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2007年2月27日

住民たちが憩いの場へ公園づくり
白浜台町内会、樹木植え直す作業に汗
 中舞鶴地区の白浜台町内会(斉藤亮寿町内会長)の住民たちが、町内の空き地を活用しようと、公園づくりに取り組んでいる。下水道の工事で切られるはずだった樹木を住民らが贈り、新たに植え直すなどの作業に汗を流す。場所は和田中学校のテニスコートのすぐ上で、通学路沿いにあることから、子供たちの活動を見守り、春には和田中グラウンドの桜を楽しんだりと、住民たちの憩いの場になればと願う。  白浜台は35年前に宅地造成され住宅の建築が始まった。現在は子供たちが家を出て老夫婦だけの世帯も増えている。住宅地の一番下、和田中と境界を接する土地の地盤沈下が目立ち、5年前に市による土留めの工事が行われた。その工事で空き地(長さ約50メートル、幅約10メートル)ができたが、草が生えて荒れ地となっており、町内会で年2回ほど草刈りをしていた。  和田中のグラウンドやテニスコートが見渡せる空き地を、何か活用できないかと住民らが思っていたところ、下水道工事が始まった白浜台で、庭の敷地に下水管を埋設するため、庭木を切らなければならなくなった岡田修一さんと梅本正之さんからモミジやシダレザクラ、ハナミズキなど八本の樹木の提供の打診があった。  その申し出を受け町内会の賛同も得て、住民有志の6人が今月から公園づくりに着手。植木職を仕事とする住民らがもらい受けた樹木を植え替えたり、間伐した樹木をチェンソーで切っていすを作る作業に取り組んでいる。  作業に加わった塩谷民恵さん(68)は「空き地の上の道路からスポーツをする中学生を眺め、立ち話をしている人も多い。今度は木の下で座ることもでき、憩いの場になるとともに子供たちを見守る防犯にも役立つ公園になると思う」と話していた。  今後は町内会の住民で維持管理し、子供たちの安全にも配慮した公園にしていく。

写真=提供を受けた樹木を植え、公園づくりをする住民たち
西田君(城南中1年)が3等賞に入賞
日本人の中国語作文コンクール・学生の部
 小学生から中国語の学習を続ける城南中学校1年の西田聡君(13)=公文名=が、第2回日本人の中国語作文コンクール(日本僑報社、日中交流研究所主催)の学生の部で3等賞に入賞した。有名大学の学生も応募したコンクールでの受賞で、その語学力が高く評価された。  西田君の中国語の学習は、中筋小学校3年生のとき、地元の市民バンド「中筋サウンド・ハーモニー」のメンバーとして、第1回大連市青少年国際音楽祭に参加したのがきっかけで始まった。大連市の各小学校を訪問して、多くの人たちと知り合いになり、中国語で手紙を書いて交流したいとの思いからだった。  公民館での中国語講座を受講、会話の学習テープを繰り返して聞いて学習した。また、中国語の読み書きは、漢字をあまり習っていないため、母親の徳子さん(36)が手伝った。小学6年生の1学期に大連市明星小学校に短期留学。それまでにも6回訪中して交流を深め、留学中は知人や友人宅にホームステイした。  中国語作文コンクールは、インターネットのホームページで募集を知り、これまでの自らの交流の経緯や日中友好の架け橋になりたいとの思いを「互相理解」のタイトルで、1600字にまとめて応募した。中国語は、略字にした漢字が多く、また、会話は慣れていても文法については勉強中だが、見事に3等賞に入賞した。  「自分なりの勉強をして3等賞になり、満足しています。これからも中国語をもっと勉強するとともに、他の外国語も勉強して、将来は外国とかかわるような仕事をしたい」と話している。  西田君と徳子さんは、ともに舞鶴国際交流協会(大村祥介理事長)の会員。同協会では、大連市と友好都市の舞鶴市からの受賞を喜んでいる。表彰式は3月30日、東京の日本プレスセンターで行われる。

写真=西田君
2007年2月23日

日星高卓球部の上田選手(2年)
全国ろうあ者卓球選手権2連覇
 日星高校卓球部2年の上田萌選手(17)=浜=が、2月10、11日に開かれた第29回全国ろうあ者卓球選手権大会(埼玉県越谷市)に出場し、2年連続の優勝を果たした。今年はディフェンディングチャンピオンとして迎えた大会だったが、全11試合中で失ったのは2セットだけという圧倒的な強さを見せた。2009年に台湾で開かれる聴覚障害者の五輪「デフリンピック」の日本代表候補に選ばれているが、日本のエースとして活躍が期待される。  大会には9人のろうあ者選手が出場。内高校生は上田さんを含む2人だけで、7人は社会人だった。全選手で行われた予選リーグで上田さんは8試合中、1セットを落とすだけで8戦全勝で1位通過。翌日の決勝リーグは上位4選手が臨み、ここでも淑徳高校1年の佐藤理穂選手(東京都)に1セットを取られたのみで、3試合全て勝って優勝した。  昨年は初めてろうあ者の大会に出て、独特の球の変化のくせに苦しんだが、デフリンピックの元金メダリストを破って優勝した。今回は試合前から補聴器を外して練習したり、1月の代表候補の強化合宿に参加することで、前回のような戸惑いもなく、ショートやループドライブから攻めを展開する自分の得意の戦い方ができた。「最後の佐藤選手とは接戦となりましたが、サーブから積極的に攻めたのがよかった」と勝因を分析する。  生まれつきほぼ両耳が聞こえない上田さんは、5歳から卓球を始めたことで独特の感覚を身につけ、ラケットに当たる球の音で回転などを聞き分けることができないハンディを克服、健常者と互角に戦ってきた。一条卓球クラブで練習を積み、小学6年生で全日本選手権ベスト8入り、白糸中では単・団体で全国大会に出場。日星高校では1年先輩の植山実穂選手とのダブルスで2年連続のインターハイ、昨年夏には団体でも出場した。  上田選手は「昨年は自分の力がろうあ者の大会でどれだけ通用するかと思って参加しましたが、今年は優勝を目指して臨みました。苦しい気持ちも多少あったので優勝でき安心しました。日本代表に近づけたと思います」と笑顔を見せていた。同部監督の谷上宏樹教諭は「候補が集まった強化合宿で自覚が高まり、それも刺激になっただろう」と話している。

写真=「自分の戦い方ができた」と話す上田選手
「ギャラリーサンムーン」300回目の作品展
3月4日まで川上澄生版画展
 国内外の作家の作品を紹介している浜のギャラリー・サンムーン(佐藤保明代表)が、1997年のオープンから300回の作品展を迎えた。その記念の作品展で、木版画の詩人と称される川上澄生のイソップものがたりの版画を展示している。風刺を込めた寓話に添えられた挿絵からは素朴な温かさが伝わる。様々なアートに触れることができる身近で貴重な文化拠点として、今夏には10周年も迎える。  舞鶴で本物の芸術を見てほしいと、画廊の開業を決意した。最初は著名な画家の絵画を主としていたが、陶芸やガラスなど工芸にも広がった。作家が次の作家を紹介してくれたり、時には来場者が作家を教えてくれたりと、多方面のつながりができた。映画上映の事務局を引き受けた縁で、女流陶芸家の草分けの神山清子さんの展覧会も5月に実現する。  文化勲章受章作家のほかアマチュアの市民、スペイン在住の日本人画家、人気の銅版画家・山本容子さんら、どの作品展も印象に残る。なかなか発表の機会のない伝統工芸や現代美術の紹介、舞鶴在住の若手作家や新しい才能の発掘にも力を入れる。来場者は作家との出会いとともに、温厚でアートを愛する佐藤さんとのおしゃべりも楽しみに訪れている。  300回目は川上さん(1895〜1972年)を取り上げた。高校の英語教師をしながら版画、油絵、絵本などを創作し、専業作家になったのは63歳から。遊び心で作った版画は異国情緒とユーモアなどに溢れる。31歳で作った「初夏の風」を見て、棟方志功が版画家を志した。  「イソップものがたり」の版画は、菊地侃(すなお)の本の口絵と挿絵として1947年に制作、76年に刊行した作品。佐藤さんがオークションで入手した自身のコレクションを展示した。生きる教訓と風刺に富む「ウサギとカメ」「コウモリ」など20話の挿絵が並ぶ。  佐藤さん(58)は「始めたころは1年も続かないと言われたけれど、1回1回全力投球でやってきた。無心だったことと、作家とお客さんに喜んでもらえることが励みになり、その積み重ねで続けてこれた」と話す。  今作品展は3月4日まで。午前10時〜午後7時。入場無料。火曜休み。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン。

写真=展示された川上さんの版画「イソップものがたり」
2007年2月20日

3月17日、きらきらぼしコンサート
「国際ソロプチミスト舞鶴」認証30周年記念
 国際ソロプチミスト舞鶴(多田和子会長)が、認証30周年を記念した事業として、3月17日午後2時〜同3時半、円満寺の舞鶴グランドホテルで、きらきらぼしコンサートを開催する。女性の地位向上や福祉・教育分野などでの奉仕活動に務めてきた節目に、マリンバやフルートなどの演奏と歌で、親子に音楽を楽しんでもらう。来場者を募っている。  国際ソロプチミストは、専門職などにつく女性たちの世界的組織で、人権を高め福祉などの奉仕活動に務める。1960年に日本で最初のクラブが誕生、その後日本中央など5地区のリジョンができた。舞鶴には七七年にクラブが認証を受けた。日星高校Sクラブのスポンサーとしてその活動の支援、ボランティア団体や福祉施設などに寄付、特別養護老人ホームでお茶の接待など、幅広い取り組みを続ける。  30周年の今年は「明るい未来を創りましょう! 女性と女児に光と夢を」をテーマに、その一環として記念事業の音楽会を企画。男性1人と女性5人のグループ「ももいろぺりかんときらきらぼし」が出演する。  主宰の山本禎二さんは関西歌劇団の主演バス歌手として活躍した。メンバーは京都市立芸術大学卒業者と大学院修了者で構成する。ドラムやピアノなどの楽器で、「ドレミの歌の体操」「チャチャチャはすばらしい」などを演奏する。  入場無料。定員は幼児(兄弟の小学生も可)と保護者の350人。応募方法は往復はがきに住所、氏名、電話番号、保護者人数、幼児人数を記入し、〒624―0854円満寺小字横八丁124 舞鶴グランドホテル内国際ソロプチミスト舞鶴へ。受け付けは2月26日まで(定員になり次第締め切る)。
【問い合わせ】電話63・5377、河田さん。

写真=記念コンサートをPRするちらし
両丹「ちびっ子」そろばんフェスタ
小学1・2年生と幼稚園児がパチ、パチ
 第20回両丹「ちびっ子」そろばんフェスタ(全国珠算教育連盟京都府支部両丹連合会主催)が2月18日、伊佐津の西駅交流センターで行われ、子どもたちが「パチ、パチ」とそろばんを弾いて計算問題に挑んだ。  舞鶴や福知山、綾部市などのそろばん塾に通う小学1、2年生と幼稚園児たちが、一堂に会して、そろばん学習の励みにと開催されている恒例行事。子どもたち92人と付き添いの保護者らが参加した。  そろばんフェスタでは、がんばり競技とお楽しみ競技があり、子どもたちは、まず見取り算30題と掛け算10題のがんばり競技に挑戦。そろばんを使って、制限時間10分で計算した。お楽しみ競技では、子どもたちに集中力を養ってもらうため、音楽が流れる中、指定された問題を計算して、ビンゴゲームを楽しんだ。  がんばり競技で、金賞を受賞した舞鶴関係の参加者は次の皆さん。  大久保知美、久保絢子、瀬崎秀通、富田真衣、山根大典、奥野みく、福田希姫、山下咲貴(以上余内小)大槻恵里、荒賀駿人、清水優雅、高田智哉(以上中筋小)野口知愛(朝来小)富田玲衣(舞鶴幼)山根千佳(聖母幼)西村烈、志賀悠(以上倉梯第二小)藤野翼(余内小)小金丸海斗、藤井蒼太、笠谷奈央、村上真緒、松崎友海、高田愛奈(以上新舞鶴小)椿玲奈(倉梯小)佐藤光恭、中村にな、東海林夏帆、松原千幸(以上与保呂小)柴田季代子、倉木麻帆(以上三笠小)山下舜介、志摩匡亮、山根尚大、我藤有歩、波多野俊樹、福原英明、松本達也、志摩朱音、山崎映奈、山崎佑人、竹内征矢(以上明倫小)中道真季(福井小)松田季之花(中筋小)岡本遥菜、吉岡渓心(以上由良小)吉岡彩花(網野北小)吉岡大揮、吉岡実優(以上網野幼)

写真=そろばんを弾いて計算問題に挑む子ら
2007年2月16日

本社など後援「わんぱくスサノオの大蛇退治」
市民会館で3月2日、おかぐら人形劇公演
 日本で唯一の聾者と聴者が協力して公演活動を続ける人形劇団「デフ・パペット・シアター・ひとみ」の公演(同公演実行委員会、舞鶴文化事業団共催、舞鶴市民新聞社など後援)が、3月2日、北田辺の市民会館で催される。演目は、おかぐら人形劇「わんぱくスサノオの大蛇(おろち)退治」。アジアの打楽器の生演奏のリズムに乗せて、舞台で元気に繰り広げる人形劇で、台詞はマンガのふきだしのような文字パネルで表す。  人形劇団・ひとみは、「ひょっこりひょうたん島」でおなじみの「人形劇団・ひとみ座」を母体として、1980年に発足した。演劇を楽しむ機会の少なかった聾者も親しめる人形劇、聾者と聴者の感性を生かして、新しい表現の人形劇の創造などをめざして、全国で公演活動を続けている。  公演活動は、公立文化施設や各地域の有志による実行委員会形式で行っている。今回の舞鶴公演も、聴覚障害者らが実行委員会を立ち上げ、舞鶴文化事業団との共催で開催が決まった。「わんぱくスサノオの大蛇退治」は、一九八七年に発表。これまでにフランスや韓国、台湾で招待公演しており、言葉に頼らない表現により、海外でも受け入れられ、高い評価を得ている。  物語のあらすじは、古代神話を元にしたスサノオの大蛇退治の活躍を描く。父親イザナギの怒りにふれ、死んだ母親のいるヨミの国にいったスサノオは、亡者たちに追われ、姉のアマテラスのいるタカマガハラにやって来る。ここで遊んで暮らしていたため姉に追い出され、下界のイズモへ降りる。ここでは人間が大蛇に苦しめられていた。  公演の開場は午後6時、開演は同六時半。チケットは大人(中学生以上)1200円、子ども(4歳〜小学生)800円で全席自由。チケットは市民会館、総合文化会館で扱っている。

写真=「わんぱくスサノオの大蛇退治」のちらし
高倉神社の祭礼史振り返る「中舞鶴の歴史展」
2月23〜25日、中総合会館で講演会も
 長浜の高倉神社の祭礼史を振り返る「中舞鶴の歴史展」(同実行委員会主催)が、2月23日〜同25日、余部下の中総合会館4階で開かれる。秋の祭礼の神輿巡行を撮影した大正や昭和時代の写真を中心に、祭りと中舞鶴の町並みを紹介する。また、祭りに欠かせない縁日の露店を出すほか、神社舞台幕や祭具などの展示、郷土史研究者による講演会も行う。入場無料。  中舞鶴の自治会や婦人会などの団体と個人でつくる同実行委員会が企画。昨年1月には、昭和初期の同地区での商売の歩みを店の看板や店舗を再現して紹介する企画展を開いた。第2弾の今回は高倉神社祭礼をテーマに、地域交流と文化の振興を図る。  同神社の創建は明らかになっていないが、昔はいまの場所の裏山上にあったらしい。しかし、付近を航行する船に乗る者が神威を恐れて、いまの地に移したという。男神など3体の鎌倉時代の座像が市指定文化財となる。秋の祭礼には神輿が中舞鶴を練り歩く。  住民から寄せられた牛車に引かれた神輿の列や、背景に懐かしい店舗が写された昭和3、40年代の写真など約200点を展示する。祭りの雰囲気を再現する露店を並べたり、同神社の協力で子供神輿やのぼりなども出品する。3日間とも午前9時〜午後5時。講演会は同24日午後1時から。舞鶴地方史研究会会長の加藤晃さんが話す。  同委員会代表の松井功さんは「いま神輿は保安学校の学生たちが担いでくれていますが、地元の人たちで担ごうという機運のきっかけになれば」と話していた。祭礼や神社に関する昔の写真があれば、提供を呼びかけている。 【問い合わせ】電話62・6940、松井さん。

写真=牛車に引かれる祭礼の神輿を撮影した昭和30年代ごろの写真
2007年2月13日

日星高、たこ焼きパーティーで交流
カナダの姉妹校から短期留学生15人
 上安久の日星高校が、カナダのセント・パトリック高校の生徒たちを短期留学で受け入れている。2月12日には、ホームステイ先の家族も来校し、たこ焼きを作ったりゲームなどをして交流した。  日星高はカナダの同高とアーチビショップ・カーニー高校と姉妹校の提携を結び、互いに2週間程度の短期留学生を交換するなど交流を続ける。今回は16、7歳の男子4人、女子11人、教諭2人が同6日に来鶴。すでに日本語の授業に参加したり、市内を観光するなどした。日星高の生徒の自宅にホームステイしている。  12日の交流会は、ホームステイを世話する母親と生徒、市内の中学生らも参加。カナダの生徒たちは本格的なたこ焼き器で器用にひっくり返してたこ焼きを作り、日星高の教諭らの作ったおでんも食べた。クリスティーノ・ラリヴィエアーさん(17)は「たこ焼きづくりは初めてで難しい。日星の生徒たちはとてもフレンドリーで楽しいです」と話し、日本語で「めっちゃおいしい!」と味わっていた。2月16日まで滞在する。

写真=たこ焼き作りをする留学生(左)と中学生たち
幹部候補生ら乗せ練習艦隊入港
市民や海自隊員ら350人が出迎え
 海上自衛隊の幹部候補生らを乗せ、近海練習航海中の練習艦隊(司令官、松下泰士海将補)が2月12日、舞鶴港に入港した。北吸の海自隊北吸岸壁では、市民や隊員ら約350人が出迎え歓迎行事が行われた。  練習艦隊は、練習艦「かしま」(基準排水量4,050トン)を旗艦に4隻で編成。幹部候補生181人を含む約850人が乗り組み、1月17日に呉港を出航。佐世保、沖縄、鹿児島に寄港して、舞鶴港に入港した。  歓迎行事では、江守光起市長が「幹部候補生の皆さんは、日本の平和と独立を守る防人のリーダーとして頑張ってほしい。入港を市民をあげて歓迎します」とあいさつ。各艦長や幹部候補生代表らに花束が贈られ、松下海将補が謝辞を述べた。  幹部候補生らは、舞鶴滞在中に、舞鶴基地で研修を受けるほか、近隣市町を見学。同15日に呉港に向け出航する。

写真=花束を受ける松下海将補ら
2007年2月9日

学校法人・森田学園(七条中町)が
預かり保育事業「ひよこぐみ」
 保育園や幼稚園に預けることができない家庭の子供たちの保育の場を設けようと、七条中町の学校法人・森田学園(森田和子理事長)が預かり保育事業として、「ひよこぐみ」の運営に取り組んでいる。近くに祖父母がおらず週1回だけ預かったり、冠婚葬祭などの急用のため飛び込みの依頼で預かるなど、様々なケースで父母らの子育てを応援。制度の枠の外で手助けを必要としている人たちに柔軟に対応している。  さくら保育園と倉梯幼稚園を運営する中で、森田さんは様々な事情で子供を預けたくても核家族化で祖父母に預けることができない人、子供との関わり方がわからない若い夫婦などが増えている現状を見聞きし、預かり保育事業を2004年に始めた。乳幼児対象の保育園は両親が仕事をしていること、幼稚園は3歳〜就学までといった条件があり、そうした制度にあてはまらない家庭の子育てを支援する。  同幼稚園隣に保育室を開設した。基本的に2歳〜幼稚園就園までを対象に、午前9時〜午後2時半までの五時間半以内、週1〜3日、5日だがこれに縛られずに実施している。看護師の資格を持つ2人の養護保育士が保育を担当。昨年度は21人、今年度は16人が利用した。  2人目のお産のため第1子を預けたり、介護、仕事、急用など様々な理由での依頼がある。午後四時まで預かったり、急用で半日だけ預かるケースも。また、病気のため小集団の中で過ごすことが適切な子も受け入れた。  森田さんは「保育園の一時保育にも預けられない母親たちの声があった。預け先の相談ができず育児ノイローゼにあった母親が、子供と距離を置くことで元気を取り戻しています。子育てが楽しいと思ってもらえるように手伝っていきたい」と話す。週5日は3歳児のみだったが、今春からは満2歳児にも広げたいとする。利用の相談は電話62・5884。

写真=養護保育士に見守られ昼食を食べる子供たち
「フクイサウルスがやってきた!」
2月22〜25日、市政記念館で恐竜出張展
 福井県立恐竜博物館の出張展「フクイサウルスがやってきた!」(NPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴主催)が、2月22日〜同25日、北吸の市政記念館ホールで開かれる。恐竜の全身骨格の標本(レプリカ)をはじめ、子供体験教室、舞鶴と周辺の化石も展示する。  骨格標本は草食のフクイサウルス(全長4.7メートル)、肉食のフクイラプトル(全長4.2メートル)をはじめ、アクロカントサウルスの頭骨などを展示する。  このほか同博物館のオリジナルグッズや書籍、青葉山レンジャー隊の協力でビカリアやアンモナイトなどの化石も出品する。子供向けの体験教室ではレプリカの組み立てや折り紙をする。入場無料。午前9時〜午後5時。  また、同24日午前10時からは浜の総合文化会館小ホールで、講演会「福井とアジアの恐竜(仮題)」を開く。講師は同博物館の研究員。
【問い合わせ】電話66・1096、同記念館。

写真=恐竜展のちらし
2007年2月6日

故瀬野さんの歌日誌、引揚記念館で特別展
シベリア抑留中に白樺樹皮に短歌書きつづる
 舞鶴出身で旧ソ連からの引き揚げ者の故瀬野修さんが、シベリア抑留中に白樺の樹皮に自作の短歌などを書きつづった歌日誌を展示した特別展が、平の引揚記念館で始まった。36枚の樹皮の裏表に丹念に刻まれた文字からは、故郷に残した妻と子供への想いや、過酷な収容所生活の中でも月や花に慰められたことなど、当時の瀬野さんの心象や抑留生活を読み取ることができ、貴重な記録になっている。  瀬野さんは1908(明治41)年生まれ。舞鶴中学校の教師だったが、エトロフ島で終戦を迎え、ハバロフスク付近の収容所を転々と移る抑留生活を送り、47年8月に舞鶴港に引き揚げてきた。その後は市内の造船所の養成所で所長を務めるなどし、95年、87歳で亡くなった。  歌日誌は抑留直後の45年10月から引き揚げ直前までつづられた。出征前からアララギ派の流れをくむ結社で短歌に親しんでいた。縦10センチ、横11センチほどの白樺の樹皮を紙に、ブリキの缶をペンに、煤を集めてインク代わりにした。裏表に約300もの短歌と俳句がしっかりとした文字で書かれている。  「いとけなき子等を守りつつ吾妹子のいかに生くらむ気強かりしが」「はヽそばの母に従ひ尚子やよ知子かばひてすこやけくこそ」。遠く離れた妻と2人の娘を想う心情がつづられる。「幽囚の身こそ悲しき遺言もあらずて異郷に逝く人多し」と、栄養失調で入院した病院で多くの仲間が死んでいくのを目にした。  一方、シベリアの短い夏に咲く野の草花や、夜警で見た月の美しさに心を動かされ、過酷な日々を和ませていた。「野に採りし赤き黄色き小百合花罐に挿してぞ部屋を飾るも」「カシチョール勤務にあれば驟雨止みて山ゆ上りし満月明るし」。歌を詠むことを生きる支えとした姿も伝わる。  引き揚げる際、旧ソ連軍に見つかれば没収だけでなく、再び収容所に送られる危険を冒して、瀬野さんは歌日誌を持ち帰り、88年同記念館の開館と同時に寄贈。束ねて常設展示されていただけで、内容は知られずにあったが、昨年11月にNPO法人「舞鶴・引揚語りの会」の和佐貞夫副理事長が手に取った。  特別展は歌日誌の半分ずつを展示する前・後編とした。実物とそれを拡大して読みやすくしたもの、瀬野さんが47年に出版した『シベリア抑留記』を元にした解説も加えた。長女の須藤尚子さん(70)=大阪市=が父への想いを語ったビデオも放映している。  和佐さんは「現地で書かれたものには人名や住所録が多く、このように歌日誌で生活や時々の思いを記録したものはまずない。舞鶴の人が書き残した貴重な宝。ぜひ舞鶴の人に見てほしい」と話す。前編の展示は4月26日まで。後編は5月から。
【問い合わせ】電話68・0836、同館。

写真左=丹念に書きつづられた短歌
写真右=故瀬野修さん
「舞鶴リトルシニア」卒・入部式
卒部生の健闘たたえ入部生を温かく迎える
 中学生の硬式野球チーム「舞鶴リトルシニア」(高井清二監督)の卒・入部式が2月4日、円満寺の舞鶴グランドホテルで行われ、3年間厳しい練習を続けた卒部生の健闘をたたえ、入部生を温かく迎えた。  舞鶴リトルシニアを卒部するのは8期生12人で、昨年夏に開催された舞鶴リトルシニア会長杯争奪大会で、準優勝するなど活躍した。入部するのは11期生18人。9、10期生を加えて、今シーズンの部員数は53人になる。  卒・入部式では、舞鶴リトルシニア野球協会の村尾利博会長が「3年間学んだことを、これからの人生に生かし、常に前を向いて成長してほしい」と、卒部生を激励。入部生には「練習で何かを身につけ、次のステップに進んでほしい」とエールを送った。  谷本匡史・前監督が、卒部生1人1人に卒部証書と記念品を授与。また、チームの発展に貢献した堀口信樹・前事務局長に、村尾会長から功労をたたえて記念品が贈られた。入部生が1人ずつ自己紹介を行い、チームに迎えられた

写真=3年間の厳しい練習を続けた卒部生12人
2007年2月2日

2月7〜12日「お結び祭りSPRING」
舞鶴と近隣の市民が協力、大地を想う人を結ぶ
 大地を想う人を結び、春を迎えるための「お結び祭りSPRING」が、舞鶴と近隣の市民の手によって、2月7日〜同12日、綾部市の「扇屋懐估亭」を会場に開かれる。春から予定される日本海側を歩いて木を植える森の再生活動の協力企画として、映画「ホピの予言 2004年版」の上映会とフリートーク(11日)をはじめ、自宅出産を体験した女性らがお産について語ったり、クラフト作家らが作品を出品するなど、趣旨に賛同する人の輪が広がっている。  市民たちでつくる「NGOアンナプルナ」の主催。作品展の計画をきっかけに、友人たちの間で協力の声が寄せられ、多くの取り組みが企画された。また、3月から森の再生活動「Walk9」を予定する森林ボランティアグループ「森の声」の主宰者、正木高志さんに協力する内容も盛り込んだ。  1945年生まれの正木さんは80年に帰農し農場づくりを始めた。米国モンタナ州立大学に招かれ環境倫理学を講義し、「木を植えましょう」などの著書がある。計画中のWalk9は、日本海側の森に木を植えて、平和の種を大地に根づかせようと、3月の春分に島根県出雲を出発し、6月の夏至までに青森県六カ所村まで歩くピースウォーク。祈りを込め音楽も奏でながら歩く。京都府内には4月に入る予定。  Walk9の苗木購入の募金や活動参加を呼びかけるため、映画会を企画した。「ホピの予言 2004版」(95分)は、宮田雪監督がホピ族の予言者、トーマス・バニヤッカに出会い、約七年をかけて完成。米国インディアン最古のホピ族の聖地から掘り出されたウランが、広島と長崎に投下された原子爆弾に使われた。彼らには数千年も前から謎の石版が伝わり、原爆の投下や人類と文明の破滅と再生が予言されている。  上映会は11日午後1時半から。定員は70人。入場無料だが電話予約が必要。上映終了後の同3時半からは「半農半X研究所」代表の塩見直紀さんを迎え、フリートークをする。託児も行う(有料、要予約)。上映会とトークの問い合わせは日高さん(電話0770・72・3145)。  ギャラリースペースでは櫻木雅春さんの籐でつくる草木の灯り、山下妙子さんの写真、真下八十雄さんの和紙などを展示するグループ展を開く。7日〜12日の午前10時〜午後7時半。  日替わりイベントとして、7日午前10時〜午後3時半、赤田くみこさんの心のぬり絵&色占い(300円)。8日午前10時半〜正午、鍼灸院の徳庄博美さんのボディーワーク(1000円、10人限定)。9日午後1時半〜同3時半、おかだの里からお産と命を守る会主催で、自宅出産を体験した女性と出張開業助産師の新宮美紀さんが体験談を話す。参加費500円。  10日午前10時〜同4時、若杉友子さんによる日本の伝統食と知恵を活かした料理教室(1500円。申し込みは若杉さん090・5667・9057)。午後6時からインド古典音楽などのライブ(1000円)。11日午前10時〜正午、河田靖史さんの麻ひもを使ったエコアクセサリー作り(500円)。  会場の扇屋懐估亭(電話0773・43・0252)は、綾部商工会議所が運営するコミュニティースペース。築150年の元商家の3階建て古民家。場所は本町通りで、綾部市役所南側へ歩いて1分。

写真=映画「ホピの予言 2004年版」の1シーン
様々なイマジネーションと形で作家ら競演
2月11日までサンムーンで「お雛さま展」
 様々なイマジネーションと形で作家たちが競演する「お雛さま展」が、浜のギャラリー・サンムーンで開かれている。おしゃれなステンドグラスや不思議な雰囲気の手びねりオブジェ、小さな小さな雛人形などが並び、会場は華やかな春を迎えている。2月11日まで。  雛まつりは中国のみそぎの行事に由来し、日本に伝わった平安時代に和紙で形代をつくり、その形代で身体をなで、けがれを移して身代わりにし、川に流したのが流し雛の始まりという。それに貴族の子女が人形をめでる「ひいな遊び」が結びつき、女子の節句へと変わった。  3月3日より一足早く春の気分をアート作品で楽しんでもらおうと企画。雛人形をテーマに各地の作家が自慢の作品を出品している。京都市のガラス工芸家の北島哲さんは、おしゃれなセンスと遊び心でステンドグラスで、仲のよい男雛と女雛を表現。また、桃の節句らしく淡いピンク色の小皿やはし置きも作った。  同じ京都市の染色作家、松本健宏さんは2006年の日本新工芸展で、NHK会長賞を受賞したろうけつ染めの大作「山陰地方の流し雛」を展示した。綾部市の木彫家、上原雅子さんはうさぎたちが登場する5段の雛人形、地元舞鶴の絹川徳成さんの不思議な魅力を持つ樹脂粘土の人形ほか、土鈴やストラップ、千代紙による極小の人形もあり、来場した女性たちは「かわいい」と歓声を上げていた。  入場無料。午前10時〜午後7時。火曜休み。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン。

写真=展示された手びねりオブジェの雛人形
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