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2011年7月29日

86人の希望の花を被災地に
岡田小学校 全校児童
ステンシル版画で共同制作
集めた義援金と文房具とともに
8月、東北の小学校へ
 東日本大震災の被災地の小学生たちを励まそうと、久田美の岡田小学校の全校児童86人が、ステンシル版画による共同作品「希望の花」を完成させた。スミレやバラなどの花とメッセージを添えた86枚の絵を一堂に台紙に並べた作品は、やさしい色合いでほのぼのと心をなごませてくれる。集めた義援金と文房具とともに8月中に、被災地の同じ小規模の小学校に贈り、息の長い支援のきっかけにしたいとしている。  岡田小では児童や保護者、職員たちが被災地の子供たちへの支援として、義援金と文房具を贈ることに決めていたが、心を込めて作った品も届けようと共同制作に取り組むことにした。統合前の岡田下小で版画指導をした舞鶴出身の版画家、田主誠さん=茨木市=を招き、全児童がステンシル版画の技法で挑戦した。  ウメやアヤメ、ツバキなど思い思いの花の型紙を切り抜いて作り、メイク用パフに水彩絵の具を染み込ませ、12センチ四方の型紙に何度も刷り込み色づけをした。「はなれていても心はともだち」「前向きになってください。私も一生けんめい生きます」などの励ましのメッセージを書いた。  版画の作業が終わった後、6年生13人が縦1.1メートル、横1.5メートルの台紙に、86枚を色合いを考えパズルのように入れ替え並べ、両面テープで貼り付けると、赤や黄、青など色とりどりの花が咲いた。6年生の河田崚太君(11)は「みんなの版画を1つにした作品はとても素敵なものになったと思います。協力して震災を乗り越えてほしいという気持ちを込めて作りました」と作品を仕上げた。  羽賀明子校長は「ステンシル版画のやさしい色合いの花で心を癒してもらえれば。一過性の取り組みに終わらせず、これをきっかけに被災地の小学校と交流をしていきたい」と話す。夏休み中に寄贈先の小学校を決めて届ける。
写真=86人の花の絵を並べる6年生たち



城北中出身 吉河選手(京都共栄学園高)
インターハイ出場
やり投げを始めて3ヵ月
1年生での投てき種目出場は快挙
 東北4県で開催される全国高校総合体育大会(インターハイ)に、城北中出身の京都共栄学園高校(福知山市)陸上部1年、吉河健太選手が陸上競技のやり投げに出場する。投てき種目の1年生の出場は例がなく、全国の舞台でさらにステップアップをめざす。  吉河選手は、中学時代は短距離選手で、やり投げに似たジャベリックスローにも取り組み、同種目でジュニアオリンピックに出場した経験もある。高校入学後に顧問の平田慎也教諭の勧めもあり、やり投げを本格的に始めた。  やり投げに取り組み3カ月だが、インターハイ京都府予選で55メートル99をマークして優勝。続く近畿地区予選では、57メートル48と記録を伸ばし、5位に入賞してインターハイ出場を決めた。  練習は、基本から始め、助走から投げるまでのイメージを大切に取り組む。また、自宅では世界陸上などをビデオで見て研究している。  吉河選手は、初めてやりを持ったときには、ジャベリックスローとの感覚の違いに戸惑ったという。「投げ方や助走が全然違って、感じをつかむのが大変だった」という。インターハイでは「日本ユース標準記録の58メートルを超え、入賞を狙いたい」と話す。  平田教諭は「イメージと実際の自分のフォームとのズレがわかっているようで、教えたことがすぐに出来るので驚いている。3年生では全国の頂点をめざしてほしい」と期待している。  陸上競技は、8月3〜7日、岩手県北上市・北上総合運動公園陸上競技場で開催される。
写真=やりを投げる吉河選手


2011年7月26日

なくてもだんない
脱原発へ声集めよう
舞鶴ピースプロジェクト 8月6日、東市内でパレード
青葉山ろく公園で交流会、ライブ
 福島第一原発の事故を受け、高浜原発に隣接する舞鶴でアクションを起こそうと活動する舞鶴ピースプロジェクトが、広島に原爆投下された8月6日、「なくてもだんない さいなら原発」を合言葉にピースパレードと交流会・ライブを計画している。舞鶴をはじめ、京都市や滋賀、兵庫などからも多数の市民の参加を予定する。東市街地をパレードした後、岡安の青葉山ろく公園で音楽家たちの演奏を楽しみながら未来を考えようと、参加を呼びかけている。  原発による放射性物質の汚染で暮らしを奪われた被災地の現状から、加佐地区で土に向き合って生きる住民たちが原発への危機感を抱き、同グループを結成し脱原発と自然エネルギーへの転換を求め、講演会などに取り組んできた。  舞鶴は高浜原発から半径20キロ圏内に、人口の9割超を占める8万5千人が住んでいる。市でも防災対策を重点的に行う地域(EPZ)の対象を、原発の半径10キロから20キロに拡大し、原発防災計画の暫定見直しに入った。  6月に同グループは東西市街地で50人規模のパレードを実施したが、最多の14基の原発がある若狭に近い舞鶴と周辺住民のもっと大きな声を集めようと計画。準備の会合には綾部や宮津の市民も加わり、京都市内や他府県からも当日参加が予定されるなど広がりを見せている。  パレードは8月6日午後1時、浜のJR東舞鶴駅南口を出発し、らぽーる前、東地区商店街などを、演奏やパフォーマンスをしながら歩き駅北口で解散。全行程でなく一部でも参加できる。同3時から青葉山ろく公園の自然学習館で交流会、同5時〜同8時ごろまでライブ。キューバ音楽、インド音楽、三味線など舞鶴や京都市の演奏家や舞踏家らが出演する。軽食も準備する。入場無料。  プロジェクトの世話人の1人で、長谷で農業と音楽活動をする村本さゆりさんは「安全で明るい未来をつくるため、みんなでアイデアを語り合えれば」と話す。
【問い合わせ】電話82・1032、村本さん
写真=パレードに掲げる横断幕



夏休み中の交通事故防ごう
三笠小放課後児童クラブで交通安全教室
 夏の交通事故防止府民運動が始まった7月21日、桃山町の三笠小学校区地域放課後児童クラブで交通安全教室が開かれた。夏休みを前にした児童たちが舞鶴警察署の署員からクイズ形式で事故防止の注意点を教わり、事故に遭わないための気をつける点を暑中見舞いのはがきに記し家族らに出した。  夏休み中の子供たちの交通事故を防ごうと、日中仕事をしている保護者の児童を預かる放課後児童クラブを対象に、同署が交通安全教室を企画。同府民運動の8月20日までの期間中、市内の13小学校区のクラブで実施する。  初日となった三笠小校区の児童クラブでは、小学1〜4年生の児童25人が参加。横断歩道や自転車で通行中の絵を見て、交通事故につながる点をみんなで考え、児童たちは「左右を確認せず道路に飛び出すのは危ない」「車のかげから飛び出さない」など気付いた点を発表した。  交通安全暑中見舞いのはがきの作成にも取り組んだ。私の交通安全宣言の欄に「標識を守る」「前後左右を確認する」などを、相手に気をつけてほしい点の欄には「車の運転はスピードを出さないで」「飛び出しをしないで」などと記し、祖父母や友達に宛てて後日送った。
写真=クイズ形式で交通安全を学ぶ児童たち


2011年7月22日

ベルマークで被災の学校に設備を
キリンビバレッジ舞鶴工場
回収ボックス11カ所に設置
12月末まで市民に協力呼びかける
 東日本大震災の被災地の学校を支援しようと、倉谷のキリンビバレッジ舞鶴工場(竹重和行工場長)は、ベルマーク教育助成財団が取り組んでいる「震災援助寄贈マーク」に賛同し、市内の公共機関11カ所に、同社オリジナルのベルマーク回収ボックスを設置している。すでに市民から多くのベルマークが寄せられ、支援の輪が広がっている。  ベルマーク教育助成財団は、被災地の学校を支援するため、回収されたベルマークを学校での設備購入の援助資金に活用しようと、「震災援助寄贈マーク」の取り組みを始めた。キリンビバレッジでもこれまで子供たちの育成支援にとベルマーク活動に参加し、30種の自社商品にベルマークを採用している。  大震災後は被災者支援にも取り組もうと、同社舞鶴工場が市役所や西支所、東西図書館、各公館の11カ所に、支援を呼びかけるプレートとオリジナル回収ボックスを6月から設置している。舞鶴工場社員が定期的にボックスからベルマークを回収しているが、すでに数カ所で様々な商品に付いていたベルマークで一杯になり、「お役に立てていただければとてもうれしい」といったメッセージも入っていた。  舞鶴工場は「寄せられたベルマークから、コツコツと貯めていただいていたのがわかります。市民の皆さんのご協力をお願いします」と呼びかけている。スーパーなどにもボックスの設置を働きかけたいとする。ボックスの設置は12月末まで。回収したベルマークはまとまった段階で、同財団に送る。
写真=市民から寄せられた多くのベルマークと回収ボックス



放射能避ける夏休み
子供たちのキャンプ支援
丹後ちりめんチャリティー即売会
西方寺の今井さんが上野家で販売し寄付 7月29日まで
 福島第一原発事故による放射能汚染の高い地域に暮らす子供たちに、夏休み期間中、京都市内で過ごしてもらうキャンプを支援しようと、西方寺の今井善之さん(43)が、近くの大庄屋上野家で丹後ちりめんのチャリティー即売会を開いている。反物や古布のはぎれなどを格安で販売し、収益金をキャンプ実行委員会に寄付する。  原発事故で放射性物質が放出された地域に居住する子供たちに、一時的に放射能を避けるため、京都市内の精華大学生たちのゴー!ゴー!ワクワクキャンプ実行委員会が、5月に大学施設で子供たちを招きキャンプを実施した。  チェルノブイリの原発事故で高レベル汚染地域の子供たちの健康を回復させるため、遠く離れた地で1〜3カ月の保養が有効だったことから、夏休み期間中に福島県や宮城県などの1〜15歳の25人を受け入れ、大学構内や南丹市などで過ごしてもらう。被災地では被曝の急性障害が出る子供がいたり、外での遊びが制限されている。  2年前に西方寺に移ってきた今井さんは、野田川町で呉服店を営んでいた。そのときの商品の反物を販売し、キャンプの運営費に役立てることにした。反物の価格は約8割引きの3,000円台などに設定した。販売会は7月29日まで。  上野家では同23日午前10時半〜午後3時、万願寺祭を開催する。万願寺甘とうを使った料理のスタンプラリー、直売、紙芝居など。
【問い合わせ】電話83・1300、上野家
写真=販売される丹後ちりめんの反物


2011年7月19日

復興支援 夏祭りで
城南民協、城南会館、みずなぎ高野学園
7月31日、チャリティーイベント
Tシャツ、模擬店の収益金一部 被災地へ
ステージや作品展、抽選会も
 東日本大震災の被災地の復興を夏祭りで応援しようと、城南民生児童委員協議会と城南会館、みずなぎ高野学園が毎年開催している恒例の「HAッスル夏祭り」を、今年はチャリティーイベントとして計画している。「がんばろう日本」をテーマに、障害者たちが復興支援Tシャツを作製し、模擬店などの収益金などと合わせ被災地に義援金として送る。7月31日午後3時〜同8時、女布の城南会館で開かれる。  城南民協と同館、近くの障害者通所福祉施設の高野学園が共催し、地域の交流の場にと夏祭りを企画してきたが、今夏は被災地の復興に力を合わす機会にもなればと関係者で準備に取り組んでいる。  復興支援Tシャツは、鹿原のみずなぎ鹿原学園で障害を持つ人たちが製作に携わっている。白い生地の背中に、みんなは1人のためを意味する「ONE FOR ALL」、1人はみんなのための「ALL FOR ONE」、「がんばろう日本」などの文字と日本地図が、インクジェットでプリントされている。3種類の図柄で約百枚をつくる。販売価格は1枚1,800円。  また、焼きそばや焼き鳥、かき氷、生ビールなどの模擬店も多数出店し、Tシャツとともに収益金の一部を義援金に役立てる。会場では募金箱も設置する。エンディングセレモニーでは被災地へ来場者たちとエールを送ることにしている。義援金は後日、市社会福祉協議会に届ける。  このほかステージでは中筋サウンドハーモニー、チャッタマン、クレインズ舞、舞鶴支援学校高等部有志などが出演したり、バザーや体験コーナー、作品展、抽選会なども催される。抽選券はアルミ缶5個、もしくはペットボトルのキャップ5個を持参すれば1枚を引き換える。回収したアルミ缶はお金に換金して被災地への義援金に活用する。  ボランティアも募っている。
【問い合わせ】電話78・1800、同館
写真=みずなぎ鹿原学園で製作された復興支援Tシャツ



石巻市訪れ義援金届ける
復興と「川開き祭り」支援
舞鶴市民新聞社・田辺城まつり実行委
 舞鶴市民新聞社とまいづる田辺城まつり実行委員会は7月12日、東日本大震災の被災地支援のため受け付けた義援金3,104,889円を宮城県石巻市と石巻商工会議所にそれぞれ寄付した。  義援金は、石巻市に復興支援のため100万円、石巻商工会議所には、同会議所など主催で8月1日に開催される「川開き祭り」の花火大会に2,104,889円を寄付した。田辺城まつり実行委員長で本社の松本昭司社長が石巻市役所を訪れ、義援金を届けた。  義援金は、甚大な被害を受けた被災地の復興と、一時は開催を危ぶまれた地元の祭りを支援して、被災者に笑顔を取り戻してもらうため、4月1日から受け付けを始め、5月31日に締め切った。  京都北都信用金庫に開設した口座に、市民から寄付金が振り込まれたほか、各種団体や企業の寄付が本社に寄せられた。また、田辺城まつり実行委員会には、協賛事業所から寄付が寄せられたほか、5月22日の祭り当日に、会場に募金箱を設置して義援金を募った。
写真=石巻市役所に義援金を届けた松本社長(右)


2011年7月15日

子供たちの故障防ごう
舞鶴赤十字病院リハビリ科
野球指導者、選手に講習会
成長期に応じたトレーニングなど学ぶ
 野球をする子供たちの肩や肘などの故障を防ごうと、舞鶴赤十字病院リハビリテーション科が、野球指導者を対象にしたコンディショニング講習に取り組んでいる。子供たちにけがなくスポーツを楽しんでもらおうと初の試み。講習にはチームの監督だけでなく選手たちも参加、理学療法士の指導で体を柔らかくするためのウォーミングアップと体幹を鍛えるトレーニングなども体験している。  成長期にある子供たちが成人と同じトレーニングをすると、肩や肘などに負担がかかり投球障害などの故障が起き、同病院でも野球などをする子供たちが故障でリハビリに通っているケースがある。そのため子供たちの体の仕組みや成長期に応じたトレーニング法について、野球やソフトボールの指導者に知ってもらう取り組みを、同病院の理学療法士らが行う  講習会は4回シリーズ。5月から2か月に1度のペースで開き、1回目は投球障害の原因など概要を講義した。2回目の今月には指導者や選手の約30人が参加。関節の動きや、腹筋や腕立ての練習は肩を挙がりにくくさせてしまうこと、姿勢が悪いと肩と肘に負担がかかりやすいなどの説明を受けた。  続いて理学療法係長の水嶋祐史さんが股関節や肩を動きやすくするためのウォーミングアップ法、人の動きの土台となる体幹の筋肉を鍛えるため、仰向きで複式呼吸をしてのトレーニング法などの実技を指導。小学生らの選手たちもボールなどを使って実践し、肩の可動域が広がったことを実感した。  福井少年野球クラブの田畑修志君(福井小5年)は「股関節や肩が柔らかくなりました。きょう習ったことをトレーニングに取り入れたい」と話していた。次回は9月に開催する。申し込み方法など詳細は同病院ホームページに掲載する。
写真=理学療法士から体幹トレーニングを教わる選手たち



バドミントン「N.B.倶楽部」
男女そろって全国大会へ
女子は初出場
7月29日から若葉カップ
 バドミントンのクラブチーム「N.B.倶楽部」(中野登美代表)の小学生の男子と女子チームが、京都府予選でアベック優勝し、7月29日から開かれる若葉カップ全国小学生バドミントン大会に出場する。男子は3年連続、女子は初の全国大会にのぞむ。選手たちは大会に向け練習に励んでいる。  若葉カップはクラブチーム対抗の団体戦。小学6年生のシングルス・ダブルス、5年生のシングルス・ダブルス、4年生のシングルスの5戦で、先に3勝を競う。6月に行われた府予選で、男子はリーグ戦、女子はリーグ戦の予選に続いて決勝トーナメントが行われ、同倶楽部の両チームはそろって優勝した。  中野代表は「選手たちは実力を発揮し、接戦を制してくれた。全国大会では勝ち負けにこだわらず、普段通りの練習の力を出し切ってほしい」と話している。  男子チームキャプテンの大月俊樹君は「予選は接戦になったけれど、チームワークの力と応援の励ましで優勝できました。全国では1つ勝ってつなげたい」、女子チームキャプテンの赤坂花実さんは「初めて優勝できてとてもうれしかったです。全国大会ではあきらめず1戦1戦がんばりたい」と意欲を見せている。  若葉カップは7月29日〜8月1日、長岡京市で開かれる。
 同倶楽部の出場選手、監督は次の通り。
 男子=大月俊樹(三笠小6年)、八田陸矢(同5年)、八田椰章(同4年)、大月正樹(同3年)、赤坂哲平(同2年)、江口拓真(倉梯第二小5年)、中島諒大(倉梯小4年)▽女子=赤坂花実(三笠小6年)、薗田桃花(倉梯小6年)、竹中晴香(新舞鶴小6年)、横山碧海(同4年)、仲井杏花里(倉梯第二小5年)、小山なつき(同)、中嶋まみ(同)、橋本梨花(同4年)、田原愛海(余内小5年)、川井純嶺(中舞鶴小3年)▽監督=永井宏治
写真左=小学生の女子チーム
写真右=小学生の男子チーム


2011年7月12日

大震災から4ヵ月
被災地のアレルギーの子ら支援へ
北吸の荻野さん 7月22〜24日、3夜連続で
大自然の営みと人間描くドキュメンタリー映画
「ガイア第7番」チャリティー上映会 荻野工務店特設会場
収益金で対応食材支援
 東日本大震災で被災した食物アレルギーの子供たちを支援しようと、NPO法人住環境測定協会京都北支部(荻野恭弘支部長)が、龍村仁監督のドキュメンタリー映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第7番」のチャリティー上映会を計画している。生命が内に秘める自然治癒力の甦りをテーマに描かれる。7月22日〜24日の午後7時から北吸の荻野工務店特設会場で開く。収益金をアレルギー対応の食材などの支援に役立てる。  食物アレルギーは卵、乳製品、小麦などが原因で、じんましんや嘔吐などの症状だけでなく、血圧低下などのショック症状で命の危険な状態におよぶこともある。被災地での救援物資や炊き出しにはアレルギー対応の食材がまだ少なく、NPO法人アレルギー支援ネットワーク(事務局・名古屋市)が岩手県内などを拠点に、保育施設や避難所で対応食材の配布や相談活動に取り組んでいる。  同ネットワークと交流を持つ北吸の一級建築士の荻野さんは、アレルギーの子供たちの支援と、以前から関心を寄せていた「地球交響曲」の最新作、第7番の上映会をつなげようと企画。入場料の内経費を除く収益金を、被災地の食材支援などとして同ネットワークに寄付する。  「地球交響曲」は「地球はそれ自体がひとつの生命体」のコンセプトで、大自然の目に見えない営みとそれに寄り添って生きる人々のインタビューなどによって構成される。1992年の第1番の公開から自主上映で広がり、環境問題や精神性に関心を持つ人たちに支持されている。  昨年完成した第7番は、世界各地の伝統医療と西洋近代医学を統合する第一人者の医学博士・アンドルー・ワイル氏、もっとも過酷な自転車レース「ツール・ド・フランス」覇者で、日本の伝統工芸の匠たちに会う自転車ツアーをしたグレッグ・レモン氏、北極海横断の冒険などを経て、新潟県で自然農法の米づくりを軸に環境教育活動をする高野孝子氏が出演している。  荻野さんは「映画を見て私たちは地球に守られて生きているんだと感じました。意思を持って前へ進んでいくきっかけにもなれば」と来場を呼びかけている。入場料は前売り大人1,000円(当日500円増し)、高校生1,000円(前売り・当日とも)、小学生・中学生500円(同)。会場の都合で1回の上映につき定員40人。前売り券購入時に参加日の申し込みを。
【問い合わせ】電話63・0190、荻野工務店
写真=「地球交響曲・第7番」に出演しているグレッグ・レモン氏(画像提供・龍村仁事務所)



大好きな花で元気取り戻す
喜寿と初の故郷展かね
山根さん、永田さん 母娘押し花展
7月16〜18日 総文展示室で
 朝来中の山根トシ子さん(77)と、愛知県知多郡東浦町に住む長女の永田ますみさん(56)の「2人で描く押し花展」が、7月16日〜18日、浜の総合文化会館展示室で開かれる。ふしぎな花倶楽部押し花アーティストの永田さんが、夫の死と自身の病気が重なり畑仕事ができなくなった母親に元気になってもらおうと、押し花を教えてきた。山根さんの喜寿の記念と永田さんの初のふるさと展として計画した。  山根さんは自宅近くの畑で野菜や花づくりに精を出し朝市で販売してきたが、一緒に畑仕事をしていた夫の市衛さんを2007年に亡くし、2年後には自身も股関節の手術をして、これまで通りに野菜づくりができなくなった。気落ちしていた母を励まそうと、永田さんが2カ月に1度のペースで戻り押し花を教え始めた。  手術後は杖をついて歩く山根さんだが、押し花に使う花は自分で畑に花の種を蒔いて育てている。また、近くで野草も採取して押し花に活かす。分からないことがあれば永田さんに電話で聞くなど、熱心に作品づくりに励み元気を取り戻した。花が大好きで活け花をしていたことから、この2年でめきめき上達した。  2人展では山根さんがバラやアジサイ、イカリソウなど様々な花を使って、団扇や色紙、自作の俳句を書いた短冊、掛け軸などの約30点を、永田さんは2010年私の花生活押し花NIPPON大賞で佳作に入選した作品、桜の風景などの押し花絵など約20点を展示する。  山根さんは「花は私の生き甲斐。育てるのも押し花にするのも楽しい。娘と2人展ができ思いがけない幸せな気持ちです」、永田さんは「母の押し花は色の取り合わせや構図が上手でメリハリがあります。初めてのふるさと展を元気になった母との2人展でかなえることができ、とてもうれしい」と話し、来場を呼びかけている。  時間は午前10時〜午後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。
写真=押し花作りを楽しんでいる山根さん(右)と永田さん


2011年7月8日

知られざるマグロの生活伝える
調査船の航海の思い出も
元京大舞鶴水産実験所の中村さん
50年間の研究集大成、講談社から出版
各地の海洋を航海して調べる 数少ない研究者
写真と図版を交えて紹介
マグロはいつ眠るの? なぜ、おいしいの?
 京都大学舞鶴水産実験所に勤務した元助教授の中村泉さん(72)=上安=が、世界の海を航海しながら調査研究してきたマグロをテーマにした一般書『マグロ学 一生泳ぎ続ける理由とそれを可能にする体の仕組み』を講談社から出版した。約50年間の研究成果を集大成し、マグロの分類、生態、進化、味などをわかりやすく解説する。『どくとるマンボウ航海記』で有名な調査船に乗船した思い出なども執筆した。  京大農学部を卒業した中村さんは魚類分類学を専攻。舞鶴を研究活動の拠点に、漁業調査船に乗り15回の航海でマグロやカジキの調査に携わった。研究を始めた1960年代前半はマグロの分類は正確にできていなかったが、国内の主要な市場と世界の洋上での調査、加えて各地の研究者との協力でクロマグロやミナミマグロなど7種の分類を確立した。  2002年に同実験所を定年退官後は、国際協力事業団のシニア海外ボランティアとして3年間、チュニジアの国立海洋科学技術研究所に派遣された。現在、米国スタンフォード大学ホプキンス臨海実験所マグロ研究保全センター賛助研究員として、学生たちに指導もする。  各地の海洋を航海してマグロを調べる数少ない研究者であることから、その経験を活かしてわかりやすくマグロのことを紹介してほしいと講談社から執筆依頼を受け、3年がかりで出版にこぎつけた。  魚の王者と言われているマグロだが、口とえらぶたを開けて呼吸するため、死に至るまで休むことなく泳ぎ続けなければならない生態、そんな中でマグロはいつ眠るのか、マグロは本当にいなくなってしまうのか、マグロのおいしさの秘密など、多くの写真と自身の図版も交えて紹介している。  作家の北杜夫氏が著わしたマンボウ航海記の舞台になった水産庁の調査船「照洋丸」に、63年10月から半年間にわたった太平洋一周の乗船のエピソード、寄港した南米チリで土着とヨーロッパが混交した風景や風俗に新鮮な驚きを覚えた体験など、地球約6周分の航海の思い出も書いた。  中村さんは「魚の中でもマグロは1番長い距離を速いスピードで遊泳し、しかも食べておいしい。そんなマグロの実態をつきとめたいと研究を始めた。ほとんど知られていない外洋域での生活をこの本で伝えることができれば」と話している。本は四六判で237ページ。2,200円(税別)。全国の書店で販売中。
写真=出版した本を手にする中村さん



第32代クイーンまいづるデビュー
舞Iの観光PR役
7月18日「海の日のつどい」で
 第36回みなと舞鶴ちゃったまつり実行委員会(広瀬久哲委員長)は7月6日、まつりに花を添える第32代クイーンまいづるの3人を発表した。7月18日の「海の日のつどい」でデビューし、来年7月までの1年間、舞鶴の観光PR役として活躍する。  ヒーリングボーカリストの松平夏奈さん(27)=引土新▽ショップ店員の土田真由香さん(20)=浜▽海上自衛官の勝見菜々穂さん(19)=余部下=の3人。同実行委員会が公募し、応募した6人の中から選ばれた。  癒しをテーマに歌手活動をしている松平さんは「時間がゆっくり流れる舞鶴の自然の美しさ」、大阪からUターンした土田さんは「水や空気がきれいで、五老岳山頂などから見る景色の美しさ」、福井県鯖江市出身の勝見さんは「海や山の美しさとともに、万願寺甘とうなど美味しい物」など、舞鶴の魅力をアピールしたいと話した。
写真=第32代クイーンまいづるの松平、土田、勝見さん(左から)


2011年7月5日

第22回市長旗全舞鶴少年野球(本社など後援)
組み合わせ抽選会で対戦相手決まり闘志新たに
7月31日、舞I球場で開幕
学童上級、学童下級、少年の部
 第22回市長旗全舞鶴少年野球選手権大会(舞鶴野球連盟主催、舞鶴市民新聞社など後援)の組み合わせ抽選会が7月2日、浜の市商工観光センターで行われた。少年、学童上級、同下級の部の1回戦から決勝までの対戦が決まり、日焼けした球児たちは、大会に向け闘志を新たにしていた。大会は7月31日、行永の舞鶴球場で開幕する。  組み合わせ抽選会には、少年8、学童上級14、同下級14の計36チームの主将や選手、監督ら約80人が出席。舞鶴野球連盟少年部から大会日程などの説明があり、抽選に移った。  組み合わせ抽選は、少年、学童上級、同下級の順に行われた。予備抽選でくじ順を決めた後、各チームの主将が封筒に入ったくじを引き、組み合わせ表にチーム名が書き込まれた。また、学童上級の部で一番くじを引いた与保呂スポーツ少年団の北村智哉主将が、選手宣誓することが決まった。  大会は7月31日午前8時から舞鶴球場で開会式があり、全チームの選手が入場行進する。試合は同球場で少年の部、隣接する東舞鶴公園陸上競技場で学童上級の部が幕を開け、初日は1、2回戦を行い、ベスト4が決まる。準決勝、決勝は、8月7日、舞鶴球場などで行われる。  学童下級の部は、東舞鶴公園陸上競技場で、8月20日に1、2回戦、同28日に準決勝、決勝が行われる。
 出場チームは次の通り(組み合わせ順)。
 【少年の部】中筋少年野球ク▽南舞鶴スポ少▽舞星野球ク▽与保呂スポ少▽高野ドジャース▽志楽シャークス▽鶴友ク▽舞鶴東スポ少
 【学童上級の部】与保呂スポ少▽志楽少年野球ク▽三笠少年野球ク▽明倫ヘッピリーズ▽中筋少年野球ク▽茜が丘ベースボールク▽舞鶴東スポ少▽高野少年野球ク▽福井少年野球ク▽余内少年野球ク▽南舞鶴スポ少▽朝来少年野球ク▽池内少年野球ク▽共楽少年野球ク
 【学童下級の部】共楽少年野球ク▽茜が丘ベースボールク▽志楽少年野球ク▽舞鶴東スポ少▽余内少年野球ク▽中筋少年野球ク▽朝来少年野球ク▽高野少年野球ク▽池内少年野球ク▽三笠少年野球ク▽与保呂スポ少▽福井少年野球ク▽明倫ヘッピリーズ▽南舞鶴スポ少
写真=抽選のくじを引く球児



被災地の園児の願いかなえて
大船渡市から七夕飾りの短冊
青葉中生徒も復興の願い書く
八島商店街で7月9日まで展示
 東日本大震災の被災地、岩手県大船渡市の幼稚園児たちが願い事を書いた七夕飾りの短冊と、青葉中学校の生徒や市民が被災地の復興を願って作った短冊が、3本の竹に飾り付けられ浜の八島商店街に設置されている。七夕を通して互いの思いがかなうよう、市民たちが短冊を取り付ける作業を手伝った。  被災地へ文房具などを贈る支援をした余部下の画家、稲岡博さん(61)と、森本町の工芸家、田中光さん(62)が、被災地の子供たちの様子を知る機会にと発案。稲岡さんの娘で岩手県盛岡市に住む麻衣子さんとその知人を通じて、舞鶴市民の協力で田中さんらが、お風呂の芳香剤としてヒノキチップを届けた大船渡市の海の星幼稚園児53人が短冊に願い事を書いた。  同幼稚園は高台にあったため震災の被害を受けなかったが、津波でがれきとなった町をいまもバスで通園している。そんな園児たちが自分の絵などを描き、「消防士になりたい」「警察官になりたい」「おかあさんのようになりたい」などを短冊に書いた。  青葉中学校生徒からも480枚の短冊が寄せられた。「震災のニュースにとても心が痛みました。早い復興を願っています」「皆さんが笑顔になられるように願っています」などの願い事を書いた。この内55枚は同幼稚園に送った。  七夕飾りは八島七条〜八条間に7月2日の夜の市から置いている。会場には、同幼稚園から届いた被災地の様子を撮影した写真も紹介されている。展示は同9日まで。  田中さんは「短冊を見て園児たちの無邪気さに救われた一方、毎日がれきを見て過ごす子供たちはどこか無理をしているのではとも思ってしまう。短冊を見てもらって子供たちの気持ちに寄り添ってもらえれば」と話す。  2人は被災地からの依頼で未使用のタオル、バスタオル、タオルケットの提供を呼びかけている。届け先は同10日までに浜のマイコム一階事務所へ。
【問い合わせ】電話090・8757・8143、田中さん
写真=大船渡市の幼稚園児たちが願い事を書いた短冊


2011年7月1日

ワクワク なでなで!
おはようだワン! 今日も元気にね!
志楽ダイヤモンドパトロール隊
前中さんの愛犬「チャーミー」隊員
志楽小学校前で毎朝、児童迎える
 子供たちの登下校を見守っている志楽ダイヤモンドパトロール隊に1匹の犬が加わり、小倉の志楽小学校正門前で毎朝、パトロール隊と書かれた専用のユニフォームを身にまとい、児童たちを迎えている。動物好きの小学生たちも始業前のつかの間、犬とのふれあいを楽しみにしており、アイドル的な隊員になっている。  小倉の前中真由美さんの愛犬「チャーミー」。トイプードルの2歳のメス。前中さんは登校の時間帯、学校近くを愛犬と一緒によく散歩していた。犬に関心を持つ小学生も多く、元気に学校に通ってほしいと、志楽地域子育て支援協議会の同パトロール隊の隊員らと昨年夏から正門前で、チャーミーを連れて児童を迎え始めた。  雨や雪の日でも、「おはよう」と声をかける隊員たちと一緒に毎日正門に立ち、吉坂方面からの児童が乗るバスが到着すると迎えもする。登校して授業が始まるまでの時間、校庭に出てきた児童たちがチャーミーをなでて遊ぶと、子供好きのチャーミーも喜んでいる。  1年生の山本結月さんは「チャーミーはとてもかわいいです。毎日なでることができてうれしいです」と可愛がる。  前中さんは「私の3人の子供も志楽小を卒業しました。朝、ちょっと元気のない子供でも、チャーミーにふれることで元気になってくれているようです」と話している。
写真=専用ユ二フォームを着たチャーミーと児童たち



七夕飾りプレゼント 笹の葉さらさら
お星さまきらきら
三鶴幼稚園園児から海保などに
 引土の三鶴幼稚園園児たちが6月28日、喜多の舞鶴海上保安部船艇基地を訪れ、海上保安庁のイメージキャラクター「うみまるくん」と保安部職員らに、七夕飾りの笹をプレゼントした。  七夕を前に、社会見学をかね、警察署や郵便局など公共機関に毎年送っている。この日は園児30人が、星や船などの短冊を竹に飾った七夕飾り(高さ約2メートル)を贈った後、うみまるくんに触れて七夕の歌をみんなで合唱した。  同保安部は園児たちに「1人で海に入らない」など海水浴で注意する7つの約束を呼びかけ、巡視艇「ゆらかぜ」を案内した。
写真=「うみまるくん」に七夕飾りを贈った園児たち


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