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2007年11月30日

明治維新期の舞鶴伝える「多日新聞 第壱」
近く市郷土資料館へ、希望者に読み下し文
 江戸末から明治維新期の7年間の舞鶴の様子を綴った「多日(たじつ)新聞 第壱」の発見者の法政大学講師、筑後則さん=千葉市=が、近く市郷土資料館にこの原本を寄贈する。オランダ船の来航や村々の大洪水など、当時の田辺の政治や社会情勢を記した貴重な資料。田辺藩裁判資料研究会(加藤晃会長)が読み下し文を作成し、解読にも取り組んだ。  「多日新聞 第壱」は縦22.4センチ、横15.8センチ、20ページ。筆者名はないが、「当村」とあることから田辺藩在住の農民が記したものらしい。17歳から見聞きした事柄を後世に伝えようとメモで残し、晩年になって「多日新聞」としてまとめたと後書きにある。1864(元治元)年から1870(明治3)年までの出来事を記録した。  筑後講師が東京神田の古本屋で見つけ、指導を受ける同会会員の若林浩夫さんがコピーを受け取り、同会会員の高橋俊治さんが3年前に読み下し文を作成。版籍奉還の反発からか家老宅へ藩士が鉄砲を3発打ち込んだ事件、舞鶴に来航したオランダ船の乗組員が上陸して山の高さを測量したこと、頻繁に起きた洪水で飢饉となった村人の苦境などの様子を伝える。  原本を同会にこのほど託し、同資料館への寄贈を申し出た。筑後さんに代わって届ける加藤さんは「明治維新のとき、舞鶴からも多くの若者が新しい日本をつくる事業に加わり、そのころの舞鶴の様子がよくわかる史料です」と話す。同会で作成した読み下し文10部も一緒に届け、希望者に持ち帰ってもらえればという。

写真=「多日新聞 第壱」(右)と、その読み下し文
神崎ホフマン窯を後世に残そう!
市民ら集まり「改修保存をすすめる会」発足
 国の登録有形文化財となっている西神崎の神崎ホフマン窯を後世に残そうと、市民らが集まって11月27日、「神崎煉瓦ホフマン式輪窯(りんよう)の改修保存をすすめる会」を発足した。国内に4基しかない貴重なもので赤煉瓦の町・舞鶴のシンボル的存在だが、煉瓦造りの施設は損傷が進み、改修が急務になっている。現在は個人が所有し、保存に向け市民挙げて後押しをしていく。  1897(明治30)年に登り窯として造られ、舞鶴軍港の建設に必要な煉瓦を製造した。大正末期にホフマン式に改良され、高さ24メートルの主煙突のほかに、楕円形の各焼成室ごとに小型煙突11本を備える。1958(昭和33)年ごろまで稼働していた。  赤煉瓦倶楽部舞鶴が中心になり保存を働きかけてきたが、小型煙突も七本が半倒壊するなど傷みが進む。所有者も保存に向け調査を行っているが、市民全体で保存への機運を作ろうと、有識者ら32人で会を立ち上げることにした。  市政記念館で開かれた設立総会には24人が出席。会長の松尾寺・松尾心空住職のあいさつに続き、舞鶴の近代化遺産調査研究会代表の矢谷明也さんが基調講演し、「改良されたホフマン窯は世界にこの1基だけでとても貴重」と話した。  今後は見学会やシンポジウムの開催などの活動を決め、「保存と周辺の開発を舞鶴高専の学生たちの研究テーマにしたい」といった意見も交わされた。出席した所有者で舞鶴文化教育財団理事長の高橋照さんは「可能な限りで修復し文化財として人々に親しまれる施設を作りたい」と述べた。  ホフマン窯は、市が計画中の赤れんが倉庫群と合わせて、経済産業省が11月30日、地域活性化に役立てる「近代化産業遺産」に認定した。

写真=傷みが進むホフマン窯
2007年11月27日

大正〜昭和、暮らしや運動会などの貴重な記録
JA京都にのくに年金友の会志楽支部が写真展
 大正から昭和の戦後にかけた志楽地区の暮らしや小学校の運動会などを記録した貴重な写真約300点の展示が、JA京都にのくに年金友の会志楽支部(曽根力支部長)主催で、11月24、25日、小倉の志楽ダイヤモンド会館で開かれた。地元の人たちが地域を撮影したり保管していたもので、昭和初期の阿良須神社の祭礼や13号台風の被害と復旧などの写真に、来場者らは自分や知人の姿を見つけ懐かしがっていた。  小倉の前田精一さん(81)が地域の写真を多数所有・撮影していることから、曽根さん(70)らが思い出の写真展を企画。地元の人らに写真提供を呼びかけ、15人から約380枚が寄せられ、引き延ばすなどし「青年団」など7分野に分けて展示した。  大正13年の阿良須神社(小倉)祭礼や昭和4年の同祭礼の子供歌舞伎、昭和2年の葬列、昭和18年の東舞鶴中学校グライダー部での命名式、昭和21年の区民運動会で素足に荒縄をして綱引きをする女性たちが記録されている。  志楽小学校校舎の戦後の変遷を同じ場所から撮影したり、昭和23年の小倉で松茸が豊作だった様子、昭和28年の13号台風で志楽川が決壊し、土砂が流れ込んだ田んぼにレールを敷きトロッコで土砂を運ぶ姿などもある。  前田さんは「写真館が撮影した写真を残し、昭和28年にカメラを購入し本格的に撮るようになった。当時は記録という意識はなかったけれど、楽しんでもらえ残していてよかった」、曽根さんは「来年は今回写真提供がなかった地域にも呼びかけ開催したい」と話す。矢野圭次さん(73)=鹿原西町=は「生まれたのは浜ですが台風被害などは思い出される。これだけのまとまった地域の写真は貴重なので、紛失しないよう残してほしい」と見入っていた。

写真左=展示された懐かしい写真の数々
写真右=寄せられた写真。13号台風(昭和28年)で田んぼの復旧作業をする地元の人たち
「国連改革」テーマに西田君(城南中2年)佳作に
国際理解・国際協力全国中学生作文コンテスト
 第47回国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト(日本国際連合協会主催)で、城南中学校2年の西田聡君(14)=公文名=の作文が佳作に選ばれた。「世界に友達の輪ができれば、やがて世界は平和になる」と綴り、「作文が認められて、うれしいです」と喜んでいる。  作文コンテストは、「国連改革・もしも私が国連職員なら」「地球に平和が訪れる日を目指して」「世界の子どもたちに平和の文化と非暴力の世紀を」の3つのテーマを設け、この中からテーマを選んで綴った作文を全国の中学生から募集した。  西田君は、インターネットで作文コンテストを知り、「国連改革」をテーマに選んで応募した。小学6年生のときに、中国・大連市の小学校に留学したこともあり、中国語が堪能で、市内のスーパーで偶然知り合った中国人女性との交流を綴った。  この女性は日本企業に研修生として来日、働いていた。会社から社外の日本人との交流を禁じられていたが、西田君と交流のあることを打ち明け、会社を辞めて帰国した。西田君は、今年の夏休みに中国に出掛け、この女性と再会して、さらに交流を深めた経験を基に「世界中に1人ずつ友達をつくろう。この思いを持ち国連職員になり、世界を駆け回るのが僕の夢です」と綴った。

写真=佳作の賞状を手にする西田君
2007年11月24日

市レク協福祉部メンバーら影絵劇初上演
介護老人保健施設「アザレア舞鶴」で
 舞鶴市レクリエーション協会(角倉泰弘会長)の福祉部のメンバーが、このほど和田の介護老人保健施設「アザレア舞鶴」で、影絵劇「浦島太郎」を初上演した。影絵の装置をはじめ、場面の背景、登場人物の人形など、すべて手作り。観賞したお年寄りたちは、メンバーたちの熱演に拍手を送った。  同協会では、ボランティア活動として、福祉施設の慰問を続けており、アザレア舞鶴には、今回が3回目の訪問。1回目は、お年寄りも舞台に上がる劇を上演、2回目は手作りの大型紙芝居を製作して、お年寄りたちを楽しませた。  3回目の訪問を前に、同協会副会長で福祉部担当理事の小川喜代和さん、同部長の野田美恵子さんらが、新しい出し物をと、影絵劇の上演を決めた。縦1メートル、横2メートルの大きさのスクリーンに、500ワットの投光機を当て、登場人物の影絵を映し出す。場面の背景は、長さ10メートルのビニールシートにケント紙を張りつけて描き、シートを巻き取る方法で場面の移り変わりを表現した。  演目の「浦島太郎」は、大型紙芝居でのシナリオを使い、野田さんがナレーターを務めた。メンバーたちは、スクリーンの背後で、物語の進行に合わせて、登場人物を巧みに動かした。また、浦島太郎が玉手箱を開けて、白髪の老人になる場面で影絵劇が終わり、その後に浦島太郎と乙姫に扮したメンバーが登場して、フラダンスを踊る場面を加えた。  野田さんは「浦島太郎が、白髪になって終わっては、お年寄りの皆さんが淋しい気持ちになると思い、フラダンスを追加しました。これを見て喜んでもらえてうれしいです」と話す。また、小川さんは「人形の手足が動くように改良を加え、もっと楽しい影絵劇にしたい」と、抱負を話していた。

写真=影絵劇を上演するメンバーたち
大浦みかんミカン狩りが約20年ぶりに復活
「ふるるファーム」企画、瀬崎の6農園が協力
 温州ミカンの最北限地とされる大浦みかんのミカン狩りが、約20年ぶりに復活した。個々のミカン農家で知人らを受け入れてきたが、市農業公園「ふるるファーム」が瀬崎の生産農家6人の協力を得て企画、広く市民にミカン園での収穫体験を呼びかけることにした。農家の高齢化と後継者不足に悩む地域の活性化につながればと関係者は期待する。  瀬崎や千歳などでのミカン栽培は、江戸時代の古文書にも記録がある。厳しい気候の中で育ったミカンは味が濃く、甘味と酸味のバランスもいい。府などの営農の勧めもあり昭和40年代ごろから農家が増えたが、約20年前に生産組合は解散。発電所建設前は面積53ヘクタールで45戸が栽培していたが、その後生産量はピーク時の3分の1。多くの農家が産直や得意先へ向け販売する。  ミカン狩りは組合で実施していたが、解散後は個人で知人を受け入れる程度だった。そこで地元特産品で地域振興をと、同ファームが一括して受け付けを開始。初日の11月17日は約30人が若狭湾を望める農園を訪れた。福知山から家族で来た大正小学校3年の柴田夏希君は「とても風景がきれいでミカンも甘くておいしい」と、たわわに実ったミカンを収穫した。  農業法人ふるる代表の秋安俊豪さんは「ミカン山から海が見える風景を市民にも知ってほしい。多くの人の来園で農家にも元気になってもらえれば」と話す。農家の高齢化などで人手が不足しているため、収穫ボランティアも募っており、すでに約10人の申し込みもある。  ミカン狩りは午前10時〜午後3時。入園料は中学生以上700円、小学生500円、幼児無料。収穫した分は1キロ250円で持ち帰れる。12月中旬まで。
【問い合わせ】電話68・0233、同ファーム。

写真=若狭湾の見える農園でミカンを収穫する子供たち
2007年11月20日

赤れんがジャズミュージアムに期待寄せる
世界的ジャズピアニスト山下洋輔さんら見学に
 世界的なジャズピアニストの山下洋輔さんとトリオのメンバーが11月15日、先月開館した北吸の赤れんがジャズミュージアム(市政記念館内)と、建築家の祖父の啓次郎氏が設計した各地の刑務所の煉瓦展を見学した。日本のジャズが積み上げてきた歴史を伝える施設にとミュージアムへ期待を寄せた。  ミュージアム開設を記念し、赤煉瓦倶楽部舞鶴(馬場英男理事長)がこの日、市政記念館でライブを主催したのに合わせ、出演する山下洋輔ニューヨークトリオのメンバーらが見学した。赤煉瓦サマージャズ祭に出演した山下さんは、国立音大の卒業制作の曲の楽譜などをミュージアムに寄贈し協力している。  馬場理事長の案内で米軍の進駐軍が聴いたVディスクや楽器、楽譜、雑誌などの資料を一つ一つ見て回った。山下さんは「先輩たちはここにある楽譜などを見て演奏してきたんだなあと分かり、日本のジャズの黎明期を伝える視点がしっかりした展示となっている。この施設が次第に大きくなれば」と話した。  また、市役所一階で開催中の法務・刑務施設煉瓦展で、明治・大正期に司法省所属の山下啓次郎氏の設計した千葉刑務所などの煉瓦を見学。山下さんは祖父は明治政府の役人だったとしか聞かされておらず、「鹿児島で監獄が壊されると地元の人と話した際、ここを祖父が設計したことを聞き、初めて建築家だったと知った」と、煉瓦を通し亡き祖父に対面した。

写真=展示されている楽譜を見る山下さん(右)
岡田中学校で関西二期会合唱団が公演
プロ声楽家の歌声に聴き入り魅力を実感
 関西二期会合唱団の公演が11月15日、岡田由里の岡田中学校であり、生徒たちはオペラの名曲などを披露するプロ声楽家の歌声に聴き入った。最後に練習してきた曲を団員らと一緒に歌う体験もし、合唱の魅力を実感した。  公演は、子供たちに優れた舞台芸術に触れる機会を提供する文化庁の体験事業。合唱に力を入れる岡田中がこの事業に応募し公演が実現した。7月には合唱団の4人が来校、この日生徒たちが歌った曲の指導もした。  テノールなど男女24人の団員が、唱歌やオペラなど多彩な歌を披露。女声合唱の「ほたるこい」は「ホーホー」の歌声がこだまするように会場に響いた。「猫の二重唱」では男女2人が「ミャウ」とすべてネコ語でユーモラスな演技も交えて歌い、鑑賞した岡田下小学校児童らからも笑いが起きた。  最後に1〜3年の58人が「言葉にすれば」などを団員らと歌い、美しいハーモニーを奏でた。合唱部の3年生、真下美那さんは「歌声を聴いて音楽はすばらしいものだと思った。皆さんキラキ

写真=プロ声楽家と合唱する生徒たち」
2007年11月16日

舞鶴高専の創造技術研究会の学生たち
騎馬戦で技術競う全国ロボコン2007へ
 全国の専門学校からロボットが集合する全国高等専門学校・ロボットコンテスト2007(NHKなど主催)に、舞鶴高専の創造技術研究会の学生たちが出場する。相手の旗を取り合う騎馬戦でロボットの技術を競い合う。舞鶴高専のロボットは、複雑な動きを簡単な操作でできる制御技術が評価され、近畿地区大会で技術賞も受賞した。全国大会は11月25日、東京都内で開かれる。  20回目の今回はロボット騎馬戦。各チーム2台のロボットが計5本の旗を持ち、8メートル四方の競技場内で試合時間3分以内に相手の旗を取り合う。1チームは3台のロボットまで製作することができ、3台の総重量30キロまで、費用は20万円以内などの制限が設けられている。  創造技術研究会からはA、Bチームが出場。両チームとも7校14チームが参加した先月の近畿地区大会の準決勝で惜敗したが、Bチームのロボット「鶴命」がソフトウエアが評価され、推薦で全国大会の切符を手にした。近畿大会の模様は25日午後2時からNHKで放映される。  Bチームは15人が4月末からアイデア作りから製作まで関わった。アルミ製の材料を使い重量と強度のバランスを取るため、何度も作り直しを繰り返した。高い位置と低い位置の旗も取れる汎用型など、3台のロボットを完成させ、対戦相手に応じて使い分ける戦術を選んだ。  無線で操縦するロボットは車輪で移動し、伸縮する腕の先端に滑り止めを付けたローラーを回転させ相手の旗を落とす。事前に車輪と腕の動きを連動させるプログラムを組み、複雑な動きをボタン一つでできる制御システムを特徴とする。  リーダーの電子制御工学科3年、西本淳一さん(18)は「自分たちで一から考える楽しさがあります。全国大会までに強度とスピードを改良したい」、操縦士の同科3年、赤松陽介さん(同)は「的確な状況判断をしてロボットを動かし、優勝したい」と話している。舞鶴高専は今回で9回目の全国大会で、過去ベスト4が最高。

写真=ロボット「鶴命」と学生たち
ボランティアグループ「田辺城ガイドの会」
築城エピソードを紙芝居にして小学校で紹介
 ボランティアグループ「田辺城ガイドの会」(野々尾理一会長)が、田辺城(舞鶴〈ぶがく〉城)ができるまでのエピソードをわかりやく紹介しようと、紙芝居「田辺城築城物語」をこのほど製作し、小学校に出掛けて演じる取り組みをしている。防犯啓発の看板などを手掛けた舞鶴防犯推進委員協議会幹事の田中實さん(64)=高野由里=が、絵と文を担当した。  田辺城ガイドの会は、田辺城城門や舞鶴公園での案内のほか、小学校で田辺藩の歴史などを紹介している。田辺城の成立の由来を子供たちに絵で伝えようと、田中さんに製作を依頼した。  戦国時代、織田信長の命令で細川藤孝・忠興親子は明智光秀とともに、丹後の国を治める一色氏を攻め滅ぼし、代わって丹後を統治した細川氏が、田辺に城を造ることにした。その時のエピソードが古文書に残っている。清道峠の山から周囲を見渡していると、森村の田から飛び立った2羽の鶴が、円満寺の田に下り立った。忠興らが追いかけると、鶴の姿を見つけることができ、ここに城を作ることに決めたとされる。  田中さんはこの話を元に、光秀の家臣に加えられた少年の目を通して城ができるまでの様子をB3サイズの紙に描いた。ガイドの会は絵を入れる外枠も作り、19場面の絵を使ってすでに数校で上演した。野々尾会長は「上手な絵に仕上げていただきました。これからも子供たちにわかりやく伝えていきたい」と話している。

写真=製作された紙芝居「田辺城築城物語」
2007年11月13日

11月16〜20日に河田さんの写真展「加佐の里」
岡田保育園開設20周年、園児の作品展に合わせ
 開設20周年を記念し、11月16日から始まる岡田保育園の園児たちの絵画などの作品展に合わせ、地元のアマチュアカメラマン、河田長友さん(64)の写真展「加佐の里」も、志高の同園で開かれる。地域の植物や昆虫、風景などを撮りためた作品で、子供たちに故郷の自然を大切にとの気持ちを込めた。  同園はおおい町の画家、渡辺淳さんから指導を受け、園児たちが絵画を描いており、伸び伸びとした絵を開設20周年を記念して大庄屋上野家で展示した。同園でも作品展を開くが、地域を撮り続ける河田さんに写真展を持ちかけた。  志高に住む河田さんは1997年から写真を始め、舞鶴市展や福知山市展にほぼ毎年出品し入選するほか、今年の中丹写真展で奨励賞などを受けた。約八年前から地元加佐の撮影を続け、今回が初の作品展となる。  2004年の台風23号で倒れる前の岡田下橋そばの三本杉、志高神社の桜の花が散った石段とイチョウの落ち葉が敷かれた本堂、マクロレンズを使って撮影した自宅周辺の花やチョウ、珍しいチョウトンボなど30点を並べる。河田さんは「すぐ近くで虫や花などを撮影でき、地域の豊かな自然を実感します。子供たちにもこの自然を大切にしてもらえれば」と話す。  絵画や写真展示は同20日まで。
【問い合わせ】電話83・0878、同園。

写真=志高神社の写真と河田さん
神社の鳥居などの来年用大注連縄づくり
吉原地区で迎春準備の風物詩
 吉原地区の住民で作る吉原大注連縄会(長崎忠雄会長、25人)が、神社の鳥居などに掛ける来年用の大注連縄づくりに取り組んでいる。早朝から東吉原の水無月神社に集まって作業する様子は、迎春準備の風物詩になっている。作業は仕上げに向かっており、12月中旬から各神社に掛けて回る。  漁業や水産関係者が多い吉原で長年、操業の安全と大漁を祈願して伝わる取り組み。現役や引退した漁師、地元の女性たちが共同作業でつくる。丁寧な仕上がりが評判となり次第に依頼が増え、いまは朝代神社や松尾寺などに奉納する。会員たちは高齢化しているが熱心に続けている。  9月中旬からもち米の藁のごみを取り除いた後、先月(10月)10日ごろから男性7人が神社に集合し、息を合わせて3本の束を縒って一本の太い注連縄にした。長さ約3〜8メートルのものを約60本作る予定で、11月10日までに大部分を完成させた。同10日には女性7人が余分な藁をはさみで切る作業をし、最後の仕上げにかかっている。  田中千里さん(69)=東吉原=は「大注連縄づくりの時期が来ると年の瀬が迫ってきたと感じます」と話していた。

写真=余分な藁をはさみで切るメンバーたち
2007年11月9日

市社協が全国社協会長表彰を受賞
「災害に強いまちづくり」で評価
 舞鶴市社会福祉協議会(小林舜治会長)が、2004年の台風23号で被害を受けた地域での災害ボランティアセンターなどに取り組んだ活動に対し、11月2日に東京都内で開かれた全国社会福祉大会で、全国社会福祉協議会会長表彰(社会福祉協議会優良活動)を受賞した。台風を教訓にした「災害に強いまちづくり」の一連の活動が評価を受けた。  04年10月20〜同21日の台風23号で被害を受けた被災地を支援しようと、同協議会は舞鶴青年会議所と同23日に災害ボランティアセンターを設置、ボランティアの受け入れと被災地からの要望を調整し人員を派遣した。活動終了の11月3日までに、3310人のボランティアが泥やごみの撤去などに力を尽くした。  翌年にこれらの活動を広報紙で紹介したり、課題を考えるシンポジウムを開催。また、災害時の効果的なボランティア活動をするため、調整役の人材を育成する福祉救援ボランティアコーディネーター講座を毎年実施する。さらに、台風23号で使用したスコップなどの活動資材も災害に備え管理する。  代表で受賞した小林会長は「災害はいつ起こるかわからず、今後も身を引き締めてがんばりたい」と話す。同協議会はこれまで災害発生後の対策に力を入れてきたが、今後は防災や減災にも取り組みたいとする。

写真=ボランティアを受け付ける災害ボランティアセンターの活動=2004年、市社協提供
舞鶴納税協会が「e―Tax」利用呼びかけ
インターネットで国税の電子申告・納税へ宣言式
 舞鶴納税協会(田中康弘会長)は11月6日、浜の市商工観光センターで、インターネットによる国税の電子申告・納税システム「e―Tax」の利用推進をめざす宣言式を行い、会員や一般納税者に同システムの利用を呼びかけた。  同システムは、国民の利便性の向上と行政運営の簡素化、効率化などを図ることを目的に、政府が策定した「IT新改革戦略」を受けて導入された。同戦略では、インターネットによる申請・届け出などのオンライン利用率を平成22年度までに50%以上とすることを目標にしており、同協会では、この目標に向けた取り組みの一環として宣言式を開催した。  宣言式には、同協会会員や市民ら約260人が参加。田中会長が「大阪国税局管内の83税務署・納税協会の先頭を切って走り、舞鶴納税協会をアピールするとともに地域の連帯感を深めたい」と、宣言式の意義を述べ、同協会のe―Tax推進委員会の宇野利之会長が、宣言文を読み上げた。  この後、舞鶴納税貯蓄組合連合会の「中学生の税の作文」コンクールで、舞鶴市長賞を受賞した白糸中3年の金田卓也君が「私たちの笑顔と税」と題する作文を発表した。  宣言式に引き続き、大阪国税局の岡本佳郎局長が「e―Taxの普及に向けて」と題して記念講演を行った。岡本局長は「e―Taxは、税務行政のコスト削減や税務署の省力化など、納税者にはメリットが大きい。確定申告時期の混雑解消が図られ、お年寄りやパソコンを持っていない人のニーズに応えるための相談窓口を用意して、分かりやすく説明することもできる」と話した。

写真=「e―Tax」利用推進をめざす宣言式
2007年11月6日

「鉄腕舞鶴」全日本アームレスリング選手権へ
後援会がこのほど結成し11月10日に壮行会
 今月(11月)24日に東京都内で開かれる第25回全日本アームレスリング選手権大会に出場するチーム「鉄腕舞鶴」のメンバー5人を応援しようと、後援会がこのほど結成され、同10日午後7時から南田辺の西総合会館で、選手たちの壮行会を開くことにした。来年の世界大会の選抜も兼ねた試合に向け、5人は応援を背に日本一を目指し練習に取り組む。後援会は協力金の募金や壮行会への参加を呼びかけている。  腕相撲を競技化したアームレスリングは、5キロごとの体重別の階級で対戦する。勝敗を分けるのは腕力ではなく、集中力とスピードと技。日本アームレスリング連盟の数々の大会で優勝する円満寺の会社員、泉政徒(まさと)さん(36)が2年前にチームを結成。メンバーは徐々に力をつけ、今年の京都府選手権で5人が優勝などし、全国への切符を手にした。  若者らの活躍を知った市民らがその活動を応援しようと、後援会(山添政義代表、10人)を作った。旅費や宿泊費、ユニフォームなどを支援することにし、1口1000円の協力金を募っている。10日には壮行会を開いて激励することにした。  100キロ以下級の左ハンドで平田隆さん(37)=余部下▽70キロ以下級の右・左ハンドで古川修吾さん(30)=浜▽同級右・左ハンドで津田貴弘さん(22)=公文名▽65キロ以下級の右・左ハンドで泉さん▽55キロ以下級の右・左ハンドで松本隼介さん(27)=西吉原が出場する。47都道府県から強豪が集まる。  泉さんは「昨年も全国大会の出場権を得たが、費用が足りずに断念しただけに応援はとてもありがたい。全力で戦いたい」、津田さんは「応援を励みにしていい成績を納めたい」と話す。山添さんは「舞鶴から5人も出場するのはすごいこと。大会では自分の力を出し切ってほしい」と声援を送る。壮行会は軽い飲食を含む。会費3000円で1部を支援費に使う。
【問い合わせ】電話76・5786、泉卓夫さん。

写真=全国大会に出場する5人のメンバー
「続・三丁目の夕日」上映中の八千代館で
冨崎さんが整備、映画に登場する「ミゼット」展示
 昭和30年代の日本の暮らしを舞台にした映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を上映中の八千代館(浜)に、会社員の冨崎伸博さん(59)=八反田北町=が映画に登場する軽三輪自動車「ダイハツ ミゼット」を持ち込み、11月14日まで展示している。冨崎さんが宝物として整備しいまも立派に動き続ける。  ダイハツが昭和32年に発売を開始、軽三輪ブームの火付け役になり、スタイルと若葉色から「アマガエル」の愛称で人気を集めた。同47年に生産を中止した。  冨崎さんはスタイルのよさに惚れ込み、約30年以上前に購入。自家用車として利用し7、8年前まで乗っていた。その後は専用ガレージに保管し、時々エンジンの調子を見たり、毎回車検にも出している。このほか部品の取りおき用に2台所有する。  映画には昭和34年型が登場し、動く状態のものは日本で数台しかないという。同4日に自ら運転して同館に到着した冨崎さんは「この車で娘を幼稚園にも送っていきました。車に一生乗り続けたい」と話している。八千代館では日中だけ展示する。

写真=展示中の「ダイハツ ミゼット」と所有者の冨崎さん
2007年11月2日

舞鶴出身で備前焼の陶芸家・岡田輝さん
本社など後援で11月8〜11日、智恵蔵で「ふるさと展」
 舞鶴出身で備前焼の陶芸家、岡田輝さん(60)=岡山県備前市=の作陶40周年を記念した「第3回備前 岡田輝ふるさと展」(同展実行委員会主催、舞鶴市民新聞社など後援)が11月8日〜同11日、北吸の市文化交流施設「まいづる智恵蔵」で開かれる。国内を代表する陶芸展で、数多くの入賞、入選を果たし、備前焼を代表する陶芸家となった岡田さんの処女作から代表作、新作が一堂に展示される。入場無料。  岡田さんは、武蔵野美術大学を卒業後、1968年に備前焼の人間国宝、藤原雄師に入門。作陶の修業を続け、81年に独立して窯を築いた。これまでに、日本伝統工芸展13回連続入選のほか、中日国際陶芸展(85年)で「特賞文部大臣奨励賞」を受賞している。また、全国各地で個展も開催している。  舞鶴での「ふるさと展」は、作陶25周年を記念した93年、JR西舞鶴駅に陶壁画「舞・賛・燦」の制作を記念して99年に開いており、今回で3回目。母校の東舞鶴高校の同級生や友人らが実行委員会を立ち上げ開く。小西剛実行委員長は「これまでの代表作の展示や一段と円熟味を増した作品群を是非ご覧いただき、備前焼の魅力を感じていただければ幸いです」と話している。

写真左=ふるさと展のちらし
写真右=岡田輝さん
小・中学生53人、プロの劇団員と共演
11月11日。ミュージカル「ヘンゼルとグレーテル」
 市内外の小・中学生がプロの劇団員と共演するミュージカル「ヘンゼルとグレーテル」が11月11日、浜の総合文化会館で上演される。妖精役などを演じる子供たち53人は、舞台発表に向け劇団員の指導で追い込みの稽古に取り組んでいる。来場を呼びかけている。  市教委と市文化事業団などが、子供たちにミュージカルへの出演の機会をつくり、表現する楽しさを体験してもらおうと主催した。1960年に創立し、松平健や三原じゅん子らを輩出した劇団フジが指導し、一緒に舞台に立つ。  演目はグリム兄弟原作の「ヘンゼルとグレーテル」。ヘンゼルら二人が迷い込んだ森でお菓子の家や魔女らに遭遇する。同フジの田村丸さんが子供も楽しめようにと狼やネズミを登場させ、ミュージカルとして脚本を書き演出する。  公演の参加者は中学生5人、小学1〜6年の48人。53人の内、女子は47人。妖精やネズミ役などに配役され、すでに7月から田村さんと役者の中村やすおさんから指導を受けている。子供たちは舞台での立ち位置や声の出し方などの注意を受け、熱心にレッスンに励む。  中舞鶴小3年の若本夏穂さんは「大きな声を出せてとても気持ちがいい。お客さんに舞鶴の子供たちは元気だと思ってもらえるようがんばりたい」と話す。11月3日は父母参観の公開レッスンを行う。同11日は午前10時半と午後1時半の2回公演。入場料は全席自由で1000円。
【問い合わせ】電話64・0880、同館。

写真=舞台発表に向け追い込みの稽古に取り組む子供たち
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