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2007年10月30日 |
志楽幼稚園創立50周年 本館改築祝い記念式典と祝賀会 志楽幼稚園(徳田良一園長、園児100人)の創立50周年と本館改築の記念式典と祝賀会が10月27日、田中町の同園ホールなどで開かれた。田中地域の幼稚園からスタートして、市内で最も早く法人化に踏み切り、志楽校区全体の園へと育った歩みを振り返った。新本館内には子育て支援室を設けるなどし、今後も地域の幼児教育のセンターの役割を果たしていく。 1956年の田中地区の託児所が前身。その後、法務局の旧舎屋を現在の場所に移築し園舎として利用した。翌年、田中農事組合立の志楽幼稚園とした。最初は田中地区の幼児たちが入園したが、次第に志楽全体から集まり、それに伴って園舎などを増築した。76年には園児が100人を超えた。 経営の安定のため77年から法人化の準備を進め、2年後の79年に学校法人鈴鹿学園志楽幼稚園として府から認可を受け、市内で初の法人立の幼稚園になった。地元や志楽小学校との連携が緊密で、神社に隣接する珍しい立地条件にあり、園児たちは鈴鹿神社境内を遊び場にする。体づくりのため徒歩通園を続け、希望者には2005年からバス通園も導入。50年間に2112人が卒園した。 記念式典には地域の役員、幼稚園関係者ら約80人が出席。鈴鹿学園の冨室祥三理事長が「志楽の里に学ぶ園児たちの心身の健やかな成長へ一層の努力をしていきたい」とあいさつし、市の浅井孝司副市長らが祝辞を述べた。 続いて、法人化に尽力し83年〜97年まで理事長を務めた高田恒吉名誉理事長、2代目園長の藤田愛さん、幼稚園の整備に尽くした大進工業会長の田端三好さんに、冨室理事長から功労者表彰が贈られた。午後からはホテルマーレたかたで祝賀会を行った。 老朽化した本館を改築し、昨年秋に鉄骨2階建ての新本館が完成、50周年に合わせて改築記念の式典をした。1階には子育て支援室を設置し、地域の未就園の幼児と保護者らに開放し、親子のふれあいの場として活用する。徳田園長は「いまは2カ月に1回ほどの利用ですが、将来的には毎週利用してもらえるようにしていきたい」と話していた。 写真左=新しくなった本館 写真右=記念式典で冨室理事長から功労者表彰を受ける名誉理事長の高田さん(右側) |
トランポリンなど4種目で熱戦 本社後援「舞鶴小学生体操競技大会」 第5回舞鶴小学生体操競技大会(中筋体操教室主催、舞鶴市民新聞社後援)が10月28日、公文名の中筋小学校体育館で行われ、トランポリン、鉄棒など4種目の演技で団体、個人総合、種目別優勝を争った。 同大会は、毎週日曜日に中筋小体育館で練習を続ける中筋体操教室が、児童たちの励みとレベルアップなどを目的に開催している。同教室の中筋小の児童のほか、他校の児童も加わり、総勢41選手が出場した。 A(小学1〜3年)、B(同4、5年)、C(同6年)の3クラスに分かれ、トランポリン、鉄棒、跳び箱、床の4種目で、それぞれ演技を競った。選手たちは、日ごろの練習の成果を発揮して、各種目で規定演技などを発表、審査員が採点した。 団体総合の優勝チームと、個人総合の上位入賞選手は次の通り。 【団体総合】A=中筋小(山本、佐藤、高橋、本荘)▽B=中筋小(村田、高橋、井関、佐藤、澤田)▽C=中筋小(本荘、下田、西谷、小谷) 【個人総合】A=(1)山下力也(吉原小)(2)光野由梨(中舞鶴小)(3)本荘耕太郎(中筋小)▽B=(1)福原真弓(中筋小)(2)佐藤真緒(同)(3)村田友理佳(同)▽C=(1)本荘麻耶(中筋小)(2)谷口麻莉奈(同)(3)小谷祐加(同) 写真=団体総合優勝(Cクラス)の中筋小チーム |
2007年10月26日 |
JEUGIAの音楽教室でサックス学ぶ2人 田中さん(青葉中)らジュニアコンクールで2位入賞 引土のJEUGIA西舞鶴センター音楽教室でサックスを学ぶ青葉中学校1年生の田中すみれさん(12)と、宮津・由良小学校六年の岡野永莉さん(11)が、このほど倉敷市で開かれた「第3回チボリ・ジュニア・サクソフォン・コンクール」(倉敷チボリ公園主催)の中学生の部と小学生の部に出場し、ともに2位に入賞した。2人を指導するサックス奏者の永井実穂さん(34)=溝尻町=も入賞を喜んでいる。 田中さんは同コンクール小学生の部で1昨年2位、昨年は1位を射止めた。今年はさらにレベルの高い中学生の部に挑戦しようと、メロディックで高い技術が求められる「プロヴァンスの風景 第2、5楽章」を演奏曲に選び、春から練習に取り組んできた。 元々表現力に優れていたが、中学生になって精神的にも成長し一層表現力に磨きがかかった。本番ではミスもあったが、「これまでで一番の演奏ができた。レベルが高くなった中で2位はうれしい。もっと技術を磨き上を目指したい」と話す。 岡野さんは昨年初出場したが入賞はできなかった。しかし、出場をきっかけに向上心が生まれ、また田中さんからの影響も受け、練習に熱心に取り組むようになり、この1年で音がしっかりするようになった。 コンテストではヘンデルの「ヴァイオリンソナタ第6番 第1、2楽章」を演奏した。「入賞できるとは思わなかったのでびっくりしました。田中さんを目標に次はもっと難しい曲を演奏し優勝したい」と喜ぶ。 東舞鶴高校出身の永井さんは作陽音楽大学に進学、その後舞鶴を拠点にソロなどで様々な演奏活動をしながら、同教室講師として指導も続ける。「2人の豊かな表現力が評価されての上位入賞はうれしいの一言。自主的にがんばろうという気持ちが表現の力になっていきます」と話していた。 写真=入賞を喜ぶ田中さんと岡野さん、指導する永井さん(左から) |
企画展「松尾寺の近代美術展」 11月4日まで智恵蔵で勝海舟の書など 来年、開創1300年を迎える松尾寺(松尾心空住職)が所蔵する明治時代の書画などを紹介する企画展「松尾寺の近代美術展」が、北吸のまいづる智恵蔵で開かれている。勝海舟による書や京都芸大を開いた鈴木親子による絵など、ほぼ初公開の9点が並ぶ。11月4日まで。 松尾寺は西国霊場29番札所として古くから信仰を集める。来年1300年を迎えるのを前に、智恵蔵が建設された同時代の同寺所蔵の書画の内、ほとんど一般公開されていなかった作品を展示することにした。 勝海舟の書「松老雲静(まつおいてくもしずかなり)」は、舞鶴出身の海軍次官の伊藤雋吉(としよし)が、明治維新後に日本海軍の基礎を築いた勝に依頼し、松尾寺にもたらしたとされる。日本画「雲龍怒浪図(うんりゅうどろうず)」は、京都芸大を開い鈴木百年とその息子で天龍寺の天井壁画で知られる百僊の2人が描いた。明治時代の松尾寺住職の懸空(けんくう)上人が、舞鶴鎮守府開庁を祝って、東郷平八郎司令長官に贈った漢詩「北門の鎖鑰(さやく)」もある。 写真=明治時代、住職の懸空上人が舞鶴鎮守府開庁を祝って東郷司令長官に贈った漢詩 |
2007年10月23日 |
「赤れんがジャズミュージアム」オープン 山下洋輔さんの楽譜や著名な演奏家の楽器など展示 ジャズをテーマに楽器や楽譜などを収集した赤れんがジャズミュージアムが10月20日、北吸の市政記念館二階にオープンした。戦時中に進駐軍のために米国が製造したSPレコード「Vディスク」、ジャズ奏者の山下洋輔さんの楽譜や著名な演奏家の楽器などを展示し、日本のジャズの歩みを紹介している。 NPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴(馬場英男理事長)が、1991年から毎年開く赤煉瓦サマージャズ祭のネットワークを活用し、ジャズミュージアムの開設を目指した。これまで出演した山下さんらに協力を依頼し、丹後広域観光キャンペーン協議会の「ふるさと観光魅力づくり創造事業」に選ばれ、助成金の交付も受けた。 市民から寄贈され展示しているVディスクは、大物ミュージシャンの初期の演奏を収めた貴重な音源。山下さんからは66年の初リサイタル用に作成したオリジナル曲の楽譜などが寄せられた。76年に亡くなった日本のジャズ界の第1人者の南里文雄さんのトランペット、レイモドン・コンデ(1916〜2003年)愛用のクラリネット、ジャズに関する雑誌や書籍の展示やライブ映像も放映している。 会場はこれまで市政の歴史に関する資料を展示していたが、古くなったものを精査・集約して、空いたスペースをジャズミュージアムに活用した。今後、収集する資料が増えれば、ほかの施設へミュージアムを移すことも検討している。 馬場理事長は「これからも資料を収集して展示を増やしていきたい。ジャズに関する古い楽器や貴重な資料があれば提供してほしい」と話している。 【問い合わせ】電話66・1096、同舞鶴。 写真=貴重な楽譜や楽器が並ぶジャズミュージアム会場 |
「未来へリンク!中学生由良川サミット」 中丹地域の生徒、ボランティア活動など発表 舞鶴、福知山、綾部市の中丹地域の中学生が、学校で取り組む活動について発表する「未来へリンク!中学生由良川サミット」(府中丹広域振興局など主催)が10月21日、北田辺の市民会館で開かれた。中学生たちは、パソコンを使ってスライドを映写するなど、それぞれの活動を分かりやすく堂々と発表した。 中学生に郷土に愛着と誇りを持ってもらい、併せて地域づくりへの意欲と関心を高めてもらうことを目的に、昨年から開かれている。今年は舞鶴の城南、岡田、若浦中など8校が発表、中学生や保護者ら約300人が参加した。 発表のトップは、城南中が「ボランティア活動を通して」と題して行った。3年前に校区内を流れる伊佐津川の堤防に、地元の老人会とアジサイを植樹。これを契機に老人会との交流が始まり、お年寄りにパソコンを使って年賀状の作成を指導する「パソコン教室」の開催、逆にお年寄りからグラウンドゴルフの指導を受けたことなどを発表した。発表は2校ずつが行い、それぞれの発表の後、感想を交換した。 発表終了後には、発表した生徒と府中丹広域振興局の竹内啓雄局長が意見交換する「ふれあいミーティング」も行われた。 写真=発表する城南中の生徒たち |
2007年10月19日 |
舞鶴高専生ら学んだ技術で地域貢献 民家の耐震診断、補強のアドバイス 白屋の舞鶴高専建設システム工学科専攻科の学生たちが、建築について学んできた技術で地域貢献しようと、10月15日、下福井の木造住宅の民家で、特別実験の授業の一環として耐震診断を実施した。民家の外壁を見て回ったり、壁や窓などの平面図を描き、筋かいの位置や床下の基礎を調べるなどして診断、補強のアドバイスをした。 阪神淡路大震災では、昭和56年の建築基準法が改正される以前の木造建造物が多く倒壊した。国の震度6強〜7に耐えられる住宅の耐震化の推進に向け、舞鶴市は木造住宅耐震診断士の派遣事業を実施。しかし大地震の少ない舞鶴では、法改正前に建てられた住宅の耐震化はあまり進んでいない。 高専は建築や防災に関する技術教育で地域貢献をと、初めて民家に出向いて耐震診断に取り組んだ。昭和15、6年に建築され、その後増改築された木造2階建て民家で、同科の高谷富也教授と専攻科1年の3人が担当した。 学生たちは高谷教授のアドバイスを受けながら、診断項目に従って外壁の仕上げごとの老朽化や、畳をめくって建物基礎の状態、内壁の亀裂、機器を使って壁の中の筋かいの有無を調べたり、民家の所有者からこれまでの改築の状況や地盤の様子などを聞き取り、建物の劣化度を算出するデータを集めた。 上部構造の劣化度の評価は4段階に分かれており、1.5以上は倒壊しない▽0.7未満は倒壊する可能性が高いとなっている。学生らは後日、データに基づき評価と補強のアドバイスも行う。調査した1年の小西慎太郎さん(20)は「いつもの勉強と違って興味がわき、経験を積む機会にもなります。学んだことで地域の人の役に立ちたい」と話していた。同23日にも近くの民家で診断を実施する。 写真=床下の基礎を調べる学生 |
「オカリナコントリブート」結成5周年記念 10月20日、市商工観光センターで定期演奏会 オカリナコントリブートの結成5周年を記念した第5回定期演奏会が、10月20日午後7時から浜の市商工観光センターで開かれる。来場を呼びかけている。 代表の福林宏祐さんがグループを作ろうと声をかけ活動をスタートさせた。グループ名の「コントリブート」はイタリア語で「貢献」を意味し、演奏を通して地域貢献したいとの思いを込めた。養護学校教諭の四方正人さんの指導で練習を続け、現在は22人が幅広い曲を演奏する。 五周年の演奏会では、これまでのコンサートで取り上げた曲をまとめ集大成となる演奏を目指す。「アヴェ・マリア」、二重奏で「もみじ」、合奏で「大黄河より 冬雪花」などを演奏する。四方さんと団員の山本一敏さんは「音を出すのは簡単で手軽な楽器ですがやればやるほど難しい」「きれいなハーモニーを奏でたい」と話していた。入場無料。 写真=練習に取り組むメンバーたち |
2007年10月16日 |
「聖母の小さな学校」スポーツ・フェスタ 卒業生や市民ら競技に参加、励ましのエール 不登校の児童・生徒のための民間教育施設「聖母の小さな学校」(梅澤秀明・良子さん代表)のスポーツ・フェスタ2007が10月13日、上安の同校グラウンドで開かれた。卒業生や学校関係者、市民ら約70人が駆けつけ、この場に立つことができなかった生徒へ向け、競技に参加しながら励ましのエールを送った。出場できなくても、自分を見つめてテーマを考えるプロセスを大切にする聖母の教育を体現した取り組みになった。 同フェスタは準備の段階でいまの自分の心を見つめ、仲間たちとの話し合いを通してテーマを決め、会場に展示する絵に表現する共同作業を体験する。当日は手話歌を披露するなど、人前に出ることが苦手な生徒には大きな挑戦にもなる。 今年は中・高校生ら6人が在籍する。フェスタに向け生徒らは、不登校の苦しさを1人で抱え込み、やがてだれも必要としない、もう考えまいとした自分と向き合った。そして「いま自分の苦しさを話して、心底楽しくすごしたい」という思いをテーマにするまでに至り、手話歌の練習にも取り組んだ。 14回目のフェスタには、岡山や仙台から大学生や社会人の卒業生、和歌山からはOBの母親、多くの支援者らが参加。開会式で梅澤秀明さんは「今日は現役の生徒は1人も出場していません。生徒がいない行事はありえないのですが、それこそ聖母の教育を示すものです。結果ではなく、成長するプロセスが大切なのです。苦しんでいる生徒に温かい拍手を送ってほしい」とあいさつした。 参加者たちは障害物競争などに出場して歓声を挙げ、卒業生らは「愛の讃歌」を手話歌で披露するとともに、聖母での体験を紹介し、「聖母にいたからこそいまの自分がある」と語った。毎回参加する元中学校校長の青木信一さんは卒業生の姿を目にし、「人前で話せなかった子供たちが自分の思いを伝えることができた成長に感銘を受けました。きっと在校生にも大きな励ましになったと思う」と話した。 聖母の小さな学校は、学校へ行きづらい子供とその保護者のための親子行事を、11月3、4日の1泊2日、兵庫県香美町の美方高原自然の家とちのき村で開催する。 同学校では不登校の児童・生徒と保護者が共に歩む姿勢を大切にし、親が子供を理解しともに考え悩む指導をしている。 今回は府教委のフリースクール連携推進事業として、野外での炊事や散策、中学校教頭との懇談などをする。対象は小・中・高校生と保護者。保護者のみの参加もできる。参加費は子供4000円、大人4700円。申し込みは10月31日までに同学校(電話77・0579)。 写真=車いすリレーを楽しむ参加者ら |
市身障センターひまわりフェス25 創立25周年記念、共同制作の陶板レリーフ 市身体障害者福祉センターの創立25周年を記念したひまわりフェスティバル25が10月13日、余部下の同センターと駐車場で開かれた。センターの利用者たちが25周年を記念して共同制作した陶板レリーフが披露されたほか、利用者とボランティアらが合唱を発表するなど節目を祝った。 1982年開設の同センターは在宅の身体障害者を対象に社会参加と自立を支援するため、機能訓練、陶芸などの創作活動、レクリエーションなどの交流活動など幅広い事業を行い、年間2万2000人が利用している。 記念事業として4月に市民から陶板レリーフのデザインを募り、陶芸家の指導を受け利用者たちが分担して制作。身体・知的・精神の3つの障害者が力を合わせる図案の作品(縦80センチ、横140センチ)が完成、この日、披露された。 利用者による合唱グループが歌声を披露したり、ボランティアたちが模擬店などをして賑わった。同センターの太田朝和所長は「今後も利用者の皆さんに喜んでもらい、地域で元気に暮らしていける支援ができるセンターにしたい」と話していた。 写真=合唱を披露する参加者ら |
2007年10月12日 |
京都生協の手芸グループが手作りフクロウ 12月の「はげますつどい」で被爆者へ 京都生協の手芸グループ「あじさいひろば」の女性メンバーたちが、京都在住の被爆者へプレゼントしようと、手作りのフクロウ200個を製作し、100セットの作品を完成させた。一時体調を崩したり入院生活を経験した女性たちは、再び健康で作品づくりができることの感謝の気持ちと平和の大切さを作品に込めた。12月22日に京都市内で開催される「被爆者をはげますつどい」で贈られる。 生協組合員でつくる「あじさいひろば」は2006年に結成。各地で講師を務める稲垣幸さん(76)=行永=が指導し、最初は10人が習っていた。現在は6人が月1回、南浜町の市の仮設住宅に集まり作品づくりを楽しんでいる。 京都には約1500人の被爆者が在住する。広島や長崎で被爆した人たちに募金やプレゼントを贈ったり、証言を聞くための「被爆者をはげますつどい」が毎年12月に開かれている。京都生協も主催の委員会に参加している。「あじさいひろば」のメンバーたちも、好きな手芸で役立つことをしようと、プレゼント作りを決めた。 幸せを運ぶフクロウを作ることにし、4月から共同製作を始めた。古着や端布を再利用し、綿を中に詰めて布で縫い目玉をつけた。知人らから提供を受けたかまぼこ板に美しい絵柄の和紙を張り、その上に2個のフクロウを乗せ、100セットを完成させた。メンバーたちは入院中に知り合ったり、病気を経験したこともあり、助け合って仕上げたことに一層喜びを感じた。 稲垣さんは「作品で少しでも心を和ませてもらい、平和の大切さを伝えることができれば」、メンバー最年長の時岡君子さん(85)=南浜町=は「兄3人が出征し2人は戦死しました。いまの平和のありがたさをしみじみと感じ、無我夢中でミシンを動かして作りました」、水上喜美子さん(72)=森本町=は「筋肉が萎縮して入院していましたが、再び針を持てるようになり楽しくできました」と話していた。 写真=作品を共同製作したメンバーたち |
松尾寺の木造金剛力士立像2体 市指定文化財、京都市で解体修理へ 西国29番札所、松尾寺(松尾心空住職)仁王門に安置されている市指定文化財の木造金剛力士立像2体が解体修理されることになり、10月9日、魂を抜く儀式が営まれた後、京都市の美術院国宝修理所(京都国立博物館内)へ搬送された。2体の内、最初に阿形像が修復され、来年10月からの開山1300年に合わせて1体が戻る予定。 仁王像として知られる阿形像(高さ228.5センチ)と吽形像(高さ229センチ)は、寄木造りで鎌倉時代の製作と見られている。国指定重要文化財となる多禰寺の仁王像に比べても遜色がないとされる。江戸中期ごろに一度修復されたらしいが、阿形像の面に大きな干割れが入るなど風化が進んできたため、2体の修復保存が急務となった。 この日は搬送の前に、松尾住職らが読経をあげ作業の安全を祈り、集まった関係者と参拝者らに「しばしの別れに言い尽くせぬ思いがあります」とあいさつした。この後、同修理所職員らが仁王像に晒をぐるぐるに巻いて、仁王門から下ろし運び出した。今後は全て解体し江戸期の修復の際の彩色を落とし、腐った部材を取り替えるなどする。阿形像を来年十月までに戻し、再来年に阿形像の修復を終える。 写真=搬送される阿形像 |
2007年10月9日 |
ドキュメンタリー映画「自転車でいこう」 10月28日、中総合会館で上映会 重度の知的障害者を主人公にしたドキュメンタリー映画「自転車でいこう」(杉本信昭監督)の上映会が10月28日、まいてフェスタ会場内の中総合会館4階(余部下)で開かれる。大阪市生野区に住む1人の自閉症の青年が、自転車で駆け回る先々で出会う街の人々との笑いとエネルギーにあふれた日常を描いている。午後1時から上映。入場は無料。だれでも鑑賞できる。 市とまいづる人権啓発市民会議の主催。これまで障害者や女性差別、育児放棄などの人権問題に関わる講演会や映画会を企画してきた。今回は2003年度の「キネマ旬報」で文化映画ベストテン6位に選ばれた「自転車でいこう」を上映する。 中心になるのが生野区に住む重度の知的障害者、李復明(リー・プーミョン)。20歳の彼はよくしゃべり、よく動く。仕事は福祉作業所の営業係で、毎日自転車を駆って街へ製品を売りに出掛けるが、たこ焼き屋のおばあちゃん、フォークリフトの運転手、喫茶店のおばちゃんといったように、行く先々で誰かに話しかけて営業を忘れてしまう。営業成績は奮わない日々。 1日の仕事を終えると必ず学童保育所に立ち寄る。そこでは健常児と障害児を一緒に保育している。ここのスタッフは彼と同じ同年代。プーミョンとスタッフ、子供たちとのにぎやかなつきあいが繰り広げられている。監督の杉本氏は1993年に「蜃気楼劇場」などを製作し、ドキュメンタリーを専門とする。 上映会場は定員500人。聴覚障害者向けに字幕がつく。補聴器用磁気ループも設置する。託児もする(事前申し込みを)。 【問い合わせ】電話66・1022、市人権啓発推進室。 写真=映画の1シーン。自転車に乗って街を行くプーミョン |
公式「ワナゲ」競技普及へ市老連が講習会 来年2月にはランキング大会開催予定 公式「ワナゲ」競技の普及をめざす舞鶴市老人クラブ連合会(増山寛一会長)は10月4日、上安久の文化公園体育館で、同競技の講習会を開いた。今後、老人クラブの会員に広め、来年2月にはランキング大会の開催を予定している。 「ワナゲ」競技は、2メートル離れた距離から、ゴム製の直径約15センチの輪を投げ、1から9の数字の書かれた棒に入れる。1人9回投げて、輪の入った数字の合計点で勝敗を競う。輪が縦、横、斜め1列の数字に入ると、合計点が2倍となる。 講習会には、市内各単位老人クラブから約120人が参加。日本ワナゲ協会から普及員の認定を受けた市老連の役員から、ゲーム方法やルールなどの解説を受け、さっそく輪投げに取り組んだ。倉谷の遠藤百枝さん(82)は「なかなか難しいが、輪が入れば楽しい」と、輪投げに興じていた。 市老連では、ワナゲ競技のセットを8組購入、希望する老人クラブに貸し出し普及を図る。 写真=輪投げに取り組む参加者 |
2007年10月5日 |
小坂さん(朝来西町)国際交流に絵筆奮う マレーシア国立美術館に水墨画展示収蔵 絵画教室を主宰する画家の小坂けいしんさん(60)=朝来西町=の水墨画「初夏」(10号)が、日本とマレーシアの国交樹立50周年を記念し、マレーシア国立美術館で開かれた作品展にこのほど展示されるとともに、同美術館での収蔵が決まった。また、9月には教室生の作品も一緒に中国での作品展に、続く11月にはフランスでも出品される予定で、絵画を通した国際交流に絵筆を奮っている。 小坂さんは従来の水墨画のイメージとは異なり、繊細なタッチでエンピツ画のように緻密な風景を描く。社団法人・日中水墨交流協会の理事も務めている。2001年には日本の美術をイタリアに紹介するベネチア芸術協会が作成する画集にその作品が収録され、国際的にも名前が知られる。これまでカナダ、スペイン、ロシアなど10カ国にも出品された。 マレーシアの記念事業として日本の美術を紹介する作品展に展示するため、国際文化交流協会から依頼を受けて5月に制作を始めた。日本らしさを感じてもらおうと、地元の朝来地区の景色に想像を加え、のどかな風景作品「初夏」を完成させた。国立美術館に展示収蔵され、マレーシア文化芸術遺産省から収蔵証明書を受け取った。 9月には中国・西安市での日中水墨画西安交流展に、小坂さんと生徒の辻丸三代さん、奥野君子さん、分野英子さんの作品が出品された。小坂さんは会場を訪問し、現地のメディアから「繊細で優雅」と評価を受け、中国の画家の筆の使い方を学ぶなどの交流をした。また、欧州美術クラブの推薦を受け、11月からフランスの古文書美術館で開かれる第15回パリ国際サロン展に、小坂さんと生徒の芦田ミス子さんが出品する。 小坂さんは「世界の人達に日本の水墨画の魅力を知ってもらい、文化交流に少しでも役に立てればうれしい」と話していた。 写真左=収蔵証明書を手にする小坂さん 写真右=マレーシアに展示された作品「初夏」 |
10月20日に「二胡と歌のコンサート」 昭光保育園でプロ奏者・オペラ歌手招き 宝林寺と昭光保育園主催の「二胡と歌のコンサート 慈しみの心〜千の風になって」が、10月20日午後1時から浜の同保育園で開かれる。入場無料。来場を呼びかけている。 出演する二胡奏者の姜暁艶(ジャン・ショウイエン)さんは中国大連市生まれ。1997年に来日し、医学研究のかたわら日本や米国で講演と二胡の演奏活動をする。歌手の賈華宸(ジャ・ファチュン)さんは中国放送芸術団のオペラ歌手。京都教育大学音楽教育学科を卒業した。西洋オペラコンクールなどに入賞した。 コンサートは1部は姜さんの演奏と福島佐輝子さんのピアノ、2部は賈さんの歌と菅沼保さんのピアノ、3部は二胡と歌のジョイント。 【問い合わせ】電話63・4821、同園。 写真=二胡奏者の姜暁艶さん |
2007年10月2日 |
舞鶴LCの日本語教室「かもめの学校」 第8期生、これまでで最多の83人が入学 舞鶴ライオンズクラブ主催の舞鶴日本語教室「かもめの学校」の第7期生修了式と第8期生入学式が9月29日、浜のホテルマーレたかたで開かれた。市内在住の外国出身者16人が、1年間の学習を終えた喜びを分かち合った。続く第8期にはこれまでで最多の83人が入学し、益々国際色豊かな学校生活が始まった。 市内に在住する外国人が増えていることから、日本語や日本の習慣を学んでもらい、地域生活に溶け込む支援をと同クラブが開校した。元小中学校の校長らで組織する市退職校園長会が講師を務める。学校はすっかり外国人にも知られ、年々入学者が増えている。 第六期は16人が修了式を迎えた。はじめにかもめの学校の山下正二校長が「かもめの学校には卒業はないので、これを励みにして納得がいくまで学んで下さい」と言葉を贈り、1人1人に修了証書を手渡した。 中国から来日して6年目の安崎りえさん(34)は「ここで学び始めて2年になり、先生方に親切に教えていただき楽しい毎日です。以前は買い物ができる程度の会話でしたが、自分の思いを伝えることもできるようになりました」と修了の喜びを話した。 続く8期はロシア、韓国、タイ、ブラジルなどの出身の83人が入学し、この内30人が出席。新校長の荒井孝義さんが「楽しく学んで成長してください」とあいさつし、入学許可書を授与した。 7期の中級コースを終え8期に入学したインド出身のバンダーレ チァイタンニャ クマルさんは「京都大学に留学しこの4月から水産実験所で学んでいます。かもめの学校で友達ができ、舞鶴が自分の町になりました。3年の滞在の間にもっと勉強したい」と述べた。 写真=山下校長(右)から第7期の修了証書を贈られる生徒 |
市女性センターネットワークの会 お産、子育て紹介しあう「周産期意見交換会」 NPO法人舞鶴市女性センターネットワークの会と周産期連絡会がこのほど、余部下の市女性センターで、周産期意見交換会を開いた。病院勤務や開業する助産師、保健師らが集まり、出産や子育てに関する取り組みを紹介しあった。 出産や育児支援に関わる関係者が一堂に会して、それぞれの取り組みや舞鶴のお産の現状の情報交換をしようと企画された。舞鶴共済病院と舞鶴医療センター・母子医療センター、開業医院の助産師、師保健センターの保健師、子育て支援をする団体のメンバーら19人が出席した。 公立保育所の保育士らは育児や離乳食のことで不安を持つ女性が多いことから、離乳食見学ツアーを実施したと話し、今後はもっとPRに努めたいとした。子育て支援をするファミリー・サポート・センターの上野和美さんは自宅に来て支援してほしいとの要望が増えており、「母親らと話すことで必要な支援をつかみ発信していく役割を果たしたい」と述べた。 府助産師会の西村佳子さんは専門職として、母親たちの求める支援をしていくことが大切と発言した。また、開業病院の助産師、片山庄子さんは「地域でもっと助産師が増えれば」とした。 周産期連絡会などは10月9日と同23日、余部下の市女性センターで、「助産師さんがまちにやってきた!〜妊婦の上手なお産選びと、子どもを迎える準備教室〜」を開く。お産や育児をテーマにし、共済病院の助産師が講師を務める。時間は午後1時半〜同3時半。参加対象は市内在住・在勤の妊娠中の人、またはその家族。原則2回出席できること。定員は15人。無料。申し込みは10月5日までに同センター(電話65・0055)。 写真=取り組みを話し合う出席者たち |
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