教室で友人になったりも。阿部さんは「皆さん、ここに来ることが生活の張りになっているようです。男性の方にも参加してほしい」と話していた。  同会館1階にはトレーニングルームがあり、トレーニングバイクなどの機器を備えている。平日には会社帰りのサラリーマンも利用している。受け付けは毎日午前9時〜午後8時。第3水曜日は休館。料金は1回250円(45歳以上は180円)。当日、窓口で申し込めばよい。
【問い合わせ】電話77・1212、同会館。

写真=エアロビクスで汗を流す参加者たち
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