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2006年1月31日

2月25・26日、本社など後援「愛農全国大会」
農業者ら集い村づくりと平和考える
 社団法人全国愛農会(本部・三重県伊賀市)と京都大会実行委員会(添田潤実行委員長)が2月25、26日、浜の市商工観光センターで、「2006京都・愛農全国大会」を開催する。愛農会は各地で有機農業に取り組む農家で組織し、有機農業を教える全国で唯一の私立の農業高校を持つ。高校OBの市民と仲間たちが村づくりと平和をテーマに、西方寺平での新規就農の体験を元にした演劇、シンポジウムや種苗交換会などに取り組む。舞鶴市民新聞社など後援。来場を呼びかけている。  全国愛農会は1945年、和歌山で小谷純一さんによって発足。農業者による村づくりと平和な社会を目指し、農業を志す人の支援事業や農業経営技術の研究会などに取り組む。また、愛農会を母体とする愛農学園農業高校(三重県名賀郡青山町)を58年に設立した。学校法人の理事長は西方寺平の霜尾誠一さんが務める。  舞鶴市内には同高出身者が12人、在校生は現在1人。中でも西方寺平には6人が在住し、産直活動や新規就農者の受け入れに力を入れる。最近では新規とUターンを含め3組が、新たに同地区で農業を始めた。実行委員長の添田さん(28)も同高出身で、4年前に同地区に移住した。  大会テーマは「食べものにありがとう!〜創造しよう、村と平和〜」。地域の農業には村の存続が大きな課題となっていることから、新規就農者の受け入れと定着について話し合う。さらに、舞鶴の引き揚げと浮島丸事件の歴史を通し平和を考える。  就農者の受け入れをテーマに、会員と西方寺平農業小学校のメンバーら約30人の劇団かかし座が、演劇「農業者たる前に人間たれ!」を演じる。添田さんと妻の光子さんが、自らの体験と西方寺平の村づくりを元に脚本づくりをした。先月から小学生も加わって稽古に励む。  1日目は午後1時開会、同1時半から演劇。続くシンポジウム(同2時50分〜)では日吉町の農家や伊根町の新規就農者らをパネラーに迎える。2日目は午前9時40分から自治体問題研究所主任研究員の池上洋通さんが、「心のクレヨンをとりだして〜みんなでえがこう共生と平和の社会〜」と題し話す。最後に子供たちが平和のメッセージを朗読する。  添田さんは「大会を通してこれから何かを始める人が一歩を踏み出す力になれば」と話していた。だれでも来場できるが参加費が必要(1日のみ2000円、2日間3000円、未成年は無料)。交換したい種や苗があれば持参を。託児もする(事前の申し込みを)。
【問い合わせ】電話75・5753、事務局の品田さん。

写真=西方寺平での体験を元にした演劇の練習をする出演者たち
2月3〜5日、中舞鶴「商売の歩み」展
昭和初期の商店を再現レトロ一色に
 昭和初期の商店を再現する「中舞鶴『商売の歩み』展」が、2月3、4、5日、余部下の中総合会館4階ホールの特設会場で開かれる。懐かしい駄菓子屋や雑貨屋などが並び、今ではほとんど姿を消した商品や当時の広告看板、ポスターなどを展示する。時間は3日間とも午前9時〜午後5時で、入場無料。  中舞鶴の自治会や老人会、婦人会など各団体と個人でつくる中舞鶴の歴史展実行委員会の主催。1昨年12月に、市に寄贈された余部下の布川家に伝わる書画や民具などを展示した「中舞鶴の歴史展」に続く企画展で、中舞鶴の商売の原点とも言える昭和初期の商店を改めて見直し、地域の活性化の糸口を探りだそうと企画した。  「商売の歩み」展では、和菓子屋、八百屋、酒屋、荒物屋、呉服屋、雑貨屋、駄菓子屋が並ぶ。和菓子屋では、田舎まんじゅうや金つばなど伝統的な菓子を、また、駄菓子屋では「当てもん」と呼ばれた菓子など展示販売する。八百屋では、当時を彷彿させる「釣り銭籠」がつり下げられ、野菜を籠盛りして、量り売りする。酒屋では古い酒樽、一升瓶、当時のビールのラベル、呉服屋では、畳敷きの店に着物や反物、荒物屋では七輪や金たらいなどを展示する。  また、映画館を再現して、当時のニュース映画を上映するほか、当時の映画ポスターも展示する。昭和初期の商いの様子を撮影した写真パネル、復刻した中舞鶴地区の商店街分布図も展示され、会場内はレトロ一色に染まる。  実行委員会の松井功代表(52)=余部下=は「昭和初期の様子を知っている人たちは、年々少なくなっており、当時のことを聞くのは、今が最後の機会です。将来へつなげるために、先人の生き方を改めて知ることが大切です。また、世代間の交流にもなります」と話している。

写真=「商売の歩み」展のポスター
2006年1月27日

舞鶴高専の男子・女子学生寮
寮生と教職員が協力、無線LAN設置
 白屋の舞鶴工業高等専門学校(小野紘一校長)の男子と女子の学生寮で、寮生と教職員らが協力して無線LANをこのほど設置し、全寮生が各部屋でインターネットに接続できるようになった。寮内でもパソコンでネットが利用できる環境整備を要望し、自分たちの手でケーブルとアンテナを取り付ける工事をした。エンジニアの知識を活かした実践の体験にもなり、海外の留学生が母国と交信したり、レポート作成などに利用している。  施設内でパソコンとインターネットをつなぐLAN(構内情報通信網)は、線を使う有線とアクセスポイントから電波を飛ばしてつなぐ無線がある。校内には各階ラウンジに1台の有線LANのコンセントが設置され、学生は自分のパソコンを持ち込みつないでいたが、学生総数860人の内、寮生は532人(内女子56人)と多いため順番待ちができたり、ディスクトップ型のパソコンを分解して持ち運ぶなど不便を感じていた。  学校側が寮の改修に際し、寮生の要望を聞き取る中でLAN設置の声が多かった。業者の工事見積もりでは950万円以上かかることから、小野校長が学内の手でと指示し、教官と施設・寮務係の職員らの作業グループが昨年九月、無線と有線を検討、経費などの面から無線を採用し、電波状況の実験をした。  現場での実践の機会にと寮生らの協力を募り、多くの学生が授業終了後に取り組んだ。ケーブルを張る場所は毎回現場の構造を見て決め、天井板を外して釣り竿の先にケーブルを付けたり、使用していない電話回線の配管に通して、廊下天井に設置したアンテナまで巡らし、外から見えないように配線する工夫をした。女子寮でも女子自ら工具を手に作業した。  6棟ある寮の地下から3、4階まで使ったケーブルの総延長は約1200メートル、設置したアンテナは計36基で、費用は約130万円。工事完了後、講習会を開いてネット詐欺への注意を促し、使用時間を午後1時〜同11時にすることも決めた。作業グループリーダーで電子制御工学科の和田優教授は「現場でアイデアを出し合う繰り返しで、学生たちは地下に潜ってどろどろになって作業をしてくれた」と振り返る。  寮生らは文献の収集やレポートの提出、買い物などに先月から利用する。機械工学科4年の佐近美紀さんは「いままでは1カ所に20人が順番待ちしていた。女子寮のみんなが手伝い、授業ではできない体験がやれた」と話していた。

写真=女子寮の天井にケーブルの設置作業をする女子学生ら(同校提供)
故郷への思い重ね仲間と映画づくり
西高出身、多摩美大の水谷さんが舞鶴で
 西舞鶴高校出身で多摩美術大学映像演劇学科1年の水谷江里さん(21)=東京都世田谷区=と大学の仲間たちが、舞鶴で映画づくりに取り組む。舞鶴を出た水谷さんが、故郷への反発と美しさを感じる複雑な思いを重ねながら、ある親子の葛藤の姿を舞鶴の風景の中で撮影する。出演者も地元の人たちに依頼している。八月にロケを開始する予定。  18年間舞鶴で過ごした水谷さんは映画製作を学ぼうと、多摩美大に進学した。高校生のころ舞鶴を退屈な場所と嫌いもしたが、外に出てみていまは美し町と感じるようになった。そのことに気づき、「いつか故郷での生活を受け入れる日がくるのだろうか」との思いから、今回の映画の着想を得た。  映画のタイトルは「KIKA」(仮題)。母親に反発する11歳の少女と、両親との確執から田舎を捨てて東京で暮らすその母親(42)を主人公に、子供が親を受け入れるまでの感情と葛藤の姿を描く。水谷さんが監督を務め、仲間たち10人と手掛ける。昨年から数度舞鶴入りし、舞鶴フィルムコミッションやまちづくりサポートクラブなども協力する。  ロケは8月に西地区を中心に行う予定。3〜4月に出演者を決める。2007年に完成させ、映画コンペに出品したいという。水谷さんは「故郷への思いが重なって物語が生まれました。地元の皆さんの協力を得て完成させ、上映を目指したい」と話している。  メーンキャスト3人のロケ予定は約2週間。その他のキャストは1週間から2、3日。母娘役のほか、担任教師役(24)、少女の同級生役、父親役(39)、祖母役(81)などを募集している。
【問い合わせ】電話77・0086、同サポートクラブ。

写真=協力を求める水谷さん(右)と製作メンバーの岩渕悠さん
2006年1月24日

不登校児童・生徒のための民間教育施設
卒業生ら「聖母の小さな学校」支援呼びかけ
 学校に行けない不登校の児童・生徒のための上安の民間教育施設「聖母の小さな学校」(梅澤秀明さん・良子さん代表)の運営を支援しようと、卒業生や保護者を中心とした「聖母の小さな学校を支える会」(川崎弘会長)が募金に取り組んでいる。教師に支えられ、子供たちが親とともに悩みを乗り越え、輝きを取り戻す場として17年間に約200人が卒業した。今度はOBらが資金不足の学校の支援の輪を広げようと、市民に協力を呼びかけている。  元中・高校教諭の梅澤さん夫妻が、不登校の子供たちが増える現状を見過ごすことができず、「学校に行けないことで傷ついた子供の心を癒し、教育の機会を与えて自己実現と成長を援助する」ことを願い、1989年に同学校を設立。以前勤務した高校の運営母体の宗教法人「聖母訪問会」(鎌倉市)の協力で、上安の施設と敷地を無償で借りスタートした。  学校は長期欠席中の中・高校生らを主に受け入れ、基礎教科の勉強と園芸やボランティア活動などの体験学習を組み合わせている。対人関係を養う学習、サマーキャンプなども取り入れる。授業への抵抗が強い子もおり、個々に応じて毎日でなくても週1回通ったり、天気のいい日には花見にでかけるなども。公立学校の教師や茶道教授らも協力し、ボランティアで特別授業をする。  保護者と在籍する学校との連携を図るため、保護者や教員の相談活動のほか、ひきもこりの子供を持つ親からの相談にも応じている。昨年度は291件の相談があった。自信を回復した子供たちは高校・大学に進学している。現在は生徒9人が通学する。  梅澤夫妻は不登校は個人の問題でなく社会の歪みを表す問題とした上で、「不登校の背景はいまとても見えにくくなっています。社会の閉鎖性が強まるにつれ、子供たちは人への信頼や肯定感を失っています」と危惧する。その一方で、「つらさと歓びを一緒に学び、困難に立ち向かう力がつくようにと願っています」と話し、不登校になってよかったと語ってくれた卒業生らに希望を見いだしている。  運営は在籍生徒から1日1000円の費用を受け取っているが、少人数が基本の上に月数回の通学の子もおり、年間の運営費450万円の内、不足する3分の2は梅沢夫妻が非常勤講師の報酬をあてるほか、物心両面で支える聖母訪問会も必要に応じ補填してきた。が、同会メンバーも高齢化し従来のように寄付ができなくなり、OBらが千歳利三郎府議会議員らを顧問とし、支える会を結成。寄付を呼びかけるパンフレットを作り、教会や学校関係者に配布した。  川崎さんは中学時代に不登校となった息子がこの学校に通った後、高校・短大に進んだ経験を持つ。ここに通う内に子供から「お父さん変わったね」と言われ、いまも2人でよく学校の話題を話す。「体育祭で4人の生徒のために、70人が応援に駆けつける学校はほかにはありません。1人でも多くの子供たちが立ち直ってくれるようにと先生たちはがんばっている」と話している。  寄付は1口1000円。郵便口座番号00980―1―162920 聖母の小さな学校を支える会。
【問い合わせ】電話77・0579、同学校。

写真=「支える会」が運営を支援する「聖母の小さな学校」
絵と作文で地球社会の一員としての思い
舞鶴ユネスコ協会が小中学生を表彰
 舞鶴ユネスコ協会(古森輝彦会長)の第6回「絵で伝えよう!わたしの町のたからもの」絵画展と第7回「地球社会に生きる」小中学生作文の表彰式が1月21日、浜の東公民館であった。小中学生らが桜や田園風景などを絵にしたり、環境問題や命の大切さをみつめる作文を書いた。  地域のよさを絵にしてもらおうと、作品の応募を呼びかけ、市内の小・中18校から83点が寄せられた。作品は昨年10月〜11月、西駅交流センターなどで展示。作文は自分の生活を通し世界で起こっている問題を考えてもらおうと企画、市内8校から74編の応募があった。  表彰式では絵画の特別賞8人、作文の舞鶴ユネスコ協会賞2人に賞状が贈られた。古森会長は「地球社会の一員としての思いを絵と作文で素直に表現できていた」と述べた。受賞者は次の皆さん。
 【絵画】市長賞=真下拓己▽教育長賞=岩崎真依▽小学校校長会賞=本谷萌▽中学校校長会賞=佐藤知佳▽日本ユネスコ協会連盟会長賞=前田夏花▽あいおい損保社長賞=川端光露▽京都府ユネスコ協会連盟賞=奥村結▽舞鶴ユネスコ協会賞=上田麻美子▽優秀賞=村上舞、石谷菜奈加、岡田裕樹、瀬野壮哉、福田愛、芦田和香奈、上野純、永野絢美▽優良賞=田村花、大塚修平、赤井理紗、永野沙佳、豊田将大、木船星、新井泰湖、砂口真衣、野本彩、川北優、網谷夏々生、小嶋紗綾、佐藤彩那、野田彩音、下西雄貴
 【作文】舞鶴ユネスコ協会賞=小谷友里、岩崎真依▽優秀賞=小林陽平、竹田博貴、仲井理沙子、市村英未▽優良賞=松本紗依、柘唯香、冨田栞里、郷田真由、田中すみれ、野本彩、弓削舜希、南亜里、岩崎綾美

写真=古森会長から作文で協会賞を受ける新舞鶴小・小谷さん
2006年1月20日

通学路の安全確保へ住民組織
余内地域スクールガードボランティア
 倉谷、余内小学校(車浩真校長、470人)の児童の通学路の安全を確保する住民組織「余内地域スクールガードボランティア」(小林義雄会長)の立ち上げに向け、1月17日、同校で説明会が開かれた。ボランティアに登録した住民らは、校区内の22町内で、登下校時の児童たちを見守る。市内でのボランティア組織は、志楽小学校区の志楽ダイヤモンドパトロール隊などが結成されている。  同校区では、平成15年に設立された余内地域子育て支援協議会が、これまで毎月1、2回、通学路の交差点で児童の安全指導を続けてきた。しかし、昨年11月15日、下校途中の児童が、不審者から声をかけられたことから、緊急下校指導を連日実施した。  さらに、12月に広島市での小学1年女児の殺害事件の発生を受け、「下校時に1人になる児童の安全確保が必要」との意見が出た。支援協議会の会員だけでは人員が不足のため、住民にも参加を呼びかけようと、スクールガードボランティアを立ち上げることを決め、回覧板を通じてボランティアを募った。  スクールガードボランティアは、余内区長連合会、民生児童委員、防犯推進委員、PTA本部役員、老人会などで構成する子育て支援協議会の会員92人と、新たにボランティア登録した住民やPTA会員67人の計159人がメンバー。各メンバーが、居住する町内ごとに支部組織をつくり、自分が活動できる時間に児童を見守る。  説明会には、約百人が出席。子育て支援協議会会長で、スクールガードボランィアの小林会長があいさつ、車校長が「地域あげての取り組みに、学校としてうれしく思っています」と感謝した。この後、ボランティア立ち上げの経過や趣旨説明があり、メンバーらがそれぞれの町内単位に集まり、児童を見守る時間帯などを打ち合わせた。  山内重紀さん(63)=倉谷=は「少年野球の指導を通じて、多くの子供たちを知っており、ボランティア登録しました。みんなで子供たちを見守っていきたい」と話していた。新しくボランティア登録した人たちは、市教委から配布された腕章を着用する。

写真=スクールガードボランティア説明会に集まった住民ら
1月22日の全国都道府県対抗男子駅伝
舞鶴から初、城北中陸上部の今崎選手
 1月22日に広島市内で開かれる「第11回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会」に、城北中学校陸上部3年の今崎俊樹選手(15)=南田辺=が、京都府代表チームの一員として出場する。舞鶴の選手が男子駅伝大会のメンバーに選ばれるのは初めて。第6区を走ることが確実視されており、「気持ちを込めてタスキをつなぎたい」と気を引き締めている。陸上部員らもバスで応援に駆けつける。  今崎選手は1500メートル種目に出場し、昨年市内の大会で4分11秒50の大会新記録で優勝。続く中学総体の府大会で2位、近畿大会で4位の成績を残した。有力な中学生選手10人を招集した代表選考会が昨年12月に開かれ、3キロをトップの8分55秒で走り、代表枠3人に選出された。  男子駅伝は7区間48キロのコース。府代表チームは中学生3人、高校生4人、一般3人から構成され、中学生はともに3キロの2区と6区を走る。今月(1月)13日〜15日などに合宿を行い、レースのペース配分などの練習に取り組んだ。城北中出身で立命館宇治高校3年の西野智也選手も代表に選ばれている。  今崎選手は「1人で走るのではないので、周囲の状況をしっかり見て、自分の力を精一杯出し切りたい」と話している。陸上部顧問の秋原栄人教諭は「ロングストライドでしなやかな走りができ、ここぞという時に力まずにスパートがかけられる。才能は十分あり将来は長距離にも対応できる」と送りだす。部員や教師ら約20人で広島に向かい、城北中を染め抜いた幟を手に沿道から応援する。

写真=全国都道府県対抗男子駅伝に出場する今崎選手(左)と応援の幟を手にする秋原教諭
2006年1月17日

「Jet Piper(s)」金管八重奏団
府アンサンブルコンテスト初出場で金賞
 東舞鶴高校ウィンドアンサンブル部の卒業生や現役部員らを中心にした吹奏楽団「Jet Piper(s)」(ジェットパイパーズ)の8人が、1月8日に開かれた「第38回京都府アンサンブルコンテスト」(京都府吹奏楽連盟など主催)の一般の部に初出場し、金賞(1位)に輝くとともに京都府代表にも選ばれた。府北部の団体が府代表に選ばれたのは初めて。8人の金管八重奏団は、なかなか揃って練習できない中での快挙を果たした。2月11日の関西アンサンブルコンテスト(八幡市)に臨む。  ジェットパイパーズは2003年に同部の卒業生を中心に結成。現在は現役の部員や大学生、社会人らも加わり約60人で構成し、舞鶴市吹奏楽連盟主催の定期演奏会などに出演している。アンサンブルを組むメンバーが揃ったため、今回初めてコンテストの出場を決めた。  メンバーは卒業生の富永愛美さん(19)と脇坂菜採さん(同)、二谷学さん(18)、現役部員の岡安潤君(1年)と谷奥智美さん(3年)、上野沙世さん(同)、橋本隆弘君(同)、京都市の大学生、新川望さん(19)。トランペット3人、トロンボーン3人、ホルン1人、テューバ1人で構成する。曲はスペインの「高貴なる葡萄酒を讃えて 第5楽章より ファンダトーレ そしてシャンペンをもう1本」を選んだ。  11月後半から週1、2回のペースで東高などで練習を始め、年末年始には毎日取り組んだ。アップテンポなリズムで細かい音が多く、音を合わせるのが難しい曲の上、仕事で全員が揃う機会が少なかった。それでも集まったメンバーだけで音を合わせるよう努め、課題を残しつつも当日までに演奏を仕上げた。  京都市内であったコンテスト一般の部には28団体が出演。その中から7団体が金賞を受賞したが、3人の審査員から「楽しさと面白さが表現できていた」と評価を受け、1つの枠しかない府代表にジェットパイパーズが選ばれた。八人は「コンテストのレベルが分からなかったけれど、出るからには代表をと思った。正直しまったというミスもあったので、金賞と代表にはびっくりした」と喜ぶ。  会社員でリーダーの富永さんは「次もなんとか関西代表になって全国へ出たい」、上野さんは「今回納得いかない演奏もあったので、ミスを減らしてみんなで1つの音を出せるようにしたい」と話していた。1月22日には第18回舞鶴アンサンブルコンテスト(総合文化会館小ホール、午前10時から)にも出場する。

写真=2月の関西アンサンブルコンテスト出場が決まり練習に集まったメンバー
舞鶴滞在で浮島丸事件学び交流も
韓国釜山の小学生から大学生ら21人
 韓国釜山広域市の小・中・大学生と大学教授ら21人が、釜山に向かう途中で舞鶴湾で起きた浮島丸事件を学ぼうと、1月14日〜同16日に舞鶴に滞在した。追悼事業を続ける市民グループの案内で佐波賀の追悼の碑を訪問し献花をしたり、児童養護施設「舞鶴学園」と綾部市内の小・中・高校生らと交流した。また、市民もホームステイを受け入れ協力した。  同市のザラナム教会が開設するザラナム読書学校で学ぶ生徒16人と教師らが来鶴。釜山外国語大学校東洋語大学学長の金文吉さん(60)が読書学校で歴史などを教える。韓日関係史を専攻し、浮島丸事件の調査で何度か舞鶴を訪れており、今回日本で歴史学習をしようと企画・引率した。同9日に来日し大阪や奈良などを経て舞鶴入りした。  追悼の碑を訪れた一行は献花し、中等部1年の鄭鐘哲(チョン・チョンチョル)君(14)が、事件の犠牲者と帰りを待つ家族の悲しみを込めた自作の詩を朗読した。碑を製作した元中学校教諭の余江勝彦さんから、碑の女性像の顔は釜山に向いていると説明を受けた。  2日目は在日本大韓民国民団舞鶴支部の韓国人会館(上安)で、事件を題材にした映画「エイジアン・ブルー」を鑑賞、映画プロデューサーの伊藤正昭さんが「若い人たちがこうした事実を受けとめ、手を携えてアジアの平和を築いてほしい」と語った。  その後、舞鶴朝鮮初中級学校からチャングなどの演奏を教わった綾部市の中高校生14人が、サムルノリを披露。続いて、韓国仁川広域市の「シオン育児院」と相互訪問する「舞鶴学園」の子供たち10人も加わり交流し、学校生活や日本で流行する韓国映画などの話題で語り合った。  初等部6年の鄭有取(チョン・コチェ)さん(12)は「像が釜山を見ていると聞き、気持ちが熱くなるのを感じました。日本人と初めて話しましたが、みんな韓国に関心が高いと思った」と話していた。滞在中は分宿したが、同民団舞鶴支部がホームステイの受け入れ先を紹介するなど協力した。  浮島丸事件は、青森県で強制労働に従事していた朝鮮半島の人たちが帰国のため「浮島丸」に乗船したが、1945年8月24日に舞鶴湾で謎の爆沈をし、549人が犠牲となった。

写真=舞鶴学園と綾部の中高生らと交流する韓国の子供たち(右側)
2006年1月13日

丸山4町内の地域助け合い「にこにこ会」
通学路など除雪、一人暮らしの老人宅の安全点検も
 丸山地区4町内の住民有志でつくる地域助け合いボランティア「にこにこ会」(村尾幸作代表)の呼びかけで九日、住民ら約120人が同地区内の通学路や一人暮らしの老人宅などで除雪作業に取り組んだ。  昨年末から舞鶴でも例年にない大雪に見舞われたことから、「にこにこ会」では、児童の通学路確保と、一人暮らしの老人宅の玄関の出入口確保と安全点検を行うため、住民らに呼びかけて除雪作業を行った。  にこにこ会の会員や地域住民のほか、倉梯第二小の教員やPTA、児童らも参加。集団登校の集合場所から学校まで通学路の雪をかき、幅1メートルの道を開けた。また、20世帯の一人暮らしの老人宅では、玄関から道路までの雪をかき、併せて雪の落下によってけがのないよう安全点検した。

写真=通学路を除雪する住民ら
西高柔道部の大槻選手と足立選手
近畿高校新人大会・女子個人と初の団体出場へ
 引土の西舞鶴高校柔道部の大槻穂菜美選手(1年)と足立茜選手(同)が、1月28日から兵庫県立武道館(姫路市)で開かれる「第47回近畿高校柔道新人大会」の女子個人と同団体に出場することが決まった。西高の同部が女子団体に出場するのは初めて。  城北中から柔道を始めた大槻選手は、京都府予選の個人戦で3位に入って近畿大会への出場権を得た。足立選手は小学2年で柔道を始め、和田中時代は松ケ崎柔道教室に通っていた。2人で団体戦にエントリーして京都府予選で五位に入った。  ともに初段の2人は「まず1回戦を突破したい」と目標を立てて練習に励んでいる。社会人コーチの上羽勉さんは「1回戦を勝つことを目指し、次のインターハイにつなげてほしい」と話している。

写真=近畿高校柔道新人大会への出場を決めた大槻選手(右)と足立選手
2006年1月10日

獣医師の橋本さん、JICAから3年間
アフリカ・ザンビア共和国で畜産振興支援へ
 森の獣医師、橋本久典さん(48)が、アフリカのザンビア共和国に、独立行政法人国際協力機構(JICA)から3年間派遣されることになり、現地に向かって出発した。主要産業の畜産振興のため、国立ザンビア大学獣医学部で、疾病の予防技術の開発と普及のプロジェクト運営の調整に携わる。11年前には同大学で講義した体験を持ち、豊富な支援業務の経験を活かして力になりたいとしている。  JICAは開発途上国で保健や教育などの分野で技術開発や人材育成に協力、また、災害国で緊急復興支援などにあたる。ザンビアでも継続して牛やヤギなどの生産向上を支援する。橋本さんは今回は応募して派遣が決まった。  アレルギー疾患の研究のため、オーストラリアのジェームズクック大学熱帯獣医学部研究所に留学した橋本さんは、95年にザンビア大学(首都ルサカ)で血液病理学を講義したのがきっかけで、JICAから要請を受けて1年間、同大学で臨床の講座を指導。続く2000年、03年〜05年、バングラデシュで採卵用の鶏の生産プロジェクにJICAの派遣で調整員を務めた。  内陸部のザンビアは面積75万3000平方キロ、人口1029万人。タバコなどの農業、銅やコバルトなどの鉱業が主要産業。農業の振興に力を入れる政府は、ザンビアを含め南部アフリカの三カ国にしかない大学獣医学部を、南アフリカの畜産・家畜衛生の拠点として充実を図っている。  畜産にとって最大の課題は、伝染病である口蹄疫(こうていえき)の対策。現在、治療法はなく、かかった家畜は移動を禁止し殺すしかないのが現状で、予防するしか有効な手はない。橋本さんは政府の農業機関と大学の担当者をパートナーとし、予防技術の開発と現場農家への技術普及の計画のコーディネートやアドバイスを担当する。鳥インフルエンザ対策も取り組む。  橋本さんは「調整の任務をスムーズにするには、相手の話をよく聞いて毎日仕事の進み具合を確認すること。日本が12年間継続してきた支援をさらにステップアップできるようにしたい。また、雄大な大地に生きる人たちの心豊かな暮らしにも触れたい」と話している。1月11日に現地に到着する。

写真=10年ぶりにザンビア派遣につく橋本さん
西方寺平では屋根に積雪170センチ
雪下ろしに汗、鶏舎やハウスを守る
 冬型の気圧配置が強まった1月6日夜から7日にかけ、市内で再び雪が降った。昨年12月の記録的な大雪が残る山間部では、屋根から落ちる雪が壁を作って玄関から入れない民家もあった。西方寺平地区でも屋根に降り積もった雪下ろしをし、民家や鶏舎を守っている。  棚田の景観で知られる西方寺平も一面白い雪。昨年12月からの積雪で屋根には170センチほどの雪が積もった。専業農家の多いこの地区では民家をはじめ、鶏舎やビニールハウスから落ちて溜まった雪を移動させるなど、毎日雪かきに追われている。野菜もハウスで収穫できる以外は出荷できない状況が続く。  農家の男性は「いまの時期から屋根の雪下ろしをするのは20年ぶりぐらいかも。これからどれだけ降るのか心配だ」と話す。

写真=屋根から落ちて約2メートルに積み重なった雪の上に上がって雪下ろしをする=1月7日、西方寺平
2006年1月6日

与保呂の民話「蛇切岩」後世へ
地域の活性化に会を立ち上げ
 東地区の多門院\与保呂\行永\森と広い地域に伝わる悲恋の民話「蛇切岩」を、多くの市民に広め、後世に長く伝えようと、市民グループ「じゃきりいわの会」(世話人、西村敏弘さん)が立ち上がり、今年から案内板の設置や桜の植樹などをして、地域の活性化につなげようと計画している。民話にまつわるスポットが、物語を繋ぐこれらの広い地域に多数点在しており、舞鶴の「まちの宝」(地域資源)として活用、伝承する。  民話の物語は、多門院の黒部(くろぶ)小町とうたわれた美しい娘が与保呂奥の池の畔で美青年と恋に落ちたことから始まる。2人は親の反対などで結ばれず、娘は池に身投げして大蛇に変身する。この大蛇が暴れて住民に危害を与えたため、住民たちは困り果て、モグサで作った牛形に火をつけ、大蛇に食べさせる。  大蛇は熱さのためにのたうちまわり、大岩(蛇切岩)に激突して3つに切断される。大蛇の祟りを恐れた村人は、頭を与保呂の日尾池姫神社、胴体を行永のどう田の宮、尻尾を森の大森神社に祀ったという。  この民話に着目したのは、与保川沿いに桜の植樹活動を続ける市民グループ「舞鶴ドリーム 与保呂川を桜の天にする会」の代表を務め、じゃきりいわの会の世話人となった西村さん。平成4年から始めた桜の植樹は、今では「与保呂川の千本桜」として、市民に親しまれている。  多門院と与保呂川上流から下流域を舞台に展開される民話は、あばれ川(与保呂川)に対する畏敬と流域の人々の繁栄を願ったもので、その趣旨は地域の活性化を目指す「桜の天の川にする会」と相通じるものがある。現在、会員は桜の天の川にする会や民話の地元の有志ら15人。また、民話の別名称として「民話の里 与保呂(多門院) 黒部小町の悲恋物語」(蛇切岩神社縁起より)と名付けた。  会の取り組みとして、これまでに民話の掲載された文献、民話に関する地元の小学校での取り組みなどを調べるとともに、民話の歴史的背景なども探った。民話は昔からおじいさんやおばあさんから口伝えに語り継がれてきたものだが、文献では、昭和7年に刊行され、与保呂小学校第6代校長の池田義雄氏が編集した「郷土史(与保呂)」に初掲出されていることが分かった。  この他にも、舞鶴青年会議所発行の「まいづるの道\ふるさと民話めぐり」(昭和51年刊)や足立正氏の舞鶴の民話集(昭和61年刊)、それにインターネット(水上弘氏)にも掲載されている。また、与保呂出身で日本きりえ協会会員の由里利信氏(愛知県春日井市)が「蛇切岩の伝説」の作品を発表していることが分かった。この作品は、会のシンボルマークとして採用することを決めた。  舞鶴の郷土歴史家の高橋卓郎氏によると、民話の起源は平安時代からのものとみられ、川のもたらす恐怖(洪水)と恩恵(農作物)に対する畏敬の念が民話に込められている。また物語は古代の文明の道を示し、仏教の影響も見られ、いろいろな時代の影を残す貴重な民話であると言う。  大蛇を奉る3神社のほか、与保呂川上流域には、「蛇切岩」に由来する巨石、蛇切岩神社、蛇切岩広場などが現存しており、民話の伝説にまつわる宝庫となっている。西村さんは「伝説にまつわる事象のほか、与保呂川流域や多門院には、多くの貴重な旧跡等があります。これらも合わせて後世に伝え継がれるようにしたい」と話している。

写真左=「じゃきりいわの会」のシンボルマークとなる由里さんの切り絵
写真右=民話の伝承について話し合う会員ら
日星高卓球部の女子3選手、全日本選手権へ
大学生も出場した府予選を勝ち上がり
 上安久の日星高校卓球部の女子3選手が、1月10日から東京都体育館で開かれる「天皇杯・皇后杯全日本卓球選手権大会」の一般女子シングルスと同ダブルスに出場する。社会人や大学生も出場した京都府予選を勝ち上がる健闘をみせ、京都代表に選ばれた。  社会人らも参加する同大会のシングルスに、松尾宏美選手(2年)と植山実穂選手(同)が出場する。43選手がエントリーした京都府予選では両選手とも3回戦で大学生と対戦して勝ち、4回戦で顔を合わせた。3\0で松尾選手が勝ち準決勝で大学生に敗れたが4位に入った。植山選手はジュニア女子シングスルス(高校生2年以下)にも出る。  ダブルスには植山選手と上田萌選手(1年)のペアが出場する。府予選では25ペアが参加し、大学生ペアに勝って決勝に進出。決勝でも大学生ペアと対戦し敗れはしたが2位と大健闘した。  3選手は「1回戦から厳しいので気持ちで負けないようにしたい」「昨年以上の成績を残したい」「2人で支えあって3回戦突破を」と大会に臨む。顧問代表の谷上宏樹教諭は「府予選はチャレンジ精神で向かったのがいい結果になった。次ものびのびとプレーして、今年のインターハイにつながる経験を積んでほしい」と話していた。

写真=「天皇杯・皇后杯全日本卓球選手権大会」に出場する上田、松尾、植山選手(左から)
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