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2012年9月28日

20周年で高校生と初共演
舞鶴市民吹奏楽団 10月28日に定期演奏会
総文大ホールで130人が合同練習

 舞I市民吹奏楽団(吉田登団長)が、今年で創設20周年を迎える。その記念演奏会を10月に予定しており、東舞鶴高校ウィンドアンサンブル部、西舞鶴高校吹奏楽部と初めてジョイント演奏する。総合文化会館大ホールで9月23日、同楽団員50人と西高部員54人、東高部員25人の総勢約130人が、本番前の最後の合同練習を行った。  この日は、同楽団常任指揮者の花崎隆夫さんの指揮のもと、日本のジャズ・フュージョンバンド、T―SQUAREの楽曲で、吹奏楽部の学生たちに人気の「オーメンズ・オブ・ラブ」と、吹奏楽のためのオリジナル曲、樽屋雅徳さん作曲の「マードックからの最後の手紙」を練習した。3時間、小節や楽器パートごとに、花崎さんが指示を出し息を合わせ、迫力ある演奏を奏でる練習に熱が入った。  同楽団は20年前に、吹奏楽経験者らで結成。最高齢は団長の吉田登さん(83)で、今でもユーフォニウムという低音の金管楽器で演奏に参加している。元中学校教師で吹奏楽部の顧問だった。その頃の教え子たちが、楽団員や演奏会に来るお客さんの中にもいるという。  毎週日曜日の夜、上安久の文化公園体育館で練習を続けている。現在の楽団員は、結成当初から20年続けている人が多いが、吹奏楽経験のない初心者もいる。昨年の国民文化祭前から、吹奏楽に参加する人が少しずつ増えているそうだが、多い時は100人近くいた楽団員も、高年齢化が進み現在は半分の50人になっている。  今回、2校の高校生たちと合同で演奏をする事にしたのも、若い世代から入団してほしいという願いと、卒業して都会へ出た高校生たちが、何年か経ち帰郷した時に一緒に楽団で演奏できるきっかけづくりになればと、20年の節目に合わせて企画した。団長の吉田さんは「孫くらいの歳の差の学生たちとの演奏は、元気がもらえて楽しい」と話していた。  定期演奏会は10月28日午後2時から、総合文化会館大ホールで開かれる。同楽団、東高、西高、それぞれの単独ステージがあり、最後を合同ステージで締めくくる。入場料は500円、小学生以下は無料。来場を呼びかけている。

写真=合同練習をする舞鶴市民吹奏楽団と東高ウィンドアンサンブル部と西高吹奏楽部



舞鶴青年会議所
こい緑長い形の万願寺甘とう
地域の魅力カルタで再発見
市民から公募で作成 10月6日カルタ大会

 地域の魅力をかるたで再発見しようと、舞鶴青年会議所(堀口宏之理事長)が、市民から公募して舞鶴かるたを作成した。45枚の読み札と絵札には、カマボコや花火、細川幽斎など物産や名所、歴史などが紹介されている。10月6日、浜の商工観光センターで、小学生を対象にしたかるた大会を開催する。  かるたづくりを通して舞鶴の魅力を掘り起こそうと、今年4月から読み札と絵札の公募を開始。小学生から高齢者まで約300点の応募があった。中には一人で「あ」から「ん」までの読み札を作った小学生もいた。8月に選定委員会で採用作を決定した。  「き」は「金曜日カレー楽しむ海軍さん」、「も」は「もしやもしやの母心が岸壁に」などの読み札にぴったりの絵が対応する。500セット作成した。採用者や大会参加者に贈り、小学校にも配布する。販売の予定はいまのところないが、今後取り扱いを検討する。  同会議所・地域力開発委員会委員長の西寛さん(36)は「舞鶴には多くの歴史や文化などの魅力があることを、かるたで知りました。一生懸命作っていただいたかるたばかりで、地域ごとに作れるのではと思いました」と話す。  かるた大会は10月6日午後1時半から。対象は市内在住の小学生百人。低・中・高学年の部で行う。参加無料。応募締め切りは9月30日。申し込みは名前、住所、電話番号、学年を記入し、舞鶴青年会議所事務局へFAX(77・1330)で。
【問い合わせ】電話77・1006、同会議所

写真=市民から応募のあった絵札の作品



2012年9月25日

B型肝炎被害者の早期救済を
弁護団と患者会
9月29日 制度説明会と医療講演会
患者多くも認知進まず

 B型肝炎訴訟の原告団と国との間で基本合意が成立したのを受け、救済制度の説明会と医療講演会が9月29日、伊佐津の西駅交流センターで開かれる。特別措置法が制定され全国で被害者に対して裁判での救済が始まっているが、救済制度の存在をまだまだ知らない人が多いのが現状だ。弁護団と患者会は被害者の救済を急務にしている。  肝炎患者は大半が輸血など不適切な医療行為による感染が原因とされ、全国で約350万人がいるとされる。多くの患者たちが高額な医療費と偏見差別に苦しみ、舞鶴でも患者と支援者らによるグループが結成された。  B型肝炎被害者たちが、集団予防接種で感染した患者らを対象に、個別救済や治療が受けられる恒久対策を求め訴訟を起こし、2011年6月に国と和解し、特措法による救済の認定要件や給付金の支給額が決った。  対象者の認定は裁判上の手続きなどで行うため提訴する必要がある。全国で約140万人とされるB型肝炎患者の内、今回の救済対象に該当するのは45万人と推定されるが、全国弁護団で提訴した原告者数は、基本合意から1年経過してもまだ約5100人に過ぎない。京都府内でも約9000人の感染被害者がいるものとされるが、原告は119人、府北部だけをみると舞鶴市1人など全体で20人にとどまる。  特措法は5年間の時限立法であることや、給付金を受けて早期の治療に取り組んでもらうため、全国B型肝炎訴訟大阪弁護団と舞鶴ウィルス性肝炎を考える会などが、説明会と講演を開く。医療費の助成制度の説明や患者たちの交流の機会を持つ。  午後1時半から京都府立医科大学大学院医学研究科の南祐仁講師が、B型肝炎のガイドライン治療などについて講演する。その後弁護士による個別相談と、南医師による治療法の相談もある。参加無料。事前予約不要。  西田敦弁護士は「自覚症状がないため被害者であることを自ら知らない人や、要件を満たしているのかわからない人も多い。潜在的なニーズを掘り起こし1日も早い救済に取り組みたい」と話す。  弁護団は常設の電話相談も行っている。電話は06・6647・0300、平日の午前10時〜午後5時。

写真=救済制度の特別措置法を広報するポスター



ありがとう唱えて心穏やかに
浅野さん 10月7日 大森神社で実践会

 ありがとうを唱和して心の平安と生きる喜びを見つけようと、会社員の浅野幸人さん(56)が、「わくわくありがとう実践会」を計画している。実業家として成功した竹田和平氏の主宰するありがとう会で学んだ。第1回は10月7日、森の大森神社社務所で開催する。収益金の一部は被災した福島県の子供たちの支援に役立てる。  タマゴボーロで有名な竹田製菓(本社・愛知県犬山市)の会長の竹田氏が、感謝の気持ちを軸とした心のあり方を広げるため、心の実践塾を開いている。浅野さんも塾に参加し、指導する先生の認定を受けた。  20歳で交通事故に遭い、その後遺症で両耳の聴力が低下し、いまは補聴器を装着している。この間、多くの人たちに支えられ生きてきた経験から、社会貢献の活動をと実践塾に入った。東日本大震災後は、毎月11日にフェイスブックを使って被災地に向け応援メッセージを募って送り、舞鶴などの市民らと7月に現地で支援物資も届けた。  実践会では自然や食べ物など12項目について自分の体験を交えて話し、ありがとうを唱和する。浅野さんは「ありがとうを大きな声で唱えることで、心が穏やかになり心の軸ができます。仲間と感動を共有し良い世の中にしたい」と話す。  午後1時半〜同4時。2回目は10月13日で、以降は11月3日まで毎週土曜日。受講料は1回分4,800円。初回は体験参加もできる。
【問い合わせ】電話090・5643・9662、浅野さん

写真=大森神社を会場に実践会を開く浅野さん



2012年9月21日

予備校授業、衛星放送で受講
日星高 進学コース充実へ校舎改修 地域担う人材育成へ
耐震化、ITルームを設置

 上安久の私立日星高校(水嶋純作校長、314人)が、東校舎の改修をこのほど完了した。耐震化工事を行うとともに、進学コースの充実を図るため、3年計画の初年度としてITルームを新設。大手の駿台予備校の授業が、パソコンからいつでも見たい時に見られる衛星放送講座「サテネット21」を導入した。ネット電話のスカイプの学習への活用も検討している。  少子化で中学生が減少する中、地域に根ざした魅力ある学校づくりを進めようと、普通コースでは自己肯定感を持てるコミュニケーション授業や生徒主体の被災地支援などに力を入れ、看護科は学費の支援や就職率100%などに取り組み、両科で入学生が増加傾向にある。特に普通コースは今年度の入学生72人の内、約八割が推薦・専願者が占めた。  今年からは進学コースの改革をスタートさせた。春から京阪神のKEC教育グループなどと連携し、有名進学予備校講師3人が、毎週末に来校して国語と英語、数学の特別授業を行っている。続いて東校舎の進学棟をリニューアルし、20台のパソコンを置くITルーム、広い窓で明るくした教室、少人数ゼミなどに使える4つの自習室などを設けた。  ITルームでは駿台予備校の行う基礎から受験までの約70講座を、見たい時に何度でも見られるオンデマンドシステムで受講できるようにした。生徒たちはさっそく放課後の自習時間に活用している。総事業費は1億3,000万円。国と府、市の補助を受けた。  水嶋校長は「他のコースに比べて後発だった進学コースの教育環境を整え、生徒たちの力を伸ばし地域社会を担う人材を育てていきたい」と話している。

写真=ITルームのパソコンで予備校の授業を受ける生徒たち



内部被曝、復興支援考えよう
9月28日 守田さんと交流会

 高浜町が東日本大震災の震災がれきの受け入れを計画するのを受け、がれきの広域処理の危険を訴える住民グループのがれきねっと若狭と復興ミーティングは、放射線の内部被曝や復興支援を話し合う講演と交流会に取り組む。被災地で原発事故などの取材を続ける京都市在住のフリーライターの守田敏也さんを招き、9月28日午後7時から余部下の中総合会館で開く。  舞鶴市でもがれきの受け入れを表明したが、環境省の「処理にめどが立った」との方針を受け、試験焼却を前に受け入れを見送った。  一方、高浜町では岩手県大槌町の木材チップ700トンの受け入れを決め、1キロあたり100ベクレルの基準を設け、1日3トンを清掃工場で焼却する計画。焼却灰は舞鶴市との境界から約800メートルしか離れていない最終処分場に埋め立てるとする。すでに地元説明を行い、10月に試験焼却、11月から本格的に開始するという。  舞鶴や近隣市、福井県嶺南地方の住民でつくる同若狭などが、「子供たちを放射能から守る」をテーマに、7月に大槌町を訪れたばかりの守田さんから現状などの報告を聞く。講演に先立ち9月17日、西方寺平の雲の上ゲストハウスで岡田地区の農業者たちと交流した。  守田さんは「大槌町で取材すると、防波堤の上に鎮魂の森づくりをし、そこにがれきを埋める計画で、外に運び出す必然性はまったくない。政府が原発立地自治体で断れない高浜町を狙って、強引に進めようとしているのではないか」と話している。  入場無料(カンパ制)。
【問い合わせ】電話60・1246、今井さん

写真=高浜町ががれきを受け入れる岩手県大槌町の様子を話す守田さん



2012年9月18日

出店者と来場者交流定着
つながり求めた廿日の市 9月で2周年
しおじプラザ 9月20日、記念のワークショップ

 毎月20日に浜のしおじプラザで市民が開くまいづる廿日(はつか)の市が、今月で2周年を迎える。市内はじめ京阪神などからも自慢の手作り品を持ち寄り、出店者と来場者との交流の場に定着している。9月20日は2周年を記念して、多彩なワークショップやライブも行う。  市民たちでつくる実行委員会(永井玲子代表)が、手作り品を通してこの場に集まる人のつながりが生まれれば、と定期開催し運営を続ける。大阪や豊岡、奈良、滋賀などの広範囲から、ものづくりのプロや趣味で楽しむ主婦までが出品。陶器や飴細工、日用雑貨、野菜、カレーなどクラフトや飲食物などの多くの品物が並ぶ。  多い月で57店舗の出店があったが、各地で手作り市が増えた影響や平日開催の月もあり、平均して30〜40店舗となっている。それでも出店者同士なごやかに交流したり、毎回訪れるのを楽しみにする市民もおり、時には品物の製作依頼も交わすなど、当初の目的を果たせるようになってきた。  永井さんは「出店者とお客さんが主役で、シンプルな運営のスタンスで続け、根付かせたい」と話す。  2周年記念はミニハウスのペイント、糸紡ぎ体験、干支壁飾り、エコバッグ作りなどのワークショップ、プレゼントもある。時間は午前10時〜午後4時。雨天決行。出店料は1,000円。
【問い合わせ】電話63・0058、永井さん

写真=第1回目の廿日市の様子(2010年9月)



今田ひまわり会
朝市と仲間が元気の源!
水・土に 公民館横で16年

 今田公民館横の出荷場で毎週水曜日と土曜日に、70歳以上の女性たち8人で作る「今田ひまわり会」が、午前7時〜同9時半に「ふれあい朝市」を開いている。会員たちは元気に楽しみながら1年間ほぼ休みなく続け、今年で16年目。自分の畑で作った新鮮な旬の野菜や花を、1人1人が持ち寄り販売している。収穫の多い野菜は、近くの池内小学校や舞I支援学校から給食用の注文も受け、生徒と一緒に給食を食べることもあり、手書きの感謝状ももらった。  同会は、地元で朝市を開きたい有志が集まり、平成8年に会員15人でスタートした。名前は、NHK朝の連続テレビ小説「ひまわり」から取った。現在の会員は当初から続けている8人で、最高齢は86歳。  可燃ごみの収集日の水曜日と土曜日に朝市を開く。公民館横にゴミを出しに来た人が買っていくのが大きな集客になっており、毎週顔を合わすため付き合いも深くなり、地域の交流の場にもなっている。また、池内幼稚園のバス乗り場もすぐ近くにあり、バスを待つ親たちも買い物に訪れる。  1年に2回、売り上げの1割を積み立てている会費で行う特別売り出しが、会員たちは1年の中で1番楽しみだという。盆前と年末に自分たちでチラシを作り、8人で手分けして今田地区にポスティングをしたり、知人に渡して来場を呼び掛ける。1束200円のお供えの花がメインのお盆前の売り出しには、道路にあふれるほど人が押し寄せるという。年末の売り出しでは、お客さんに1年の感謝を込めて、豚汁やぜんざいなどを振る舞っている。  会員たちは朝市の後、お茶とお菓子を囲んでみんなで話をする時間が1番楽しく、それがいつまでも元気でいられる秘訣。差し入れを持って話に参加しに来る常連のお客さんもいるという。出荷場を無料で借りているため、ささやかな感謝を込めて毎回、公民館のトイレの掃除も朝市後にずっと続けている。  同会会長の小河照子さん(78)は「私たちよりも、もっと若い世代の人たちにも会に入ってもらって、ずっと続けられたらうれしいです。15周年のお祝いの会は出来なかったので、20周年を目指してがんばりたい」と、笑顔いっぱいで話していた。

写真=感謝状とひまわり会のメンバー



2012年9月14日

陸前高田の震災遺児支援を
高井さんと教室生たち まゆまろ貯金箱で募金活動
10月5日 現地へ届ける

 東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の子供たちを支援しようと、成生の陶芸家、高井晴美さん(48)と教室生や協力者たちが、国民文化祭・京都府のPRキャラクター「まゆまろ」を模した陶器の貯金箱を製作し、募金に取り組んでいる。震災から1年半が経ったが、被災地を忘れまいと同じ気持ちで25人が10月5日現地を訪れ、震災遺児や保育園に貯金箱を届けることにしている。  海辺に住む高井さんは津波被害に胸を痛め、チャリティー陶展の収益金や市民からの募金を携え、昨年11月と今年3月に陸前高田に向かった。住民たちは少しずつ歩み出しているが、復興には長い年月がかかることから、被災地のいまを多くの人に見てほしいと、自身の陶芸教室「はるみ会」のメンバーに声を掛け、25人で現地に行くことにした。  両親を亡くした震災遺児の支援を中心にし、募金だけでなく形のあるものも贈ろうと、貯金箱を作ることに決め、教室生と協力を申し出た市民ら35人が、高さ約10センチの貯金箱68個を8月末に完成させた。北吸の市政記念館内のカフェ「jazz」やコンビニなどに置くほか、生徒らも持ち帰り友人らに募金を呼びかけている。  10月4日夜に舞鶴を出発し、5日に陸前高田市を通じて震災遺児38人に、交流を続ける下矢作(やはぎ)保育園に募金を贈る。生徒の光野はる子さん(58)=矢之助町=は「いまの復興状況や住民の暮らしをしっかりと見て、募金を寄せてくれた友人や近所の方たちの気持ちを届けたい」と話す。  高井さんは「15年来のつきあいがあり、支えてもらっているメンバーに現地を見て感じて、それを人に伝えてもらえれば。1個1個表情が違う貯金箱を通して、みんなの強い気持ちが子供たちに届くとうれしい」と話している。募金への協力を呼びかけている。
【問い合わせ】電話67・0326、高井さん

写真=製作した貯金箱を手に被災地支援を呼びかける高井さんと教室生たち



試行錯誤重ね 甘い実たわわに
西方寺の添田さん 8年目のブドウ園 全国各地へ発送
獣害にあきらめず納得の収穫期

 舞鶴にIターンして新規就農した添田潤さん(34)=西方寺=が、大俣の山間部でブドウ栽培を始めて8年目になる。洗わなくてもそのまま食べられる安心なブドウを目指し、水不足や獣害に悩まされながらも試行錯誤を重ねた末、甘いブドウがたわわに実り、目標へと一歩一歩近づきつつある。10種類百100本の木が収穫期を迎え、各地への発送に追われている。  茨城県出身の添田さんは、全国で唯一有機農業を教える私立愛農高校(三重県伊賀市)で学んだ。10年前に妻の光子さんの実家がある舞鶴に移住し、以前ワインバーで働いた経験を機に、生食用ブドウづくりを計画。耕作放棄地三反を開墾して、ピオーネやハニーシードレスなどを植えた。  無農薬栽培を試すなどしたがうまく育たず、クマやアライグマなどの被害にあうなど苦労の連続。なかなか収益も生まず止めてはと助言も受けたが、「青果店で食べたブドウのおいしさが忘れられず、あんなブドウを作りたい」との想いであきらめなかった。  農薬を最小限に抑え、水や肥料、新芽の摘み取りなどを学び、殺虫剤をコーティングしていない紙袋で袋掛けをし、枝にぶらさがったまま甘くなるまで待って収穫するようにした。アース線を地面に這わせた電気柵や釣り糸を張って獣害対策とし、今年からスプリンクラーを設置。水が十分に回ったことで木に力が生まれ、甘みと収穫量も増した。  添田さんは「今年は木が一変してよくなり、来年はもっといいブドウができそう。ブドウはとてもきれいで作業も楽しい。まだまだ目標には遠いけれど、納得のいくものができるようになった」と話す。  西方寺の大庄屋上野家で販売するほか、口コミで増えた北海道から沖縄までの顧客に発送している。収穫期は10月初めまで。100グラムで袋詰め130円、パック120円、贈答用は1キロ1,400円から。
【問い合わせ】電話FAX83・0230、携帯080・3033・7479、添田さん

写真=10種類100本のブドウ園と添田さん



2012年9月11日

現代アートに仕上がる
身障センター利用者たち ステージ背景共同制作
9月22日開催 秋祭りで披露

 余部下の市身体障害者福祉センターでの秋祭りに向け、ステージ後方に設置する背景づくりを、センターの利用者やボランティアたちが初めて共同で取り組んだ。「情熱」をテーマに車椅子に乗るなどしてローラーを使って描き、明るい色調の現代絵画のようなアートにもなっている。9月22日の秋祭りに披露する。市民の来場を呼びかけている。  ステージは同センター駐車場に設ける。毎年背景も置いていたが、絵の得意な職員が担当するなどしていた。今年は同センターの陶芸教室で講師を務める陶芸家の鉄尾伸介さんのアドバイスで、利用者とボランティアが協力して製作することにした。  縦90センチ、横180センチのベニヤ板を12枚使った大きさの背景にする。数種類の水性塗料を混ぜてピンクや黄色、水色、オレンジなどの色を作り、片手でも塗れるように棒の先にローラーを取り付け作業。約30人が代わる代わる思い思いの模様を描き抽象的な絵画のように仕上がった。  参加した中西千恵野さんは「子供のころに戻ったように、思いっきり描きました。当日飾るのが楽しみ」と話している。  秋祭りでは舞鶴出身で元ぴんからトリオの岸わたるさんの歌謡ショーや障害者グループの出し物のほか、模擬店も並ぶ。時間は午前10時〜午後3時。入場無料。だれでも参加し交流できる。
【問い合わせ】電話63・3008、同センター

写真=12枚の板に色を塗る人たち



消火用ホース筒先 盗難相次ぐ
中筋、高野地区で

 舞鶴市内の中筋・高野地区で、消火栓ホースの格納庫から消火用ホースの筒先とスタンドパイプが、相次いで盗まれていることが分かった。市消防本部は格納庫を管理する各自治会と各消防団に、注意と点検を呼びかけている。  市消防本部によると、9月7日現在で京田、十倉、万願寺、女布、野村寺の5地区の格納庫14カ所が荒らされ、筒先8本、パイプ10本がなくなっていた。ほとんどが真ちゅう製だった。  京田では被害にあった十倉から連絡が入り、今月1日に18カ所の格納庫を点検したところ、筒先が5カ所、パイプが7カ所でなくなっていた。京田町内会長の鹿島信夫さん(67)は「緊急に使う場合があるので格納庫には鍵はありません。消火活動に支障が出るので頭が痛い」と話している。  福知山市内の夜久野町や三和町などでも、8月に盗難被害が報告されている。

写真=筒先とパイプがなくなっていた格納庫(京田)



2012年9月7日

活魚水槽 クレーン備え
新型漁船で収益アップへ
市内最多の漁獲量誇る田井水産 定置網漁に導入
国から経営支援受け 全国で2件目

 田井地区の若狭湾で大型定置網漁業を営む田井水産(丸山好代表)が、経営コストを削減し収益性を高める漁業を目指し、活魚水槽を備えた漁船「第三十一田井丸」(19トン)を新たに建造した。六基の網揚げ機やクレーンも備え、船団も4隻から3隻体制に見直す。水産庁のもうかる漁業創設支援事業に認定され、3年間の経営支援を受け操業する。  府漁業協同組合連合会や府、市などで組織する舞鶴市地域プロジェクト協議会が、省エネ・省コスト型漁業に転換を図るため、最新設備の新型船による漁業の計画を策定し、水産庁の事業認定を受けた。その計画を府漁業協同組合と田井水産で進める。定置網漁で認定を受けるのは全国で2件目。  舞鶴の水産業は、大型定置網漁が水揚げ量の約六割を占め、中でも田井が舞鶴市内で最多の漁獲量を上げ、世帯の約半数以上が漁業に関わり、地域の主産業になっている。しかし近年は魚価の低迷が続き、老朽化した定置網漁船の修繕費など維持管理費が大きな負担になっていた。  そのため網の交換や魚の水揚げに使うクレーンなどの機器、10トンの活魚水槽と海水の冷却装置などを備えた新型漁船を建造。活魚で出荷することで付加価値を高めることができる。総事業費は1億6,300万円。また、資源保護を図るため網目を拡大し、活け締めをする一次加工処理施設を田井漁村センターに作る。  新造船の導入で2隻を減船し、3年後には人件費を800万円削減する。年間の漁獲高は2億5,400万円(平成23年度は2億1,700万円)を目標にしている。赤字が出た場合、3年間は国からその半分が助成される。  同センターで9月3日、竣工式があり関係者たちが完成を祝った。丸山代表は「漁業を取り巻く環境は厳しいが、この船を活用して定置網漁業と地域漁業の振興を図っていきたい」と述べた。

写真=コスト削減と収益力向上を目指した新造船「第三十一田井丸」



赤れんがオータムシリーズ
12月まで様々なイベント

 赤れんがパークで、10月27、28日に行われるアート&クラフトやジャズコンサートなどの「赤れんがフェスタ」をメイン事業に、倉庫の魅力を広く発信するため、「赤れんがオータムシリーズ」と題し、今月から12月にかけて様々なイベントが開催される。
 第1弾の9月16日は、4、5号棟で、京阪神からも多数参加が予定されているコスプレイベント「こすぷれんが。Vol.1」を開催。撮影会やアニメソングのダンスイベントなどがある。午前10時〜午後7時。
 9月21日から10月20日までの毎週金、土曜日は5号棟で、ジャズの生演奏とワインを楽しめる「赤れんがワインホール」を。午後7時〜同10時。
 10月25日〜12月28日までは赤れんが博物館で、世界遺産の建造物や都市などを紹介する「れんがの源流・日干しれんが展」。
 11月3日〜同25日までは3号棟で、世界記憶遺産登録推進を記念して、引き揚げ関連の絵画展を。
 11月17日〜12月16日までは5号棟で、北京市出身画家の水墨画展「王子江(おうすこう)絵画展」が、それぞれ開催される。




こすぷれんがVol.1
舞鶴にサブカルの波を
初のコスプレイベント 赤れんがで開催

 舞鶴で初のコスプレイベント「こすぷれんが。Vol.1」が北吸の赤れんがパークで開催される。アニメやまんがのキャラクターに扮した参加者が自由に交流。国指定の重要文化財である「赤れんが」での写真撮影を楽しむ。  浜でサブカルチャーをテーマにした飲食店を経営する「loveaddiction」がプロデュースする。  日程は9月16日午前10時〜午後7時、赤れんがパーク4、5号棟で。写真撮影のみでの参加も可能。また、午後3時〜6時にはアニソンDJによるダンスイベントも開かれる。  コスプレをする参加者には注意事項がある。実在する軍服での参加禁止。血のりや刀剣など施設を汚したり傷つけたりする可能性があるものには持ち込み制限がある。詳細はHP(http://ameblo.jp/cosprenga/)で。  参加費は1,500円でワンドリンク付。事前予約が必要。申し込みはHPの他、電話・FAXでも受け付ける。
【問い合わせ】電話66・1019、FAX62・9891、市文化振興課内「こすぷれんが。」事務局。

写真=赤れんがでコスプレ(撮影:ねこ太ё)



2012年9月4日

戦争、空襲子供たちに語り継ぐ
体験記編さん委員会 小・中学校、地域に出向いて
悲しさと恐ろしさ知って

 舞鶴空襲の体験記録を作成した「戦争・空襲メッセージ編さん委員会」(蒲田忠夫・呼びかけ人代表)が、戦争を語り継ぐ活動を開始した。その第1回としてメンバー2人が、このほど吉原小学校を訪れ、児童たちに空襲や戦争中の学校の様子などを語った。同会は今後も小・中学校や地域で舞鶴であった戦争を伝える活動を続ける。  米国の原爆模擬弾が1945年7月29日に舞鶴海軍工廠に投下され、翌日は艦上機による攻撃を受け、動員学徒や工員ら184人が犠牲となった。元学徒や市民たちの座談会や手記をまとめた体験記録が7月に発行され、多くの反響を呼んでいる。さらに体験を子供たちに語り伝えるため、次なる活動をスタートさせた。  最初に呼びかけ人の1人で、市老人連合会会長の増山寛一さん(83)の地元の吉原小を訪れた。全校児童57人を前に、戦時中は吉原小グラウンドを耕しサツマイモを作ったこと、地域の若い人は戦地に行き、お年寄りが子供たちに竹やりの使い方を教えていたことなど、「お国のために命を投げ捨てる教育を受けた」と説明。  また、倉谷にあった第二造兵部で特攻兵器「回天」の製図を写す作業をした体験を踏まえ、「生きて帰ってこれない兵器の図面を書き悲しかった。戦争は絶対にしてはいけない」と述べた。  同会事務局長の関本長三郎さん(68)=大波上=が、「舞鶴空襲では働かされていた中・高校生たちが、亡くなった友達の遺体を自分たちで焼いたりと、考えられないことが67年前に起こった。舞鶴が狙われたのは軍事基地があり軍艦などを作る工場があったためだった」と語った。  6年生の山田風由音さんは「空襲はすごくこわいことだと思った。二度と戦争がないようになればいい」と話していた。

写真=吉原小の児童たちに戦争体験を語る増山さん



ベンチ作って休憩所設置
舞鶴高専尾上研究室 東浄化センター環境改善研究

 市場の東浄化センターの環境改善の研究に取り組む舞鶴高専建設システム工学科の尾上研究室が、9月9日の同センターの見学会に合わせ、試験的にベンチや日陰を置いて休憩所を設ける。より親しみやすい施設を目指して、過去2年間の研究発表を元に、今年は実証実験を行い、今後の改善に活かしていく。来場を呼びかけている。  下水処理施設である浄化センターへ市民に理解を深めてもらおうと、市の依頼を受けて尾上亮介教授と学生たちが研究を開始。学生たちの卒業研究として1年目は施設壁面の緑化などの計画、2年目は見学会での改善点などを発表した。また、小学生の社会見学時にアンケートをし、休憩できる場所の要望があった。  今年は実際に休憩場所を設置することにし、五年生の山形亮太さん(20)が夏休みを返上して、木製のベンチ(幅45センチ、長さ180センチ)を24脚製作。ベンチに屋根やパラソルなどを付けて日陰を作った。  下水道の日(9月10日)に伴い、9日、市が東と西地区の浄化センターで見学会を開く。ベンチは東の施設に置き、来場者にアンケートを取って休憩所の利用に関して声を聞く。ベンチはその後も社会見学などに活用する。  山形さんは「施設の環境改善のためアンケート結果を活かし次の計画をつくりたい。来場して協力をお願いします」と話している。見学会は午前10時〜午後4時。無料。花や肥料をプレゼントする(数量限定)。
【問い合わせ】電話62・1999、東浄化センター

写真=ベンチと製作した学生の山形さん



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