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2013年4月30日

双子6組!元気に通う
倉梯幼稚園 20年ぶりの誕生
「友達と遊ぶの楽しい!」

 七条中町の私立倉梯幼稚園(森田和子園長、園児197人)に、今春から双子の園児6組が通っている。1993年にも6組が揃ったことがあり、20年ぶりの誕生。どの双子もそっくりな顔立ちで、先生たちも時々間違うことも。12人は友達もでき元気に過ごしている。
 6組の12人は年長組の池田蓮君(5)と琉生(るい)君(同)の兄弟=行永=、小東柚依紗(ゆいさ)ちゃん(5)と依瑠斗(いると)君(同)の姉弟=森本町=、年中組の斎藤日色(ひいろ)君(4)と日生(ひなせ)君の兄弟=行永=、嵯峨美咲(みさ)ちゃん(4)と美桜(みお)ちゃん(同)の姉妹=行永=、松本愛夢(あゆ)ちゃん(4)と美夢(みゆ)ちゃん(同)の姉妹=行永東町=、ひよこ組(満3歳)の梅原颯一郎(そういちろう)君(2)と慎二郎君(同)の兄弟=行永。
 同園は友達がたくさんできるようにと、別々のクラスに双子を入れた。それでもお兄ちゃんやお姉ちゃんの様子が気になるのか、教室をのぞく姿もあるという。
 双子たちはそれぞれ顔立ちだけでなく、性格も行動も似ている。日色君ら3人を担任する荒木保奈美教諭は「ぱっと見ただけでは間違えることもあります」と話す。
 小東柚依紗ちゃんは「友達と遊ぶのが楽しい」依瑠斗君は「給食がおいしい!」と元気に答えていた。
 森田園長は「お母さんでも寝ているときは、見分けがつかないこともあるそうです。少子化で園児が減っている時代に、双子が6組もいてくれて、明るい話題ができました」と、元気に走り回る子供たちを見守っている。

写真=勢揃いした双子の12人。(上段右から斎藤日生君と日色君、松本愛夢ちゃんと美夢ちゃん、中段右から池田琉生君と蓮君、小東依瑠斗君と柚依紗ちゃん、下段右から嵯峨美咲ちゃんと美桜ちゃん、梅原颯一郎君と慎二郎君)



5月1日から浜町ギャラリーで作品展
古代とモダン編む
舞鶴あんぎん同好会

 縄文時代にルーツを持ち、日本最古の布とされる編物のあんぎん作りをする舞鶴あんぎん同好会(芦田美代子代表)が、5月1日〜6日、宮津市の浜町ギャラリー(ミップル内)で作品展を開く。古代の技法を元に、モダンな色合とデザインで蘇らせた。入場無料。
 縄文時代の遺跡から出土し、古代人の衣服として使われていたらしい。チョマなどの皮の植物繊維をより合わせて糸にし、すだれなどを編むのと似た技法で作る。
 考古学ファンで女布の画家の森下一夫さんがあんぎんを知り、編み機を自作し技法を再現。2007年に城南会館の講座で指導し、受講者らで翌年サークルを作った。舞鶴や福知山、綾部にも広まり21人が楽しんでいる。
 染めた麻糸を素材に、たて糸を巻いたコモヅチを前後に動かし根気よく編み込む。様々な色の糸を使って美しい色合いと柄の布が仕上がる。
 作品展は布を仕立てて作ったかばんやランチョンマットなど約70点を展示する。長さ2メートルの敷物を作った福島美穂さんは「地味な作業ですが、構想したものが形になるのが面白い。みんなで教え合うことで向上するのも楽しいです」と話す。

写真=編み機(中央)を前に作品を持つ会員たち






2013年4月26日

魅力ある布で小物づくりを
みずなぎ鹿原学園「たんまに手芸部」
障害者たちの刺繍、手織り使って
誰でも参加可
喫茶&ベーカリーで活動

 鹿原のみずなぎ鹿原学園が、不定期に開催する「たんまに手芸部」を設け、園内の喫茶&ベーカリー「COCOかわら」で今月から部活動を始めた。鹿原学園を利用する障害者たちが手作りする独創的な刺繍や手織りの布を素材に、市民に小物づくりを楽しんでもらう。オリジナルな布の魅力を知ってほしい、と参加を呼びかけている。
 鹿原学園では約100人の利用者が通い、陶芸などの創作と自主製品の製作などに励む。その内約半数が布づくりを担当し、自由な発想のデザインの刺繍と、独特の色あわせをした手織りの布を仕上げ、コースターやタペストリーなどにして販売している。
 こうした布を使って、形にするもの作りを楽しんでもらおうと、手芸部を創部した。学園内で焼いたパンを販売する喫茶店が土曜日も開店していることが知られておらず、その利用にもつなげるため不定期に月1回土曜日に活動する。
 初回は蝶などの形をしたブローチやモビールなどをテーマにし、女性たちや小学生らが布を選んで職員に教わりながら約30分で完成させた。ハート型ブローチを作った黒木里美さんは「普段あまり針を持ちませんが、あっという間で楽しかった。かばんに付けてもかわいい」と喜んでいた。
 学園職員で部長の岸鶴順子さんは「手芸を通してみずなぎのユーモア溢れる作品を知ってもらえれば。喫茶スペースでまったりと活動をしていきたい」と話している。
 午前11時〜午後3時で好きな時間に活動できる。参加費は1回500〜600円(1ドリンク付き)。作品(1点)は持ち帰れる。申し込みは同学園手芸部(電話63・5030)。

写真=ブローチ作りを職員から教わる参加者たち



レストラン「ほのぼの屋」他で販売
府内3作業所がコラボ商品
舞鶴、綾部、亀岡の産品使って開発

 平のまいづる作業所が、綾部市と亀岡市の作業所と協力して農産物の加工品を開発した。舞鶴で栽培したニンニクを使って、ニンニクだし醤油とニンニクみそを生み出した。販売を始めており評判も上々だ。
 障害者たちの新しい仕事づくりにと、まいづる作業所は昨年から大型のジャンボニンニクと普通種のニンニクの栽培を開始。無農薬で世話を続け、収穫したものは口コミで販売している。
 交流する他市の作業所で作る産品と合わせた商品を開発し、いろんな食べ方で利用を広げることにした。あやべ作業所で作る醤油をベースにだしを入れた液体に、普通のニンニクを漬け込んだ調味料、かめおか作業所で仕込んだみそにニンニクを加えた加工品を完成させた。
 ニンニクだし醤油はチャーハンやギョウザなどに合う。100ミリリットルで280円。ニンニクみそは野菜スティックやから揚げ、おでんなどに付ける。115グラムで480円。
 支援員の材木沙織さんは「ごはんや冷奴などにもかけて美味しく食べられます。今後はスーパーなど販路を広げていきたい」と話す。作業所、大波下のカフェレストラン「ほのぼの屋」で販売している。
【問い合わせ】電話68・0600、作業所

写真=販売中のニンニクだし醤油とニンニクみそ






2013年4月23日











つなサポ 障害児者アンケートまとめる
避難所生活9割が不安
災害弱者の支援、課題明らかに
「避難訓練に参加」困難の声も

 災害時に支援の手が届きにくい障害児者の現状や必要な対策を知ろうと、つなサポ運営委員会が当事者や家族へのアンケート調査を実施し、このほど結果をまとめた。回答者の約9割が避難所で過ごすことに不安を感じており、移動手段がないことや避難場所で必要な物品・機材が入手できるか心配なことを挙げている。災害弱者をどう支援していくか、課題が浮き彫りになった。
 障害を持つ人や家族の生活を多くの人に理解してもらおうと、当事者や家族、支援者でつくる市内の5団体が2010年に同委員会を結成し、連携して活動している。
 アンケートは昨年8月〜10月に実施。知的・自閉症・肢体・聴覚・視覚などの障害を持ち、介助や要約筆記などの支援を受けている就学前から80代までの85人から回答を得た。災害時の避難場所を知っているか▽避難所で日常的に必要なもの▽原発事故が起きた際に不安なことなど17項目を質問した。
 災害時に備えた取り組みの問いでは、難聴者は近隣の住民に声かけをしてもらうよう依頼しているとした。避難所での心配事について、自閉・発達障害者は長時間同じ場所にいられない▽集団生活が難しく周囲に迷惑をかけてしまう心配のストレスが大きい、肢体障害の場合は賑やかな場所では発作が起きるなどを挙げた。
 避難場所で必要な物品や支援として、自閉症・発達障害の人は多くの人から離れて過ごすことができる空間▽医療的ケアを欠かせない人は、経管栄養をとるためのポット、チューブなどの機器、電源の確保などを記した。
 また、避難訓練への参加について3分の2が「参加しない」と答え、「参加すること自体に困難を感じている」と指摘。福祉避難所は多くの人が必要とする一方、「そこまでの移動が可能か、どのように移動支援するのか想定訓練が必要」とする。
 同委員会事務局の橋本伸子さんは「支援を必要とする人と、支援する人たちや行政がつながる1つの材料になればと思います」と話す。アンケート結果は冊子(A4版、26ページ)にまとめ、500部作成した。希望者に無料配布している。
【問い合わせ】電話090・8794・9869、橋本さん(午後5時以降)

表=避難所などに関する質問の回答(つなサポ作成のアンケート冊子より)



清掃ボランティアで恩返し
聖母訪問会天台修道院 日星高の元教諭、卒業生ら

 上安の聖母訪問会天台修道院の庭をきれいにしようと、お世話になった元日星高校の教諭や卒業生、保護者たちが草刈りなどのボランティア清掃に定期的に取り組んでいる。活動は今年で3年目。高齢化したシスター(修道女)たちの負担を減らしたいと続けている。
 聖母訪問会(本部・鎌倉市)はかつて日星中学と日星高の運営母体となり、シスターが授業も担当した。教師と生徒も修道院を訪れ、庭の桜で花見を楽しんだり、バザーのクッキーを焼くなど交流を重ねた。いまは日星との関わりは減ったが、学校でのミサに参加するなどしている。
 修道院の敷地は広く庭木も多くあり、在住する6人のシスターたちだけで手入れができなくなり、元教頭の山田達磨さんが元教員や卒業生、学校を応援する市民団体「ステラ・ソル」などに協力を呼びかけ、2011年から4月〜11月の毎月第1土曜日に清掃を始めた。毎回4〜10人が参加している。
 今春も畑を覆う草の刈り取りなどから始めた。10年前に娘が通っていた上漆原の谷口ますみさんは「広い庭なのでシスターだけでは大変です。今後も続けたい」と話していた。シスターの原田従子さんは「草刈りが終わった畑にサツマイモなどを植え、子供たちに収穫体験をさせたい。応援していただきとても助かります」と喜んでいる。活動は午前9時〜正午。5月は第2土曜日に行う。

写真=草取りをする参加者とシスターら






2013年4月19日

ホフマン窯の時代 煉瓦の記憶
赤れんが博物館で神崎の写真など展示
保存修理工事に併せ企画展

 浜の赤れんが博物館で、国内に4基しか残存しない国登録有形文化財のれんが製造窯「神崎ホフマン窯」の小企画展が行われている。国内外のホフマン窯の歴史や仕組みも併せて特集しており、開館当初からの常設コーナーに貴重な写真約40点などを新たに展示。昭和30年頃の働く人々の姿なども紹介されている。5月31日まで。
 「神崎ホフマン窯」は明治30年に登り窯として、京都竹村丹後製窯所が煉瓦生産を開始。その当時の写真と経理書面の写しも展示されている。その後、大正末期に100〜200万個の煉瓦を焼くため、長時間焚き続けられるホフマン窯に改造され、昭和33年まで稼働していた。
 写真は宮津市の郷土史家の故中嶋利雄さんが撮影した。舞I市史専門委員も務めた。稼働末期の昭和30年頃の、リヤカーで煉瓦を運ぶ女性の姿などの写真が展示されている。危険を伴う煉瓦の積み卸し作業にも関わらず、女性たちは素手と足は草鞋(わらじ)履きで作業をしている様子が写されている。煉瓦の源土運びや面取り作業に女性の姿が多いのは、高温の窯の上での石炭入れの重労働を男性が行っていたためとされ、主に神崎の住民たちが働いていたという。
 稼働を止めてから長く放置され、傷みも進行していたが、昨年11月から管理団体の財団法人・舞I文化教育財団が保存修理工事を開始。多くの人に見てもらえるよう、産業観光の核にと進めている。
 その参考モデル紹介として、3基のホフマン窯と公園が一体となったドイツ・ベルリンのミルデンベルク煉瓦産業公園の様子も展示されている。附属施設や窯の内部で煉瓦製造についての学習ができ、稼働当時に煉瓦を運んでいたトロッコで入園客を案内するなど、家族で地元産業の歴史を勉強出来る場所となっている事例を紹介している。
 また、今までほとんど解説されたものが無く、分かりにくかったホフマン窯の焼成法を詳しく紹介したイラストや、大阪府岸和田市に建ち並ぶ昭和30年頃の解体直前のホフマン窯の様子も見ることができ、残存する「神崎ホフマン窯」の歴史遺産としての重要性が分かる展示となっている。
 午前9時〜午後5時。期間中の休館日はなし。一般300円、学生150円。
【問い合わせ】電話66・1095、同博物館

写真左=手前に登り窯、奥にホフマン窯を望む。左手の小屋や右手には登り窯の燃料の薪が見える。
写真右=生乾きの煉瓦素地を「しっぺ板」で叩いて面取りをする作業。熟練を要したので慣れた人が行った。

※いずれも企画展に展示されている昭和30年頃の写真(提供:京都府立丹後郷土資料館、撮影:中嶋利雄氏)



特集「人物館」より

建物使いまち楽しむ
地域の魅力を再発見する一級建築士
大滝雄介(おおたきゆうすけ)さん
建築大賞受ける





 城下町だった地域の魅力を掘り起こし、建物を使ってまちを楽しむ活動に励んでいる一級建築士。昨年は市民グループ「KOKIN」を立ち上げ、仲間たちと平野屋の町屋を改修して拠点づくりをした。そうした取り組みが評価され、府建築士会舞鶴支部から今春、第5回まいづる建築大賞を贈られた。
 工務店の跡取りだったが、父から継がなくてもいいと言われ、工業デザインを学ぶため大学の工学部に進み、卒業後は東京都内の会社でシステムエンジニアとして働いた。しかし、父が病で倒れ帰郷して継ぐ決意を固めた。
 都市部で生活していたころは古い建物はいらないと感じていたが、「この地で暮らすようになり、まちに触れて考えが変わった」。転機になったのは京都市内で歴史的建築物を保存する人材を養成する講座だった。ここで講師から「町並は文化」「文化は形にやどる」と教わったことが深く心に刻まれた。「文化財とは言えないけれど、地域の町並の景観に文化が残っている」
 講座で、近代的な建築物を調査しレポートを作成する課題があった。テーマに選んだのは本町にある1923(大正12)年建築の銭湯「若の湯」。当時の姿をそのまま残す洋風の外観が面白く、地域に溶け込んでいる点にひかれた。
 まちの魅力を知るにつれ、地域文化である建物を残したい思いは募るが、仕事では壊すこともあり、そのギャップに悩んだ。「それならと個人の活動でやろう、いろんな人と共有しながら取り組もう」と踏み出す。大工や学生、公務員らとKOKINを設立し、明治期に建てられた町屋を紹介され改修に乗り出した。
 壁塗りや玄関のたたきづくりなど、市民参加のワークショップ形式で進め、ギャラリースペースなどを設けた。作業を通して仲間も増え会員が15人となり、町屋は音楽イベントや写真展などに利用されている。
 「何でもないものに価値を見出し、まちを楽しんでいくことを分かち合い、そのための拠点づくりも続けていきたい」

【プロフィール】1982年生まれ。千葉大学工学部卒業。重要文化財や寺院などの修復なども手がける工務店専務。社業では大工を育て技術を継承することを大切にする。南田辺。






2013年4月16日

舞鶴かまぼこ協同組合 体験施設が完成
特産のかまぼこ作れます
地元の魚で2段蒸し 特有のコシ味わって

 舞鶴の特産品であるかまぼこを作ってもらおうと、舞鶴かまぼこ協同組合は下安久の組合事務所に製造体験施設を完成させた。地元で獲れた魚を使って、工場で導入されている2段蒸しの製法で特有のこしのあるかまぼこに仕上げ、食べてもらう。5月から教室の受け入れを開始し、観光客の誘致にも役立てたいとしている。
 舞鶴では江戸時代初期ごろからかまぼこ作りが始まったとされ、現在は5社がある。同組合が一括して良質な原材料を購入して品質を維持し、舞鶴や近海で獲れたシログチなどの生すりみを4割以上使い、45度と85度の2段階の蒸し方を採用するなどして、しなやかな弾力などを生んでいる。
 学校関係者や観光客から「自分でも作ってみたい」との声を多く聞くようになり、体験施設を計画。市のチャレンジファンドから1,000万円の補助を受け、総費用1,600万円で事務所倉庫を改修し製造機械を設置した。
 施設は広さ約30平方メートル。魚の身をミンチにするチョッパー、攪拌(かくはん)する石臼の装置などを備え、かまぼことちくわ、揚げ物を、魚肉を練り板に成形し、蒸し、焼き上げるまで職員に教わりながら体験できる。参加人数は1回につき最大で10人まで。費用は一人1,500円。
 同組合の辻義雄参事(58)は「地元のかまぼこのおいしさを知ってもらうだけでなく、観光客の呼び込みにも貢献したい。将来は他の団体とも協力し、作り、食べ、見て、買うことが一体となった施設へと規模を拡大できれば」と話す。
 4月22日に吉原小学校の児童たちが体験しプレオープンする。5月から希望者を受け入れるが、当面は手探りで利用を進めていく。

写真=製造装置を備えた施設



ギャラリー・サンムーンで4月21日まで
美しい木目が輝く
被災のオルゴール作家 支援の作品展

 東日本大震災で被災した仙台市のオルゴール作家、熊野聡さんを支援しようと、浜のギャラリー・サンムーンで作品展が開かれている。木目をうまく活かしたケーキ型のオルゴールがメロディーを奏でている。4月21日まで。入場無料。
 熊野さんは1955年生まれ。家業は江戸期から続く仙台箪笥(たんす)の指物師だったが、本場スイスのオルゴールに魅了され、作家の道に進んだ。釘を使わない箪笥作りの技術を駆使し、美しく精巧な作品と演奏で知られる。
 震災時、宮城野区の仕事場は津波を受けなかったが、作品や道具が散乱し、ようやく片付けたところへ再び余震に襲われた。スタッフの家族も亡くなるなどし廃業も考えたが、同じ被災者から修復の依頼が次々と寄せられ、再起を決意した。
 2011年12月にサンムーンで作品展をし、その後本格的に創作を再開できるまでになったことから、新作を披露することにした。桐やナラなど天然色を組み合わせ、本物そっくりのショートケーキなどのオルゴールを出品した。心地よく音が響く正統派の箱型のオルゴール、曲線が美しい小物入れやアクセサリーも並ぶ。
 画廊代表の佐藤保明さんは「オルゴールで人を喜ばしたいという熊野さんの思いが、作品に込められている。一生大切にしたいと思わせる作品を見てほしい」と話す。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン

写真左=「おいしそう」とケーキ型のオルゴールを手にする親子
写真右=熊野さん






2013年4月12日

市民吹奏楽団 新団長でスタート
井納さんが2代目就任 音楽共有し感動を
4月14日に「春一番コンサート」

 4月14日に市商工観光センターで「第10回春一番コンサート」を行う舞I市民吹奏楽団の団長を、今年度から井納堅八郎(いのうけんはちろう)さん(61)=浜=が務めることになった。結成から昨年度までの20年間団長を務めた、吉田登さん(84)に代わり、初の団長交代。井納さんは結成当初からのメンバーで、現役員らから推薦され就任した。
 担当楽器はトロンボーンで、青葉中在学時に友達に誘われて入った吹奏楽部で始めた。高校の途中まで演奏をしていたが、大学時代は楽器に触れることはなく、帰郷して「ニューサウンズオーケストラ」に入団し、3年間演奏していた。
 その後、15年間のブランクがあったが、市民吹奏楽団の団員募集を見て、もう一度やってみようと入団した。結成当初は70〜80人の団員が集まっていたという。音楽好きとトロンボーンの魅力に惹かれ、同楽団を20年間続けてきた。
 吉田前団長からは「大変だが頑張ってほしい」と声をかけられた。井納さんは「音楽好きの団員の皆さんが、それぞれの得意な楽器を人前で発表し、演奏者もお客さんもお互い感動できる楽団にしたい」と、これからの目標を語った。
 同楽団は現在、高校生から80代までの団員約50人が所属し、学校教諭や会社員、主婦など様々な人が音楽を楽しんでいる。団員も随時募集している。年齢問わず、できれば吹奏楽経験者で、何年ブランクがあってもよい。
【問い合わせ】電話76・1824、同楽団事務局の竹原さん
 「春一番コンサート」は午後2時から。入場無料。

写真=コンサートに向けて練習をする井納新団長(中央)と団員たち
(舞鶴市民吹奏楽団提供)




4月28日、西町の見樹寺本堂で
25年ぶりにコンサート
合唱サークル「コルス・アンダンテ」

 女性コーラスグループの「コルス・アンダンテ」が、25年ぶりの合唱コンサートを、4月28日午後1時から西町の見樹寺で開催する。本堂に美しい歌声とピアノの音色を響かせる。来場を呼びかけている。入場無料。
 明倫小学校のPTAでつくるひばりコーラスが前身で、13年間活動した。約25年前にいまのグループとして引き継ぎ、西地区だけでなく東地区の市民も参加している。毎月第1、3土曜日の午後7時から明倫小音楽室で練習し、巽成己さんが指揮者と指導を務める。市民合唱祭や明倫小の行事などに出演してきた。
 ドイツ語で「ゆっくり、一歩一歩あるく」を意味するグループ名のように、地道に活動してきた成果を発表しようと、15人が春の小さなコンサートに出演する。曲は合唱組曲「旅」や「花」など。巽さんのフルートとピアノ伴奏の今安由紀子さんの合奏もある。
 代表の勝原幸子さん(77)=引土=は「メンバーの中には夫や子供を亡くした人もいますが、好きな音楽があったからこそ乗り越えてこられました。みんなで声を出し、楽しく美しいコンサートにしたい」と話している。
【問い合わせ】電話76・5016、勝原さん

写真=練習に励む団員たち






2013年4月9日

「恋写」が魅力満載の写真集作る
城下町の歴史 カメラで紹介
四季折々の寺社、風景、祭りを活写
子供たちにふるさと知って

 市民でつくる写真倶楽部「恋写(れんしゃ)」(中西六右衛門代表)が、城下町の歴史に彩られた西地区を子供たちに知ってもらおうと、写真集「まいづる 田辺城下町の今2012」(A4版、35ページ)を、このほど発行した。朝代神社などの寺社、吉原の万灯籠の伝統行事や風景などを写真と解説文で紹介している。
 同倶楽部は舞鶴の魅力を写真で記録し伝えるため、グループ展などを開いたり、メンバーがワンダフル舞鶴写真展で入賞するなど活動している。
 西地区の神社仏閣、自然、歴史などを対象に、1人が4カ所を担当し、1年をかけて四季折々の様子を撮影した写真を、昨年11月のえびす市で西市民プラザに展示した。その写真を写真集に収録し、9人が1カ所につき3枚の組写真を掲載した。
 細川幽斎を奉った平野屋の八幡神社、5体の国指定重要文化財を持つ引土の円隆寺、子供たちが真剣な表情で演じる府登録無形民俗文化財の吉原の太刀振り、由良川につながる宮津街道、木橋がかかる伊佐津川などを写真で切り取った。
 編集と解説文を担当した吉野耕司さん(76)=南田辺=と古橋保さん(同)=魚屋=は「子供たちがふるさとの歴史を学ぶ教材になればとの思いを込めました」と話している。
 20部作成し、明倫小学校や図書館などに寄贈した。残りは若干部しかないが希望者には実費で配布する。
【問い合わせ】電話76・6000、吉野さん

写真=完成した写真集を手にする吉野さん



2014年度から
人と文化発信の学校へ
日星高の普通科改編 特進・総合コース開設
まちを元気にする教育目指す

 聖ヨゼフ学園が運営する私立日星高校は、教育環境を整備し地域に貢献できる学校改革の一環として、2014年度から普通科を改編し、特進コースと総合コースを開設する。今年度は授業などソフト面の充実に力を入れる。
 少子化で受験生の減少や市外の公私立高校へ進学者が増えている現状を受け、ここ数年魅力ある学校づくりに取り組んだ結果、専願の受験者が増え、チアリーディング部など新しいクラブ活動も活発になり、東日本大震災の被災地支援も積極的に続けている。
 さらに、地元で地域を担う人材を育て、難関大学の受験に対応できるよう、昨年度は市の補助4,300万円を受け進学棟などを改修し、駿台予備校の授業をパソコンでいつでも受けられる衛生放送講座を導入。また、有名予備校で指導する講師がスーパーティーチャーとして毎週土曜日に授業をし、今年度も2,300万円の市の支援を受け4人体制で行なう。
 来年度は進学コースを特進コースに変更し、難関国公私立大学を目指す。定員は30人から20人に減らし、少人数指導をこれまで以上に徹底する。普通コースは進路目標に応じて学力と実践力を伸ばす総合コースに改める。定員は100人で変わらない。
 学園の古川八郎理事長は「人々とともに生きるカトリックの全人教育を大切にししつ、教育改革を実行したい」、水嶋純作校長は「生徒の夢を実現でき、舞鶴の人と文化の発信源となり、まちを元気にする学校にしたい」と話した。6月22日に第1回の学校相談会を開く。

写真=普通化の改編について発表する古川理事長ら






2013年4月5日

四季折々の草花、果樹楽しんで
丸田のみずなぎ学園 園庭が完成 地域の憩いの場に
テラスのある喫茶コーナーも

 丸田の障害者支援施設「みずなぎ学園」と通所施設「みずなぎ丸田学園」前に、芝生広場や蓮池、多くの樹木などを備えた園庭が完成し、今月から利用を始める。桜などの花、ヤマモモやザクロなどの果実と四季折々の自然を楽しむことができるよう植栽した。利用者だけでなく地域にも開放して憩いの場にするほか、園内の喫茶店のカフェテラスとしても使っていく。
 入所の支援施設に60人、パン製造や喫茶スペースを持つ通所施設は33人が利用している。中でも重度の障害を持つ入所者にとって、屋外で散歩をしてゆっくりと過ごせる環境を確保しようと、駐車場だった空き地を園庭に整備することにした。
 昨年10月に着工した園庭は広さ1000平方メートル。れんがを敷き詰めたテラス、小川、築山、菜園、ベンチなどを配したほか、空調が整う東屋、とんがり屋根のトイレ2棟も設置した。施設北側に50台分の駐車場(2300平方メートル)を新たに造った。
 パンジーやクリスマスローズなどの花、ブルーベリーやブドウ、アーモンド、カリンなどの果樹、ソメイヨシノやハナミズキ、ツツジなど様々な樹木が植えられている。好天の日にはテラスに椅子とテーブルを並べ、喫茶コーナーとして利用する。東屋は、市民たちの催しの会場としての活用も検討している。
 両学園の濱田康寛施設長は「園庭は周辺の田園風景ともマッチして、とてもいい景観になりました。気軽に利用者や市民の皆さんに寛いでもらえる場になれば。収穫した果実は喫茶メニューにも使いたい」と話している。

写真=多くの樹木や小川、広場などを配置した園庭



桜700本
共楽公園 山開き式典
ぼんぼり200基 4月15日まで点灯
4月7日イベント 名探偵コナンも登場!

 桜の名所、共楽公園=余部下=で3月31日、山開き式典(同公園花祭協賛会主催)が行われ、花見シーズンの幕開けを告げた。同協賛会では、ソメイヨシノなど700本の桜がある同公園内に、夜桜見物のためにぼんぼり200基を立て、15日まで点灯する。
 式典には、市や海上自衛隊、地元関係者ら約50人が参加。高倉神社の奥田昭三宮司による山開き安全祈願祭が行われた後、同協賛会の高橋秀策会長が「今年で66回目を迎えた先人の思いが詰まったこの場所を、今年も皆さんと共に楽しむ公園にしたい」と式辞を述べた。
 4月7日正午からは同公園山頂ステージで、海上自衛隊舞I音楽隊の演奏や歌謡ショー、マジックなどのイベントを開催する。また、八千代館で4月20日から公開される舞Iを舞台にしたアニメ映画「名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)」の公開記念イベントとして、コナンの着ぐるみが登場するほか、テーマ曲の演奏なども行われる。午後4時まで。

写真=安全祈願を行う高倉神社の奥田宮司






2013年4月2日












炭と液で竹を有効利用
池姫竹炭組合 池ノ内下の有志が地域で継続
土窯で2週間焼き 加工まで

 池ノ内下で竹の有効利用の活動を行う「池姫竹炭組合」が、伐採した竹を土窯で焼いて竹炭と竹酢(ちくさく)液を作っている。平成13年から行っており、現在は60歳以上の組合員6人が年間を通して集まり、同地区の山で刈った竹を割って乾燥させ、約2週間かけて窯で焼き、炭を取り出して粉砕や加工を行っている。
 竹炭作りの経験を持つ組合員の井上孝空(こうくう)さん(65)が、池ノ内下の住民たちから共同作業を持ち掛けられたのが始まり。2年間休止していたが、新たな組合員も加わり今年から再開。先月19日に今年3度目の窯入れを行い、1日に竹炭を取り出した。
 山で2メートルに竹を切り、作業場で1メートルにして電動竹割り機で4〜6等分に割り、ある程度の数を縄で結束して乾燥させる。1回の窯入れで約6メートルの竹にして40本分を燃やす。この量で竹炭150キロと竹酢液が60リットル採れる。煙突で煙を冷やしているため煙の中の水滴が落ち、それが竹酢液となる。
 窯の温度が上昇すると口を耐火煉瓦で少しずつ狭め、空気調整しながら灰にならないよう燃やすのが難しいという。1週間程で窯の温度が約800〜1000度のピークに達し、その後約1週間かけて徐々に温度を下げながら燃やし続け、煙が透明になったら窯に空気を入れていこし、密封して冷ます。井上さんは「炭になった竹は80センチ程に縮んでいる。炭同士が当たった時に高い金属音に似た音がすると良い竹炭」と話す。
 取り出した竹炭は、粉砕機で荒さの違う種類に砕く。折って消臭剤などにするものや、荒く砕いたものは家の床下の消臭や湿気取りなどに、少し細かいものは田んぼや畑に蒔いて使う。粉状にしたものはシャンプーやボディーソープに混ぜて使うことができる。
 竹酢液の原液は、殺菌や作物の成長促進などに効果がある。美肌効果もあり、お風呂に入れても使える。蒸留をしないと飲むことはできない。
 炭と液は、鎌倉市の知り合いなどへ販売しており、舞Iでは北田辺のみずなぎ学園の製品販売所「ビバ」が、袋入り竹炭約300グラムを550円、ペットボトル入り竹酢液500ミリリットルを700円で販売している。
【問い合わせ】電話76・7086、同組合

写真左=冷めた窯から取り出される竹炭
写真右=商品になった竹炭、竹粉、竹酢液



ネズミの造形植木を設置
舞鶴同志の会 赤れんがパークに

 NPO法人舞鶴同志の会(遊里道正利理事長)が、ネズミの形をした造形植木(トピアリー)3本を、北吸の赤れんがパークにこのほど設置した。今後は苗木を増やし、市民とトピアリーのあるまちづくりに取り組みたいとする。
 市の赤れんがまちづくり活動サポート補助金を受け、文庫山学園下の赤れんが倉庫前の緑地に植えた。キンメツゲの樹木を業者がネズミの形に剪定した。今後は同会メンバーが手入れなどを続ける。
 同会理事の橋本康弘さんは「市民と一緒に3年計画で苗木を増やし、市内各地に植えたい」と話している。

写真=設置されたネズミの形のトピアリー






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