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2014年1月31日












明治期に創作 市民が口ずさめる歌を
父の遺志継ぐ「舞鶴唱歌」
マイヅル竹田謄写堂 坂本さん親子が復刻

 新の印刷会社、マイヅル竹田謄写堂会長の坂本清幸さん(81)と次男で同社社長の清樹さん(44)が、清幸さんの父親が1912(明治45)年に自費出版した「舞I唱歌と舞I軍港唱歌」の復刻版を昨年完成させ、約100年ぶりに復活させた。旧漢字表記の唱歌の歌詞、楽譜、当時の店の広告を掲載した本で、京口の旅館「霞月(かげつ)」など広告掲載の現存する約10店に配布した。1000部製作し、同謄写堂で無料配布している。
 「舞I唱歌」は舞I(主に現在の西地区)を歌った唱歌で、坂本さんと同名の父親、清幸氏(昭和17年没、享年53)が1911(明治44)年から創作。「市民が口ずさめる舞Iの歌を」と、小学生の頃から思いを馳せ、20代で当時の風情や人々の生活の様子、地名などを歌詞に盛り込んだ唱歌を完成させた。
 故清幸氏は、菓子の製造・販売を手掛け、全国に飴を売り歩き、立ち寄った土地で俳句を書く歌人でもあった。「新舞鶴唱歌」、「余部唱歌」(大正2年刊行)も創作し、3部作とした。刊行当時、子どもたちに口ずさんでもらおうと、母校である現在の明倫小に配布している。歌詞は5番まであり、曲は音楽新音譜第2集「秋の景色」から取ったとされている。
 現在この唱歌を歌えるのは、ほぼ坂本さん家族だけであるため、「父親の残した唱歌を舞Iの近代史の資料として保存したい」という清幸さんの思いを継ぎ、清樹さんが後世に残そうと、2001年に復刻版製作を計画した。
 清樹さんは昨年、明倫小で3年生の総合学習の時間に「舞I唱歌」を題材に授業を行った。親しみやすい曲調と、「瑞光寺出で、字寺内、左に松陰、右に新」などの地名が出てくる唱歌を、児童たちは楽しそうに歌ったという。
 広告は、竹屋や平野屋の店を中心に、多くの現存しない店舗を約60ページ掲載。「加佐郡舞I町」の住所表記や、京都銀行の母体となった「高木銀行舞I支店」の広告など、明治期の舞Iの街並みを文字で感じることができる。
 清樹さんは「吹奏楽などの演奏で子どもたちに歌ってもらい、この歌を残していければうれしい」と話している。今後は図書館や小学校などへの配布も予定している。動画サイト「YouTube」で清幸さんが歌っている映像を見ることもできる。
【問い合わせ】電話0120・75・2367、マイヅル竹田謄写堂

写真左=完成した復刻版と坂本会長
写真中=「舞鶴唱歌」の歌詞の一節
写真右=掲載されている明治期の店の広告



いもから手づくり
こんにゃくおいしい!
三笠小・土曜サロン

 3年前に種いもから育てて収穫したこんにゃくの生いもを使って、こんにゃく作りをする行事が1月25日、桃山町の三笠小学校であった。約20人の親子が参加し、手間のかかるこんにゃくの製造法を体験し、おでんにして味わった。
 三笠地域子育て支援協議会(田中佐智子会長)、三笠学校支援ネット(桝田亮一会長)の主催で、体験活動をする土曜サロンの中で実施した。
 同協議会らが、えぐみがあるためイノシシなどの獣害がないこんにゃくを選び、学校裏の畑で種いもを育てることからスタート。葉が落ちる秋には掘り出し、翌年の5月に再び畑に植えることを繰り返し、4年目に収穫できるいもになる。50個を収穫し、大きなものでは重さ2キロを超える。
 こんにゃくにする製法を本を見たりしながら失敗を繰り返し、メンバーらが事前に学んだ。この日は親子たちが協力しながら、蒸した生いもの皮をむき、ミキサーにかけてどろどろにし、凝固材を入れて型に流し込み、湯に入れさらに水にさらして灰汁ぬきまでをした。出来立てのこんにゃくをお土産に持ち帰った。
 4年生の岸田留理さんは「こんなふうにしてこんにゃくができるなんて知らなかった。いつも食べているものより硬くておいしかった」と満足していた。
 会長の田中さんは「ふだん見ることのないこんにゃくの姿を見てもらい、作ることも体験してほしかった。喜んでもらえてよかったです」と話していた。

写真=生いもをミキサーにかけて作る親子たち



2014年1月28日

仲間とコツコツ漢字学ぶ
フィリピン出身の倉橋さん 漢検5級合格
時間見つけ書き取り「次は4級に」

 フィリピンから来日して25年になる倉橋マリネスさん(48)=行永=が、公益財団法人日本漢字能力検定協会の漢検5級にこのほど合格した。仕事の合間にコツコツと漢字を覚え、10級からここまでストレートで合格。上安のカトリック教会「聖母訪問会天台修道院」での日本語教室に通い、同じ母国の仲間たちと楽しく勉強を続けている。
 日本語能力検定試験はマークシート方式なのに対して、漢検は大部分の設問が記述式で、部首名、書き取り、筆順などが出題される。10級が小学1年レベル、最高の1級は大学レベルの漢字能力が問われる。2012年度の年間受験者数は226万人だった。
 フィリピンの大学でマーケティングを学んだ倉橋さんは、日本語教室に約20年間通っている。元日星高校日本語教諭で同会シスター(修道女)の原田従子さんがボランティアで指導する。教室は同国から舞鶴に来た人と子供たちを対象に、毎月2回ほど土曜日午後から開かれ、多い日で15〜20人が学ぶ。
 日本語能力試験の1級を取得した女性もいる。次第に語学力が身につき、ホームヘルパーの講習を受け介護職につき、学校で講師を務める人もいる。
 漢検5級は小学6年までに学ぶ漢字1006字が範囲。書き取り、送り仮名、四字熟語、対義語、誤字訂正などが出題される。倉橋さんは200点満点中、167点で合格した。原田さんが作成するドリルで勉強するほか、営む飲食店の仕事のあいまを見つけ、書き取りを欠かさない。
 来日当時は人と会っても話せず不安だったが、いまでは日本の新聞も読めるようになった。次々と漢検の級が上がることで自信につながった。「めんどくさがらずに毎日書くことが大切。一生懸命やった成果が出てうれしい。勉強の場があり仲間とも知り合うことができた。次は4級を目指したい」と話している。
 原田さんは「マリネスはがんばり屋さんで、ノートにびっしり書き取りをしています。熟語の構成を問う問題は日本人でも難しく、自分で書いて答える検定なので値打ちがあります」と見守っている。

写真=教え合いながら漢字を勉強する倉橋さん(中央)



2月1日から智恵蔵で作品展
高井さん日展10回入選記念
市主催 被災地への祈り込めて

 成生の陶芸家、高井晴美さん(49)の日展10回入選を記念した作品展(舞鶴市主催)が、2月1日〜16日、北吸の赤れんが3号棟(智恵蔵)で開かれる。これまでの入選作など大作のオブジェ作品7点を展示する。入場無料。
 高井さんは地方からでもレベルの高い作品を発表しようと、帰郷後も全国最大規模の公募展である日展に挑戦を続ける。生まれ育った漁村の海を一貫してテーマにして制作し、1回目の入選から22年をかけて10回の入選を果した。市から優秀文化賞を受けた。
 2011年の東日本大震災後はチャリティー作品展での収益を募金、岩手県陸前高田市の震災遺児支援、同市への支援バスツアー企画など、市民たちの協力を得て継続して取り組んでいる。そうした体験から今回の入選作にも復興への祈りを込めた。
 記念展では今回入選作の「滄望(そうぼう)」をはじめ、「海鳴」「潮流」、また日本現代工芸美術展の入選作も展示する。午前9時〜午後5時。

写真=陸前高田市の震災遺児を支援するためマグカップを作る高井さん



2014年1月24日

金・土曜日の夜限定 八島に
僧侶が商店街でバー開店
増田住職の「南無s`Bar」

 NPO法人京極マリア祈りの里理事長で、泉源寺の真言宗「智性(ちしょう)院」住職の増田憲嶺(けんりょう)さん(51)が、浜の八島商店街の空き店舗に、毎週金、土曜日の夜だけのバー「南無s`(なむず) Bar」をオープンさせた。市民と気軽にうまい日本酒を交わしながら、様々な話題で語り合う場をつくろうと、お寺から町に飛び出しカウンターに立っている。
 京極マリア(1542〜1618)は、近江の戦国大名・浅井長政の姉で、晩年を泉源寺で過ごしたキリシタン。此御(こみ)堂で静かに信仰生活を送り、村人たちは「泉源寺さま」と慕い、位牌は智性院に伝えられている。
 増田さんと地元住民はマリアの生き方を地域づくりに活かそうと、2010年にNPOを設立。活動の1つに同寺で座談会を開き、葬儀やお墓などをテーマに話し合ってきたが、増田さんは寺の中だと建前しか聞けず、回を重ねるごとに参加者も減り複雑な心境を抱いていた。
 ざっくばらんに悩みごと、寺への疑問などを語り合いたいと、僧侶が運営する大阪市の「坊主バー」を見学した。若者や観光客が集まっている様子を見て、住職になる前は飲食店で料理人を務め接客経験もあることから、舞鶴でもバーをしようと、昨年12月下旬に開店した。
 店舗は屋台村入口の西側でカウンターの10席のみ。店内は香をたいている以外は仏教の雰囲気を出していない。メニューは同法人が栽培した酒米で仕込んだ日本酒「いのり」のほか、各地の純米地酒(400〜1,000円)を揃える。このほか生ビールとソフトドリンクもある。食べ物は当面は酒のあてのみ。
 増田さんは「仏教を押し付けるつもりもなく、日本酒を飲みに来たというだけでも歓迎します。癒しの場、ストレス発散の場になれば」と話している。マリア没後400年の2018年に再建予定の此御堂が完成するまで続け、バーでの経験を活かして此御堂を地域コミュニティーの場にする計画だ。
 営業時間は午後7時〜同12時。事前に連絡をもらえば金、土曜以外も開ける。
【問い合わせ】電話090・8987・0049、増田さん

写真=作務衣姿でカウンターに立つ増田さん












消防組発足120周年迎え
郵便局が消防団へ記念切手贈呈
地域防災への感謝を込めて

 北吸の市消防本部で1月20日、日本郵便舞I市場郵便局の村田元(げん)局長が、消防団連絡協議会の西野正一会長に、記念切手「消防団120周年」1シート(80円郵便切手10枚)を贈呈し、市内の消防団20個団分を手渡した。近畿全域での取り組みで、地域防災に尽力する消防団の活躍に感謝を込めて贈られた。
 消防団は江戸時代、町奉行大岡越前守によってつくられた町火消に発するとされ、1894(明治27)年の消防組規則によって全国に統一された消防組(消防団の前身)が発足。現在の日本の消防は、常備消防と呼ばれる消防本部及び消防署と、消防団の2つの組織で構成されている。日本郵便は、消防組が発足してから120周年を迎えるにあたり、昨年11月に記念切手「消防団120周年」を発行した。
 記念切手は、豊原国周(とよはらくにちか)の錦絵「東京一二伊達競(とうきょういちにだてくらべ)」から、半纏(はんてん)を着て纏(まとい)を持ち、江戸町火消に扮する人気歌舞伎役者2人の役者絵がそれぞれデザインされた2種類。発行枚数は800万枚で、全国の郵便局などで販売中。
 贈呈を受けた西野会長は「少子高齢化による団員減少などの問題を解決し、次世代に引き継いでいけるよう、20個団が一丸となってこれからも頑張っていきたい」と話していた。

写真左=記念切手を持つ消防団連絡協議会の西野会長(左)と贈呈した市場郵便局の村田局長
写真右=記念切手「消防団120周年」(日本郵便提供)



2014年1月21日

LINKカード誕生
1月25、26日 NPOらが記念イベント
東・西商店街のポイントカード事業を統合
防災、子育て、高齢者支援を推進

 協同組合東舞鶴商店街連盟の「れんがくらぶカード」と、西舞鶴商店街事業協同組合の「ちゃったカード」が統一され、1月25日に「LINK(リンク)カード」として生まれ変わる。1月25、26日に東西地区の各会場で、新カード誕生記念イベントが催される。
 新カードは、東・西商店街での買い物ポイントに加え、NPO等が実施する防災訓練や子育て・高齢者支援への参加を促すため、「安心・安全ポイント」を参加者に付与し、地域商業と街、相互の活性を目指す。
 西地区では、円満寺の西市民プラザで▽高齢者支援の報告会などを行う「コミュニティカフェ楽庵」(社会福祉法人真愛の家・25日午前10時〜午後4時)▽子どもたちが積み木などで遊べる「親子プラザ」(NPO法人まちづくりサポートクラブ・26日午前10時半〜午後2時半)。平野屋の宰嘉庵で、マンガ喫茶とゲーム大会(NPO法人プラットフォーム舞I×KOKIN・25、26日午前10時〜午後8時)。
 東地区では、浜・八島のほっとハウスと写真館のキョーワドーで、高齢者へのファッションなどのアドバイスと記念撮影の「いきいきライフサポート」(NPO法人まいづるネットワークの会・25日午前10時〜午後2時)。浜の旧マイコムで、ハイハイ競争や体操体験などの「親子で楽しくワイワイ運動会」(同会・26日午前10時半〜午後2時)。八島のよろずで、舞I高専の「実験で学ぶ災害」(25、26日午前10時〜午後4時)などを開催する。
 両日、防災・子育て・高齢者支援イベントを行う5会場では、各先着50人に100ポイントが進呈される。ポイントの移行や新会員、加盟店の募集も東・西の事務所でスタートする。
【問い合わせ】電話64・4844(東窓口)、78・2223(西窓口)、同カード事務局

写真=1月25日から発行の「LINKカード」。「れんがくらぶカード」と「ちゃったカード」が統一される



LINKカード誕生記念イベント
1月25、26日 八島アートポートで
torindo レクチャーシリーズ
芸術文化分野のNPOをさぐる講座

 「LINKカード」誕生記念イベントとして、1月25、26日、浜の八島アートポートで、市内を拠点にアートプロジェクトを企画運営するtorindo(トリンド・森真理子代表)が、レクチャーシリーズ・八島ダイアローグ2013「NPOをさぐる講座」を開催する。近年、まちづくりや福祉活動などで広く知られるようになったNPO(非営利団体)について、ゲストを迎え、参加者とともに語り合える場を提供する。
 25日は、「NPOとアートと社会の関係をさぐる会」と題し、全国各地で活躍するNPO法人アートNPOリンク事務局長の樋口貞幸さん(37)=京都市=が、どのような社会背景のもと、日本でNPOの活動が広がっていったのかを探りながら本質に迫り、「芸術文化」に係る活動を行う団体の事例などを語る。
 26日は、「NPOをめぐるQ&A」と題し、幅広い分野でNPOに関わる活動・研究をしている成美大学准教授の滋野浩毅さん(44)をゲストに、NPOについての素朴な疑問に答えるレクチャーを行う。NPO活動についての質問もメール(office@maizuru-rb.jp)で受け付けている。
 いずれの講座も午後2時〜同3時半。無料。同会場では「TANeFUNe展〜塩竈南三陸(宮城)編」(両日午前10時〜午後4時半)も開催される。
【問い合わせ】電話080・2411・0790、トリンド




気になる一文、作品に
長谷川さん書道展 1月31日まで

 身体障害者団体連合会会長などを務めた倉梯町の長谷川順市さん(79)の書道展が、余部下の市身体障害者福祉センター・サロン「ぽーれぽーれ」で開かれている。不自由な右手で新聞や本などで目にした一文を書いた作品を展示し、書に親しんでほしいと進めている。1月31日まで。
 20歳のころ、南公民館の書道教室の一期生となったのが、書との関わりのきっかけになった。その後も指導を受け研鑽を積み、舞鶴書道連盟の理事長も務めた。本紙のエッセイコーナー「潮騒」のタイトル文字も書いた。
 人工透析を毎日受けるようになり、障害者福祉の運動にも取り組むようになった。同連合会会長として障害者と健常者が集える「ぽーれぽーれ」の開設にも尽くした。愛用していた筆など書道用品を、同センターに昨年11月寄贈した。
 だれでも書を書けることを知ってほしいと作品を出品した。目についた本紙コラムの「浜風」の辞書づくりの話、京都新聞の美空ひばり館を取り上げた「凡語」の文章、感銘を受けた司馬遼太郎の小説「竜馬がゆく」の一文、宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」を書にした。
 右手が動かないため筆を人差し指と中指にはさみ、輪ゴムでとめて書いている。テーブルに筆と墨をいつでも置いておき、気になる新聞や本の一文があれば書き写している。
 長谷川さんは「字を書くことでその日の体調がわかります。これからも続けていきたい」と話している。午前10時〜午後4時。 【問い合わせ】電話63・3008、同センター

写真=出品した書と長谷川さん



2014年1月17日

山本さんと守島さん日本一に
チーム「アレッグ」所属 フリースタイルフットボールで
サッカーW杯のブラジルでパフォーマンス披露目指す

 サッカーボールを自由自在に操るストリートスポーツのフリースタイルフットボールの全国大会「FF‐ジャパン・カップ2013」で、舞鶴在住の2人と京都市の1人で組むチーム「ALEG―Re(アレッグ)」が優勝した。今年は6〜7月にサッカーワールドカップが開かれるブラジルで、パフォーマンスを披露する目標を立てている。
 サッカーのリフティングやドリブルから発展した新しい競技。体を1回転させボールを足でキャッチするなどアクロバティックな技もあり、世界大会で日本人が優勝している。
 アレッグのメンバーは山本佳史さん(YOSSHI、23)=愛宕上町=、守島裕二さん(YU―J、同)=浜=、泉谷(いずたに)駿さん(i―zu、同)=京都市。山本さんと守島さんは白糸中学校の同級生。
 昨年12月に静岡県清水市であった全国大会チーム部門に出場。技術や構成、表現力などが審査され、50点中49点の採点で他を圧倒して優勝した。アレッグは3人で技を揃えるパフォーマンスに力を入れ、個々に首の後ろに乗せたボールを3人同時に交換する大技も決めた。技の美しさだけでなく、立ち姿の雰囲気も審査員に強い印象を残したという。
 山本さんと守島さんは国内大会の個人で優勝経験があり、山本さんは世界大会で4位にもなった。高校生のころから一緒に練習をしてきた仲間だが、この3人のメンバーで日本一は初めて。山本さんは「決めるところは決めることができた。もっと自分を高めたい」、守島さんは「この3人での優勝は初めてなのでうれしい。いい弾みになった」と話す。
 昨年はスクールを開設して小学生に指導し、赤れんがパークのイベントでワークショップをするなど競技の普及に務めた。今年は世界中のサッカーファンが集まるブラジルで、実力をアピールする。

写真=優勝した守島さん(左)と山本さん



『困ったときはお互いさま』で10年
にこにこ会 活動に一区切り
丸山4町内にメガホン寄贈

 丸山4町内の地域助け合いボランティアグループ「にこにこ会」(村尾幸作代表、会員68人)が、メンバーの高齢化によって解散することを決め、1月14日、4町内に災害時用のメガホン8個を寄贈した。同会が行なってきた高齢者や子供たちの見守り活動は、南福祉協議会のあんしんネットワークに引き継がれる。
 新興住宅地だった丸山口町、丸山中町、丸山西町、丸山町だが、近年は少子高齢化が進む中、住み慣れた地域で安心して暮らしていこうと、近隣住民65人が「困ったときはお互いさま」の精神で2003年に互助組織を立ち上げた。
 地域のクリーン活動、防犯パトロール、児童の登下校の見守り、高齢者宅への訪問、クリスマス会、会報の発行などに取り組んできた。こうした活動の積み重ねで地域への目配りの意識が芽生え、新聞が取り込まれているか、洗濯物が出しっぱなしかなどに気をつけ、たびたび1人暮らしの高齢者の発見につながった。府知事表彰などを受けた。
 10年前と現在の世帯数は430世帯から414世帯に減っているが、65歳以上は260人から326人に、一人暮らしは35人から45人に、高齢化率は22%から29・1%に増えている。
 昨年12月に活動終了にあたって、地域の防災訓練などに活用してもらおうと、会の会計の残金でメガホンを購入し、4町内に寄贈した。丸山町の自治会長、川島進一さん(74)は「自主防災組織の設立を検討しているので、訓練などで情報伝達に使わせていただきます」とお礼を述べた。
 村尾代表(74)は「8年前の大雪の際、120人の住民で協力して6キロの通学路を除雪したことが印象に残っています。地域を見守る活動はネットワークにバトンタッチし、応援をしていきたい」と話した。

写真=メガホンを丸山町の川島自治会長に贈る村尾代表(左)



2014年1月14日

次代の演奏家高く評価
東高2年の尾松さん 全国箏曲祭・岸邊賞に輝く
受賞今後の励みに「もっと学びたい」

 東舞鶴高校2年生で箏アンサンブル斗為巾メンバーの尾松優希(ゆうき)さん(17)=矢之助町=が、福岡県久留米市でこのほど開かれた第20回賢順(けんじゅん)記念くるめ全国箏曲祭で、次代を担う若手演奏家に贈られる「岸邊成雄(しげお)賞」に輝いた。尾松さんは「うれしいよりもびっくりした」と受賞を今後の励みにしている。
 約400年前、箏曲を作りだした善導寺の僧、諸田賢順を讃えて始められたコンクール。年齢やプロ、アマチュアを問わずに全国の演奏家が競う。今回は50人が応募し、録音演奏による予選審査を通過した10代〜30代の23人が本選に出場したが、毎年プロが多くを占める。
 尾松さんは中学3年で全国小・中学生箏曲コンクールで銅賞、昨年夏の全国邦楽コンクールで銅賞を受賞した。アマの学生以外が集まるコンクールは今回が初挑戦。プロの演奏を聴き勉強しようと思った。
 前日のリハーサルでプロのレベルの高い演奏を聴き落ちこみもしたが、自分の曲をしっかり弾こうと気持ちを切り替えた。得意とする現代邦楽の曲「蘇る五つの歌」を大きなミスなく演奏し、将来を期待される若手を対象とした岸邊賞を受けた。
 尾松さんは「賞のことは考えていなかったので名前を呼ばれてびっくりした。自分にはまだまだ足りないところが多いとわかり、古典の邦楽も学びたい」と話す。
 指導する沢井箏曲院師範の立道明美さんは「パワフルな演奏が持ち味で、注意されたことをすぐ消化して自分のものにでき、何よりもお箏が好きなことが音から伝わってくる。自分らしい演奏の魅力を見つけだしてほしい」と励ましている。

写真=若手演奏家に贈られる岸邊賞を受けた尾松さん



特集「人物館」より

レスリング普及に尽力
舞I市レスリング協会理事長
三村和人(みむらかずひと)さん
高校総体成功に向け

 来年8月の全国高校総体(インターハイ)レスリング競技の舞I開催決定を受け、昨年4月、東舞鶴高校に指導教諭として赴任。指導者の実績を買われ、舞Iの高校総体成功とレスリング普及に向け、昨年11月に舞I市レスリング協会を発足させた。
 同志社大学でレスリングを始めた。府の体育教諭になり、レスリング未開の地、京丹後市の網野高校と宮津市の海洋高校でレスリング部を立ち上げ、両高で地元の子供たちが参加できる教室を開校し、地元密着型の指導で数多くの強豪選手を育てた。「世界にタックル」を合言葉に、フリースタイルのタックル中心の指導を行う。
 網野高では、監督として18年間指導。04年アテネ、08年北京両五輪銀メダリストの伊調千春選手らを育てた。教え子が五輪出場を果たした時、自分の指導方針への迷いは消えたという。
 海洋高は赴任した当時、問題行動のある生徒が多く、生徒指導の徹底と部活動の充実に励んだ。部設立当初は興味を持った生徒が多数入部したが、退学、退部者が次第に増え、部員が1人になったことも。
 その1人が、当時一期生の渡辺萌(もゆる)さんで、現在、市レスリング協会会員を務める。「彼が辞めずに続けてくれたおかげで、次第に部員が戻ってきてくれた」。渡辺さんが繋げた部は現在、昨年の世界カデット(15〜17歳)選手権・女子60キロ級で3位となり、20年東京五輪も期待される今井栞海(しおみ)さん(同校2年)を輩出している。
 監督、顧問として、創立4年で全国高校選抜大会に出場し、8年間の指導で積み上げた成果は、次第に学校にも影響を及ぼし、就職・進学率が向上。学業、部活動ともに海洋高校を立て直すに至った。当時の教え子や保護者らの多くが、現在の舞Iでの活動を支えてくれている。
 昨年11月、舞Iで「レスリングを楽しもう!」と題した体験会を初開催し、約70人の子供たちが参加。予想を上回るスタートをきり、今月末からは「市ちびっ子レスリング教室」も開催する。東高の同好会設立準備も整った。
 「舞Iでの高校総体を必ず成功させたい。教室には初心者の子供たちに多く参加してもらい、声が増えれば協会でも選手を育てる環境を整えたい。理解者が増え、舞Iにレスリングが根付くよう、地道に活動を続け、再び五輪の夢が見られれば」と、思いは熱い。

【プロフィール】1960年生まれ。京都市伏見区出身。指導のモットーは「オムツが取れたらレスリングは出来る」。現在、舞Iの住居探しに奮闘中。京丹後市網野町



三村さんら指導 1月31日から
市レスリング教室開催 ちびっ子参加者募る
全9回 北吸多目的施設で

 市教育委員会スポーツ振興課が、1月31日から開催する全9回の「ちびっ子レスリング教室」の参加者を募集している。昨年発足した市レスリング協会(佐藤優邦会長)の三村和人理事長ら会員5人が指導にあたる。
 ランニングやマット運動などの基礎体力作りを中心に、レスリングに必要な「我慢する心」を鍛え、技やルールの指導、スパーリングも行い、段階に応じてレベルアップを目指していく。
 教室は、1月31日〜3月28日までの毎週金曜午後7時〜同8時半。場所は北吸多目的施設(旧市営プール管理棟)で、参加費は500円(9回分)。対象は市内在住の概ね5歳児から中学3年生まで。先着30人。申し込みは1月24日までに、氏名、学校、学年、保護者氏名、住所、連絡先を明記し、市教委スポーツ振興課へメール(suposin@post.city.maizuru.kyoto.jp)か、FAX(62・9897)で。
【問い合わせ】電話66・1058、同課




2014年1月10日

舞鶴産天然マガキを味わおう
1月25日、「かき小屋」=美味星(おいすたぁ)=オープン
漁業者運営 完全予約制で春先まで営業

 舞I産の天然マガキなどを調理して提供する「かき小屋」=愛称・美味星(おいすたぁ)=が、1月25日に下安久の舞I漁港内の府漁協舞I支所横にオープンする。営業は毎週土・日の午前11時〜午後5時で、完全予約制。春先まで開店し、秋から再開する。カキを採る同支所西地区の潜水漁業者グループ(濱内喜久男代表)の15人が運営にあたる。
 舞I湾は緑の山に囲まれ、ミネラルを多く含む清水が流れ込み二枚貝のえさとなるプランクトンが繁殖し、天然のマガキがよく育つ。新たな舞Iの地域ブランドとして、市内外の人に天然マガキを提供するため、産地の宮城県気仙沼市唐桑町の「復興かき小屋」を視察するなど、全国の事例を調査。府漁協が市の補助を受け、昨年11月にワカメの種苗場(約60平方メートル)を200万円かけて改修した。
 秋から冬にかけて月に1回、地場水産物を直売する「昼市」や、「まいづる赤れんが地場産市場」への出店経験を活かし、潜水漁業者グループが運営にあたる。小屋の愛称は昨年一般公募され、市内外から72件96通りの案が集まり、福知山市の女性が応募した「美味星(おいすたぁ)」に今年決まった。
 大漁旗などが飾られた店内には、貝や魚を蒸したり焼いたりできる特注の鉄板が付いた8人掛けのテーブルが4卓あり、32人が入店できる。天然マガキ(12個1,500円)や、サザエ(1キロ1,500円)のほか、アサリやカニ、アワビ、干物のササガレイなどが提供され、ビールや日本酒、ジュースなども販売される。
 濱内代表は「全国的にも天然ものを提供する店舗は少ないので、舞I産の旨味をぜひ味わってほしい」と話していた。予約は電話090・8829・2527、北村さんまで。

写真=開店に向けた内覧・試食会の様子。鉄板で蒸し焼きにした天然マガキ(12個1,500円)が味わえる



「ぽーれぽーれ」で1月15日まで
人の優しさ 川柳と絵に
木村さん「一笑健命展」

 温かい気持ちに溢れた川柳に絵を添えた木村健一さん(79)=宮津市松原=の作品展「一笑健命展」が、余部下の市身体障害者福祉センター・サロン「ぽーれぽーれ」で開かれている。1月15日まで。
 幼少のころから身体が弱く、59歳の時に気管支の病気で40年間営んでいた養鶏業をやめた。20年前から自宅で酸素ボンベを欠かせない生活をし入退院を繰り返すが、自分にしかできないことをしようと、病気になって接した人の優しさを川柳や絵手紙で表現している。
 会場には「川の流れに逆らわず焦らず急がずの自分でありたい」の詩、「太陽と遊ぶ子供の玉の汗」などの川柳、伊根の舟屋や野菜などの絵をはがきと色紙に描いている。また、母の握ってくれたおにぎりと平和の大切さを教えてくれた思い出を詩にして、横長の板に書いた。
 木村さんは「笑顔と人とのつながりを大切に、生きる喜びを感じながら今日まできました」と話す。入場無料。午前10時〜午後4時。
【問い合わせ】電話63・3008、同センター

写真=展示された川柳と絵手紙



2014年1月7日

米国の高校生と交流へ
東高生12人 ロス、グアムなど訪問
踊りや書のパフォーマンスを披露
引き揚げ、日本の文化伝える

 国際交流基金の「かけはしプロジェクト」で、東舞鶴高校の生徒12人が北米に派遣され、米国の高校生たちに舞鶴の引き揚げの歴史を紹介したり、ソーラン節などを披露する。1月12日〜25日、ロサンゼルスやヒューストン、グアムを訪問し、高校生宅にもホームステイをする。
 北米地域の青少年との交流事業で、全国から選抜された高校生が日本の魅力を発信する。東高は同プロジェクトで昨年7月、米国の高校生を受け入れた。
 北米派遣団は、校内で選考された1〜3年の12人と教員1人。昨年11月下旬から舞鶴の自然、引き揚げの歴史、舞鶴港の魅力、学校のクラブ活動などを紹介するパワーポイントを作成し、英語で発表する練習に取り組んだ。また、「岸壁の母」の歌のほか、AKB48のダンス、ソーラン節の踊り、書のパフォーマンスも披露する。
 スライド作成などをした3年生の山口帆南(ほなみ)さん(18)は「発音を意識して練習し、本番では緊張せずに発表できると思います。舞鶴の引き揚げの歴史とクルーズ船が利用する舞鶴港の未来を伝えたい。米国の高校生との交流の時間も大切にし、文化の違いを学びたい」と訪米を楽しみにする。
 発表全体のまとめ役をする3年生の徳留愛香さん(19)は「引揚記念館の所蔵品のユネスコ世界記憶遺産登録の署名をアメリカでも集めたい。本場のハンバーガーを食べるのが楽しみ」と話している。

写真=パフォーマンスの練習をする生徒たち



一漕入魂≠ナ創部30周年
東高ボート部 記念祝賀会

 東舞鶴高校ボート部の創部30周年を記念した祝賀会(同実行委員会主催)が2日、浜のホテルマーレたかたであった。歴代監督や元部員ら約80人が参加し、ボート部の歩みを振り返った。
 同高ボート部は1983年に同好会として発足し、翌年部に昇格した。当初は北吸の市役所後ろの自転車小屋に2艇を置き、自衛艦も出入する湾で練習していたが、88年の京都国体への出場に向け、市の協力で艇庫をいまの浜の漕艇センターに置き、同センター前の海域に練習場所を移した。
 十分な環境が整えられ、「一漕入魂」を部の方針に練習に励み、高校総体(インターハイ)や国体など常連の出場校となり、数多くの入賞を果した。
 祝賀会には元部員の社会人、学生、教員らが参加し、乾杯をして思い出を語り合った。発足に関わった元部長の清水厳三郎さん(72)=倉谷=は「学校から練習場所まで近く、静かな湾でとても環境に恵まれた。何よりも人身事故がなかったことがうれしい」と述べた。
 2代目キャプテンの稲垣和典さん(45)=田中町=は「全員が力を合わせないと前へ進まないボートの魅力にはまりました。後輩たちの活躍は誇らしい」、06年度卒業の大西香さん(25)=三重県津市=は「全国大会常連校のプレッシャーを感じました。練習メニューやコンディションづくりを自分たちで考え取り組んだのが思い出です」と話していた。
 祝賀会に先立ち、同センター前で舞鶴ボート協会主催の初漕ぎもあった。

写真=乾杯をする元部員や教員たち



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