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2012年10月30日

便秘解消に! オリゴ糖豊富!
ヤーコン地域の特産品に
志楽ダイヤモンド協議会
南米原産の根菜 健康食品として注目
作り手増えて地域に根付く

 南米原産のキク科の根菜であるヤーコンを特産品にしようと、志楽地区の自治連合会「志楽ダイヤモンド協議会」(森田諭理事長)が、2008年から栽培に取り組んでいる。ポリフェノール(抗酸化性物質)やオリゴ糖を豊富に含んだ健康食品としても注目されており、徐々に生産も拡大してきた。11月3、4日の舞鶴高専祭で販売する。  ヤーコンは地上部の葉は人の背丈ほどになり、地下にサツマイモのような形の塊根(かいこん)をつける。ナシのような食感で甘みがあり、食物繊維が多く、野菜の中で最もオリゴ糖が豊富とされ、便秘解消や糖尿病予防、免疫機能を高めるなどに効果があるという。生食や炒め物などで食べ、葉はお茶に使える。  南山城村のまちおこしグループの取り組みを視察し種イモを仕入れ、同協議会園芸部会が栽培を開始。5月に苗を植え10月末から収穫し、翌年春まで保存できる。肥料に牛糞を入れ農薬は一切使わない。手間があまりかからず獣害もない。昨年は約100キロを収穫した。  当初は小倉の畑だけだったが、今年から泉源寺にも畑を増やした。苗を安く販売して地域の農家に生産を委託し、買い取りも昨年から実施している。いまでは入手した苗で約30人が育てる。  販売は高専祭や同協議会のイベントで行ってきたほか、舞鶴商工会所青年部がネットでも扱っており、関東からも注文がある。ヤーコンを知ってもらうため、志楽小学校の給食にも一昨年からサラダなどで提供し、児童たちが収穫体験もした。  園芸部長の村瀬義信さん(78)=泉源寺=は「今年は雨が少なかったため少しこぶりになった。栽培法を確立でき地域にも浸透してきた」、副理事長の左近敏伸さん(66)=同=は「人づてに宣伝しているだけですが、販売会には遠隔地から来る人もいます。今後は委託生産を増やしていきたい」と話す。  志楽の農産品を集めた販売会「志楽うまか市」は11月25日、小倉の同協議会事務所で開かれる。
【問い合わせ】電話62・4983、村瀬さん

写真=土から掘り出したヤーコンと同協議会メンバーたち



若浦中 創立30周年
地域の絆 合唱で表現
11月4日式典 OBらが披露

 若浦中学校が創立30周年を迎え、PTAなどでつくる実行委員会が11月4日、大波下の同校で記念式典を開催する。卒業生や保護者、教職員ら約百人で記念合唱団を結成し、合唱を披露しようと練習に励んでいる。  今年で30周年を迎えたことから、同校PTAのOB会(関本長三郎会長)が、生徒や同会メンバーらに記念のTシャツをプレゼントして、9月の体育祭で披露した。  地域の絆を表現しようと式典で合唱の発表を企画し、メンバーを募った。集まった約100人が仕事が終わった夜、同校で練習を続ける。関本会長は「合唱はみんなの心を一つにする力がある。いろんな人たちが地域で見守っていることを生徒たちに合唱を通して示せれば」と話す。  式典は午後1時半から。第2部で、復興ソングの「花は咲く」などを歌い、最後に生徒も加わり校歌などを合唱する。

写真=練習に励む合唱団員たち



2012年10月26日

気軽にお茶で交流しましょ!
聴覚障害者たち、市聴言センターで談笑の輪広がる
毎月1回「つるカフェ」開店

 聴覚に障害を持つ人たちが注文を受け、コーヒーを提供する「つるカフェ」が、毎月1度、余部上の市聴覚言語障害者支援センターで開設されている。ろう者と難聴者が月ごとに交代して準備しており、手話や要約筆記サークルの会員たちが訪れ、交流の場になっている。今月は地域の人にも来場を呼びかけ、手話や筆談などを交えて談笑した。  同センターに併設される市聴覚言語障害者地域活動支援センター(愛称つるの会)では、市内在住の聴覚障害者を対象に、料理教室など生活関連の情報提供や創作活動などを実施している。  障害者のコミュニケーションを支援する手話サークル「つたの会」、要約筆記サークル「みみかき」の会員との交流を図る活動日も設けているが、もっと気軽に会員たちにセンターに来てもらおうと、カフェを開設することにした。  1杯100円のコーヒーなどの飲み物と手づくりのクッキーなどを、障害者たちが準備し接客を担当。6月から開始し、夏休み中には児童デイサービスを利用する子供たちも訪れ、来場者も次第に増えてきた。今月は地元住民のほか、要約筆記講座の受講者ら約20人で会場のテーブル席は満席になり、様々なコミュニケーション手段を使って会話をした。  友人と来た小池かおりさん=行永東町=は「手話をできる人に通訳してもらいながら、ろうあ者の方と話す機会を持ててよかった。もっと地域に広がればいい」と話していた。 つるカフェは午後1時半〜同3時。11月はつるの会文化祭のため休み。
【問い合わせ】電話64・3911、同センター

写真=コーヒーを飲みながらくつろぐ来訪者たち。今月は難聴者が接客した。



つるの会文化祭
11月4日開催

 市聴覚言語障害者地域活動支援センターを利用する人たちの発表の場であるつるの会文化祭が、11月4日午前10時半〜午後3時、余部上の市聴覚言語障害者支援センターで開かれる。美術などの作品展示、舞台発表、手作り品バザー、喫茶コーナーなどがある。入場無料。




赤れんがフェスタで
「舞鶴おでん」デビュー 認定店募る
伝統のじゃこだし 食材の宝庫

 新たなご当地グルメとして、舞I地域伝統の「じゃこ出汁」を使った「舞Iおでん」が誕生した。飲食店経営者や蒲鉾製造業者、農業者などからなる舞Iおでん会(齋藤友幸会長)が、水産練り製品や佐波賀大根など、煮物に最適な食材が豊富であることに着目し、全国に発信していこうと企画した。10月27、28日に開催される赤れんがフェスタの会場で初披露される。  舞Iおでんの一番のこだわりは出汁。昔から各家庭で味噌汁や煮物にも用いられているカタクチイワシなどの煮干しの「じゃこ」からとる。おでんに使われるのは全国でも珍しく、旨味が強く濃厚な味わいが特徴。  市内の飲食店で普及させるため、認定基準の「掟」を設けた。じゃこ出汁を基本に、練り製品、大根、鶏卵、こんにゃくを必ず入れる。舞Iの特産物も入れ、歴史や風土に関連した工夫をする。  また、舞I名産のいわしちくわ、佐波賀大根、舞Iあぐりブランド推奨の鶏卵、舞I産わかめ入りそうめんこんにゃくを全て入れると、ゴールド認定店になる。わかめ入りそうめんこんにゃくは、舞Iおでんのために新たに作られた。  認定店は現在、下福井の「レストランととや」、浜の「喜文」など五店舗。11月から販売する。価格設定などは認定店が決める。  齋藤会長(63)は「豊富な特産物を、全国の人たちにも味わって欲しい。冬になったらたくさんの店でおでんを食べてもらえたらうれしい。30店舗を目指したい」と話した。  赤れんがフェスタでは、市政記念館前のグルメコーナーで、舞Iおでん会が7品入りを400円で販売する。
【問い合わせ】電話75・0865、同会

写真=いわしちくわや、わかめ入りそうめんこんにゃくなどが入った「舞鶴おでん」と齋藤会長(左)



2012年10月23日

顔見える継続した支援を
日星高生徒たち 震災被災地とつながる
10月27、28日 赤れんがで東北の物品販売

 「私たちは3・11を忘れません」を合言葉に、上安久の日星高校(水嶋純作校長)の生徒や教諭、関係者たちが、東日本大震災の被災地支援を継続している。訪れた釜石市などで震災を乗り越えようとする人たちに出会ったことで、顔の見える支援に結びついた。10月27、28日、北吸の赤れんが4号棟での教育機関合同PRフェアで、被災地で作られた海産物の加工品などを販売する。  震災直後、生徒たちが募金活動をしたのを最初に、昨年12月に生徒会役員が宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区の小・中学校に折り鶴を届けた。また、同市で被災者の心のケアに務める医師の桑山紀彦さんが来鶴し、これまでの体験を生徒たちに語った。  今年7月には、同高講師の齋藤亮壽さんが、市民らと岩手県釜石市の仮設住宅に支援物資を届け、JR釜石駅近くの土産物店で自社の水産加工品を販売する菊池真智子さんから、乗っていた車ごと津波に流され、民家2階の窓に飛び移り九死に一生を得た体験を聞いた。続いて同市などで生徒15人と教諭たちが、がれきの片付けなどを手伝った。  被災者とつながりが生まれ舞鶴でもできる支援をしようと、全壊した工場を復旧させた菊池さんの水産加工品を送ってもらい、今月5、6日の文化祭で、学校を応援するグループのステラ・ソルが販売を務めた。  フェアでは加工品をはじめ、がれきで作ったキーホルダー、閖上の主婦たちの手芸教室で作るアクリルたわしなどを並べる。3年生の湯口真岐さんは「復興が進んでいない被災地の現状を知ってほしい」、1年生の中瀬一輝君は「買い物という形で支援してもらえれば」と話す。  時間は10月27日午前10時〜午後5時、28日午前10時〜午後4時。

写真=買い物で支援をと釜石の海産物などを紹介する生徒たち



絵封筒の魅力がいっぱい
田中町の田端さん 自宅工房で10月25日から作品展

 田中町の主婦、田端みつ子さんが、切手の図柄を活かして封筒に絵を描く絵封筒づくりを楽しんでいる。交流する人たちから郵送されたものには誕生日のお祝いのほか、クリスマスやニュースなどが題材になる。小さなアート作品の絵封筒を知ってもらおうと、10月25日から自宅の工房で約五百点を展示する。  アート盆栽と粘土細工教室を主宰し作品展も開いている。絵封筒を紹介した本を手にしたことから、2008年春から友人らと絵封筒を交わし、浜のギャラリー・サンムーンが作品展を企画。自らも西図書館のワークショップで指導し、出版社が主催した全国公募展で優秀賞も受賞した。  これまで届いた約800通の内、500点とまだ郵送していない自身の新作を選び、静岡の友人からの富士山の作品、花や草などの絵などを集めた数コーナーを設けて展示する。  陸橋の風景を描いて電車の切手を、樹木を描いて複数の鳥の切手を貼った封筒のほか、美術展の美しいチラシを封筒に使ったり、3通をつなげるとスカイツリーが完成する作品、世相を評したユーモア溢れる作品もある。  田端さんは「相手に喜んでもらえ、受け取った自分もうれしくなる贈り物です」と話す。11月4日まで。午前10時〜午後4時。入場無料。体験もできる(参加費100円。事前に申し込みを)。場所は志楽幼稚園東隣。
【問い合わせ】電話64・2168、田端さん

写真=友人たちから送られた数多くの絵封筒



2012年10月19日

懐かしい昭和 屋台村で蘇る
浜の中央市場をリニューアル
飲食店連なり10月18日オープン
賑わい取り戻し新たな名所へ

 浜の八島商店街にある中央市場が、屋台村となって再生し10月18日オープンした。市場が賑わっていたころの懐かしい昭和の雰囲気を残す内装をそのまま活かし、ブリキの看板なども掛かる。焼き鳥や串かつ、缶詰バーなど8店舗が入る。仕掛け人や関係者は賑わいを復活させ、新たな舞鶴の名所にと意気込んでいる。  国道27号の大門までつながっていた同市場は42、3店舗が入店していたが、約15年前から空き店舗が目立ち、最後は3店だけとなった。映画製作をする上福井のシマフィルムの志摩敏樹代表(49)が、当時の面影をとどめる市場を見て、昭和レトロな屋台村に蘇らせようと発案、市内の若手飲食店主らに出店を持ちかけた。  たこ焼き店やうどん屋、立ち飲みの焼き鳥屋などが連なり、「中央酒場」と名付けられた。面積は293平方メートル、全店舗で約160席。最後まで営業していた鮮魚店も残る。内装や配管は残し、80席の共同飲食スペースのテーブルはビールケースを利用する。  屋台村村長の川道仁さん(38)=行永=は「昔の中央市場を知らない人たちにも訪れてもらいたい」、志摩さんは「映画のロケ撮影ができるものを作ろうと思った。面白いものができあがった」と話す。今後はライブなどの企画も催していく。  営業時間は店によって異なるが、閉店は午前0時。年内無休。
【問い合わせ】電話64・5050、屋台村

写真=当時の内装を活かし、昭和の面影を感じさせる屋台村



応援の90人 生徒見守る
聖母の小さな学校 スポーツフェス

 不登校の児童・生徒のためのフリースクール「聖母の小さな学校」のスポーツフェスタ2012が10月13日、上安の同校グラウンドであった。中学2年生の2人がいまの自分の取り組むテーマを発表し、聖母を支援する市民や卒業生ら約90人が応援に駆けつけ、一緒に競技に参加した。  同校には現在、4人の生徒が在籍している。フェスタに向けて、不登校の自分に向き合い、話し合いを重ねる中で自分の気持ちをパネルとテーマに表現することに取り組んだ。テーマは「本当の自分を避けないで見ると、不安で、苦しくて、泣いていた。だけど、逃げないようにしたい!」と決めた。  開会式では梅澤秀明代表が「聖母のフェスタは生徒の数は少なくても、多くの人たちに応援に来ていただいています。たくさんの人たちに支えられていることを実感してほしい」とあいさつ。障害物競走や紅白リレーなどを楽しみ、生徒や保護者たちが作った昼食を味わった。  聖母を支援する舞鶴西地区更生保護女性会の福島イツヨ会長は「昨年元気がなかった子も今年は活き活きしている姿を見て、毎回感動と元気をここでもらっています」と話している。

写真=競技に参加した市民や卒業生ら



2012年10月16日

新規出店計画、続々と
ヤマダ電機とニトリ 来年4月舞鶴に開業予定
下福井の国道175号沿いに複合施設

 下福井の国道175号沿いの旧ジャンボリーゴルフ跡地に、家具などの販売大手のニトリ(本社・北海道札幌市)と家電量販店最大手のヤマダ電機(群馬県高崎市)が入る大型複合施設が計画されていることがわかった。新設の届け出が京都府に提出されている。開業は来年4月30日の予定という。  大規模小売店舗立地法に基づき、府に届け出を提出。その概要は、建物設置者は株式会社前川(東京都江東区)で、敷地面積は1万1,352平方メートル、店舗面積6,131平方メートル、駐車場は210台分、駐輪場は97台分を備える。店舗の名称は舞鶴ショッピングセンター。  建物は鉄骨造り2階建て。1階がヤマダ電機で面積2,663平方メートル、2階はニトリで面積3,468平方メートル。営業時間は午前10時〜午後9時45分に設定する。  ニトリは2011年に出店した福知山店に続き、府北部で2店舗目の計画になる。ヤマダ電機は日星高校前の国道27号沿いに1度は出店を計画していたが取りやめた。  届出書の縦覧は浜の府中丹広域振興局商工労働観光室で、来年1月18日まで行っている。生活環境の保持などについて、地元住民や事業者などが縦覧期間中に意見書を提出できる。  一方、東地区では浜のJR東舞鶴駅北口の市有地で、ジェイアール西日本不動産開発(本社・尼崎市)が鉄骨造り2階建て(建設面積約5,189平方メートル)を建設し、2階に家電量販店「ケーズデンキ」(本社・水戸市)がテナントとして入る。来春オープンの予定。

写真=ニトリとヤマダ電機の大型複合店の建設が計画されている旧ジャンボリーゴルフ跡地



舞鶴 平家ゆかりの歴史
10月21日 講演会 郷土資料館で企画展

 平安時代末期、平家一門とゆかりのあった舞鶴の歴史を紹介する企画展が、北田辺の郷土資料館で開かれている。松尾寺や金剛院所蔵の文化財、志楽庄の一の宮である阿良須神社の大般若経などが展示されている。10月21日には講演会「清盛とその時代」がある。展示は11月11日まで。  金剛院は鳥羽天皇の皇后、美福門院によって久安(1146)年に再建され、その時奉行を務めたのが平清盛の父・忠盛で、手植えしたとされる奉行杉が残っている。松尾寺は忠盛が関係を深めた鳥羽天皇の帰依を受け、伽藍を建立したと伝わる。志楽地区は清盛を領家とする荘園で志楽庄と呼ばれた。岸谷や大浦半島などには平家の落人伝説がある。  企画展では再興された金剛院の様子を描いた真景図、市内で唯一の国宝である松尾寺の普賢延命像の複製画、平家の護持仏だったと伝えられる岸谷の観音堂に祀られている観音像などが展示された。開館は午前9時〜午後5時。月曜と祝日の翌日は休み。  講演会は10月21日午後1時半〜同3時。神戸大学の橋昌明名誉教授が話す。定員100人(先着順)。無料。
【問い合わせ】電話75・8836、同館。

写真=平家とのつながりを紹介した展示資料



2012年10月12日

被災地の現状 見て聞く
高井さんと教室生27人 現地訪れ震災孤児らを支援
陸前高田に募金と米届ける

 巨大津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市の状況を知ってもらおうと、成生の陶芸家の高井晴美さん(48)の呼びかけで、陶芸教室の生徒たちが10月5日、現地を訪れた。市民たちから寄せられた募金55万3,000円と米1,040キロを震災遺児や保育園などに届け、被災と復興の現状をつぶさに見て聞いた。  同市は人口約2万4,000人の内、大震災で死者1,555人、行方不明者240人を数え、建物の約7割が全壊する被害を受けた。両親を亡くし現在同市に在住する震災遺児は38人になる。  これまで2度、陸前高田で支援活動をした高井さんが、教室生と府のPRキャラクター「まゆまろ」を模した陶製の貯金箱を製作し、募金を集めた。現地では手に入りにくい米の提供も呼びかけたところ、口コミで協力者が広がった。  大型観光バス1台で27人が出発。1万3,500円ずつを詰めた貯金箱38個を陸前市役所を通じて震災遺児に寄付し、残りの募金と一袋10キロにした米520キロ を、給食で充分に御飯を提供できていない下矢作(やはぎ)保育園に届けた。  一行は110人が亡くなった市役所建物に立ち寄り、市職員から「引き波で高田小学校の子供たちが流されていったが、助けられずに後悔している」といった話を聞いた。海岸に近い低地ではがれきが少なくなったものの、さら地のままの地区がある一方、飲食店など仮店舗が増える様子を心に留めていた。また、園児たちともケーキをプレゼントして交流した。  高井さんは「多くの市民の皆さんの協力に感謝しています。訪れた人たちが自分の目で見たことを、周囲の人に語り支援の輪が広がれば」と話す。

写真=舞I市民から寄せられた米に喜ぶ下矢作保育園の園児たち(高井さん提供)



NPO法人「花の架け橋」上山理事長の
遺志継ぎ コスモス満開
大野辺緑地 日曜日にはおもてなしも

 舞I西港の大野辺緑地=下福井=約1,000平方メートルに咲いたコスモスが満開になり、見ごろを迎えている。NPO法人「花の架け橋」が手掛けて2年目になるが、今年は理事長の上山(かみやま)友康(ゆうこう)さん(当時62歳)が8月下旬に病気で亡くなった。メンバーたちは今、「西港を花の名所にしたい」との上山さんの遺志を継ぎ、取り組んでいる。  昨年、大野辺緑地を管理する府の許可を得て、近隣住民らと協力し、土おこしや雑草刈りから始め、種を蒔き、約50,000本のコスモスの花を咲かせた。今年も、5月末から半年かけて作業を行った。咲いた花への水やりは「釣人のマナーの会」が手伝うなど、多くの市民の手によって育てられている。  夏になり体調を崩した上山さんが、入院中の7月下旬に外出の許可を取り、京都銀行西舞鶴支店で「小さな親切」運動京都府本部からコスモスの種70,000粒を受け取った。そのお礼にと、昨年採れたコスモスの種30粒を1袋にした600セットを同銀行に贈った。市役所の西支所や寿荘などにも配り、花を増やす人たちの輪を広げた。  8月5日にメンバーたちが種を蒔いたが、容体が悪化した上山さんは参加できず亡くなり、会を継続するための協議にメンバーたちは追われた。今年も開花に合わせて昨年催したイベントを開く予定だったが、地域の行事などが重なったこともあり、取りやめにした。  楽しみにしていた市民も多いため、今月28日までの毎週日曜日、午前9時ごろからお昼すぎまで、現地でメンバーたちがテーブルやいすなどを用意して見物客をもてなすことにしている。メンバーの一人は「今年はたくさんの人に携わっていただき、また綺麗なコスモスを咲かせることができました。市民のみなさんの憩いの場として活用してほしい」と話していた。  花の周りには、「花の架け橋」が行う高齢者向けの外出支援の送迎サービスを利用し、準備などを一緒に手伝った高齢者や、携わった支援者たちの名前を書いた札が立てられている。

写真=上山理事長の名札も立てられている大野辺緑地の満開のコスモス畑



2012年10月9日

20年の道「継続は力なり」
まいづるスイミングクラブ
梅原さん79歳 マスターズ連続出場
礼儀と心がけ 水泳人の鑑

 泉源寺のまいづるスイミングクラブに、開設当初から27年間体力作りのために通っている梅原登さん(79)=愛宕浜町=が、毎年9月の下旬に名古屋市で開かれている大会「レインボーカップマスターズスイミング」に、今年で20年連続の出場を果たした。18歳以上のスイマーが5歳ごとに区分した年齢別で競う大会で、梅原さんは75〜79歳のクラスに平泳ぎで出場した。  梅原さんは健康への気配りと計画性が人一倍強く前向きな性格で、「継続は力なり」が信念。練習に入る前後には必ずプールに一礼するなど、人や施設への心がけ、姿勢が他の生徒たちからも見習われ、同クラブのお手本的な存在として慕われている。  水泳は日本板硝子の勤務時から、市民プールなどに通い自己流で練習を始めた。山登りやスキーもしていたが、今も続いているのは水泳だけだという。種目は平泳ぎ一筋で、50、100、200メートルとその時の体調に応じて出場種目を決めている。高齢になると短距離を一気に泳ぐよりも長距離をゆっくり泳ぐ方が体に良いと、無理をしない事も心掛けている。  練習は1日おきに1時間程、毎週決まった曜日と時間に行っている。最近は水泳をずっと続けたいという想いが強く、大好きなビールも控えるなど、体調管理を欠かさない。在職時代からラジオ体操をずっと続け、時間があればウォーキングや畑仕事に精を出し、毎日が忙しいという。  大会には出ず練習だけをしていたが、第1回大会の選手の記録を見て、自分でもいい成績が出せるのではと思い、平成4年に始まった同大会の第2回から出場。2位になり、嬉しかった想いが始まりで20年間続いている。  自身も小学生の頃から同クラブに通い、4年前から梅原さんを担当しているコーチの水口和香さんは「梅原さんは、ここ数年あまり記録が落ちていないのが凄い。自分でイメージした練習をきっちりとこなす人。感謝を忘れない姿勢や礼儀正しさは京都の水泳界でも有名で、同じ水泳人として目標にしなければと、元気をもらっている」と話す。  梅原さんは「20年の間には体調がすぐれない時や、気分が落ち込んで水泳どころではない時もあったが、クラブの人たちに励まされ、前に進めた。あと5〜10年は続けたい」と話していた。

写真=まいづるスイミングクラブで練習する梅原さん



ガールスカウト京都35団
東北3県にメッセージ贈る
京都北嶺ブロックと共同で

 舞鶴のガールスカウト京都35団(榎本明子団委員長)と京都北嶺ブロックの綾部、福知山、宮津のガールスカウトが共同で、東日本大震災で被災した福島、宮城、岩手の3県へ気持ちを届けようと、ハート型クッションや横断幕づくりに取り組んだ。10月10日に榎本団委員長が舞鶴を車で出発し、3県の県庁を回り手渡す予定。  ガールスカウト京都35団は、震災が起こって間もない昨年の4月にも、千羽鶴づくりに取り組み、市民から届いた折り鶴や人形と一緒に岩手県庁へ届けている。今回は北嶺ブロックのガールスカウトと共同で、今年の6月から約120人の団員がメッセージ入りのハート型のクッション350個と、縦1メートル×横5メートルのメッセージ横断幕3枚を作り始めた。  クッションは、いらなくなった着物などを持ち寄り、ハート型に切って中に綿をつめ縫い合わせ、子どもたちがメッセージを書いた。このほか自分の家から持ち寄ったぬいぐるみ300個にもメッセージを書いた。ろうそく3,000本、線香60箱と、「舞鶴巧芸」の和紙やしおりと一緒に、榎本さんが3県に届ける。  榎本さんは「これから先もまた、何か違う形で気持ちを伝え続けられたらいいなと思っています。人の温もりを感じることが減ってきている時代なので、東北の人たちが舞鶴を訪れてくださった際には、ガールスカウトの団員たちと一緒に案内するようなこともしてみたい」と話していた。

写真=メッセージ入りのハート形クッションや横断幕を作った榎本団委員長(右から2人目)とメンバーたち



2012年10月5日

旱魃と飢餓が深刻な
アフリカで食料支援励む
東高出身大室さん 情熱を胸に国連で奮闘中

 国連世界食糧計画(WFP)のセネガル事務所で、東舞鶴高校出身の大室直子さん(31)が食糧支援活動に取り組んでいる。アフリカ西部に位置し、旱魃(かんばつ)や飢餓に苦しむ現地に飛び込み奮闘する。中学生のころ、国際協力に関わろうと国連で働くことを目指した。子供たちにもアフリカへの関心を高めてほしいと語っている。  青葉中学校在学時、社会科の教諭から国連難民高等弁務官の緒方貞子さんの存在を教えられ、その活動に心を動かされた。国連では日本人職員が少ないことも知って、国連を目指そうと思った。東高を経て大学に進学し、米国の大学院で国際協力を学んだ。  公益財団法人結核予防会のザンビア事務所に勤務した後、昨年10月から2年間の任期でWFPに採用された。費用負担する日本の外務省から派遣されている。セネガルのダカールにある現地事務所に勤務し、オランダやスイスなど各国から派遣された職員とともに働く。  セネガルはたびたび旱魃に見舞われており、大室さんは国内の作物の状況や食糧不足の地域を調べ、国外から持ち込んだ食糧の配給計画を立てる業務を行っている。配給する食糧は米やひえ、あわなどの主用穀物、サラダ油、塩、豆などを基本とする。  2008年には食糧価格が高騰し、昨年はセネガル南部が深刻な旱魃に襲われたため、食糧の供給量が追いつかない状況だった。全員に食糧を配給できず、家族や子供の多いところを選ばざるをえず、時には何百人に囲まれ非難されることもあった。一方、食糧支援によって子供や高齢者の栄養改善につながり、人の命に関わる重い責任を負うことを自覚する。  今後は配給という形の援助だけでなく、現地の人たちが自ら乾燥に強い作物を栽培し貯蔵管理するノウハウを指導するなど、持続可能で長期的な視点にたった支援の必要を感じている。  大室さんは「日本人が持っている農業分野の技術は役立つはずです。日本人ができることはたくさんあります。政府ODAだけでは限界があるので、民間企業と連携し資金提供を受ける交渉もしていきたい」と話している。

写真=セネガルの地方出張で調査をする大室さん(右端)と出会った子供たち



舞鶴巧芸 赤れんがアンテナショップで
天使のうんこ観光客に話題沸騰
金箔の立体作品展示

 北吸の赤れんがパーク5号棟のアンテナショップ「舞鶴巧芸」(田中光代表)に、金箔を貼った立体作品「天使のうんこ」が置かれ、話題になっている。訪れた観光客たちも「運がつくように」と触っている。展示は10月25日まで。  田中さんと友人らが2010年に制作し、森本町の同社事務所に置いていた。近所の人や通学途中の子供たちが立ち寄り、「勝負運、金運がつくように」「受験に合格しますように」と触って行く。  新たな観光地としてオープンした同パークで展示を始め、豪華客船「飛鳥U」が舞鶴西港に寄港した日は、乗船客たちがさっそく金色の輝きと「天使のうんこ」の名前に釣られ、金屏風の前に置かれた作品に集まっていた。田中さんは「触った人からパチンコに勝ったとか、テストの点数が上がったとかを聞きます。少しでも話の種になれば」と話す。

写真=作品を触る観光客たち



2012年10月2日

一条クの3選手全国大会へ
勝負強い内藤君、初の全国の西村君、試合巧者の千坂君
卓球カデット男子府予選 優勝、準優勝占める

 平成24年度全日本卓球選手権大会カデットの部(中学1、2年以下)の京都府予選がこのほど開かれ、舞鶴の一条クラブ(小畑喜生代表)の男子3選手がそれぞれ持ち味を発揮して優勝や準優勝を果たし、全国大会の代表権を勝ち取った。11月16日〜18日に埼玉県越谷市で開かれる全国大会に向け、試合本番の姿勢で練習に取り組んでいる。  府予選の14歳(中2)以下男子シングルスに119人が出場し、決勝は一条クの同門対決となり、内藤雅明選手(白糸中2年)が優勝、西村空我選手(同)が準優勝。13歳(中1)以下男子シングルスは88人が出場、千坂雄也選手(余内小6年)が準優勝した。  内藤選手は持ち味の勝負強さを発揮した。昨年の同全国大会にも出場しており、決勝トーナメントに進んだ。西村選手は精神的に成長し今予選の準々決勝と準決勝で格上と思われた強豪選手に勝つ大活躍を見せ、初の全国の切符をつかんだ。千坂選手は小学生ながら中1の大会に挑戦し、相手をよく観察して自分の力を出す試合巧者ぶりで勝ち進んだ。小学生時代の6年間、全国に出ている。  内藤選手は「予選では接戦が多かった。対戦相手の分も背負って京都代表として戦いたい」、西村選手は「落ち着いて試合ができた。全国大会は初めてですが緊張しないよう、練習を大切に1戦1戦臨みたい」、千坂選手は「決勝はライバルに歯がたたなかったけれど、全国では1つでも勝てるようがんばりたい」と練習に励んでいる。  小畑代表は「最後の1本まであきらめず、ふだん通りの力を出してほしい」と話す。

写真=活躍を見せた内藤君、西村君、千坂君(左から)



支援学級の児童・生徒たち
市文化公園で10月16日、連凧揚げ
「夢のまち」を赤れんがに11月に作品展で交流

 舞I市ふれあいレクリエーション・連合作品展実行委員会主催の「ふれあいレクリエーション」が10月16日に上安久の市文化公園で、「連合作品展」が11月7日から9日に赤れんがパーク5号棟で開催される。両イベントを前に、監修の未来美術家、遠藤一郎さんの活動メンバーたちがこのほど、市内11校の小・中学校の支援学級を回りワークショップを行った。7月に続き2度目で、今回で市内全ての小・中学校支援学級と支援学校・聾学校をまわった。  50回目を迎える今回は、市内の非営利芸術活動団体・一般社団法人torindo(まいづるRB事務局、森真理子代表)コーディネートのもと、昨年に引き続き美術家の遠藤さんを招く。  「ふれあいレクリエーション」では、各学校の児童・生徒が一堂に集まり、夢を書いた連凧揚げを行い交流する。全校合わせると総数約400になる連凧を揚げる。  「連合作品展」では、「夢のまちづくり」をテーマに、こんなものが街にあったらいいなという夢から出たアイデアを美術作品でつくり、一堂に集め紹介する。  今回は遠藤さんが不在のため、活動メンバーでアーティストの行橋智彦さん(24)を中心に、夢を書く凧づくり、「夢のまち」についての話し合い、その日に作った連凧揚げのワークショップが、児童・生徒、教諭と一緒に行われた。  福井小(品田正明校長)では児童2人が、未来は自分たちが小さくなってラジコンに乗って公園で遊びたいという夢を話し、行橋さんとのコミュニケーションを通して次々とアイデアを出していた。ジャングルジムが道になっていて、あみだくじのように走る「ラジコンめいろ」と名付けた作品を作ることに決まった。  今回のワークショップの話し合いで決まった作品は、各学校で段ボールや紙素材などを使って完成させ、連合作品展で展示し、赤れんが倉庫内を「夢のまち」にする。

写真=「夢のまち」のアイデアを出す行橋さんと福井小の児童たち



ふれレク・連合作品展実行委
ボランティア・スタッフ募集
10月6日に智恵蔵で説明会

 舞I市ふれあいレクリエーション・連合作品展実行委員会は、両イベントをともに盛り上げ作り上げていくボランティア・スタッフを募集する。  活動内容は、上安久の市文化公園で10月16日に行われる「ふれあいレクリエーション」で美術家の遠藤一郎さんが監修する連凧揚げ「未来龍舞I大空凧」の運営サポート。11月6日から9日に赤れんがパークなどで「連合作品展」の準備、設営、展示受付監視、片付け。市内の小・中学校特別支援学級と府立支援学校・聾学校舞I分校に通う児童・生徒たちのサポート。  詳しい内容の説明会を、10月6日午後3時から、まいづる智恵蔵2階で開く。  応募方法は、氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス(あれば)、参加できる日、志望動機を記入し、〒625―0036舞I市浜615 yashima  art portへ郵送か、office@maizuru-rb.jpへメールで。締め切りは同12日。
【問い合わせ】電話080・2411・0790、torindo(まいづるRB事務局、代表・森真理子)



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