舞鶴市民新聞社の運営する舞鶴市近郊ローカルニュースサイト
      Web みなと舞鶴    http://www.maipress.co.jp
現在地は?
ホーム>> 過去のトピックス >>2008年12月
2008年12月26日

京都の大学生たちのボランティアサークル
「まいづるグループ」舞鶴学園での活動45周年
 華頂短期大学(京都市)と花園大学(同市)の学生たちでつくるボランティアサークル「まいづるグループ」(野村和部長、30人)が、泉源寺の児童養護施設「舞鶴学園」(桑原教修園長、園生64人)を訪れ、子供たちと交流する活動を続け今年で45周年を迎えた。何度も部員が減り休部の危機を乗り越えたのは、待っていてくれる子供たちの笑顔。500人を超える元部員らは、学園での体験を大きな財産としている。  発足は1963年。桑原園長が京都市内で大学生だった時、学園を訪れたのがきっかけ。当時の養護施設で目の当たりにした貧困に圧倒され、何か支援ができないかと、教会に集まる学生たちに声をかけてグループを作った。京大など多くの大学の学生たちが加わった。  20年前から同短大生が中心になり活動。2001年に部員ゼロになったが、グループ顧問で同短大の西川由紀子准教授が、授業で活動の大切さを呼びかけた。いまでは短大のパンフなどでグループの活動を知って、関東などから華頂へ入学を決めた学生もいる。  学園への訪問は土、日曜を利用し月に1〜2回。年間を通して継続し、担当する小舎制の7つの家で子供たちと遊んだり、一緒に食事を作って食卓を囲む。12月のクリスマス会が一番大きな活動になっている。04年から毎年、秋の華頂祭に子供たちを招いての交流も続く。桑原さんは「歴代の部員たちは学園での経験が人生のベースになり、その後の進路を決定づけました。子供たちはグループの学生を身内として受け入れています」とする。  華頂短大2年の野村部長(20)は「子供たちから声をかけてくれて関係を築くことができ、子供たちの成長を感じることができた2年間でした」、西川准教授は「現場での生活の重みが考える視点を与え、温かく迎えてくれる子供たちから学生たちも学び成長しています」と話す。部員の中には卒業後も学園で仕事をし、子供たちを支え続ける。

写真=クリスマス会で出し物を披露した学生たち
障害児療育施設「さくらんぼ園」建設資金
舞鶴みなとLC が31万9650円寄付
 舞鶴みなとライオンズクラブの中野晴夫会長らが12月22日、余部下の市社会福祉協議会を訪れ、障害児療育施設「さくらんぼ園」の建設資金にと31万9650円を寄付した。  同クラブは、11月3日に東地区商店街の「だるま祭」で、福祉活動に役立てることを目的に、初めてチャリティーバザールを開催。地場産の鮮魚や野菜など販売した売上金を寄付した。  「さくらんぼ園」は、障害のある就学前の子供たちが通う施設。昭和54年に開設され、現在、余部下の市身体障害者福祉センターの1室に設けられている。運営する市社会福祉協議会では、余部上の元幼稚園跡地に、同園の建設を計画している。  中野会長は「小さな応援ですが、子供たちがのびのび育ってほしい」と、小林舜治会長に寄付金を手渡した。

写真=寄付金を手渡す中野会長(中央)と高橋博幹事
2008年12月24日

がん患者・家族の会の設立記念セレモニー
「舞鶴けやきの会」寄り添って励まし合う場に
 がん患者・家族の会の設立記念セレモニーが12月19日、行永の舞鶴医療センター内地域医療研修センターであり、がん患者が楽しく生活を送ることで病気を克服した体験談を語るなどした。今後は寄り添って励まし合う場にしようと話し合い、会は「舞鶴けやきの会」と名付けられ、毎月第2金曜日に同センター内でサロンを開く。  市議でがんを経験した福島敏明さん(55)が結成を呼びかけた。セレモニーには約70人が出席。福島代表が「同じ患者たちと出会い、勇気をもらい新しい友人もできた。1人で悩まず治療や生活のことを考えましょう」とあいさつ。続いて音楽療法のグループ「ミュージックMネットワーク」の4人が、音楽に合わせて声を出したり指を動かすことを指導。同センター副院長の常磐和明医師も記念講演した。  49歳で胃がんになった元市議の竹内正一さん(69)=千歳=が体験談を披露。手術から15年を経た5年前に肝臓がんが見つかったが、書道や庭づくりの趣味に励み、手術をせずに腫瘍が消えた。「書道十段を目標にがんがつけ入るスキがないよう楽しく過ごしています」と語った。  サロンの開設日は毎月第2金曜日の午前10時〜午後3時、同センター内のがん相談支援室で。関心のある人ならだれでも時間内に訪れることができる。
【問い合わせ】電話76・3663、福島さん

写真=がんを克服した体験を語る竹内さん
西田君(城南中3年)が2年連続優秀賞
立命館孔子学院・中国語スピーチコンテストで
 小学校時代に中国留学の経験があり、中国語の堪能な城南中学3年、西田聡君(15)=公文名=が、このほど京都市の立命館大学朱雀キャンパスで行われた第3回中国語スピーチコンテスト(立命館孔子学院主催)の高校生以下の部に出場、2年連続優秀賞を受賞した。  同コンテストには、全国の応募者の中から、テープによる1次審査を突破した16人が出場した。中学生は西田君だけで、残る14人は高校生、1人は小学生。出場者は、詩文の字句を練りなおすことを意味する指定原稿「推敲」の暗唱と自己紹介を中国語でスピーチした。  西田君は、昨年を越える最優秀賞をめざしてスピーチ。審査員からは、ありきたりの自己紹介でなく、もっと中国留学の経験などを交えて話せば得点が良かったとの評を受けたという。「悔しかったですが、中国語の奥深さを知り、さらに勉強の意欲がわきました」と話していた。

写真=優秀賞を受賞した西田君
2008年12月19日

「ミュージックMネットワーク」結成
音楽療法で発達支援や介護予防を
 障害を持つ子供たちの発達支援や、高齢者の介護予防などに音楽の力を役立てようと、音楽療法に取り組む市民たちが、グループ「ミュージックMネットワーク」(松浦光子代表、16人)をこのほど設立した。一部のメンバーはすでに公民館などで実践しているが、今後は福祉施設などにも働きかけて音楽療法への理解を高めていき、笑顔が広がるように活動していきたいとする。  音楽療法は声を出して歌ったり、リズムに合わせて手足を動かすことによって、呼吸器を丈夫にしたり脳への刺激で運動機能の維持向上、介護予防、心のリフレッシュなどの効果を目指す。2001年に日本音楽療法学会が発足、音楽療法士の国家資格の制定を求めている。いくつかの自治体で音楽療法の講座を開いて実践者を増やし、福祉施設などで導入する。  京都市などに出掛けて学んだピアノ講師の松浦さん=京月東町=が今年3月、同学会の療法士の認定資格を得た。これまでに高齢者の集まりなどで実践し、「元気になった」など手応えを感じたことから、療法を知ってもらおうと指導する勉強会の仲間たちにグループの結成を呼びかけた。  会員は舞鶴や与謝野町などの介護職員や幼稚園教諭、主婦たち。すでに職場で取り入れるなどしており、ピアノ講師の女性は体が動かない高校生に試みることで、右手の指を動かせるようになった。設立の会合では「職場で広めたい」「介護をする家族にもリラックスしてもらえる活動を」などと話し合った。  松浦さんは「皆さんに活き活きとしてもらえるように関わっていきたい。メンバーも仲間が増えることで意欲を高めることができます」と話していた。依頼にかかる費用は交通費など依頼者と相談して決める。
【問い合わせ】電話 FAX63・7665、松浦さん

写真=ひもを使って手を動かすメニューを学ぶメンバーたち
府選手権で日星高卓球部、女子の部団体で準優勝
全種目で近畿大会に出場し全国への切符目指す
 日星高校卓球部が、京都府高校卓球選手権・秋季大会の女子の部の団体で、3大会ぶりに準優勝した。団体とダブルス、シングスルの全ての種目で、12月25日と26日に京都市内で開かれる近畿大会に出場し、全国大会の切符を目指す。  府大会の団体は準決勝で洛東と対戦した。1勝2敗と追い込まれたが、続く2選手が連勝する粘りをみせた。続く決勝は対戦を目標としていた華頂女子と当たり、1勝3敗で敗れたが近畿への出場権を得た。  ダブルスでは川本百華・廣瀬光咲組がベスト8、シングルスでは近畿代表決定戦で植山真実選手と廣瀬選手が勝って近畿大会に出場する。4選手たちは「自分たちの力がどこまで通用するかがんばりたい」「昨年の近畿大会は団体が8位だったので、全国の出場権が与えれる7位以内を目指したい」と話していた。

写真=「自分たちの力を出したい」と話す4選手
2008年12月16日

「ピンクッション」服のリフォーム依頼1000件に
1993年から活動、障害者が動きやすくお洒落な
 障害者のための服のリフォームに取り組むボランティアサークル「ピンクッション」が、1993年から市身体障害者福祉センター(余部下)で活動を始めてから、リフォームの依頼が今月で1000件に達した。車椅子の利用者や目の不自由な人たちに合わせ、動きやすくお洒落な服をと心掛け、工夫を凝らして一点一点手作業で作り直している。節目を励みに今後も利用を呼びかけている。  体の不自由な人から動きやすい衣服がなく不便をしていると聞き、90年、日本服飾デザイン協会洋裁技術1級の資格を持つよしだ敦子さん(55)=七条中町=を代表に、会員5人でピンクッションを発足させた。  自宅などで作業をしていたが、93年同センターに場所を移したことで、センター利用者から直接リフォームの要望の声を受け、着心地の感想も聞くことができるようになった。翌年から同センターが開設した窓口のリフォーム相談日(毎月第2土曜日)に、作業日を合わせたことにより、在宅の障害者からの依頼が増えた。  持ち込まれた礼服や普段着、帽子などなんでも扱う。異なる体の障害に応じるとともにお洒落にも配慮し、着脱しやすいようマジックテープやファスナーを取り付けたり、裾直しなどを女性8人が分担して行う。材料費の実費のみ依頼者の負担。同センターを通しての依頼は、肢体不自由の人から820件、視覚障害者から180件で計1000件になった。  当初から活動する今田美江子さん(70)=森=は「活動日のみに作業をして持ち帰らないことが長続きの秘訣。よくやってきたなあと思います」と振り返る。よしださんは「とても着やすくなったと、喜んでもらえることがやり甲斐です。1000件はみんなの協力の積み重ねです」と話す。一緒に作業をしてくれる会員を募っている。
【問い合わせ】電話64・4424、よしださん
リフォーム相談日と作業日は毎月第2土曜日午後1時〜同4時。
【問い合わせ】電話63・3008、同センター

写真=リフォームの作業をするメンバーたち
城北中ソフトテニス部・女子
団体戦と個人戦で「近畿選抜インドア大会」へ
 城北中学校(田中正信校長)のソフトテニス部女子選手が、1月5、6日、滋賀県長浜ドームで開催される近畿選抜インドア大会の団体戦と個人戦に出場する。11月の府新人大会で、団体戦で準優勝、個人戦で1組がベスト8に入り出場権を獲得した。  団体戦に出場するのは、石角悠花選手・猪野祥子選手組▽嵯峨根里茄選手・前田千晶選手組▽岩野真子選手・梅田菜緒選手組▽吉田祐紀奈選手・馬場いつみ選手組。馬場選手だけが1年生で、他の選手は2年生。吉田・馬場組は個人戦にも出場する。  府新人大会では、準々決勝で京都光華中に2―0で勝ち、近畿大会出場枠のベスト4入りを決めた。準決勝では、城陽中に2―1で勝ち、決勝は桂中に0―2で敗れた。個人戦の吉田・馬場組は、今年秋からペアを組み、ベスト8入りを果たした。  主将を務める石角選手は「団体戦では、自分たちの力を十分に出して、悔いのない試合をしたい」。また、個人戦に出場する吉田選手は「1つでも多く勝ちたい」、馬場選手は「自分の力を出し切りたい」と話す。  顧問の木下真吾教諭は「上位をめざしてベストを尽くしてほしい」と期待している。

写真=近畿選抜インドア大会に出場する女子選手と顧問の木下教諭
2008年12月12日

南舞鶴地区の要援護者サポートプロジェクト会議
府のコンテストで「ネットワーク形成大賞」受賞
 南舞鶴地区の要援護者リストの作成に取り組んだ「緊急・災害時、要援護者SOSサポート」プロジェクト会議(村尾幸作委員長)が、京都府主催の地域再生活動ベストプラクティス(優良事例)大会「ここいちコンテスト」で、「ネットワーク形成大賞」を受賞した。  福祉や環境などの分野で、住民グループの取り組む活動事例を取り上げ、地域再生につなげることを目的に、府が初めて催したコンテスト。府内の八グループの活動が、優良事例として取り上げられ、このほど京都市上京区の平安会館で、活動内容の紹介や学生による評価レポートを報告する大会が開かれた。  同プロジェクト会議は、森・行永・与保呂地域の民生児童委員協議会を発起団体に、南舞鶴自治連合会や地元消防団など5団体が協力して結成。今年四月から緊急・災害時の要援護者リスト作成に取り組んだ。  村尾委員長らが、プロジェクト会議結成の経過と、要援護者宅を訪問して同意を得た上で、「緊急・災害時SOSカード」と要援護者宅に配置する「安心カード」を作成したことを紹介。このカードを基に、11月末までに881人の要援護者リストとマップを作成、災害時などに活用する。  また、京都府立大学公共政策学部の学生による評価レポートでは、「要援護者リストとマップの作成等を通じて、地域が一体となった『地域自主防災安心ネットワーク』の確立を目指している」とした。  同プロジェクト会議では「地域の民生児童委員や各種の団体、行政が、一体となって取り組んだチームワークの成果が評価された」と喜んでいる。

写真=活動内容を紹介する村尾委員長
がん患者や家族、遺族ら集い励まし合おう!
福島市議ら有志 が12月19日に患者の会設立
 がん患者や家族、遺族たちが集まり話し合う場を持とうと、がん手術を体験した舞鶴市議の福島敏明さん(55)=高野由里=ら有志が12月19日、患者の会を設立する。「1人で悩まずともに励まし合い、心の不安を取り除く場になれば」と参加を呼びかけている。定期的な懇談会を行永の舞鶴医療センターのがん相談支援室で開設する。  福島さんは昨年検査で膵(すい)臓がんが見つかり手術を受け、いまは同センターに通院している。「検査結果を聞き自分のことじゃないと思った。ショックを受けた」。不安な気持ちでいた時、京都市内のがん患者たちの会で体験を聞く内、心が落ちつき前向きな気持ちへと変わったという。その後、患者から相談を受けるなどし、力になる活動をと懇談の場づくりを呼びかけた。  地域がん診療連携拠点病院の同センターに協力を求め、同支援室を借りて懇談の場を設ける。会は会則や会費はなく、関心ある人ならだれでも入会できる。毎月1回のペースで開く予定。福島さんは「がんは治る病気で怖くない。検診の重要性も訴えていきたい」と話していた。治療法などの勉強会も開く。20人以上が参加したいと連絡を受けている。  19日午後2時から同センター内の地域医療研修センターで、設立のセレモニーを開き、その後運営などについても話し合う。
【問い合わせ】電話76・3663、福島さん

写真=「心の不安を取り除く場になれば」と話す福島さん
2008年12月9日

中丹養護学校OB、技能五輪金賞の本田さん(丹波市 )
北吸分校で講演し後輩や母親たちにエール
 脳性まひの障害を持ちながらCADオペレーターとして働き、障害者の技能五輪で金賞を受けた本田正人さん(29)=兵庫県丹波市=が12月5日、北吸の舞鶴養護学校北吸分校で講演した。中丹養護学校(福知山市)を卒業した本田さんは、同じ養護学校の後輩や保護者、教職員ら約40人を前に、「支えてもらった人の期待に応え恩返しをしたい。ともにがんばりましょう」と語った。  福知山市出身の本田さんは、生後8カ月検診で寝たきりになるかもとの診断を受けたが、母親とともに訓練を続け、中丹養護学校の小学5年で自力で歩けるまでに。その後、高等部を経て短期大学に進学。建築関連会社に入社し、右手は不自由だがパソコンでの図面作成、現場での指示などをこなす。障害者が職業の技能を競う国際大会アビリンピックの機械CAD部門に出場、2006年大会で金賞と最優秀賞を受けた。  講演では、初めて歩けた時の一歩の感触を今も覚えていると話した。就職の3年後に一番の理解者の母親を亡くし落ち込んだが、友人の励ましでアビリンピックに挑戦。金賞を受賞し、「この嬉しさを母に伝えたかった。母への感謝の気持ちで一杯」と振り返った。  本田さんは出席した母親たちに向け、「子供たちには時には厳しく、時には励ましの言葉を掛けて下さい。それが子供の力になると思います」とエールを送った。

写真=生徒の質問を聞く本田さん(左端)
作品展「あのね サンタの国ではね」
12月11日まで、朝来幼稚園児ら想像力豊かに表現
 吉野の朝来幼稚園で、「あのね サンタの国ではね」をテーマにした作品展が開かれている。園児62人がプレゼントを用意する小人や小枝でリースなどを作って、サンタクロースの世界を想像力豊かに表現した。展示は12月11日まで。  絵本『サンタクロースと小人たち』を読み、園児たちがイメージを膨らませてサンタの国を作った。家や野外で集めた毛糸やお菓子の包装紙、ペットボトルの蓋、木の実などを集め、年長から年少別に園児が協力しながら、丸める、折るなど作業をし、ツリーやクリスマスカードなど楽しい作品が並んだ。  また、絵本の物語や運動会などの体験を伸び伸びと描いた絵も展示。どの作品からも園児たちの楽しんでした作業の様子や達成感がうかがえ、見学した父母らもわが子の成長を喜んでいた。

写真=園児らが製作した小人やツリーなど
2008年12月5日

「舞鶴ウィルス性肝炎を考える会」結成
薬害根絶へ声を上げ、救済への道を開きたい
 薬害肝炎訴訟でカルテがないため原告団になれなかった患者や家族たちが、治療に向けた医療体制や薬害の根絶を国などに求めようと、「舞鶴ウィルス性肝炎を考える会」を結成し活動を始めた。原告団の支援などに取り組む京都市伏見区の尾上悦子さん(71)も来鶴し、1人1人が声を上げて救済へ道を開こうと励ました。被害者の救済は急務なため、同会は活動を広めたいとする。  国会で今年1月に薬害肝炎救済法が成立し、原告団と国、製薬会社との間で基本合意が結ばれたが、救済の前に血液製剤の投与を裏付けるカルテの壁が立ちはだかる。B型、C型のウイルス性肝炎患者は約350万人(推定)。その大半が輸血など不適切な医療行為による感染とも言われる。肝硬変、肝臓がんへと進行する重い病気でもあり、原告以外の被害者は合意は救済からほど遠いとする。  同会の世話人を務める布敷の三宅あきさん(71)は自身も6年前にC型肝炎と分かり、その後の治療で体調は回復したが、苦しむ被害者のため力になろうと、活動を呼びかけた。患者3人や妻を亡くした家族、支援者が加わり、先月(11月)29日、中総合会館にC型肝炎患者21世紀の会代表の尾上さんを招いた。  尾上さんは、手術で血液製剤の点滴を受けたのを記憶しているが、カルテがなく原告にはなれなかった。この日は約40人を前に医師に証言を拒まれたり、仲間が1週間前に亡くなった悔しい思いを伝え、「この問題で黙っている人が多いけれど、1人1人が声を出さないと国はしらんぷりのまま」と率直に語った。  会場からは肝臓がんにまで進行した患者たちが、カルテが見つからないことや高額な治療費を話し、「カルテがなくても医師や看護師の証言があればいい」と尾上さんから助言を受けた。三宅さんは「救済は一部の原告だけですが、苦しい症状はみな同じです。この地でネットワークを作って国に声を届けたい」と話す。
【問い合わせ】電話78・9133、三宅さん

写真=「救済へ道を開くため声を出そう」と励ます尾上さん
JR西駅前「引揚列車見送りの松」銘板設置
元国鉄マンの吉岡さんら呼びかけ剪定
 終戦直後の昭和20年10月7日、舞鶴西港に入港した引揚第一船「雲仙丸」で、祖国の土を踏んだ揚げ者の帰郷を見送った松の木が、伊佐津のJR西舞鶴駅前の駐車場に植えられている。忘れ去られようとする松を守ろうと、元国鉄マンの吉岡貞次さん(78)=引土=の呼びかけで、このほど枝の剪定が行われ、「引揚列車見送りの松」の銘板も設置された。  吉岡さんによると、終戦直後の西舞鶴駅周辺は、軍の命令で防火帯をつくるため民家が取り壊され、がれきなどが散乱する状態だった。引揚船を迎え、引き揚げ者や出迎えの家族のための休憩所が設けられたが、こうした状態を改善するための環境整備が図られ、松やモミジなどが植樹されたという。  その後、西舞鶴駅前の整備が行われ、植樹された木々は、旧国鉄舞鶴機関区のあった現在の駅前駐車場に移植された。松の木だけが残り、いつのころからか「引揚列車見送りの松」と呼ばれるようになったという。  吉岡さんは、退職後も剪定されることもない松を見て、「何とか松を守りたい」と、西舞鶴地区の昭和17、18年生まれの人達でつくる同年齢グループ「豪友会」の山本公彦会長に相談。同グループのメンバーで、造園業を営む吉田和夫さん(66)=大波上=が、ボランティアで剪定作業を行った。樹齢70年で高さ10メートル、幹回り1.5メートルの松は、きれいに剪定され、吉田さんは「まだまだ元気な木で、大丈夫です」と、太鼓判を押した。  この松の由来を知ってもらうため銘板を設置し、吉岡さんは「長年、気に掛かっていた松が、皆さんの協力で守られることになり、ほっとした気持ちです」と話していた。

写真=剪定した松を見る吉岡さん(左端)ら
2008年12月2日

城南中ソフトテニス部男子 、府新人大会で
団体・個人戦で優勝し近畿選抜インドアへ
 京田の城南中学校(福島治校長)ソフトテニス部男子が、京都府新人大会で団体・個人戦揃って優勝し、団体と個人2組が1月5、6日、滋賀県内で開かれる近畿選抜インドア大会への出場を決めた。練習環境が不利な府北部にありながら、強豪中学校に次々競り勝った選手たちは、近畿でも自分たちのプレーをしたいと誓っている。  選手は野田和明君(2年)、井川佳祐君(同)、橋村尚也君(同)、佐藤祐次朗君(同)、井上侑君(1年)、波多野慧君(同)。中丹の新人大会では団体で全勝して優勝、個人では野田・井川組が優勝、井上・波多野組が2位だった。  11月8、9日の府新人大会では、近畿大会の出場権が得られるベスト4を決める試合で、実力校の洛西中と対戦。苦戦を強いられたが、出場しなかった部員たちの応援にも勇気づけられ2勝1敗で勝ち上がり、その後の準決勝の精華西中、決勝の嵯峨中戦は勢いに乗ってのびのびとプレーできた。  個人戦は野田・井川組は準決勝で洛西中と当たった。自力で勝る2人だがミスが続いて気持ちを切り換えられず、苦戦の末、4―3で競り勝った。1年生ペアの井上・波多野組は、ベスト16に入って近畿大会の出場を決めた。  6選手は「相手の応援がすごかったが、気持ちでは負けないようにとこっちも声を出すことができた。近畿でも声を出し上位を目指したい」と話す。同部顧問の中野富士太郎教諭は「それぞれが力を出して目標の近畿大会を決めることができた。次も1つでも上を目指してほしい」と励ます。

写真=府新人大会の優勝トロフィーなどを手にする選手
舞鶴署、年末特別警戒スタート
啓発看板入れ替え「カギかけが かんじんです 」
 12月1日からスタートした舞鶴署の年末特別警戒活動に合わせ、南田辺の同署庁舎壁面の防犯啓発看板が、新しく入れ替わった。山伏姿の子供が勧進帳を広げている場面が描かれ、「防犯はカギかけが かんじんです」と呼びけている。  防犯啓発看板は、舞鶴防犯推進委員協議会(瀧口國雄会長)が製作して設置している。縦2メートル、横3メートルの大きさで、これまでの自転車盗防止を呼びかける看板から年末特別警戒に合わせた看板に入れ替えた。  「特別警戒実施中」の見出しに、歌舞伎の勧進帳からヒントを得たイラスト画が描かれている。同協議会の公文名支部長、田中實さん(65)が、水性ペイントで描き、「勧進帳」と掛けた標語「防犯はカギかけが かんじんです」も考え出した。看板は夜間ライトアップされる。  舞鶴署によると、今年10月までの管内での刑法犯認知件数は1016件(前年同期比6件減)で、このうち自転車盗279件を含む街頭犯罪件数は497件(同11件減)。自転車盗が前年同期比36件増となっていることから、自転車盗防止や振り込め詐欺抑止、交通事故防止などを重点に警戒活動にあたる。

写真=山伏姿の子供が勧進帳を広げている場面が描かれた防犯啓発看板
サイトマップお問い合わせメールマガジンお申込み
当サイトに掲載されている情報・画像を、無断で転用・複製することを禁じます。
Copyright © maizurushiminshinbun all rights reserved.