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京大水産実験所・益田玲爾さんの若狭湾水中散歩64
−「ヒラマサ」− 冠島周辺で単独行動

 「ヒラマサって、ブリと同じ魚?」という質問を、何度か受けたことがある。ヒラマサはブリとよく似てはいるものの、別の種類の魚である。ブリは稚魚の頃のモジャコから、ツバス、ハマチ、メジロ、そしてブリと成長するにつれて呼び名を変える出世魚であるのに対し、ヒラマサは小さくても大体ヒラマサと呼ばれる。出世しない万年ヒラのヒラマサは、ブリよりも格下と思われるかもしれないが、意外なことにブリよりもむしろ高級魚とされる。  そもそもこの2種類の魚、見分けるのはかなり困難だ。ヒラマサはブリよりも平べったく、そして胸びれの先端が腹びれの先端よりも前にある。またヒラマサはブリよりは沿岸にいて、磯から釣れる大物の魚として釣り人の間ではつとに人気が高い。もう1つ言うと、ブリが冬に珍重されるのに対し、ヒラマサの旬は夏とされる。  ヒラマサとブリの稚魚がお互いを区別しているのかどうかを確かめるために、両者の数匹ずつを同じ水槽に放してみたことがある。その結果、2つの種類の魚は完全に混ざり合って、混合群を作った。10センチの稚魚ではブリとヒラマサはお互いを区別せずに群れを作ってしまうようだ。天然ではしかし、恐らく回遊のルートや産卵場所が違うため、交雑が起きたりはしないのだろう。  ブリとヒラマサの習性の違いとして、ブリは必ず群れでいるが、ヒラマサは単独でいることが多い、というのは、この写真を撮影したときにガイドをしてくれた舞鶴ダイビングの大西さんの談である。確かに、これまで見たヒラマサはいずれも単独だった。  ヒラマサのような魚は、釣り人にとってもダイバーにとってもいわゆる大物で、釣りたい、あるいは潜水中に見たい魚の上位ランキングに入る。こんな大物の魚がいて、しかもキュートな小魚もいる冠島周辺は、実に魅力的なダイビングポイントだと思う。
写真=冠島の小島沖、大グリのヒラマサ。体長70センチ
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