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2015年1月30日

2月8日投開票 舞鶴市長選挙・公開討論会
現職と新人、持論ぶつける
市の魅力、人口減、子育てなどで

 任期満了に伴う舞鶴市長選挙(2月1日告示、8日投開票)に立候補を予定している2氏による公開討論会(舞鶴青年会議所主催)が1月27日夜、北田辺の市民会館であった。現職で2期目を目指す多々見良三氏(64)=自民、公明、民主推薦=と、新人で共産党舞鶴地区委員長の山内健氏(46)=共産推薦=が、舞鶴の魅力発信、人口減・少子高齢化対策、教育分野などで持論を述べ合った。
 討論会はコーディネーターの橋本雅史さんが5つの質問をし、2人が自分の考えを答える形で進められた。その考えに対して橋本さんと2氏が互いに質問し議論を深めた。
 舞鶴の魅力を発信するビジョンの質問では、多々見氏が「32歳で舞鶴に来た私はこの地域の魅力を客観的に見ることができる。豊かな自然、歴史、伝統文化を磨いて全国に発信する。そのことで平成15年に比べ観光客は現在倍になり、定住する若者も増えてくる」、山内氏は「舞鶴には魅力ある地域資源があるが、住民が根をおろして暮らしている大元があってこそだ。イベントのツールに力を入れる政治でなく、舞鶴の人たちが生き生きと暮らしていけるよう応援する市政に転換を」と述べた。
 国政と地方自治との関わりについて、多々見氏は「市長には8万6000人の住民を守る役割がある。国と地方とは役割がまったく違うが、地域に不利なことが国で決まれば、改善などを府や国に申し入れる」、山内氏は「地方自治体と国は対等の立場。国のTPP参加で農漁業は打撃を受け、消費税増税で中小企業は負担増となっている。国の悪政から住民を守る防波堤となる市政にしたい」とした。
 子育てと教育への考えでは、多々見氏は「子供たちが自立・自律して生きていくために、子供たちの得意なところを伸ばし、学力が必要な仕事に就きたい子には自分のいまの学力がわかるようテストで示し、勉強が遅れている子にもしっかりサポートをする」と述べた。
 一方、山内氏は「子育てと教育は一体のもの。市は舞鶴の全ての子に責任を負うべき。一部の学力優秀な子へのサポートでなく、一人一人に即した教育環境を整備し、『舞鶴市に大切にしてもらった』と感じるような支援をしたい」と語った。
 原発の安全対策では、多々見氏は「将来的には脱原発に向かうべきだが、即止めるのは舞鶴にも原発で働く人が1000人もおり不可能。原発がなくても大丈夫なシナリオができるまで粘らないといけない」、山内氏は「福島では汚染水が増え、12万人が避難生活を強いられている。原発は現在稼働していなくてもエネルギーは賄われている。原発の再稼働を認めずゼロにするのが最大の安全対策」と両者は違いを見せた。


写真=立候補予定者の2氏が意見を述べ合った


立候補予定2陣営が決起集会

多々見氏
4年間の実績と地方創生訴える

 多々見良三氏は加佐や大浦、東・中・西地区ごとで決起集会を開き、舞鶴版地方創生などの取り組みを訴えた。
 1月23日の中田の大浦会館での集会では、多々見氏は医療問題や学校給食などの実績を示し、「4年間の取り組みを土台に交流人口300万人、経済人口10万人を実現させたい」と述べた。
 また、山田啓二府知事も応援に駆けつけ、支援者たちは「前回の得票を上回る票をとり、今後の市長の推進力に」と支持を呼びかけた。


山内氏
市民の暮らしを応援する市政に

 山内健氏は1月25日、南田辺の西総合会館で決起集会を開き、市政の転換を訴えた。
 集会では、出馬を要請した「みんなで市民参加の舞鶴≠つくる会」が、山内氏への支援を呼びかけた。
 山内氏は、原発再稼働や集団的自衛権に反対することを強調。現市政の病院再編や観光振興策、国保料や介護保険料の値上げを批判し、「国にはっきりものを言い、市民の暮らしを直接応援する市政に転換する」と支援者らに訴えた。




浪江町の馬場町長が報告
家族分断避難、いまも…
「原発事故二度と起こしてはならない」

 まいづる市民自治研究所など主催の講演会「原発事故その時どこへ?」が1月24日、伊佐津の西駅交流センターで開かれた。会場一杯の230人を前に、福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長(67)が、現在も約2万人の町民が全国46都道府県に避難し、家族が分断されている苦しい現状を報告した。
 浪江町は海岸部が福島第1原発から5キロ圏内にあり、町の一部が帰還困難区域など全域に避難指示が出ている。現在は二本松市に町の役場機能を移し、馬場町長も妻らと暮らすが、息子夫婦は別の町に避難して離れ離れになっている。
 重大事故が起きた際、東京電力から通報が入るよう協定を結んでいたが、原子炉の電源喪失や冷却水の注水不能などについて東電から連絡がなく、町への待避指示や放射性物質の拡散予測も国と県から連絡がなかったと振り返った。
 震災2日目になると支援物資が入ってこなくなり、放射線の汚染を恐れて運搬するドライバーが町に入りたがらず、避難のバスも当初は新潟の交通会社が50台を寄こす予定だったが運転手が不安を覚えて来なくなり、福島県内のレンタカー会社のバス5台でピストン輸送した、と当時の様子を紹介した。
 自家用車での避難について「とても容易なことではない。1本の道が渋滞し地獄絵図のようだった」とし、避難計画は想定外の想定を考えなければならないと述べた。最後に「被災地から基本的人権の権利を回復したい。原発再稼働が論じられているが、全てが失われてもいい覚悟があるのか。二度とこんな事故が日本で起こってはならない」と結んだ。
 また、日本科学者会議会員の市川章人さんが高浜原発と避難計画に関し、避難時集合場所の青葉中では約4000人が集まり市職員6人で対応するが、駐車場の確保や住民の確認作業はどうするのか、避難バス71台の確保など計画の実効性に疑問を投げかけた。参加者からは、市民の避難先が大地震の発生が懸念される淡路市などになっていることについて問う意見も出た。

写真=「避難は地獄絵図のようだった」と語る馬場町長


2015年1月27日

消防団員確保へ応援制度を
市審議会が多団制のあり方など答申
出動手当増、女性の加入促進も
店舗や公共施設の割引サービス提案

 舞鶴市消防団の団員確保や活動環境を整えるため、市が有識者らで設置した市消防団審議会が答申をまとめ、1月16日、多々見良三市長に提出した。2013年10月から多団制のあり方などについて議論を重ね、定員割れが続く団員確保のための応援事業所制度や出動手当の引き上げ、女性消防団員の加入促進などを求めた。
 市の20個団の消防団員数は、1975(昭和50)年のピーク時には条例定数の1380人を満たしていたが、2003(平成15)年以降急激に減少し、14年12月1日現在の団員数は1112人で、充足率は80・5%にとどまっている。定員を満たすのは高野消防団のみで、余内、東、南、中、朝来、西については充足率が6割台と、減少傾向が続いている。
 審議会は、舞鶴高専の太田泰雄校長を委員長に、元市消防幹部や婦人消防隊連絡会会長ら11人で設置。多団制や条例定数が舞鶴と比較的類似する愛知県岡崎市などの状況を視察し、充足強化への意見をまとめた。
 答申では、同市が導入している、団員と家族を対象に飲食店や旅行会社、公共施設などが料金を割り引く「消防団応援事業所」制度の検討や、消防団員OBが平日昼間の周辺地の火災に限り対応する「機能別消防団」制度の導入を提案。消防団活動に協力的で団員を多く雇用する4事業所が認定されている「協力事業所表示制度」については、認定事業所を入札で優遇する同市の事例を挙げ、改善を求めた。
 災害時1回につき管轄内1,000円、管轄外500円と、府北部で最も低い出動手当の引き上げや、現在3人(朝来2、志楽1)の女性消防団員の加入促進へのPR強化も求めた。
 多団制については、災害時に連携協力することで地域に安心感を与えており、被害軽減への体勢が確立されていることから最適と判断し、環境の変化によっては統廃合も視野に入れ対応していくとした。


写真=答申書を多々見市長に手渡す市消防団審議会の太田委員長


90歳菅野さんに功労賞
TBG協会総会 今年開設20周年

 舞鶴市ターゲット・バードゴルフ(TBG)協会(岡山恭治会長、会員71人)の2015年度定期総会が1月22日、溝尻の勤労者福祉センターで開かれた。90歳で協会最年長の菅野勇さん=愛宕上町=が功労賞を受けたほか、1995年の設立から今年12月で20周年を迎えることから、記念事業に向けた実行委員会を設立することが決まった。
 総会には会員と来賓の約60人が出席。岡山会長が「協会は今年で発足20周年を迎えます。舞鶴のレベルは全国でも高く評価されています。みなさん健康に留意され、ゆっくりとやっていきましょう」とあいさつ。続く協会表彰で、2003年に入会し昨年90歳になった菅野さんに功労賞、昨年3大会で優勝した協会理事長の波多野正信さんに優秀競技者賞が贈られた。
 昨年度の活動と会計報告をした後、新年度は記念事業の実行委を立ち上げること、各大会への積極的な参加、毎月1度の月例会、プレーコースの環境整備などの計画を提案し了承された。

写真=功労賞を岡山会長から贈られる菅野さん(右)


2015年1月23日

総合文化会館 改修10年計画
大ホール大規模リニューアル
第1弾で耐震化、客席ゆったりに
来年度以降に屋根や外壁も

 舞鶴市は、開館から30年以上経過した浜の総合文化会館大ホールについて、初めてとなる大規模なリニューアル工事に取り組んでいる。耐震化対策を進めるとともに、1階客席をゆったりとしたスペースにするため全席を取り替える。今後10年続ける改修計画の最初にあたる。
 同会館は1983(昭和58)年11月にオープン。鉄筋(一部鉄骨)コンクリート造り5階建て、敷地面積1万1489平方メートル、延べ床面積6923平方メートル。大ホール客席は1階が1191席、2階311席、車椅子席8席など。小ホールの収容人数は400人。このほか会議室、練習室、研修室などを備える。
 約10年前から舞台照明や音響、オーケストラピットなどの改修を行なってきたが、施設の老朽化も目立ってきた中で、耐震化やバリアフリー化、省エネ化などへの対応をするため、昨年度に10年間の改修計画を策定した。
 昨年8月から大ホールの利用を中止し着工した。1階客席を全て取り外し、幅が広くゆったり座れる客席に取り替える。席数は92席減り1099席になる。2階客席は修繕し席数は変らない。東日本大震災で各地の施設で吊り天井が落下する被害が相次いだことから、同館では天井板を直接屋根にじか付けする耐震化を施す。
 このほかにも電光器具をLEDに交換、舞台床の張替え、音響反射板の改修による音響の改善、ホワイエ(ロビー)の床と天井の塗り変え、トイレの全面的な改修などを実施している。総事業費は約5億8964万円。工期は今春ごろまでの予定。
 来年度以降に屋根の防水、外壁のリニューアル、小ホールのトイレ改修などを検討している。再開する大ホールの利用の問い合わせは市文化事業団(電話64・0880)。


写真=改修工事が進められている大ホール


舞鶴ユネスコ協会
絵画と作文コンクール
小・中学生9人を表彰

 舞鶴ユネスコ協会(古森輝彦会長)主催の絵画と作文コンクールの合同表彰式が1月17日、北田辺の西総合会館で行われた。地域の自然や文化財を描いた絵、環境や人権について書いた作文の応募があり、小・中学生たちが特別賞などを受けた。
 第15回の絵画コンクールは「絵で伝えよう!わたしのまちのたからもの」をテーマに、曹渓山大泉禅寺や赤れんが倉庫、ふるさとの海などの絵が出品された。市内の小・中学校13校から70点が寄せられ、特別賞7点などが選ばれた。
 第16回作文コンクールは「地球社会に生きる」をテーマに、環境美化への取り組みや命の大切さなどが綴られ、小・中学校15校から226点の応募があった。野村悠人君(新舞鶴小6年)と上野稔季君(加佐中2年)が舞鶴ユネスコ賞に選ばれた。
 表彰式では古森会長らが各賞の受賞者9人に表彰状を手渡した。与保呂川の桜並木を描いた絵画で市長賞を受けた大塚花夏(はな)さん(青葉中3年)は「高校生になったら通らなくなるので、みんなに通学路の桜を知ってほしいと思って描きました」と話していた。

写真=絵画の特別賞を受けた谷隆矢君、大塚花夏さん、川田ひかるさん(左から)


2015年1月20日













田辺ゆかりの名医再発見を
公文さん(元高校教諭) 新宮涼庭の紀行文、現代語訳し出版
蘭医学び、京に学問所開く
人並はずれた勉強家の足跡3冊を紹介

 丹後の由良に生まれ、田辺藩とゆかりのある江戸末期の医師、新宮凉庭(りょうてい)(1787〜1854)が残した紀行文など3編を、泉源寺の元高校教諭の公文公雄(きみお)さん(78)が現代語訳し自費出版した。長崎に旅して西洋医学を学び、京都に医学校と図書館を兼ねた学問所を開き、医科大学の礎ともなった。各藩の財政の支援や指南役も務めた。
 元国語教師で舞鶴地方史研究会会員の公文さんは、地元出身の偉人を紹介しようと、田辺藩家老だった野田笛浦(1799〜1859)の漢詩を解釈した詩集を2013年に出版。それに続く第2弾として、新宮凉庭の研究に取り組んだ。
 新宮凉庭は漢方医の叔父のもとで育ち18歳で開業したが、西洋の医学書「西説内科撰要(せいせつないかせんよう)」を読みその先進性に驚き、オランダ医学を学ぶことを決意した。1810(文化7)年の24歳の時、田辺藩の支援も受け長崎に出発し、途中、各地で診察をして旅費にあて、多くの医師らを訪ねて交流し3年後に到着。出島のオランダ館に出入りを許され学んだ。
 帰郷後は京都で開業し名医として知られるようになり、大阪の鴻池家の主治医となった。蓄財家としての才能もあり、財政難に苦しむ田辺藩に1500両を貸し付け、各藩から財政運営の助言を乞われた。また、新田開発に出資をするなど農業振興にも尽くした。
 53歳で京都南禅寺近くに学問所「順正書院」を開設し、外科・内科・薬学などを教えるだけでなく、文化サロンの役割も果たした。医学書を中心にした多くの蔵書とともに、後の京都の医学の基礎にもなった。
 「新宮凉庭集」はA5版、408ページ。長崎留学までの道中と長崎での出来事を書き残した「西遊日記」、病弱だった娘まつを伴い城崎温泉へ湯治に出かけた京から但馬までの旅の記録「但泉紀行」、晩年の人生訓や江戸末の世相批判などを書いた「破連家能つヾ久里話(やぶれやのつづくりばなし)」の原文と現代語訳を掲載した。
 「西遊日記」には日記が出版されたいきさつ、広島の和蘭医学者、中井厚澤氏の元を訪ねると、重い病気だったため1カ月看病に尽くし、中井氏はその恩義に応え秘匿していた西洋医学の書を貸し、65日かけて45冊を筆写したと記した。また、長崎では「外出せざる事二百五十日」の猛勉強でオランダ語をマスターし、医学書を翻訳するまでになったとある。
 「但泉紀行」では、由良川河口部に船で移動し、神崎浜の松林で白砂がまるで洗ったように美しく、女子供たちは喜び、飛ぶようにして海岸を歩き回り、宴会は夜明けまでつづいたとその様子を綴る。「破連家能つヾ久里話」の中の「国益は農業産業を勧むるにあるを論ず」には、新田開発をしても荒れ地にしてしまうものが少なくなく、郡奉行らは百姓と懇切に接して荒れた田地の復興をさせるのがいいと述べている。
 公文さんは「人並はずれた勉強家でびっくりした。文章からは各地の当時の風土や暮らしもわかる。田辺の誇る文人を知ってほしい」と話している。200部作成し、関係者に配布した。舞鶴堂書店で販売している。


2月8日 舞鶴地方史研
西公民館で例会

 舞鶴地方史研究会は、2月8日午後2時から北田辺の西公民館で、例会を開催する。新宮凉庭の旅日記などを現代語訳した公文公雄さんを講師に迎え話を聞く。会員以外でもだれでも参加できる。

写真左=本を手にする公文さん
写真右=東体育館北側のメディカルセンター前にある新宮涼庭像













佐原さんと子どもたち
いろあそび 20メートルの水彩画
1月31日から智恵蔵で展示

 北吸の赤れんがパーク4号棟で1月10、11日、水彩画家の佐原和人さん(39)=東京都=による「まちのいろあそび」(舞鶴観光協会主催)が行われた。子どもたちが20色の水彩絵の具で長さ約20メートル×幅約2メートルの紙に体を使って自由に色を塗り、佐原さんが舞鶴の風景を描いて水彩画を完成させた。1月31日〜2月18日に3号棟・智恵蔵企画展示室で公開される。
 市内を拠点に様々なアートプロジェクトを手掛けるtorindo(森真理子代表)が企画運営を行い、アクリル絵の具に水を多用する技法の絵画などを手掛ける佐原さんを招いた。
 色を塗るワークショップには、2〜12歳と保護者ら計約30人が参加。赤れんがの建物の中で「待つ色」と出会ってもらうため、机や椅子の下などに隠された20色・100枚の色見本の紙を子どもたちが探し集め、バケツやペットボトル、コップなどに入れられた水彩絵の具と交換し、ふすまなどに使われる鳥の子紙に勢いよくぶちまけたり、垂らすなどして色を重ね合わせた。
 重なってできた色彩のまま紙を乾かし、翌日に佐原さんが参加者から提供された舞鶴の風景写真を参考にして、赤れんが倉庫やあじさい園、与保呂川の桜並木、自転車に乗る親子などを白の絵の具で描き作品を完成させた。
 佐原さんは「体験した子どもたちには今までと違った街の色が見えてくれたらうれしい。作品を通して色の再発見を楽しんでほしい」と話していた。

写真左=バケツに入った絵の具を紙に勢いよくぶちまけて「いろあそび」を楽しむ子ども
写真右=子どもたちが色を塗った紙に舞鶴の風景を描く佐原さん


2015年1月16日









本格スイーツめしあがれ♪
ぽーれぽーれ 喫茶厨房リニューアル
メニュー増やして交流の輪を

 余部下の市身体障害者福祉センター・サロン「ぽーれぽーれ」喫茶スペースの厨房の改修が完了し、リニューアルオープンした。予想を上回る来客と幅広いメニューに対応しようと増築し、パティシエを採用して本格的なスイーツの提供を始めた。このほどお披露目会が開かれ、出席者たちがスイーツバイキングを楽しんだ。
 障害者だけでなく市民にも気軽に訪れてもらえる交流の場を設けようと、2010年12月に喫茶とギャラリーのスペースのサロンを開設。障害者が作品を発表し、市民たちがお茶を楽しんだり演奏会などに利用している。
 当初は障害者とボランティア活動をする市民が厨房作業や接客を無償で行なってきたが、仕事の場として13年10月から就労支援事業を開始した。障害者たちが喫茶とものづくり作業グループに分かれ、それぞれのペースで働き賃金を得ている。運営や企画、新メニューの考案にも参加している。現在、就労メンバーは26人、この内喫茶担当は11人いる。
 昨年には来場者がオープンから8万5000人以上を超える盛況ぶりを見せ、厨房が手狭になってきた。これまで喫茶メニューは飲み物と、カレーや巻き寿司などがあったが、来客と働く人たちからのスイーツなどのメニューを増やしたいとの要望にも応えるため厨房を拡張した。
 増築した厨房は床面積9・9平方メートルと、既存のものから約2倍になった。ガスレンジや冷凍冷蔵庫などを置いた。工事費と備品費合わせて約386万円。工事費の一部に市民や利用者からの寄付を充てた。神戸市などで経験を積んだ前野ひとみさん(31)がパティシエを務める。
 お披露目会には同センター運営委員や行政関係者、寄付者らが出席し、清本隆行運営委員長があいさつ。ペースメーカーを付けたり、目が不自由な就労メンバーたちが「お客さんに満足してもらえるよう接客をしたい」と抱負を述べた。出席者たちはショートケーキや洋ナシのタルト、おはぎなど12種類のスイーツを選んで皿に取り、笑顔を交しながら味わった。
 前野さんは「みなさんのリクエストに応えて作ったり、バースデーケーキの注文も受けたい。スイーツを通して交流の輪が広がればうれしい」と話していた。サロン企画委員の吉岡美栄子さんは「控えめの甘さでとてもおいしい。たくさんの人に食べてほしい」と述べた。
 営業は平日、土・日曜の午前10時〜午後4時。
【問い合わせ】電話63・3008、同センター

写真左=お披露目会で抱負を述べるパティシエの前野さんとスタッフたち
写真右=スイーツバイキングを楽しむ市民たち


水彩画家のおかださんから学ぶ
色あそびで感動体験
保育士たちの研修会

 舞鶴園長会(森田達郎会長)と舞鶴民間保育園連盟(森宏昭会長)主催の保育研修「舞鶴のステキ!私のステキ!を見つける色あそびの会」が1月10日、北吸の赤れんがパーク4号棟であった。市内の民間と公立の17園・所の保育士約150人が、水彩画家のおかだ美保さん=京都市=から3原色を使った描き方と、自己肯定感を持てる声かけを学んだ。
 全ての保育園・所の保育士が一堂に集まって年に1度研修会を開いている。これまでは運動あそびやおもちゃ、絵本などをテーマに取り組んできた。絵を描くことが苦手な保育士も多いことから、子供たちや保育関係者への指導経験豊富なおかださんを講師に招いた。
 保育士たちに絵を描くことで得られる感動を体験してもらおうと、岡田さんは水をかけた紙に筆の代わりに手に赤、青、黄の3原色を次々に塗って様々な色を出すレッスンを指導した。保育士たちが生み出す色と模様を見ながら「いい絵をかこうと思わないで」「どきどきする色できれい」「海の深さがわかる」など声をかけていった。
 また、○□△だけを使っても絵を描けることを示し、保育士たちが舞鶴名産のかまぼこや野菜などを描いたり、赤れんがのスケッチを通して地元のよさを再発見した。

写真=画家のおかださんから教わる保育士たち


2015年1月13日

日中友好に向け 音楽の集い
中国琵琶の叶さん、ピアノの桑原さんら出演
1月25日、市商工観光センターで
若者たちを中心に様々なジャンルを

 「日中友好音楽交流の集い」(同実行委員会主催)が、1月25日に浜の市商工観光センター5階コンベンションホールで開催される。今年は日中国交正常化43周年、舞鶴と中国・大連の友好都市締結33周年を迎え、民間における日本と中国の友好の絆を深めようと、同実行委が若者を中心とした出演者による様々なジャンルの音楽の集いを企画した。  中国琵琶の叶さくらさん、ピアノの桑原怜子さん、箏の吉田颯花(そよか)さん、太極拳演舞の舞鶴太極拳協会、子供和太鼓教室「喜悳」らが出演し、出演者たちとの交流や、山下弘さんの指揮による「花は咲く」の全員合唱なども行われる。東舞鶴高校書道部とガールスカウト舞鶴支部も協力する。  叶さんは宇治市の府立高1年で、3歳からプロ奏者の父に中国琵琶を学び、昨年の国際コンクールで最高位を受賞した。桑原さんは北吸出身で、4歳からピアノを始め、現在はイタリア・ローマ国立音楽祭へ出演するなど、日本とヨーロッパで活躍している。吉田さん(倉梯小5年)は、竹園会の曲淵照子さんの指導の下、舞鶴の箏教室で5歳から稽古を始め、集いでは日本を代表する名曲「六段の調」を演奏する。  同実行委の藤井満代表は「日中の関係は様々な問題を抱えているが、こういう時こそ運動を起こしていくことが大切であり、若い人たちにも見に来てもらいたい」と話している。  開演は午後1時半。入場料は大人1,000円、中学生以下は無料。 【問い合わせ】電話090・3350・6720、藤井さん

読者プレゼント
公演のチケットを5人の読者に

 同実行委員会の協力で、舞I市民新聞社はこの公演のチケットを5人の読者にプレゼントする。  チケット希望者は郵便番号、住所、氏名、電話番号、市民招待席「日中音楽交流」係と明記し、1月18日までに申し込みを。応募ははがき(あて先〒624―0905福来912―1 舞I市民新聞社)、FAX(77・1750)、eメール(maipress@topaz.ocn.ne.jp)で受け付けている。応募者多数の場合は抽選。チケットの発送をもって発表にかえる。

写真=公演のポスターの一部


佐藤さん サンムーンに展示
絵封筒交わして1000通に
切手使いアート遊び、手作りの贈り物の魅力

 切手の図柄を活かして封筒に絵を描く絵封筒を郵便でやりとりするギャラリー・サンムーン代表の佐藤保明さん(66)=浜=が、受け取った絵封筒が1000通に達し、浜の同画廊ミニスペースで記念の作品展を開いている。愛好家たちから届いたどの絵封筒にも、遊び心一杯のアイデアと手作りの贈り物の魅力が詰まっている。
 切手のデザインを使って描く遊びで、アートの要素も含んでいる。郵便料金に足りれば切手を何枚でも使ってよく、宛名を書く面ならどこに貼ってもいい自由さがある。実際に投函して手紙としてやりとりする。
 絵本作家のきたむらさとしさんと編集者の松田素子さんの共著「絵封筒をおくろう」(文化出版局)を見た市民が本をサンムーンに持ち込み、手紙を書いたり創作好きの人たちの間で2008年から文通が始まった。
 佐藤さんもその1人で、愛好家たちがよくサンムーンに集まっては、切手コレクターから記念切手を譲ってもらったりした。次第に輪が広がり多くの絵封筒が交されるようになると、サンムーンや西図書館、福知山市内の郵便局などで作品展が開かれたり、大浦小学校で愛好家の1人、田端みつ子さんが児童たちに指導もした。
 いまでは約10人と文通する佐藤さんの元には、昨年12月20日までの6年間で1000通が届き、保管するファイルは22冊にまでなった。それらのファイルを並べたほか、約50点を壁面に展示した。
 描いた土俵の中央に力士の切手を配置し、周囲には1円切手を観客に見立てて多数貼っている。リングにタイガーマスクの切手を貼り、「リングをおりれば」の言葉に続けて、ランドセルを背負うタイガーマスクがプレゼントを贈る絵を描いた。また、切手の額面の数字をカレンダーの日にちに代用したり、浦島太郎や富士山の切手を使って周囲に風景を描いたものもある。
 佐藤さんは「よく1000通まで続いたなあとびっくりしています。どれも優劣がつけがたくおもしろい。とても温かみがあり、もらったときはうれしい。これからも続けたい」と話している。
 絵手紙や版画による年賀状も展示している。上村松園・松篁・淳之展も開かれている。1月26日まで。午前11時〜午後6時(最終日は午後5時)。入場無料。火曜休み。
【問い合わせ】電話63・4858、サンムーン

写真=届いた絵封筒を手にする佐藤さん


2015年1月9日









山小屋イメージし改修
永福保育園城屋園舎 耐震化工事完成
周囲の自然環境に合わせ

 永福保育園の城屋園舎の耐震化工事が完成し、このほど城屋の現地で竣工式が行なわれた。豊かな緑に囲まれた場所にふさわしく、山小屋風の外観に改修され、保育室への採光に配慮して明るい室内になっている。
 農繁期の託児所が始まりで、保育園として1950(昭和25)年にスタートした。城屋園舎の建物は現在の日星高校にあった軍施設を取り壊す際、木造の部材を利用して55年に建てたとされる。その後、2011年に公文名に新しい園舎を建設し、城屋園舎は定員30人の分園として活用されている。
 城屋園舎は木造2階建て。延べ床面積508平方メートルの内、315平方メートルを改修。耐震化構造を取り入れ、屋根はスレート葺きとした。周囲の自然環境にマッチするよう山小屋風の建物をイメージし、木のテラスなどを設け室内の床と壁にも木をふんだんに使った。また将来の水洗化を見据えた整備もした。総事業費は4698万円。
 竣工式には関係者約50人が出席。永福福祉会の森宏昭理事長が園舎の歴史を紹介し、「子供を中心にした保育園として改修し、これからも地域に根ざした保育を目指したい」とあいさつ。園児たちが「やさしいこえ」を合唱して完成を祝った。

写真左=新しくなった城屋園舎の外観
写真右=あいさつする森理事長



新しい本の世界にワクワク
新年企画「図書館で福袋」 1月11日まで

 新しい本の世界に出会ってもらおうと、新年企画「図書館で福袋」が、東、西図書館で開かれている。福袋には職員が選んだ本が中身の見えない状態でテーマ別に3冊入っている。来館者はどんな本が入っているのか楽しみにしながら借りていた。
 ふだんあまり目にしない本にも親しんでほしいと、昨年初めて東図書館で企画したが、利用者から本の世界が広がったと好評だったため、今年は西図書館でも行なった。
 西館では「読みたくて読みたくて震える」「読んで下さい。夜中に1人で」「君は生きのびることができるか」などのテーマ別に、小説やノンフィクション、エッセイ、アート本、俳句本などの一般書を袋に3冊入れた。また、小学低・中・高学年などには児童書を詰め、計100セットを準備した。
 次々と市民たちが手に取っていた。主婦の平井聡さんは「自分とは違う視点で選んでもらっているので、どんな本なのかわくわくします」と話していた。
 両館とも1月11日まで続けるが、なくなり次第終了する。

写真=中身が見えないように3冊が入った福袋


2015年1月6日









そばづくりの輪広がる
白屋地区 地元とまちの住民協力して
耕作放棄地活用にひと役

 白屋地区の住民たちが不耕作地を活用して、そばの栽培から収穫、自ら手打ちして味わうまでを取り組んでいる。高齢化で耕作放棄地が増える中、活動の輪が徐々に広がりつつあり、まちに住む市民たちも参加して楽しみながら農地を守る活動に協力している。
 東舞鶴高校山岳部OBたちが多門院でそばづくりをしていたが、参加した白屋の人たちが高齢化と後継者不足によって増える地域の耕作放棄地を何とかしようと、その手立ての1つとして獣害の少ないそばづくりを2012年から始めた。
 「青葉山麓白屋そばの会」と名づけ、当初は約7アールの畑で種蒔き、収穫、乾燥、脱穀、製粉、手打ちまでを体験。地区の人だけでなく知り合った町の人たちも加わっている。白屋にオープンしたぎゃらりー・喫茶「こもれび」の馴染み客も参加したり、収穫したそばを使ったメニューを同店でも出している。
 昨年は13アールに畑を広げて、8月の土起こしからの一連の作業に延べ50人が協力した。京都府北部地域・大学連携機構(福知山市)が収穫への参加を募ったイベントを企画して、全て手刈りをして都市住民との交流も行なった。製粉をして前年よりも多い27キロを収穫した。
 12月のそば打ち会には高浜町中山で、そばを使った村おこしをする池田康信さん(73)を講師に、手打ちを体験して味わった。毎年参加している人たちは手際よくそば粉をこね、棒で延ばしていた。
 同会代表の松岡秀雄さん(69)は「たくさんの人たちと楽しみながらできました。これからも白屋地区の外からも参加者を募って続けていきたい」と話していた。

写真左=手刈りした参加者たち(松岡さん撮影)
写真右=収穫したそば粉で手打ちする人たち












横浜入団の亀井さんを激励
高野ドジャースの選手ら120人

 中学生軟式野球クラブの高野ドジャース(野田博代表)がこのほど、ドラフトで育成1位指名を受け横浜DeNAベイスターズに入団した、同クラブ出身の捕手・亀井塔生さん(日星高3年)の激励会を開いた。
 円満寺の舞鶴グランドホテルであった激励会には、高野ドジャースの選手、父母会、OB、日星高校やMJBリーグ、舞鶴野球連盟の関係者など約120人が出席。各年代の主将らが祝辞を述べ、現役の選手たちから亀井さんに花束と寄せ書きが贈られた。
 高野ドジャースの平野光雄監督は「親からもらった高い運動能力と強い体、そんな選手ばかりのプロの世界で一層努力し、後輩たちの目標となってほしい」と激励の言葉を贈った。
 亀井さんは1月9日から、横浜の新人合同自主トレーニングに参加する。

写真=激励会の出席者たち(高野ドジャース提供)


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