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2008年2月29日

アイエムスポーツ倶楽部所属の越後君(中筋小)
全国JOCジュニアオリンピックカップ水泳大会へ
 中筋小学校4年でアイエムスポーツ倶楽部舞鶴所属の越後智行君(10)=七日市=が、3月27日から東京・辰巳国際水泳場で開かれる第30回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会で、10歳以下の50メートルバタフライ、200メートル個人メドレー、50メートル自由形の3種目に出場する。決勝レースでメダルを目指し、練習に取り組んでいる。  越後君は3歳から同倶楽部で水泳を始め、いまは水曜日を除き毎日トレーニングに励む。春と夏の2回あるジュニアオリンピックカップには、8歳から4回出場してきた。  昨年秋、京都での大会で、50メートルバタフライ33秒6、200メートル個人メドレー2分41秒4、50メートル自由形30秒7の標準記録をそれぞれ32秒、2分34秒、29秒と自己ベストで突破し、全国大会への出場権を獲得した。これまでの大会では決勝に残れなかったが、「練習は楽しく結果が出た時がうれしい。次は表彰台に上りたい」とし、メドレーのスピードをつける練習に重点を置いている。  コーチの平岡真さん(49)は「越後君の泳ぎはテンポがいい。平泳ぎが速くなればもっと上位を目指せる」と指導を続ける。

写真=「表彰台に上りたい」と話す越後君
舞鶴の豊かな自然環境を紹介
市と市民スタッフ協働でデータブック
 舞鶴市は、市民スタッフとの協働で、舞鶴の豊かな自然を紹介する環境啓発冊子『舞鶴の守りたい自然〜自然環境データブック〜』を作成した。多くの市民に舞鶴の魅力を知ってもらい、自然環境の保全を進めたいとしている。  冊子の作成には、公募した市民スタッフ31人が協力。また、市民から寄せられた意見117件を参考に、市民スタッフが、延べ50回の現地調査を重ね、掲載内容を決めた。景観・地形・地質編、植物編、動物編に分かれ、市民が残したい自然環境や絶滅の恐れのある動植物など197項目を紹介している。  景観・地形・地質編では、田井地区の透明度の高いエメラルドグリーンの「澄んだ海」(水ケ浦)など37項目。植物編では、青葉山の岩場に生える固有植物で、環境省の絶滅危惧2類の「オオキンレイカ」など70項目。  動物編では、河口の汚染で絶滅の危惧がある淡水魚「カマキリ」(アユカケ)のほか、身近な「マアジ」「ブリ」など90項目を掲載ている。また、各項目には、「なるほど豆知識」として、市民スタッフによる解説も付記されている。  冊子は、A5判、フルカラーの134ページで、A2判の地図が付いている。1300部作成、東西図書館、各公民館などに配布した。また、市役所情報公開コーナーや西支所、加佐分室などで一部600円で販売する。
【問い合わせ】電話66・1005、市生活環境課

写真=自然環境データブック作成に協力した市民スタッフ
2008年2月26日

中筋少年野球クで活躍、城南中出身
児玉選手が憧れの平安高から春の甲子園へ
 3月22日に阪神甲子園球場で開幕する第80回記念選抜高校野球大会に、城南中学校出身で平安高校(京都市)野球部の児玉大地選手(2年)が出場する。小学生のころから憧れていた平安に進み、昨年秋の近畿大会で背番号「2」を付けて正捕手として準優勝に貢献した。今年創部100年の節目に、まだ優勝のない選抜で全国制覇を目指す。小中学時代に指導してきた中筋少年野球クラブの関係者らは、球場で応援することにしている。  児玉選手は中筋小3年で軟式の同野球クラブに入部、城南中野球部にも所属し両チームで活躍した。元々左利きだったが右打ち右投げに変え、小学時代から捕手をし、早くから肩の強さが目を引き、中3で遠投120メートルを記録。バッティングでは遠くへ飛ばすパンチ力があり4番を務めた。小6の時、舞鶴のほぼ全ての大会で優勝した。  肩と長打力、足の速いキャッチャーとして注目され、平安の原田英彦監督がそのプレーを見に訪れるなどし、憧れの平安へ進んだ。厳しい練習で知られているが、根っからの「練習の虫」で努力し、昨年秋から正捕手の座をつかんだ。  守りのチームの要であるだけでなく、秋の公式戦十試合で6番打者として3本のホームランを放ち、チーム一の長打力を持つ。近畿大会1回戦の報徳学園戦でも、本塁打で同点に追いつき、その後逆転されるも再び同点となるセンター前ヒットを打つ勝負強さを見せた。児玉選手は「持てる力を発揮して、春の初優勝をみんなで勝ち取りたい」と目標を掲げる。  中筋少年野球クラブから初の甲子園球児となり、代表の濱口芳雄さん(58)=七日市=は「悔いのない野球をして全国制覇を目指してほしい」、中学部監督の竹内義和さん(50)=公文名=は「素直でやさしい性格の子だったが、高校に行って声を出してチームを引っ張っている姿に成長を感じた。選抜でも活躍して」とエールを送る。父親の洋二さん(47)=女布=は「中筋OBとして胸を張って思いっきりプレーを」と息子を後押しする。  古豪の平安は春は今回で全国最多36回目の出場。夏の甲子園は3度の優勝をした。22日の開幕には36校が顔を揃える。平安の初戦には濱口さんらは関係者に呼びかけバスで応援に駆けつける。問い合わせは濱口さん(電話76・0480)。

写真=キャッチャーとして守りの要となる児玉選手(父の洋二さん提供)
日星高と姉妹校のカナダの高校生ら来鶴
ホームステイし日本文化体験などで交流
 上安久の日星高校(北村司郎校長)と姉妹校のカナダ・ポートコキトラム市のアーチビショップ・カーニー高校の生徒たちが来鶴し、日星高で食や書道などの日本文化を体験したり、ホームステイなどをして交流を深めている。3月1日まで滞在する。  日星高は1996年にカナダのセント・パトリック高校に続き、カーニー高校などと姉妹校提携を結び、互いに生徒を派遣する取り組みを続ける。昨年はパトリック高校から来校、今年はカーニー高校の2、3年生15人と教師2人が2月17日に来日した。一行は日星校の生徒や教師宅に分宿している。  22日には両校の生徒たちが調理実習や茶道などで交流。カーニー高の生徒たちがチョコレートケーキのブラウニーを、日星高2年生の10人が牛丼と落とし卵のみそ汁づくりをした。カーニー高の生徒たちもカタコトの英語や身振りで教わりながら、材料を刻み牛丼を完成させ、器用にはしを動かしておいしそうに食べた。  2年生のジュリア・フランシスさん(16)は「牛丼はおいしい。滞在中に日本文化を学んだり、ショッピングも楽しみたい。日星の生徒たちからもとても親切にしてもらっています」と話していた。若浦中学校にも訪問し書道を体験したり、舞鶴や京都観光も予定している。

写真=料理作りを楽しむカナダと日星高の生徒たち
2008年2月22日

国際大会で入賞した2選手に特別賞
全国大会優勝者ら39人に優秀スポーツ賞
 舞鶴市優秀スポーツ表彰式が2月19日、北吸の市政記念館ホールで行われ、国際大会で入賞した2人に特別賞、全国大会で優勝や入賞した39人に優秀スポーツ賞が贈られた。  市内在住選手や市出身選手を対象に、全国大会や国際大会で優秀な成績を収めた選手たちの健闘をたたえる表彰制度。昨年1月から12月までに開催されたスポーツ大会の結果を基に受賞選手を決めた。  表彰式では、斎藤彰市長が「皆さんは勇気と希望を与えてくれる舞鶴の大きな宝。さらに精進を重ね、大きな目標に向かってほしい」と激励。受賞選手1人1人に表彰状とトロフィーを手渡した。  今回、優秀スポーツ賞特別賞を受賞したのは、陸上の洛南高校2年(城北中出身)、今崎俊樹選手と卓球の青森山田高校1年(新舞鶴小出身)、上田仁選手。今崎選手は、第5回IAAF世界ユース陸上競技選手権の男子1500メートルで8位に入賞した。上田選手は、第5回世界ジュニア卓球選手権大会の男子団体戦3位、個人戦ダブルス2位に入賞した。  優秀スポーツ賞の受賞選手は、中学生9人、高校生5人、大学生9人、社会人16人。ウエートリフティング、陸上、卓球、スキー、ソフトテニス、ソフトボール、スノーボード、ボート、バレーボール、野球競技で受賞した。

写真=斎藤市長からトロフィーを受ける女子中学生選手
2月26日、安岡「旬工房」で魚料理教室
スーパー仕込みの裏技、地元鮮魚のおいしい食べ方
 舞鶴湾で水揚げされた鮮魚をおいしく食べてもらおうと、安岡のスーパーマーケット「旬工房」で2月26日、魚料理教室が開かれる。毎日魚を扱っているスーパーならではの簡単なさばき方、旬の魚を使った料理のヒントや裏技を紹介する。地産地消にこだわった取り組みとして、店の側から消費者に向け積極的に食べ方を伝えていきたいとしている。  「旬工房」などを経営する「ベルマートいいだ」(飯田充寛社長)では、地元で水揚げされた新鮮な魚を安くで提供しようと、切り身ではなく丸のまま販売するコーナーを設けている。季節に応じた多種の魚介類を並べているが、来店者から料理法を尋ねられることも多かったため、先月に丹波市の「ココモ春日店」で魚料理教室を開催し好評だった。  海の幸に恵まれた舞鶴でも、もっと魚のおいしさを知ってほしいと初めて「旬工房」でも企画。イカやアジ、カレイなどを使っておろし方や刺し身、唐揚げ、茎ワカメやナマコの調理法、タコのゆがき方などをレクチャーする。100円の調理器具を使って簡単で安くできる料理のコツと裏技を、魚を扱って30年になる飯田社長とベテランの鮮魚担当者が伝授する。  時間は午後3時〜同5時。店内に50席ほどの特設会場を設置する。参加無料。飯田社長は「目の前の海から水揚げされる新鮮な魚をおいしく食べてもらうため、売るだけではなく店から食べ方の提案もしていきたい。今後も定期的に開催できれば」と話していた。
【問い合わせ】電話62・9323、旬工房

写真=舞鶴湾で水揚げされた鮮魚コーナー=同店で
2008年2月19日

アイデアいっぱい活用法、舞鶴高専で発表会
国の登録有形文化財「神崎ホフマン窯」
 国の登録有形文化財となっている神崎ホフマン窯の活用についての発表会が2月14日、白屋の舞鶴高専で行われた。授業で研究テーマとして取り組んできた学生たちが、海水浴場に近い立地を活かしてキャンプ場やドイツ風海の家、トロッコ列車をアクセスに活用するなどのアイデアを盛り込んだ案を説明した。発表会は市民にも公開され、保存をすすめる関係者も聞き入った。  西神崎にあるホフマン窯は1897(明治30)年に登り窯として築かれ、舞鶴軍港の建設に必要な煉瓦を製造。大正末期にドイツ人が開発したホフマン式に改良され、現在は全国に4基しか残っていない。小型煙突が半倒壊するなど老朽化が進んでいることから、昨年11月に市民らが「神崎煉瓦ホフマン式輪窯の改修保存をすすめる会」(松尾心空会長)を発足した。  所有者の舞鶴文化教育財団から舞鶴高専の小野紘一校長が窯の補強と活用の協力を依頼され、建設システム工学科4年生と建設・生産システム工学専攻科1年生が都市計画などの授業で研究テーマに取り組み、現地調査や住民へのアンケートをするなどして活用法を探った。  発表会では土木工学を専門とする小野校長が窯の主煙突の修復法について、周囲を囲む方法や分割して保存、地盤改良などの案を紹介。続いて学生たちを指導した同科の尾上亮介准教授が、群馬県にあるシモレンホフマン窯が乗馬クラブの中心的な施設として活用されており、同じように修復法が検討されている最中と報告した。  学生たちの発表では、海水浴場や由良川に隣接する自然豊かな立地に恵まれている一方、まだまだ市民に貴重な窯の存在が知られていない点、アクセス道路の不便さなどの現状を指摘。そうした分析に基づき、キャンプ場やオールシーズンの海の家、臨海学校、窯を利用したレストラン、煉瓦造り体験施設などのアイデアを述べた。  同専攻科1年の青木堅一朗さん(21)と伊庭卓也さん(同)は「今回調査をするまでホフマン窯を知らなかった。窯だけだとインパクトが弱いので、トロッコ列車をアクセスの方法に取り入れた」と話していた。発表を聞いたNPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴の馬場英男理事長は「窯を市民に知ってもらうことの大切さを改めて感じた。どの提案もいい内容だった」と講評した。

写真=神崎ホフマン窯の活用法を述べる学生たち
4月6日まで、市郷土資料館企画展「寄贈品展」
貴重な歴史資料で舞鶴の近世・近代の暮らし
 市郷土資料館の企画展「平成19年度寄贈品展」が、北田辺の同資料館で開かれている。市民から寄贈・寄託を受けた貴重な歴史資料の中から約30点を並べた。江戸期の百姓一揆の起請文のからかさ連判状、明治期の舞鶴の様子を綴った文書、同時期の暮らしに使われた階段ダンスなどが、舞鶴の近世と近代の一端を伝える。入場無料。  江戸時代に小橋で庄屋を務めた粟野家から、『舞鶴市史』にも紹介された貴重なからかさ連判状を含む三十四点の文書が市に寄贈された。からかさ連判状は身分制の敷かれた封建時代に農民らが訴え出る際、首謀者がわからないように放射状に署名をした。  粟野家の連判状は享保18(1733)年3月の日付で、大庄屋預かりの耕作代について願いを出すが、どのような結果になっても庄屋に恨みはないと21人の百姓らが誓いを立て、決死の覚悟を庄屋に示した。  田辺藩在住の農民が明治維新ごろ、オランダ船が舞鶴に来航した事件などを綴った記録の「多日新聞 第壱」、明治期の紙でできた鯉のぼり、明治期の茶道具を入れる茶の間ダンスも並ぶ。また、引出しがついた階段ダンスやちゃぶ台、陶器の重箱、皿などで明治ごろの民家の一部屋を再現したコーナーを設け、当時の暮らしの様子を伝える工夫もした。  このほか、賃貸条件などの統制などの業務をした舞鶴貸家貸地組合の昭和16年〜同21年までの日誌からは、戦中から戦後直後の舞鶴の住宅事情をうかがわせる。それに合わせて米軍が昭和22年に撮影した西市街地の航空写真も展示した。  展示は4月6日まで。午前9時〜午後5時。月曜休み。 【問い合わせ】電話75・8836、同館(市民会館2階)

写真=階段ダンスやちゃぶ台などの明治の暮らしを再現したコーナー
2008年2月15日

中筋小児童会が書き損じはがきと募金届ける
「世界寺子屋運動」に協力、舞鶴ユネスコ協会に
 学校に行けない子供たちを支援する日本ユネスコ連盟の「世界寺子屋運動」に協力して、中筋小学校の児童会が、書き損じはがきと募金を集め、2月12日、舞鶴ユネスコ協会(古森輝彦会長)に届けた。  寺子屋運動は、「すべての人に教育を」との目標に向け、日本ユネスコ連盟が、1989年から取り組む国際協力活動。書き損じはがきを切手に交換して換金するほか、募金を集めて、途上国の子供たちの教育支援に充てる。  舞鶴ユネスコ協会でも、97年から市内の学校や官公庁、企業、団体などに書き損じはがきの提供と募金を呼びかけ、昨年までの11年間で総額661万9136円を支援した。毎年、カンボジアに小学校1校を建設する資金60万円を目標にしているという。  中筋小児童会では、これまでにも寺子屋運動に協力。今年は書き損じはがきの収集箱を職員室前に設置、また各学級の担任教諭を通じて募金を集めた。書き損じはがきは349枚、募金3万554円が寄せられた。  この日、同校に舞鶴ユネスコ協会の広瀬久哲副会長らが訪れ、児童会長の6年、山田遼太朗君(12)らから書き損じはがきと募金を受け取った。広瀬副会長は「カンボジアの子供たちが教育を受けられるよう役立てます。協力ありがとう」と感謝の言葉を述べた。山田君は「同じ世代の子供たちが学校に行けるようになればうれしい」と話していた。  舞鶴ユネスコ協会では、同23日に書き損じはがきと募金を集約して、日本ユネスコ連盟に送る。

写真=広瀬副会長に書き損じはがきを手渡す山田君ら
親子でアートな物づくり「智恵蔵そうぞう塾」開校
3〜12月、舞鶴出身の版画家・田主さん講師に
 NPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴が、親子でアートな物づくりの楽しさを体験してもらおうと、3月から12月までのシリーズで、智恵蔵そうぞう塾を開校する。舞鶴出身の版画家の田主誠さん=茨木市=が講師を務める。世界の民族文化に触れてきた経験を活かし、アフリカの仮面づくりなどを指導する。第1回は3月22日、智恵蔵2階でレインスティックの教室を行う。  レインスティックは中南米の「雨の木」と呼ばれる楽器。踊りや雨乞いの儀式、赤ん坊をあやす時にも使われ、雨の音を奏でることで心を癒す。今回は紙管を材料に作り、完成品は智恵蔵に展示する。  続いて5月には塩化ビニール管によるレインスティック作り、7月はオオミズナギドリのモビール、8月はアフリカの仮面のペーパークラフト、10月は彫刻でイースター島のモアイ像づくり、12月は消しゴムで干支の年賀状を制作する。期間中に大竹でレインスティックづくりも進める。  田主さんは国際版画展などに入選し、国立民族博物館に勤務して世界の民族文化や民具に触れてそのイラストを担当。退職後もネパールやモンゴルなどを取材し、新聞などに版画と文章を発表した。西国33札所の版画集など著書も多数ある。現在も同博物館共同研究員を務める。田主さんは「レインスティックを将来舞鶴のお土産品にしたい」と話す。  第1回の募集は小学生以上30人(親子1組で1人、先着順)。大人だけの参加も可。参加費1000円(工作1つにつき)。エプロン、工作に必要な道具(かなづち、絵の具、ラジオペンチ、カッターナイフなど)を持参。申し込みは今月(2月)29日までに同蔵(電話66・1035)。

写真=田主さん
2008年2月12日

田舎暮らし満喫、株さん夫婦が初の2人展
2月16日〜3月2日「森のとけい」で
 都会を脱出して田舎暮らしをしようと、2003年に大阪の河内長野市から岡田地区の久田美に引っ越してきた株正博さん(61)と由美子さん(57)夫婦が、初めて2人展を開催する。田畑に囲まれた静かな生活の中で写真撮影や陶芸、古布での洋服づくり、水彩画などを楽しんでいる。それらの作品を2月16日〜3月2日、上安の喫茶店「森のとけい」で展示する。入場無料。  大阪生まれの正博さんは技術者の会社員として忙しい毎日を過ごしていたが、休日には自然の中でキャンプをして過ごすなどし、夫婦ともども40代のころから将来は静かな田舎で暮らす夢を持っていた。奈良や和歌山、綾部などで候補地を探している時、由美子さんが出身地の舞鶴で友人から空き家を紹介され、正博さんは早期退職を決め、大学生の娘を残して2人で移り住んだ。  二人はそれぞれの趣味を楽しむ。正博さんがカフェギャラリーに出品する腕前の風景写真や陶芸、由美子さんは着物などの古布をほどいて洋服や、身近な野菜などの水彩画を制作し、これまで季節ごとに自宅を会場にして展示した。  また、すっかり地域の生活にも溶け込んでいる。正博さんは週2回仕事に出掛けるほかは茶道教室に通ったり、家庭菜園での土いじり、由美子さんは近所の人から野菜や古布をもらったりする。同じ趣味の友人とのつきあいも広がり、裂き織りも始めた。  2人展には奈良の花の名所で知られる寺院などの桜、桃などの写真で、一足早く春の気分を楽しんでもらう。抹茶茶碗、古布のロングスカート、カバンなども並べる。  正博さんは「都会にいる時は心が乾いていました。旅行に出掛ける回数も減り、ここで十分という満ち足りた気持ちです」、由美子さんは「都会は刺激が多すぎましたが、ここは静かで一つのことに集中できます。服のデザインを考える時間が楽しい」と話す。  展示は午前10時〜午後6時。火曜休み。
【問い合わせ】電話76・1153、森のとけい

写真=展示する作品を手にする株さん夫婦
昨年、神崎浜に打ち上げられた巨大ダイオウイカ
東京の国立科学博物館に運ばれ標本に
 昨年12月27日に神崎海水浴場の砂浜に打ち上げられた全長3メートルを超えるダイオウイカが、世界的にダイオウイカの研究で有名な国立科学博物館(東京都)にこのほど運ばれ、詳しい調査を終えて標本にされた。深海に生息してめったに目にすることができないイカで、その生態は謎に包まれている。同博物館は研究を進める上で貴重としている。  巨大イカが砂浜に打ち上げられいるのを地元の人が見つけ、本紙で同月28日付で既報した。府立海洋センターの職員が現地で調べたところ、体重は100キロ以上あった。イカはすでに死んでおり、身の一部も住民によって切り取られていたが同センターに持ち帰り冷凍保存し、博物館に提供した。  博物館で解剖して調べたところ、全長3.71メートルのメスのダイオウイカで、成熟の途上にあることが分かった。その後、ホルマリン漬けにして長さ3メートルの水槽の中で標本にした。博物館海生無脊椎動物研究グループ長の窪寺恒己さんは「この10年間で10固体しか標本が入手できず、生態の解明を進めるための情報が極めて少ない。大きなものになると17、8メートルにまで成長する」と話していた。  ダイオウイカは暖かい海の水深600〜1000メートルに生息し、普通の漁具では捕獲できず、生きた姿を見ることはまれ。対馬海流に乗って日本海側に入り込み、冬場の低い海水温に弱って浮上し、風に流され海岸に打ち上げられるケースが時々ある。昨年の冬は特別に多く、山口県など6固体の漂着が報告された。

写真=砂浜に打ち上げられた全長3.7メートルのダイオウイカ=昨年12月27日、神崎海水浴場
2008年2月8日

東高出身・大阪音大院生の西村さん
全日本学生音楽コンクールで2位入賞
 東舞鶴高校出身で大阪音楽大大学院音楽研究科オペラ研究室1年の西村圭市さん(23)=大阪・豊中市在住=が、第61回全日本学生音楽コンクール(毎日新聞社主催)の声楽部門大学・一般の部で2位に入賞した。これを記念して、3月2日、北吸の市政記念館で「ミニリサイタル」を開く。入場無料。  西村さんは、白糸中、東舞鶴高の6年間、全日本ピアノ指導者協会指導員で高校非常勤講師の藤原眞紀子さん(55)=北吸=のピアノレッスンを受け、音楽の才能を開花させた。ミニリサイタルは、藤原さんの門下生の発表会に合わせて企画された。  藤原さんは「すごく素直な生徒で、指導しやすかった」と振り返る。また、「声もやさしく、のびがあった」ことから、音大で声楽を学ぶことを勧めた。全国コンクール2位入賞に、「よく頑張ってくれた。後輩の励みになります。将来は世界に羽ばたくオペラ歌手をめざしてほしい」と喜んでいる。  全日本学生音楽コンクールは、昨年12月4日、横浜みなとみらいホールで開催された。西村さんは大阪大会本選を通過して出場、「テノーラルな声質ながら安定した音質と高い音楽性をしめしたバリトン」と評された。  ミニリサイタルでは、音楽コンクールで歌ったG・ジョルダーノの「アンドレア・シェニエ」より「祖国の敵」など発表する。また、コンクールで3位に入賞した大阪音大大学院の1年先輩、木村眞理子さんも賛助出演して、2人で「リゴレット」より「話してごらん、2人だけで」を二重唱する。  ミニリサイタルは、藤原さんの門下生の発表会に続いて、午後4時から開かれる。

写真=西村さん
2月23日に「愉快なストロー笛コンサート」
ユニークな楽器を自作、大阪音大・神谷さん出演
 ストローで作った笛の演奏家で知られる大阪音楽大学講師の神谷徹さんが出演する「愉快なストロー笛コンサート」が、2月23日午後1時半〜同2時半、浜の市商工観光センター5階で開かれる。入場無料。  神谷さんは京都大学宇宙物理学科の卒業。テレマン室内管弦楽団のメンバーとして、バロック音楽を中心にリコーダーの演奏と指導をしている。また、市販のストローを使ってユニークな楽器を自作・演奏をし、世界的に活躍する姿がテレビなどで紹介されている。  コンサートは同センターの主催。リコーダーの演奏をはじめ、ストロー笛の作り方の紹介と演奏、ニンジンで作った笛の演奏もする。曲は「かたつむり」「君をのせて」など。座席は336席。満席の場合は入場制限をする。
【問い合わせ】電話64・6800、同センター

写真=コンサートのちらし
2008年2月5日

旧満州から日本への民間人の過酷な引き揚げ
4月30日まで引揚記念館で故・飯山さんの写真展
 旧満州から日本への民間人の過酷な引き揚げの様子をカメラで収めたフォトジャーナリストの飯山達雄さん(1904〜93年)の写真展が、平の舞鶴引揚記念館で開かれている。戦後の1946年、飯山さんが中国コロ島から満州に潜入し、何カ月もかかって埠頭にたどり着き、引揚船への乗船を待つ人々の姿、船上での食事や亡くなった人を海中へ葬る様子など、混乱期の引き揚げを伝える貴重な記録になっている。  飯山さんは6歳で家族とともに朝鮮に渡り、朝鮮総督府鉄道局職員を務めた。戦後、満州・朝鮮在住の日本人の引き揚げ業務に関わった際、民間人の引き揚げが進まない過酷な状況を目にし、「軍人の引き揚げを優先しすぎる」と批判し、米軍軍政府に軟禁された。逃亡してひそかに46年5月に日本へ帰国した。  しかし、引揚者から大陸での様子を聞くにつれ自身の体験も重なり、もう一度満州に戻って実態を写真で日本に伝えようと、同年7月5日博多港からコロ島へ逆上陸。監視員の目を逃れるため、ダブダブの汚れた白衣を着て、胸もとに隠し撮りの穴を開けるなどして出発した。満州を歩き、同月15日にコロ島から博多港への引揚船に乗り込み、危険を冒して撮影を続けた。  そうした写真は旧満州での日本人の過酷な引き揚げを記録した唯一のものとされ、国書刊行会から『敗戦・引揚の慟哭』として出版された。その写真集の中から舞鶴市が版権を購入した22点について、NPO法人舞鶴・引揚げ語りの会(豊田信明理事長)が企画して展示した。  炎天下に5、600人が2週間前から乗船を待っているが、その逃避行の中で家族を失ってしまった人々の姿、引揚船「白龍丸」の船上で缶詰の底をつつく父親、博多港を間近に控えて亡くなった遺骸を船尾から海中に下ろし手を合わせる人達、いつまでも遺骸が沈んだ海面をじっと見つめる母子らの写真が並ぶ。飯山さんは「おろかな特権族の『私欲、保身』のために引き起こされた戦争の仕打ちが、弱いものにほどしわ寄せされる」と記す。  展示は4月30日まで。午前9時〜午後5時半。入館料は大人300円、学生百50円。
【問い合わせ】電話68・0836、同館

写真=危険を冒して撮影された写真が並ぶ
地元のお年寄り50人を招き交流会
中舞鶴小4年生、仲良く輪投げ競技楽しむ
 余部上の中舞鶴小学校(荻野隆三校長)で、1月31日、4年生64人と地元のお年寄りの交流会があり、仲良く輪投げ競技を楽しんだ。  4年生は、今年度の総合学習で、「ふれあい・感じあい・ひびきあい」をテーマに、様々な人達と交流する取り組みを行っている。この日は地元の中舞鶴老人クラブ連合会(梅垣直会長)のお年寄り約50人を招待した。  お年寄りたちに、全員で音読劇「ごんぎつね」を発表。スライドで各場面を映し出し、児童たちが一人ずつ大きな声で、物語を読み上げた。この後、児童とお年寄りたちが一緒にチームを組み、輪投げを行った。  ボードに立てられた棒をめがけて、輪投げの点数を競った。児童たちは、うまく輪が棒に入ると歓声を上げ、お年寄りたちも笑顔で輪を投げていた。谷光大君(10)は「おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に輪投げが出来て楽しかった」と話していた。

写真=お年寄りと一緒に輪投げを楽しむ児童
2008年2月1日

児童養護施設「舞鶴学園」と韓国の施設
相互訪問で同世代や異なる文化に触れる
 泉源寺の児童養護施設「舞鶴学園」(桑原教修園長)が、韓国仁川市の同施設「シオン育児院」との交流事業に取り組み、1995年からスタートして50人以上の子供たちが訪韓した。同じ施設で暮らす韓国の同世代や異なる文化に触れる体験を通して、子供たちは多くの収穫を肌で感じとり、自分の進路に活かすなど学園にとって欠かすことのできない事業になっている。  93年7月に日本で開かれたアジア児童交流事業のため、来日した育児院の中学生たちを学園で受け入れたのがきっかけ。健やかな子供たちの様子にどんな育て方や支援をしているのか知りたくなり、職員らが同年12月に韓国を訪問。交流事業の思いを固め、育児院と協議を重ねた。計画を聞いた舞鶴市内の実業家から両施設分の交通費、滞在費などの資金支援の申し出を受けた。  95年8月まず同育児院から舞鶴へ、12月に舞鶴からと相互訪問を開始した。メンバーはいずれも中高生3、4人と職員。多くの朝鮮人が亡くなった浮島丸事件の殉難の碑を案内する。一方、キリスト教系の同育児院でクリスマスのミサなどに参加する。学園の移転で訪問が見送られた1回を除いて毎年続ける。  交流を重ねる中で韓国の歴史に向き合う必要ができ、事前に戦争の悲劇を学んだり、見学先に韓国独立記念館を組み入れた。参加した1人は両国の橋渡しの仕事をしようと卒園後、大学でハングル語を学ぶ。資金援助のない現在は、公的補助金の対象外の事業のため職員たちが支援する。  桑原園長は「家庭生活の体験の少ない子供たちにとって、この交流は広い視野で物事をとらえ、自分の将来を見つめる力を着ける機会になっている。今後も中身を練って続けたい」と話す。  昨年は12月23日〜同29日、学園の中高校4人と職員が訪れ、互いの施設での暮らしぶりを話し合った。白糸中3年の川原政也君(15)は「血はつながっていなくても同じ施設で暮らす仲間は、家族同然なのを韓国でも感じた。短い滞在だったけれど自分のシオンの一員になれた」、同3年の廣嶋克彦君(同)は「みんなとても明るくフレンドリーでした。今年の夏に韓国から来る人とよい交流をしたい」と話していた。

写真=交流する両国の子供たち=昨年12月、韓国のシオン育児院で
愛好者6グループの「絵手紙年賀状交流展」
2月8日まで東舞鶴郵便局ロビーで
 市内の絵手紙愛好者でつくる六グループの「絵手紙年賀状交流展」が、浜の東舞鶴郵便局ロビーで開かれている。趣向を凝らした干支のネズミや縁起ものを題材に描いた絵手紙が展示され、来客者の目を楽しませている。2月8日まで。  グループは「花家族の会」「花ゆうの会」「みどりの会」「陽だまりの会」「つぼみの会」「レモンの会」。6グループの会員は、丸山口町の北川節代さんの指導を受けて、絵手紙制作に励んでいる。  交流展では、6グループの会員合わせて約70人が、お互いに交換した年賀状や同じ趣味の友人や知人から届いた年賀状約320点を展示している。干支のネズミやお多福、めでたい伊勢エビ、正月の遊びの凧や駒などを題材にした絵に、文章が添えられている。  ネズミの夫婦を描いた絵に「今年も仲良く暮らすでチュ」と書かれた絵手紙など、ほのぼのとした作品が並んでいる。北川さんは「やはりネズミを描いた年賀状が多かったです。絵手紙の楽しさが、みなさんに伝わればうれしい」と話していた。

写真=展示された絵手紙、来客者の目を楽しませている
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