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2009年4月28日

東舞鶴FC GILL FUTSAL CLUB
Fリーガー招き5月2日に舞鶴フットサルフェス
 欧州などで人気の高いフットサルの魅力を知ってもらおうと、「東舞鶴FC GILL FUTSAL CLUB」(荒木隆義代表)が5月2日、北吸の東体育館で「舞鶴フットサルフェスティバル2009」を開催する。日本フットサルリーグ(Fリーグ)で活躍し、日本代表も務める一流選手ら5人が子供たちを指導するほか、参加者でつくるチームとも対戦する。参加を呼びかけている。  フットサルは、サッカーの3分の1の広さの室内のピッチで行う5人制サッカー。高い個人技が必要とされ、南米などではプロリーグもある。世界で活躍する多くのプロサッカー選手は、ジュニア時代にフットサルを経験している。日本では2007年にFリーグが設立され、今シーズンは10チームが加入する。  舞鶴でも4月からフットサルリーグ(Mリーグ)が開幕、中学生以上を対象とした初心者向けのビギナーズクラスで、九チームが出場する。昨春設立され、Mリーグに参加するヒル・フットサルクラブは、南米パラグアイのプロサッカークラブでプレーし、日本のフットサル全国大会で優勝もした竹辺エイジさん(25)=朝来中=が監督を務め、今春子供たちを引き連れブラジル遠征もした。  府北部での競技の普及をと、Fリーガーを招き初のフェスを企画。綾部出身の元日本代表でイタリアのプロリーグでも活躍した相根澄さん、現日本代表の比嘉リカルド選手(デウソン神戸)と定永久男選手(名古屋オーシャンズ)、シュライカー大阪のドゥダ選手、デウソン神戸の須藤真一選手が訪れる。  小学生(午後1時〜)、中学生(午前11時半〜)、高校生(午後1時50分)、大人(午後0時20分〜)を対象にした教室を開くほか、小・中・高校生のクラス別で、参加者チームと対戦(午後2時50分〜)、地元の社会人チームともエキシビションマッチを行う。個人賞と優勝の表彰、記念品プレゼントもある。  竹辺さんは「Fリーガーの高い技術を肌で感じ、フットサルは楽しいことを知ってほしい」と話す。競技が初めての人も参加できる。募集人数は小学1〜3年▽同4〜6年▽中学生の各クラス40人、高校生30人。先着順。教室と試合の参加費は2000円(教室のみの大人は参加費1000円)。試合の観戦は無料。
【問い合わせ】電話090・5672・5249、倉橋さん

写真=練習に励む同クラブの子供たち
地元消費拡大に熱い期待
「まいづる今だけ商品券」販売開始
 商店街の振興などを目的に、定額給付金の支給に合わせて舞鶴商工会議所などが発行するプレミアム付き商品券「まいづる今だけ商品券」が、4月27日から市内で一斉に販売が開始された。東西八商店街や舞鶴実業会では、地元消費の拡大を狙いに、薄型テレビなどの当たる抽選会や大売りだしなどを行う。  同商品券は、500円券20枚綴り(1万円分)1セットを9000円で販売する。発行は3万セット(額面3億円)。市商工観光センター、東地区商店街七カ所、西地区商店街8カ所、祖母谷実業会、中舞鶴実業会で販売する。有効期限は7月31日まで。  販売開始に合わせて、円満寺の西市民プラザで、セレモニーと特別販売が行われた。舞鶴商工会議所の上西勝己会頭が「この商品券には、舞鶴を元気にしたいとの熱い思いを込めています。今回の取り組みを地元商業の再生に向けての契機にしたい」とあいさつ。市民ら約130人が列を作り、商品券を買い求めていた。

写真=プレミアム付き商品券を買い求める市民ら(西市民プラザで)
2009年4月24日

子供と大人が協力、地域の自然に関心を!
鹿原地区に生き物看板とホタルの模型設置
 農地や水、農村の環境を守る活動に取り組む鹿原地区で、子供たちが描いた生き物の看板と、住民たちが製作したゲンジボタルの模型が、鹿原川そばの土手にこのほど設置され、模型のライトが点灯された。地域挙げて自然環境への関心を高めようと、毎日日没後、ホタルのように点滅する仕掛けが施されている。5月10日には田んぼの生き物観察と田植え体験を行う。  農林水産省による農地・水・環境保全向上対策の事業。農地・農業用水などの保全・向上を地域ぐるみで行う共同活動、農業者全体で環境への負担を減らした先進的な営農活動に対して、国が支援をする。平成19年度から5年間の実施期間で補助金を交付する。  共同活動の活動組織には非農業者も参加するのが特徴で、実施計画などをまとめた協定を市町村と結ぶ。舞鶴市内では与保呂、河辺中、野村寺など49集落が参加し、これまで大丹生でメダカの放流、西方寺でスイセンの植栽などに取り組んだ。  鹿原では平成19年から町内会、子供会、農事組合で活動組織(山下敬三代表)を結成、昨年はホタルの観察会や収穫祭などを行った。今回は環境への関心を看板で住民にさらに啓発しようと、約1カ月かけ準備した。  子供たちが川に生息するカメやカニ、カエルなどの絵を描き、特殊なシールにして看板に貼りつけた。また、大人たちがビニール製のプレートを外枠にしてゲンジボタルの模型を製作。尾の部分に発光ダイオード(LED)約30個を取り付け、日没後から数時間点滅する。10月ぐらいまで点灯する予定。  山下代表は「子供たちも積極的に関わってくれ、関心が集まってきました。今後も住民たちが一緒になって取り組みを強めたい」と話していた。このほか田植えとおにぎり作り、ホタル観察会などを計画している。

写真=設置された看板とホタルの模型
農園クラブ活動でヘチマとヒョウタンの種まき
志楽小4年生、発芽から実の収穫までを観察
 小倉の志楽小学校(横山徳生校長)で4月21日、農園クラブの活動として、4年生53人がヘチマとヒョウタンの種をポットにまく作業を行った。理科の学習として、発芽から実の収穫までを観察する。  農園クラブは、地域の人材を活用したコミュニティースクールをめざす同校の取り組み。同クラブ運営委員会(山本秀之委員長)のメンバーが、地元農家から借りた学校農園で、児童たちの野菜栽培などを指導している。  この日は、同委員会の上西栄一郎さん(63)=田中町=が、ヘチマとヒョウタンの種まきを指導した。趣味でヒョウタン作りをする上西さんは、児童たちに種のまき方や発芽後の農園への移植などについて説明。児童たちは、直径9センチのビニール製ポットに土を入れ、ヒョウタンとヘチマの種を1粒ずつまいた。  花岡圭子さん(9)は「大きく育つよう大切に育てます。実がなればヘチマでボディブラシ、ヒョウタンで顔をつくります」と話していた。

写真=上西さんの指導でポットに種をまく児童
2009年4月21日









『ダイワボウ舞鶴工場 写真で見る70年の歴史』
OBでつくる大和高野会が足跡まとめ写真集
 2007年に閉鎖されたダイワボウの舞鶴工場の足跡をまとめた写真集『ダイワボウ舞鶴工場 写真で見る70年の歴史』が4月18日、完成した。舞鶴工場OBでつくる大和高野会(足達六美会長、会員65人)が、誇りを持って働いていた工場の記録を残そうと企画。全国大会で活躍したクラブ活動、親元を離れて仕事と学業を両立させる女子職員、ふるさとまつりなどの様子を掲載、写真の笑顔から職場の絆と愛着が伝わる。  1937(昭和12)年に起工、翌年に日出紡績舞鶴第2工場として操業を開始。41年合併で社名が大和紡績に。戦時中は軍需工場としてゼロ戦闘機の翼の枠を製作し、戦後しばらく自転車を生産していたが、49年に原綿から糸を作る紡績、糸から布を作る織布が稼働し、研究開発も行った。  50年代のピーク時には従業員が約1200人いたという。約13万9000平方メートルの敷地内に、女子寮や女子高等学院もあり、主に長崎や鹿児島の中学校を卒業して入寮し、働きながら学んだ女性も多く、55年学院には約500人が学んでいた。2007年6月に起きた火災で床面積3万6000平方メートルの内、3分の2を焼損し、9月末で工場の歴史を閉じた。   昨年4月、高野会は城南会館で開いた工場の歩みを紹介した写真展を機に、思い出深い工場を後世に伝えたいと、元女性職員も加わり実行委員会(阿部國彦代表、16人)を組織。6月から写真の提供を呼びかけ、なるべく多くの顔を載せるよう編集作業を進めた。  写真集はA4判、159ページ。50年ごろの製造機械が稼働する生産現場、名札板がずらりと並ぶ女子寮廊下の壁、コーラスなどのサークル活動やレクリエーションで出掛けた海水浴ではしゃぐ様、59年に9人制の実業団都市対抗全国大会に出場した女子バレーボール部の活躍、メーデーで仮装しての行進など、委員らが最も回想した昭和20〜40年代の写真を多く掲載した。  72〜80年には出身地の祭りを披露するふるさとまつりが開かれ、見学する市民で賑わう中、北九州のちょうちん山笠などの祭りの写真も収められた。日本などの出来事と対応した工場の年表、OGが思い出を綴った文も添えた。  47年〜98年まで勤務の足達さん(76)=倉谷=は「1杯のうどんを分け合って食べるなど衣食住の足りなかった時代でしたが、心のつながりが強かった。立派な工場でした」、閉鎖まで38年間勤めた阿部さん(65)=七日市=は「ふるさと祭りが1番印象深い。写真集をめくれば、いつでも心の中で当時の青春に帰れることを願っています」と話す。  同高野会や委員らが資金を出し合って150部作成、会員や元職員を対象に有料で配布した。
【問い合わせ】電話76・7023、阿部さん

写真左=完成した写真集を手にする足達会長(左)と実行委員会代表の阿部さん
写真中=1985年頃の工場全景(同写真集より)
写真右=1950年頃の織機の作業(同写真集より)
5月2・3日、市政記念館でジオラマの大鉄道模型運転会
5月末まで智恵蔵で故・藤尾さんの鉄道コレクション展示も
 まいづる智恵蔵サポーター赤れんが倉庫復元部会が、北近畿鉄道友の会と協力し、北吸の市政記念館で5月2、3日、手作りした大規模なターミナル駅と舞鶴線の沿線などをモデルにしたジオラマの大鉄道模型運転会を開く。運転の体験もできる。また、智恵蔵では5月末まで、同友の会創設者の故・藤尾忠雄さんの鉄道コレクションを展示する。  近代の舞鶴に大きな役割を果たした鉄道を知ってもらおうと、2007年に東舞鶴駅のジオラマを製作し智恵蔵に設置、昨年夏には同部会が子供たちを対象にしたジオラマ教室を開催した。今回は鉄道などに関する3つのイベントを企画し、昨年9月から準備を進めてきた。  15線の操車場などを備えた名古屋駅規模をイメージしたターミナル駅と丘陵地の150分の1の縮尺のジオラマを、友の会メンバー5人が共同製作し、舞鶴線の真倉駅から綾部駅の沿線をモデルにしたジオラマを同友の会事務局長の嵯峨根八郎さん(66)=万願寺=が担当する。線路幅九ミリのNゲージの車両模型を走らせる。また、縮尺80分の1のHOゲージも走行させる。  嵯峨根さんは「風景を作るのは簡単なようで難しい。工夫の跡を見ていただき鉄道に親しんでほしい」と話す。運転会は5月2、3日。入場無料。Nゲージの運転体験は午前9時20分〜午後4時半で参加費が必要。15分で100円(車両持ち込みの場合)。車両貸し出しは1回200円。  2つ目のイベントは「懐かしい舞鶴の今昔写真展」。昭和40年代以前の舞鶴の鉄道や町並み、風景などの写真を、5月2、3日に市政記念館で、その後智恵蔵で1カ月間展示する。写真の提供も呼びかけている。  また、智恵蔵1階で藤尾さんの鉄道コレクションを開催。藤尾さんは全国の鉄道路線を巡って切符など、60年かけて約4万点を収集した全国に知られたコレクターで、兵庫県朝来市に私設の鉄道資料館を開設した。昨年急死した。その資料の中から鉄道備品や切符など約50点を展示する。5月2日〜31日。
【問い合わせ】電話66・1035、智恵蔵

写真=運転会に向けジオラマの製作をする北近畿鉄道友の会のメンバーたち
2009年4月17日

「見海寺」来年開創350年で新恵比須堂お披露目
4月18日、記念法要や野外ミニコンサート
 西の浄土宗「見海(けんかい)寺」(中島知之住職)が、来年に開創350年を迎えるのを記念して、4月18日、本堂で記念法要や新しくなった恵比須堂の落慶法要を営むほか、舞鶴にゆかりのあるノコギリ奏者で、世界大会で優勝したサキタハヂメさん(37)=堺市在住=の野外ミニコンサートを開く。コンサートは入場無料でだれでも来場できる。  見海寺は1660年、源誉上人によって創建されたとされ、山門は田辺城の門の1つを移築したと言い伝えられる。江戸時代の檀家には田辺藩を代表する学者の野田笛甫(てきほ)もいた。また、漁師たちも多くおり、豊漁と海上安全を祈願して、1692(元禄5)年、恵比須大神を祀る恵比須堂が寺院境内に造られた。  350年の記念事業として、恵比須堂の覆い屋が老朽化していたため、本堂近くに恵比須堂を移築し覆い屋を新しく建造した。また、最近の墓地事情を考慮して、共同墓である合祀墓(ごうしぼ)を建てた。  午後1時の記念法要に続いて、同3時から恵比須堂前でミニコンサート。サキタさんの父が舞鶴出身で、同寺の檀家でもある。ノコギリ奏者のサキタさんは1997年と2004年の世界大会で優勝したほか、国内での演奏会やヨーロッパツアーも行った。オリジナル曲も作曲し、テレビCMやNHK時代劇の音楽も担当するなど活躍する。府北部では今回が初めてのコンサートになる。

写真左=新しくなった恵比須堂
写真右=野外ミニコンサートを開く舞鶴とゆかりのあるサキタさん
舞鶴養護学校で指導が縁で4人の作家が作品展
4月20日までサンムーン、木工・陶芸・ガラス・染
 舞鶴養護学校の高校生たちに作業学習の指導をする木工と陶芸、ガラス、染の4人の作家たちの作品展が、浜のギャラリー・サンムーンで開かれている。異なる素材を組み合わせた共同作品も製作した。高校生たちが作った器や藍染作品なども並ぶ。4月20日まで。  木工の荘司智映子さん=長岡京市=、陶芸の奥主悟さん=南丹市=、ガラスの伏木輝子さん=宝塚市=、染の春日粧"(さやか)さん=福知山市。同養護学校で社会人講師として指導にあたる。これまで互いに面識はなかったが、今回初めて4人展を企画した。  トンボ玉のストラップやスタンド、道具箱、花器、水盤、柿渋ののれん、木綿風呂敷など各自の作品のほか、木と布の衝立、ガラスと陶芸のペンダント、木とガラスのジュエリーボックスなどコラボレーションした作品も出品した。共同製作について荘司さんは「ガラスの華やかさが木に加わりとても新鮮で楽しい」と話していた。入場無料。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン

写真=出品した奥主さん、春日さん、荘司さん(左から)
2009年4月14日

アカデミー賞外国語映画賞話題作「おくりびと」
4月18日に市民会館で上映、前売り券1100枚突破
 第81回アカデミー賞の外国語映画賞に輝いた「おくりびと」(滝田洋二郎監督)が4月18日、北田辺の市民会館で上映される。日本映画として初めて同映画賞を受賞した話題の作品とあって、すでに前売り券は1100枚を突破し、同館は「異例なこと」と驚く。多くの市民の関心を集めている。  遺体を柩に納める納棺師の職業を題材に、死をユーモアにつつんで描いた異色作。アカデミー賞のほか、第32回モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞、舞鶴では昨年秋に八千代館で上映をした。今回の上映は京都映画センターの主催、市文化事業団の共催。アカデミー賞の発表前に上映を決定し、受賞決定が報道されると問い合わせが相次ぎ、これまでにない前売り券の販売を記録する。  元チェロ奏者の主人公が、故郷に戻ってついた仕事が納棺師だった。美人だと思っていたらニューハーフの青年だったり、幼い娘を残して亡くなった母親など様々な別れに立ち会う内に、真摯に死と仕事に向き合うようになった。全ての人が通る死を通して夫婦の愛、父や母、家族への想いなどを笑いと涙を交えて描いている。  出演は本木雅弘、広末涼子ら。上映時間は(1)午前10時半(2)午後1時半(3)同4時(4)同6時半。前売りは1000円、当日は1300円。高校生以下・障害者は当日のみ800円。
【問い合わせ】電話75・0513、市民会館

写真=映画の1シーン
市がJR西日本から無償譲渡、松尾寺駅舎改修
観光情報発信と交流施設へ竣工式
 舞鶴市がJR西日本から無償譲渡を受け、改修工事を進めていた松尾寺駅舎が、市松尾寺駅前観光交流施設として生まれ変わり、4月12日、吉坂の同駅前広場で竣工式が行われた。同施設はNPO法人「駅舎と共にいつまでも」(福村陽二理事長)が指定管理者となり、西国29番札所の松尾寺や金剛院などの観光情報の発信や地域住民の交流施設として活用する。  松尾寺駅舎は、大正11年に開業。松尾寺への参詣客の乗降駅としてにぎわったが、その後、乗降客の減少などから昭和61年に無人駅となった。駅舎の老朽化が進み、平成19年に駅舎の取り壊しが持ち上がったが、地元住民から駅舎の保存・活用の要望書が出され、市が近代化遺産として保存・改修を行った。  改修された建物は、大正時代の雰囲気を残すように配慮され、屋根瓦を吹き替えたほか、天井や壁、床を新しくした。木造平屋建て面積128平方メートルで、旧待合所を待合・案内室、旧事務所を交流室、旧休憩室を調理室にした。改修費は1400万円。  竣工式には、地域住民や通学で利用する舞鶴高専の学生ら約200人が参加。斎藤彰市長が「観光客の拠点の1つとして、また地域のコミュニティの交流拠点として大いに活用してほしい」と式辞。福村理事長は「この駅舎を活用しながら、新しい街づくり、地域づくりを目指し努力する」と決意の言葉を述べた。  この後、くす玉を割って竣工を祝い、駅前広場では舞鶴高専吹奏楽部の演奏などが行われた。

写真=竣工を祝ってくす玉を割る関係者
2009年4月10日

府難聴者協会舞鶴支部が創立30周年
記念誌を発刊、社会参加への喜びを紹介
 京都府難聴者協会舞鶴支部(濱元俊吉支部長、会員22人)が創立30周年を迎え、このほど記念誌「あしあと」を発刊した。聞こえに不自由を感じている人たちの社会参加への取り組み、コミュニケーションの支援をする要約筆記サークルとの歩みなどを紹介している。  1978年に舞鶴難聴者協会が発足し、翌年結成された府難聴者協会の舞鶴支部として活動を始めた。目には見えにくい難聴という障害の正しい理解と社会参加を進めるため、書いて伝える要約筆記者の育成などに取り組み、市も84年全国に先駆けて要約筆記派遣制度を開始。市聴覚言語障害者支援センターが舞鶴に設置され、言語聴覚士が耳に関する相談を受けるなど支援体制が広がっている。  記念誌はA4判、59ページ。主に創立20年から30年までの10年間の活動を記録するほか、会員たちが設立前後に難聴者の自宅を1軒1軒回って結束を呼びかけたことの苦労話、支部に入会して仲間ができ趣味の活動に励んでいる体験などを記している。また、ともに歩む要約筆記サークル「みみかき」の会員、同支援センター職員らもメッセージを寄せている。100部作成し関係者に配布した。

写真=発刊された記念誌「あしあと」
智恵蔵サポーター赤れんが復元部会
5月の鉄道イベントで展示写真提供呼びかけ
 まいづる智恵蔵サポーター赤れんが復元部会は、舞鶴の昭和40年代以前の鉄道や風景、建物などの写真の提供を呼びかけている。古き良き時代を写す貴重な記録として伝える取り組み。5月2、3日、北吸の市政記念館での鉄道イベントで展示する。  同復元部会は智恵蔵の活用を支援する市民でつくり、昨年夏は子供たちを対象に鉄道のジオラマづくりの教室を開くなどした。現在とは様相が異なる昭和40年代までの鉄道や町並み、風景などの写真を失われる前に収集し、市民共有の財産として伝えたいと、古い写真の掘り起こし作業をする。  そうした活動の一つとして、北近畿鉄道友の会の協力も得て、5月のゴールデンウィーク中に、「懐かしい舞鶴の今昔写真展」を開催する。これまで集めてきた写真の一部を公開し、それ以後は智恵蔵で引き続き1カ月間展示の予定。将来は写真をデジタルでのデータベース化も検討している。提供を受けた写真は原則として返却する。
【問い合わせ】電話66・1035、智恵蔵

写真=昭和36年の公文名踏切から見た準急「丹後」(撮影・嵯峨根八郎さん)
2009年4月7日

民間教育施設「聖母の小さな学校」創立20周年記念
スポーツフェスタのテーマパネルを9枚のポストカードに
 上安の不登校児童生徒のための民間教育施設「聖母の小さな学校」が、毎年開催するスポーツフェスタで、生徒たちが不登校の自分と向き合った心の内や希望を図案化したテーマパネルを、創立20周年を記念してこのほどポストカードに作成した。自分を見つめて共同作業で絵にする過程が、生徒たちにとって苦しくとも大きな財産になっている。9枚のカードから生徒の必死に生きた軌跡が伝わる。  同学校は、元中学・高校教諭の梅澤秀明さんと良子さん夫妻が1989年、カトリック修道会から建物と敷地を借りて開設し、これまで約200人が聖母を巣立った。体験的な教育を多く取り入れ、現役の教師たちも授業を手伝うなど、市民や教育関係者、多くの卒業生らが運営を支援する。  秋に開催するスポーツフェスタは、生徒と梅澤さんが悩みや希望について対話を重ね、分かち合う中で生まれたテーマを、絵と文章のパネル(縦横1.8メートル)に表現している。昨年で15回を迎えた。  不登校の原因が自分でも分からない生徒にとって、心の内を直視する作業は苦しいことだが、課題に向き合うことで成長できる体験となる。パネルが未完成でも、そのプロセスが大切としてフェスタに展示し、2年がかりで完成した年もあった。来場した市民らは改めて生徒を理解し、卒業生たちも「自分の原点」と毎年手伝いに来る。  メッセージを込めたパネルを形に残して多くの人に伝えたいと、1997年〜2006年の間の9枚入りのポストカード1000セットを作成した。「自分を素直に出して心をひらく!思いやりを行動にあわらす!」と書いた言葉に、枝に留まった3羽の鳥が飛び立つ準備をしている絵を描いたものなどがある。  また、製作に携わった卒業生たちがカードに添えた絵の説明文の中には、「今になってつくづく思うのは、不登校になって良かったということ。(中略)少し遠回りし苦労したけど、自分を見つめ、人の心を思いやることの大切さを学ぶことができたと思う」といった想いを記した。  梅澤夫妻は「当時描いている時の子供たちの表情が思い出され、1枚1枚に彼らが必死に生きた誇りと喜びが表れています」と話す。カードの問い合わせは同学校(電話ファクス77・0579)。

写真=9枚をセットにしたポストカード
新1年生が学校生活スタート
市内20小学校で一斉に入学式
 市内の20校の小学校で4月6日、平成21年度の入学式が一斉に行われた。春の日差しと桜の花に迎えられ、新1年生たちが小学校生活をスタートさせた。  今年度は808人が入学(昨年度890人)。この内、余内小では66人の新1年生が手をつないで入場し、名前を呼ばれると元気よく返事をした。入学を認定した木村正純校長が「早くたくさんの友達をつくって仲良くしてください。財布のような耳を持って、話をよく聞いて大切にしてください」と式辞を述べた。  続いて6年生たちが春の学校探検、夏のプールでの水泳、秋の運動会などの学校行事を紹介し、「Believe」を合唱して歓迎をした。

写真=笑顔で入場する新1年生たち=余内小で
2009年4月3日

京都交通西駅案内所内に舞鶴蒲鉾協同組合
4月10日、舞鶴かまぼこ資料館オープン
 舞鶴のかまぼこの歴史とこだわりの製法を知ってもらおうと、舞鶴蒲鉾協同組合(高野真一代表理事)が、引土の京都交通西舞鶴駅案内所内に、舞鶴かまぼこ資料館を開設する。舞鶴でのかまぼこ業の発祥、製造で使った石臼などの道具、生すり身をふんだんに使った独自の作り方などを資料やパネルで紹介している。4月10日にオープンする。  同組合には市内の5社が加盟。原料を協同購入し、組合直営の工場で製造した生すり身4割以上を使い、独自の2段階の蒸し上げ法によって特有のコシを生み、各社が工夫を凝らして様々な製品を作る。舞鶴で唯一、地域団体商標登録(地域ブランド)を受け、全国品評会でも高い評価を受ける。  組合員でもっとPRする機会を考えていたところ、昨年、市民でつくる「まいづる市民自治研究所」が、地元特産品のかまぼこの魅力を探る調査を実施し、その中から舞鶴かまぼこを知ることができる施設をとの提言を受け、資料館を計画。京都交通や舞鶴観光協会の協力で、JR西駅前のバス案内所の一角を改装して開設する。総事業費は約300万円。府の地域力再生プロジェクト事業などの補助を受けた。  施設の愛称は舞鶴かまぼこ知ろう館。関ヶ原の合戦にさかのぼる舞鶴のかまぼこの歴史や原料の変遷の紹介、製法の解説ほか、魚肉を練り上げる大きな石臼、大正ごろに使っていた型枠なども展示する。案内所の営業時間内なら来館できる。入場無料。  同組合参事の辻義雄さんは「歴史やこだわりを知っていただける内容にしました。今後は隣接する商店街とタイアップしての販売などもできれば」と話す。10日午前11時から現地でオープニングセレモニー、続いて西駅交流センターでの祝賀会で製法についての話、試食会がある。
【問い合わせ】電話75・0865、同組合

写真=道具などを並べた資料館
悲恋の民話「蛇切岩」伝承で村おこし
市民グループが多門院地区に案内板設置
 東地区に伝わる悲恋の民話「蛇切岩」の伝承に取り組む市民グループ「じゃきり岩の会」(世話人、西村敏弘さん)は4月1日、物語の舞台となっている多門院地区に案内板を設置した。地元では、民話に沿ったルート整備やウオーキングなどを催して村おこしに役立てたいとしている。  案内板は、縦1メートル、横1.6メートルで、民話の物語と、舞台となった周辺の略図、じゃきり岩の会のシンボルマークの与保呂出身の由里利信さん作の切り絵を掲示している。また、案内板の横には、しだれ桜を植樹した。  案内板の除幕は、地元住民や同会の会員らが出席して行われた。同会の多門院部会代表の新谷一幸さんが「地域の人たちの交流の場となり、地域活性化につながればうれしい」とあいさつ。西村さんらが、これをスタートに民話を後世に伝えていきたいなどと話した。  同会では、与保呂の蛇切岩神社にも案内板を設置。同5日にNPO法人・舞鶴ドリーム与保呂川を桜の天の川にする会が開催する「さくらウォーキング」に合わせて除幕する。  民話の起源は平安時代といわれ、多門院と与保呂川沿い与保呂、行永、森と舞台が広がっている。物語は多門院の黒部(くろぶ)小町といわれた美しい娘が、青年との恋が結ばれず、池に身を投げて大蛇に変身して、村人たちを困らせる。  村人たちは、モグサで作った牛に火をつけ、大蛇に食べさせ退治する。大蛇は熱さでもがき、蛇切岩に激突して体が3つに切れ、たたりを恐れた村人は、頭を与保呂の日尾池神社、胴を行永のどうたの宮、尻尾を森の大森神社に祀ったと伝えている。

写真=民話の物語などを掲示した案内板
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